1 hirota 2015/05/27 (水) 22:54:57 ID:mxZWPl0EEs [修正] [削除]
ボーデの法則
これは大まかに言って惑星の軌道半径が倍々で増えているのが多いという合ってるのか疑問な経験則ですが、軌道半径が倍を公転周期で見ると約3倍になってます。
そのように周期が整数比になってると相互の微小な影響が共鳴効果で無視できない大きさになる事があるので、内側の惑星重力が外側の惑星軌道に及ぼす影響(これを摂動という)を計算してみましょう。(外側の惑星が内側に及ぼす影響は小さいので無視)
まず軌道を表わすパラメータが必要ですが、有名な所でケプラー軌道要素というものがあります。
それは中心天体(ここでは太陽)の周りを回る楕円軌道を表わすパラメータで、楕円の長半径a,楕円の離心率e,軌道傾斜角i,昇交点経度Ω,近点引数ω,平均近点離角Mの6つで軌道6要素とも言います。
昇交点とは軌道が黄道面(地球の軌道面)を南から北へ横切る点、近点引数とは昇交点から近点(中心天体に最も近い点)までの角、平均近点離角は近点から惑星位置までの経過時間を角度に換算(1公転周期→1回転角)した物です。
ここでは内側と外側の惑星は同じ軌道面とするので軌道面の2パラメータ(軌道傾斜角i,昇交点経度Ω)は無視しますが e,ω,M のパラメータも円に近い軌道では都合が悪く、次の変数に変換して使います。
ξ=e cos ω, η=e sin ω, λ=ω+M
これは円に近いと微小変化でも近点の位置が大きく変わって不安定だからです。
変換したパラメータは(ξ,η)を離心率ベクトル(大きさが離心率で方向がωのベクトル)、λを平均経度と言います。
中心天体と1惑星しかない2体問題ではλだけが角速度
 $n=\sqrt{\frac{G(m_s+m)}{a^3}}$ , G:引力定数,  $m_s$ :中心天体質量,  $m$ :惑星質量
で等速変化し、他のパラメータは不変です。
角速度の式から公転周期3倍ならaは $3^{(2/3)}\thickapprox2.08$ 倍です。
内惑星を円軌道として長半径 $a_1$ , 平均経度 $\lambda_1$ とすれば、問題となる共鳴は $3\lambda-\lambda_1$ の時間変化が遅い場合です。これが長周期となるため変化率が微小でも振幅は大きくなる可能性があるわけです。
そこで変化の遅い角度を $3\lambda-\lambda_1=2\lambda_0$ と置いて、これを含む項を取り出す事にします。
内惑星重力の摂動による外惑星のξ,η,λの時間変化のうち影響の大きい項は次のようになります。(摂動計算は省略。軌道の摂動はブラゥワー理論というのがあるが、その基礎のため知人から教科書を借りて解析力学を勉強したくらい大変)
<tex>\frac{da}{dt}&\thickapprox\frac{477}{32}n\frac{m_1}{m_s+m}\frac{a_1^3}{a^2}\,e^2\sin2(\omega-\lambda_0)\\\frac{d}{dt}\begin{pmatrix}\xi\\\eta\end{pmatrix}&\thickapprox\frac{3}{4}\,n\frac{m_1}{m_s+m}\frac{a_1^2}{a^2}\begin{pmatrix}\cos\lambda_0&-\sin\lambda_0\\\sin\lambda_0&\cos\lambda_0\end{pmatrix}\!(\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix}+\frac{53}{8}\frac{a_1}{a}\!\begin{pmatrix}-1&0\\0&1\end{pmatrix})\!\begin{pmatrix}\cos\lambda_0&\sin\lambda_0\\-\sin\lambda_0&\cos\lambda_0\end{pmatrix}\!\!\begin{pmatrix}-\eta\\\xi\end{pmatrix}\\&\thickapprox\frac{3}{4}\,n\frac{m_1}{m_s+m}\frac{a_1^2}{a^2}\begin{pmatrix}\cos\lambda_0&-\sin\lambda_0\\\sin\lambda_0&\cos\lambda_0\end{pmatrix}\!\begin{pmatrix}-2.18&0\\0&4.18\end{pmatrix}\!\begin{pmatrix}\cos\lambda_0&\sin\lambda_0\\-\sin\lambda_0&\cos\lambda_0\end{pmatrix}\!\!\begin{pmatrix}-\eta\\\xi\end{pmatrix}</tex>
離心率ベクトル(ξ,η)の動きは、離心率ベクトルが $\lambda_0$ 方向or逆方向にあれば反時計回り回転、それと垂直な方向にあれば時計回り回転し、逆回転がぶつかる所( $\omega\thickapprox\lambda_0+3\pi/4\pm\pi/2$ あたり)では絶対値eが大きくなります。
eが大きくなればaが大きくなりλは遅くなるため $\lambda_0$ は時計回り回転しますから、離心率ベクトルはλに引きずられて時計回り回転しながらeが大きくなり続けaも大きくなり続けますから、いずれ共鳴関係から外れてしまいます。
では最初からaの比が2.08より小さく $\lambda_0$ が反時計回り回転していたらどうでしょうか?
比が2.07程度で離心率ベクトルの回転より $\lambda_0$ の方が速くなりますから、この場合はeもaも大きくなったり小さくなったりの状態が続きます。
つまりボーデの法則が成り立ってる場合は、その状態が続くことになります。
2 NS 2015/05/28 (木) 07:10:49 ID:ATxOZThXXM [修正] [削除]
私は実力不足で完全には理解できませんが、
ボーデの法則も一定の根拠はありそうですね。
天王星まではほぼ完璧ですが、海王星はかなり外れています。
それでも予測通りに発見できたのは幸運もあったようですね。





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