1 kafuka 2015/05/24 (日) 18:50:12 ID:Utjkuz.Osc 修正アリ: 19:57 [修正] [削除]
混合状態の純粋状態化の疑問は、全くの誤解でした。

混合状態を純粋状態にできることの証明:
注目系Sのヒルベルト空間の次元Nsより大きな次元を持つ補助系Rを考える。
Sの状態は、Σ√Pn|n>s
これが混合状態になると、密度行列ρsで表され、
ρs=ΣPn|n>s<n|s とスペクトル分解できる。
そして、
観測者が補助系Rを通してSを観測する場合の合成系の状態|ψ>srは、Rの状態ベクトルを|u>rとすると
|ψ>sr=|ψ>s|ψ>r=Σ√Pn|n>s|u>r
という純粋状態になっている。
この時、部分系Sの状態は、Rについての部分トレースで表され、
= $Tr_R(|\psi>_{Sr}<\psi|_{Sr})$ 
=ΣPn|n>s<n|s
=ρs
つまり、混合状態になっています。
∴ Sが混合状態の時、合成系SRは純粋状態である
//
合成系を通して部分系を観測するような場合、
合成系が純粋状態の時は、部分系は混合状態でないといけないようです。
http://www.quest.is.uec.ac.jp/q-school/2010/archive/%E9%87%8F%E5%AD%90%E6%83%85%E5%A0%B1%E7%90%86%E8%AB%96%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E.pdf
によると、
[定理]  全体系の状態に相関があるとき,部分系は必ず混合状態にある
[定理]  部分系が純粋状態ならば,その系は他の系と相関を持ち得ない
とのことです。

驚くことに、部分系が、干渉項のない混合状態(例えばサイコロ振り、コイン投げの測定)でも、
上記の証明は成り立ち、合成系が純粋状態になる=干渉が存在する状態に成り得ます。
(堀田昌寛「量子情報と時空の物理」p9)
2 kafuka 2015/05/24 (日) 23:28:54 ID:Utjkuz.Osc 修正アリ: 05/25 (月) 18:03 [修正] [削除]
驚くことに、部分系が、干渉項のない混合状態(例えばサイコロ振り、コイン投げの測定)でも、
先の証明は成り立ち、合成系が純粋状態になる=干渉が存在する状態に成り得ます。
(堀田昌寛「量子情報と時空の物理」p9)
これは、測定時における混合状態の純粋状態化で考えると、
補助系Rが フラーレンのようなものを使う測定器なら疑義は、ありません。
しかし、Rが、普通にあるマクロの測定器の場合は、立場が分かれます。
1.マクロな測定器の状態は、 干渉項のない混合状態にしかならない  という立場
   これは、量子系とマクロ系を考える二元論です。

2.マクロな測定器の状態も状態ベクトルで表させれるとする。
[定理1]  全体系の状態に相関があるとき,部分系は必ず混合状態にある
より、
測定器(=部分系とする)を含めた全体系を考えると、
測定器は混合状態となるので、干渉項が0に近いなら「わからないだけで値は定まっている」状態が実現している
   という立場
の2つの立場がありえます。
1の立場で考えても、何も新しいことは出てきませんが、2で考えると、、、

注目系Sの状態に対応する 測定器(補助系Rとする)との全体系の状態が相関すると、定理1と
[定理2]  部分系が純粋状態ならば,その系は他の系と相関を持ち得ない
より、
S系は必ず混合状態になる=S系の状態が収縮する

つまり、これが「測定の定義」と言えます。
あるいは なぜ 測定すると射影仮説の効果が現れるかが説明されます。
3 kafuka 2015/05/25 (月) 18:33:34 ID:Utjkuz.Osc 修正アリ: 22:16 [修正] [削除]
では、「ウイグナーの友人」を考えます。
何が、問題か(変か)というと、
大元の観測を、電子のスピンの方向の測定とし、測定器の針の方向をそれに合わせる
(結果によって、針の方向は正反対)
とし、その結果を「友人」に手紙で送るとします。
量子力学では、手紙を開けた時点でやっと「友人の観測結果」の重ね合わせ状態が収縮して定まった
と考えることです(常識では、とっくに観測結果はでていて、定まっています)
なぜ、そんなふうに考えるかというと、
普通の単一系では、観測する=測定器が情報を表示するまでは、重ね合わせ状態とします。
それで、
注目系Sに対する測定器は、Sに当てる量子力学的部分Dと、
それを観測して表示や記録するマクロな部分D’からできています。
したがって、手紙との合成系は「測定器のマクロな部分に手紙がくっついただけ」
という単一系とも言えます。

∴ 友人にとって この系の状態は 「手紙を含む測定器」が情報を表示するまでは、
重ね合わせ状態です。

仮に、常識通り「手紙」以前の段階で混合状態なら、友人の観測結果の状態に干渉項はないです。
しかし、量子力学の予想が正しければ、友人の観測結果の状態に干渉項が現れます。





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