1 TimeComm 2013/01/05 (土) 11:15:01 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 01/18 (金) 09:05 [修正] [削除]
古典論や多世界論が描く決定論的世界像は、東京の地下鉄路線図のようなものです。
東京の地下鉄路線図には、「私はいま秋葉原にいるという事実」が完全に抜け落ちています。
同様に、古典論や多世界論が描く決定論的世界像には、「観測者(現実存在:実存)はいまここにいるという事実」が完全に抜け落ちています。

東京の地下鉄路線図は利用者の便宜を図るために構成した単なるモデルです。
東京の地下鉄路線図には「いま秋葉原にいる利用者」が抜け落ちているんだから、地下鉄世界を考察する時に、利用者の現実存在(実存)など無視してもかまわないという理屈は、主客転倒といわざるをえません。
同様に、物理学の世界像は、観測者の前に立ち現れる物理現象を説明・予測するために構成した単なるモデルです。
古典論や多世界論が描く決定論的世界像には「いまここの観測者」が抜け落ちているんだから、物理世界を考察する時に、観測者の現実存在(実存)など無視してもかまわないという考え方は、やはり主客転倒といわざるをえません。

物理世界は、いまここの観測者(実存)に対応して存在する既に観測された現実世界だけで構成されているわけではありません。
既観測の現実世界は、いまここの観測者を頂点とした過去光円錐の中に限定されているからです。
そこで、過去光円錐の中でも未観測の領域や過去光円錐の外側の領域は、可能性によって論じられる可能世界だといえます。
つまり、物理世界は、いまここの観測者の現実存在(実存)によって規定される現実世界と現実世界以外の可能世界とによって構成されているといえます。
2 TimeComm 2013/01/09 (水) 12:02:38 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 16:11 [修正] [削除]
物理世界が観測者と相対的に規定される現実世界と可能世界とから構成されているという解釈(以下様相解釈という)は、単にコペンハーゲン解釈と多世界解釈とを折衷した解釈ではありません。

具体的な事例を挙げて説明します。
光子の偏光状態がH(水平)かV(垂直)かを測定する場合、観測者はHV測定を行うことを選択決定した原因事象を頂点とする未来光円錐の中に存在しています(:相対論的因果律)。
つまり、観測者はHV測定が行われることが確定している現実世界に存在するといえます。
しつこいようですが、この観測者が存在する現実世界では、光子の偏光状態は測定によって必ずHかVかのいずれかに決まります。

そこで、帰納法を適用すると、この未来光円錐の中の光子の状態はH状態とV状態との確率的混合(「古典的」混合状態)だといえます。
一方、この未来光円錐の外側(つまりHV測定が不可能な可能世界)の光子の状態はH状態とV状態との重ね合わせ状態だといえます。
したがって、光子がこの未来光円錐の外側から内側に侵入する場合、その光円錐面において純粋状態から「古典的」混合状態への遷移が起こるといえます。

以上の事例のように、様相解釈によれば測定過程において測定対象の状態が純粋状態から「古典的」混合状態(:純粋状態への分解の仕方が実際の測定の基底によって一意に決まる混合状態)へと遷移する時空面を特定できます。
コペンハーゲン解釈や多世界解釈では、量子デコヒーレンス(純粋状態から「量子的」混合状態への遷移)を記述できるかどうかが未だに中心的問題になっています。
しかも、「量子的」混合状態は、純粋状態への分解の仕方が多意的なので、シュレーディンガーの猫のようなパラドクスを招きます。
一方、様相解釈は、一気に純粋状態から「古典的」混合状態への遷移が起こる時空面を特定することができ、なおかつ、シュレーディンガーの猫のようなパラドクスを招きません。

なお、ここで留意すべき点は、この遷移が相互作用にもとづく力学的遷移ではなく、相対論的因果律と帰納法にもとづく様相的遷移であるという点です。
3 TimeComm 2013/01/16 (水) 08:56:30 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
【爆弾検査問題】
1993年、エリツールとベイドマンは、反事実的条件文(様相命題)を具現化した思考実験(「爆弾検査問題」)を提案し、その翌年、ツァイリンガーらは、エリツールとベイドマンの思考実験の正しさを現実の量子光学装置を使って確かめました。
http://en.wikipedia.org/wiki/Elitzur%E2%80%93Vaidman_bomb_tester
爆弾検査問題における反事実条件文とは、「もし、爆弾が正常品だったら、光子はマッハツェンダー干渉計(以下、MZ干渉計という)の二つの出力ポートから1/4ずつの確率で出力されただろう。」というものです。
この「爆弾検査問題」は、次の二点において科学哲学的意味を有します。
@ 物理世界が様相論理により記述可能であることを端的に示した。 
A 相互作用によらない非力学的な状態遷移の具体例を劇的なかたちで示した。

Aの非力学的な状態遷移は、コペンハーゲン解釈や多世界解釈などの従来解釈と直ちに矛盾するわけではありません。
しかし、従来解釈がこの非力学的な状態遷移の起こる時空領域(Great Smoky Dragonの胴体)について全く言及できないという事態はやはり異常です。
残念なことに、従来解釈が保証できるのはMZ干渉計の第2ビームスプリッタ直前では状態遷移がすでに完了しているということだけです。

私は、「MZ干渉計内の光子の状態遷移は非力学的遷移だから無視してもかまわない」という見解には同意しかねます。
力学的であろうが非力学的であろうが、時空中(物理世界)で進行している状態遷移である限り、物理学はその遷移過程を記述すべきだと考えるからです。

様相解釈によれば、非力学的な状態遷移(純粋状態から「古典的」混合状態への遷移)が生じる時空領域を特定できます。
もし、正常爆弾を光路にセットすることがMZ干渉計に光子を入力する前から決まっていたら、光子の状態は第1ビームスプリッタを通過した直後から上光路状態か下光路状態かの「古典的」混合状態だといえます。
一方、正常爆弾を光路にセットすることを決めた事象(量子力学的確率事象)を頂点とする未来光円錐の光円錐面が干渉計内の光子の世界線と交差する場合は、その光円錐面を境界として純粋状態から「古典的」混合状態への遷移が起こるといえます。
(なお、一般には正常爆弾をセットする原因は複合的だと考えられるので、様相的な状態遷移も確率的・段階的になります。)
4 TimeComm 2013/01/20 (日) 10:09:56 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 01/21 (月) 08:54 [修正] [削除]
【原因,結果,情報伝達そして超光速通信】
多世界解釈のような決定論的解釈は、第一原因を宇宙の始まり(または神の一撃)に求めます。
一方、様相解釈は第一原因を量子力学的確率事象に求めます。

量子力学的確率事象は、多数の可能な事態の内の一つが現実となる非決定論的な事象(波束の収縮の記録)であり、一般的な意味での測定(もちろん非人為的測定を含む)のことです。
第一原因に対する結果もまた測定だといえますが、その場合の測定は第一原因に対応する測定値を持つという意味で準決定論的でなければなりません。
つまり、第一原因という非決定論的な測定に対応するかたちで、結果という準決定論的な測定があるわけです。
そこで、第一原因 → 第一結果 → 第二結果 → 第三結果 → ・・・ → 最終結果という因果系列は、非決定論的な測定(第一原因)に始まり、準決定論的な測定の連鎖によって進展する情報伝達過程だということができます。

相対論的因果律は、第一原因から最終結果に至る情報の伝達速度が光速以下であることを要請します。
そのため、一見すると相対論的因果律は超光速通信や時間逆行通信を禁じているかのように見えます。
しかし、たとえば地震の通報の第一原因が地震の原因まで遡れるということが示すように、通信の第一原因が送信ではないという事実に注目すれば、超光速通信や時間逆行通信が必ずしも相対論的因果律に反しないことが理解できます。
つまり、超光速通信や時間逆行通信であっても、受信事象が通信の第一原因事象を頂点とする未来光円錐の中にある限り、相対論的因果律に反することはなく、因果パラドクスを招くこともありません。
なお、超光速通信を否定する定理としてエーベルハルト(P.H.Eberhard)のNo-Go定理が知られていますが、様相解釈から見ると、この定理は明らかな間違いです。
エーベルハルトのNo-Go定理は、測定装置の切り替え前の測定対象の状態が、「測定装置をどう切り替えるか」には依存しない、すなわち、「現実の測定基底」には依存しないという前提から推論された論証です。
しかし、様相解釈によれば、測定装置の切り替え前の測定対象の状態は、すでに「現実の測定基底」に関する「古典的」混合状態になっているので、エーベルハルトのNo-Go定理は成立しません。

超光速通信や時間逆行通信の理論は、様相解釈によってはじめて基礎づけられます。
ゆえに、様相解釈の正当性は、超光速通信や時間逆行通信の実験によって裏づけられます。
5 TimeComm 2013/01/23 (水) 15:01:13 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 16:13 [修正] [削除]
【観測理論】
コペンハーゲン解釈や多世界解釈は、十全な観測理論を提供できません。
従来解釈にもとづく観測理論では、まず、測定対象が環境との相互作用により純粋状態から「量子的」混合状態へと遷移し、さらに、その「量子的」混合状態を超選択的に分解して得られる観測可能な純粋状態の内の一つが測定されるという測定過程を想定しています。
しかし、エリツール・ベイドマンの爆弾検査(無相互作用測定)が示唆しているように、測定対象は環境と相互作用することなく「古典的」混合状態へと遷移している疑いが濃厚であり、また、超選択則という観測可能量への制限も根拠不明です。

一方、様相解釈(あるいは実存物理学)は、十全な観測理論を提供できます。
様相解釈では、測定Zの測定基底(以下、測定Z基底という)を決めた第一原因として非決定論的な測定Yが必ず存在するという因果関係に注目します。
(ここでは、簡単のために測定Yは測定Z基底を確率1で決めた第一原因だとします。)
そこで、様相解釈における観測理論とは、測定Yから測定Zに至る過程を説明する理論だといえます。

測定事象Y(測定Z基底を決めた第一原因)を頂点とする未来光円錐の中では、測定Zの測定対象(以下、測定Z対象という)の状態は測定Z基底に関する「古典的」混合状態だといえます。
なぜなら、測定Zがこの未来光円錐内のいつどこで行われたとしても、必ず測定Z基底に関する測定値が得られるので、帰納法を適用すると、この光円錐内の測定Z対象の状態は測定Z基底に関する「古典的」混合状態だといえるからです。

そこで、様相解釈にもとづく観測理論は、次のように要約できます。
@ 測定事象Y(測定Z基底を決めた第一原因事象)を頂点とする未来光円錐の外側における測定Z対象の状態は、測定Z基底と無関係な純粋状態である。
A 測定事象Y(測定Z基底を決めた第一原因事象)を頂点とする未来光円錐の内側における測定Z対象の状態は、測定Z基底に関する「古典的」混合状態である。
B 測定事象とは、「古典的」混合状態にある測定対象の「複数の可能な測定値」の中から、一つの測定値を「現実の測定値」として非決定論的・不可逆的に記録する事象である。

ただし、Bの測定に関する不可逆性は、原理としての不可逆性であって、統計的近似としての不可逆性ではありません。
なぜなら、現実が可能性へと逆戻りするような事態は、可能性という言葉の定義上ありえないからです。
6 TimeComm 2013/01/26 (土) 09:05:57 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
【実存物理学】
我々の現実世界は、カエサルがルビコン川を渡り、明智光秀が本能寺で信長を撃ち、ネルソン・マンデラが南アフリカ共和国の大統領になった「かくあって別様ではない現実世界」です。

物理学は、「かくあって別様ではない現実世界」を支えている本源的実体については語る立場にありませんが、それが構成されていく過程については説明する立場にあります。
ところが、従来の物理学は「いまここ」といった観測者の実存にかかわる概念を物理の基本概念から排除してきたため、「かくあって別様ではない現実世界」が非決定論的かつ不可逆的に構成されていく過程を十全に説明することができませんでした。
いやむしろ、その説明を放棄することと引き換えに、物理学は実り豊かな力学を手に入れたのだといえます。
量子力学の観測問題は、そんな力学的ユートピアの夢にうつつを抜かしていた我々に冷水を浴びせ掛けました。

測定とは、測定対象が未測定の相から既測定の相へと遷移する現象だといえます。
そして、何を未測定とし何を既測定とするかは観測者と相対的に決まります。
また、観測者にとって既測定の世界が現実世界であり、未測定の世界は可能世界だといえます。
したがって、観測者にとって物理世界は既測定の現実世界と未測定の可能世界とから構成されているといえます。

現実世界は、観測者の「いまここ」を頂点とする過去光円錐の中に限定さています。
だからといって、観測者ごとに全く異なる現実世界があるわけではありません。
なぜなら、同時刻平面上の複数の観測者はお互いにそれぞれの過去光円錐が重なり合った領域において現実世界を共有しているからです。
我々は、我々が共有している現実世界を「我々の歴史」と呼びます。

物理学は観測と帰納を通じて物理世界のモデルを構築し、そのモデルによって現象の説明や予測を行う学問です。
観測者は物理世界の原点です。
物理学は、現象へと立ち返らなければなりません。
近い将来、物理学は「実存物理学」とでも呼ぶべき新たなステージへ突入するにちがいと私は確信しています。

(完)
7 mapiyon 2013/06/15 (土) 16:57:45 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
TimeCommさん

質問があります。
2>>
>つまり、観測者はHV測定が行われることが確定している現実世界に存在するといえます。

観測者にとって、HV測定が将来行われることが確定していると認識することは可能なのでしょうか?
例えば、観測者の時刻tからHV測定が行われるであろう時刻t’の間に、第3者が測定装置をいじってHV測定をできなくしてしまう可能性はないのでしょうか?
8 TimeComm 2013/06/15 (土) 17:29:11 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 18:17 [修正] [削除]
mapiyonさん
>観測者にとって、HV測定が将来行われることが確定していると認識することは可能なのでしょうか?

観測者が「HV測定の準備を決定する原因事象」の記録を見ていれば、そう認識することが可能です。
ただし、その観測者や第3者がHV測定を取り止めにする可能性がある場合の原因事象は、
その妨害の可能性に応じて確率的な(不完全な)原因事象だということになります。

>例えば、観測者の時刻tからHV測定が行われるであろう時刻t’の間に、
>第3者が測定装置をいじってHV測定をできなくしてしまう可能性はないのでしょうか?

つまり、そのような可能性がある場合、その可能性に応じて原因事象は確率的(不完全)であるといえます。
9 mapiyon 2013/06/15 (土) 19:19:45 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
なるほど。

では、どの事象がHV測定の準備を決定する原因事象であるか、を、原理的には観測者は認識できる、ということでしょうか?

>観測者がHV測定の準備を決定する原因事象の記録を見ていれば、そう認識することが可能です。
10 TimeComm 2013/06/15 (土) 19:45:28 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
HV測定を観測する観測者は、「HV測定の準備を決定する原因事象」を原理的に知り得る立場にいます。
というのは、原因事象は環境にその記録(痕跡)を残すからです。

とはいえ、それはあくまで原理的な話であって、通常、原因事象を特定することは困難でしょう。

しかし、たとえば、「光子がビームスプリッタを透過するか反射するかの測定」を原因事象として、
HV測定を準備するかLR測定を準備するかを決めるという実験では、
当然、HV測定をする観測者はHV測定の準備を決定する原因事象(透過光子の検出)を知ることができます。

11 mapiyon 2013/06/15 (土) 20:51:23 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
>「光子がビームスプリッタを透過するか反射するかの測定」

光子がビームスプリッタを透過したらHV測定、反射したらLR測定をする、という感じですか?
12 TimeComm 2013/06/15 (土) 21:21:41 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
>>「光子がビームスプリッタを透過するか反射するかの測定」

>光子がビームスプリッタを透過したらHV測定、反射したらLR測定をする、という感じですか?

はい。
13 mapiyon 2013/06/15 (土) 23:20:07 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
なんとなくTimeCommさんの考えていることが分かってきた気がします。
もう少し質問を続けさせてください。

ある光子の偏光をHV測定し、その測定結果から、光子の偏光が測定直前にどのような状態であったかを推定する問題を考えます。

TimeCommさんの考え方ですと、測定直前の光子はHV測定を行うことが確定した現実世界に存在していました。
したがって、測定直前の光子の偏光の向きは、HとVのどちらかであり、測定直前に円偏光や斜め45度偏光であった可能性は存在しない、ということになると思います。

これは私にとって非直観的なのですが、どうやったら直感的に理解できるのでしょうか?
14 TimeComm 2013/06/16 (日) 09:42:09 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>TimeCommさんの考え方ですと、測定直前の光子はHV測定を行うことが確定した現実世界に存在していました。
>したがって、測定直前の光子の偏光の向きは、HとVのどちらかであり、
>測定直前に円偏光や斜め45度偏光であった可能性は存在しない、ということになると思います。

はい。


>これは私にとって非直観的なのですが、どうやったら直感的に理解できるのでしょうか?

私たちは、物理過程を相互作用の過程を通して捉える思考に慣れています。
ですから、状態が相互作用なしに測定装置に合うかたちに遷移するという考えが飲み込みにくいのは当然だといえます。

こう考えたらいかがでしょうか。(まだ煮詰まっていない考えで恐縮ですが。)

1.観測者が物理世界を記述するためには、観測者の意識の中に物理世界の像が構成されなければならない。

2.物理世界の像が構成されるためには、何らかの通信過程によって、外部環境の状態の情報が
意識に落とし込まれなければならない。

3.物理世界の像を構成できる情報は、「現実の観測値」の関係を記述する古典論理に関する情報であって、
「観測可能量」の関係を記述する量子論理に関する情報ではない。

4.すると、通信可能な古典論理的情報を取得(現実化)するセンサー(変換系)が物理世界に存在するということになる。

5.つまり、そのようなセンサーがなかったら、観測者は有意味に物理的世界像を構成することができない。

6.そのようなセンサーが物理世界に存在することは、量子力学のユニタリーな数学形式よりも優先して要請される。

7.そのようなセンサーが存在すれば、純粋状態から古典的混合状態への遷移が様相的な遷移として保証される。
15 mapiyon 2013/06/16 (日) 20:01:56 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
7の「純粋状態から古典的混合状態への遷移」が、私にとって非直観的なところです。
それにしても、様相解釈、勉強になりました。
状態の収縮は、測定を行ったまさにその時に起こると考える必要はないんですね。

さて。TimeCommさんの文章によると、従来解釈の測定という行為には「純粋状態から混合状態へ遷移」が伴う、としていると思います。
ですが、私は従来解釈はそこまで言っていないと思うのです。
なので、従来解釈によってなぜ「測定という行為には、純粋状態から混合状態へ遷移が伴う」と言えるのか、知りたいです。

確かに、測定という行為によって測定対象の状態は変化しますが、ただ、その変化が純粋状態から混合状態でなければならないとは誰も言っていないと思うのです。

デコヒーレンスは、純粋状態から混合状態への遷移を説明するための概念ではなく、測定値間の「干渉」が起こらない理由を説明するための概念です。
ですから、デコヒーレンスが純粋状態から混合状態への遷移の理由ではない、というTimeCommさんの主張はもっともだと思います。
16 ghsobo 2013/06/16 (日) 21:42:41 ID:0tCrbO/DuI [修正] [削除]
>>15
はじめまして、よろしくお願いします。
>状態の収縮は、測定を行ったまさにその時に
>起こると考える必要はないんですね。
状態の収縮とは重なり合った状態から一つの固有状態を取り出す過程を測定と言うのだから、定義を変えることにはなりませんか?
計算上ではa'の固有ケットで張られた任意のケット|a>=Σc'|a'>に射影演算子|a'><a'|を左から掛けることに相当すると理解しています。
17 TimeComm 2013/06/16 (日) 22:11:14 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>従来解釈によってなぜ「測定という行為には、純粋状態から混合状態へ遷移が伴う」と言えるのか、知りたいです。

射影仮説には,次の2つの役割がある:
(A)異なる測定値に対応する状態ベクトルの間の干渉をなくす
(B)干渉の無くなった2つの状態ベクトルのうちのどちらかを抜き出す

以上は、清水明氏の「量子測定の原理とその問題点」という文章の一節です。
http://as2.c.u-tokyo.ac.jp/archive/MathSci469(2002).pdf

※上記URLの末尾 (2002).pdf を手動で付け加えることにより、PDFが開けます。
18 mapiyon 2013/06/17 (月) 01:45:53 ID:kmvrAEZ3IA 修正アリ: 02:27 [修正] [削除]
ghsoboさん
こちらこそ、はじめまして、よろしくお願いします。

>状態の収縮とは重なり合った状態から一つの固有状態を取り出す過程
確かにそうでした。状態の収縮は、状態が「測定後に」ひとつに定まってしまう現象のことでした。
純粋状態から混合状態への遷移と、状態の収縮は、別の話ですね。
ご指摘、ありがとうございます。


TimeCommさん

リンクありがとうございます。
もうしばらく、リンクをじっくり読んで、考えてみます。
19 ghsobo 2013/06/17 (月) 07:42:23 ID:0tCrbO/DuI [修正] [削除]
>>17
2度目の質問です、よろしくお願いします。

>測定という行為には、純粋状態から混合状態へ遷移が伴う
はmapiyonさんと同じ質問ですがスピン1の例で具体的にどうなりますか?
SG装置で進行方向をYにとり、Z+(純粋状態)だけ取り出したAgイオンをX方向でX+のみ取り出した場合の状態は純粋状態ではと理解しています。どうなんでしょうか?
20 TimeComm 2013/06/17 (月) 09:31:59 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 11:20 [修正] [削除]
ghsoboさん(mapiyonさん)

電子やAgイオンのことは詳しく知らないので、もっとも簡単な問題について考えてみます。
それは、1個の光子を 50:50 のビームスプリッタの反射側で検出するという思考実験です。

光子1個を時刻t0に 50:50ビームスプリッタに入力するものとします。

そして、光子の到達予定時刻t1に検出器が光子を検出しなかったものとします。
(量子脳支持の方がいたら、検出器を観測者に置き換えて考えてください。)

すると、検出器では時刻t1に光子の状態が収縮したといえます。

では、透過側ではいつどこで光子の状態が収縮したと言えるのでしょうか。

少なくとも、「時刻t1に光子が検出されなかった否定的測定事象」を頂点とする
未来光円錐の内側では、透過側の光路に光子があるとはっきりいえます。
なぜなら、その時空領域は検出器側の状態の収縮を原理的に知り得る領域だからです。

しかし、その未来光円錐の外側では原理的な意味で状態の収縮の判断は不可能だといえるでしょう。

だがしかし、その未来光円錐の外側の状態が純粋状態だとは全くいえません。
なぜなら、そのような見解は超光速の量子相関を確認した多くの実験事実に反するからです。

そこで、その未来光円錐の外側の状態は光子があるかないかの混合状態だと考えざるを得ません。

では、純粋状態から混合状態への遷移はいつどこで起こったのでしょうか。

この問題を天文学的に誇張した観点から考えてみます。

ビームスプリッタは我々の銀河とアンドロメダ銀河の中間に置かれていて、
検出器は我々の銀河に置かれているものとします。

我々の銀河を静止系と仮定して、時刻t1にアンドロメダ銀河で光子の状態が
純粋状態から混合状態に遷移した・・・つまり、一瞬で状態の遷移が起こったという考えは全くダメです。
なぜなら、同時刻というのは慣性系の運動に対応して変化する概念だからです。

そこで、もし「状態の遷移」が起こる時空領域を矛盾なく特定できるとすれば、それは・・・

『ヌル的(光的)な時空面でなければならない』

という見解に達します。
なぜなら、ヌル的な時空面であれば慣性系の運動に応じて変化することがないからです。

そして、「測定を行うことを選択決定した原因事象を頂点とする未来光円錐面」こそ
そのヌル的な時空面だと私は考えています。

21 mapiyon 2013/06/17 (月) 13:26:15 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
>>19,20
ghsoboさんは、スピン(or光子)が観測されなかった場合のことを考えているのではなく、実際に観測された後、その観測されたスピン(光子)が純粋状態なのかどうか、と聞いているのだと思います。
(違っていたら、ghsoboさん、申し訳ありません。)

私の様相解釈の理解ですと、
・そのスピンが観測者の未来光円錐内に入る時刻から、実際に測定される時刻までの間は、そのスピンは混合状態である。
・実際に測定されると、スピンの向きが確定されるので純粋状態になる。
と思っていたのですが、違うのでしょうか?


>>20
>超光速の量子相関を確認した多くの実験事実
エンタングルメントの話でしょうか?
22 TimeComm 2013/06/17 (月) 14:09:49 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 20:20 [修正] [削除]
mapiyonさん
>私の様相解釈の理解ですと、
>・そのスピンが観測者の未来光円錐内に入る時刻から、実際に測定される時刻までの間は、そのスピンは混合状態である。

観測者の未来光円錐というと語弊があります。
「何を測定するかを決める原因事象」を頂点とする未来光円錐です。

とはいえ、様相解釈はまだ生煮えの解釈ですから、どんな用語がわかり易いのか
「皆様と一緒に考えていけたら楽しいなぁ」と考えています。

>・実際に測定されると、スピンの向きが確定されるので純粋状態になる。
>と思っていたのですが、違うのでしょうか?

思われていたとおりです。
ここでも、混合状態が純粋状態になるという言い方には注意が必要かと思います。
混合状態を構成する複数の純粋状態の内一つが測定値として抜き出されることを「状態の収縮」といっている場合が多いようです。

そこで、一つの提案としては、

「状態の第1収縮」: 純粋状態から測定装置に対応する混合状態への遷移
「状態の第2収縮」: 混合状態を構成する複数の純粋状態の内一つが測定値として抜き出されること

といった言葉を造るのも手だと思いますが、かえって、誤解のもとになるかもしれません。
というのは、一般的に「状態の第1収縮」は確率的な(不完全な)かたちで何回も起こり得るからです。

当分は、その都度、状況を説明していくのがよいかと思います。

>>超光速の量子相関を確認した多くの実験事実
>エンタングルメントの話でしょうか?

はい。
23 mapiyon 2013/06/17 (月) 23:49:29 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
>・実際に測定されると、スピンの向きが確定されるので純粋状態になる。
よく考えたら、別の測定を後でやることが既に確定しているかもしれないので、測定後の状態が純粋状態であるとは言い切れないかもしれません。

>どんな用語がわかり易いのか
自分で考えるのは難しいですよね…
私は混合状態という単語の使い方が気になりました。

例えば、HとVの重ね合わせ状態<tex>|\psi\rangle=c_1 |H\rangle +c_2 |V\rangle</tex>にある光子を、LR測定することを考えます。
まず、
<tex>|\psi\rangle = \frac{c_1-i c_2}{\sqrt{2}}|L\rangle+\frac{ic_1 +c_2}{\sqrt{2}}|R\rangle</tex>
です。

なので、TimeCommさんの考え方では、可能世界で状態<tex>|\psi\rangle</tex>にある光子が、LR測定を行う現実世界に入ったとき、
光子の状態は下式を満たす「混合状態」に遷移します。

<tex>P_\psi (a)=\frac{|c_1-i c_2|^2}{2}P_L(a)+\frac{|ic_1 +c_2|^2}{2}P_R(a)</tex>
(<tex>P_\psi(a)</tex>は測定値が<tex>a=L,R</tex>である確率)

ですが、一般的な意味での混合状態とは、

「任意の測定」において、測定値aを得る確率<tex>P_\psi (a)</tex>が、
<tex>P_\psi (a)= |c_1|^2 P_H (a) +|c_2|^2 P_V (a)</tex>

となるような状態のことです。

TimeCommさんの純粋状態から混合状態への遷移の説明には、測定の種類が任意ではなく1つしかありません。なので、従来解釈の混合状態の定義に基づくと、混合状態に本当に遷移していると言えるのか、よく分からなくなる気がします。
24 mapiyon 2013/06/18 (火) 05:42:26 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
すみません、>>23が自分で何言っているか分からない文章になってしまったので書き直します。

まず、光子のHV測定を考えます。
光子の状態は、可能世界では
<tex>|\psi\rangle =c_1|H\rangle+c_2|V\rangle</tex>
であるとします。
光子がHV測定が確定した未来光円錐の中に入ると、光子の状態はHである確率、Vである確率がそれぞれ
<tex>P_H=|c_1|^2,\ \ \ P_V=|c_2|^2</tex>
となるような「混合状態」に遷移します。

ただ、これが本当に混合状態といえるのかどうか、考えてみました。
よくある混合状態の定義は、

『任意の物理量Aの測定に対し、測定値がaとなる確率が、
<tex>P(a)=\lambda P_H(a)+(1-\lambda)P_V(a)</tex>
のようになる状態を、混合状態とよぶ。』

です。つまり、「任意の物理量」を測定したときの確率分布が、H状態で物理量Aを測ったときの確率分布と、V状態で物理量Aを測ったときの確率分布の、重み付き足し合わせになることが混合状態の定義です。

様相解釈では、光子が未来光円錐の中に入った時点で、測定の種類が1種類に固定されてしまっている気がします。なので、よくある混合状態の定義にしたがうと、光子の状態が本当に混合状態といえるのか、よくわからないです。
25 TimeComm 2013/06/18 (火) 06:39:45 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 19:31 [修正] [削除]
mapiyonさん
>>・実際に測定されると、スピンの向きが確定されるので純粋状態になる。
>よく考えたら、別の測定を後でやることが既に確定しているかもしれないので、測定後の状態が純粋状態であるとは言い切れないかもしれません。

H光子を透過するH偏光板とL光子を透過するL円偏光板を使って、HV測定に続いてLR測定が行われることが予め決まっている
(我々はそのような未来光円錐の中にいる)とします。
この場合、HV測定が行われることが確実に決まっているなら
HV測定前の光子の状態はHVの「古典的」混合状態になっているといえます。
しかし、HV測定が行われることが確率的にしか決まっていない場合は、
HV測定前の光子の状態はHVの「古典的」混合状態とLRの「古典的」混合状態とが
按分された状態になっていると考えられます。

話を単純にするために、HV測定が行われることが確実だとしましょう。
光子到達時刻に、H偏光板で吸収が起こらなければ、光子がH状態(純粋状態)として測定されたことになります。
しかし、mapiyonさんがご指摘されたとおり、すでにLR測定が行われることが決まっているのだから、光子はLRの「古典的」混合状態のはずです。

このパラドックスを解消するためには、光子がH偏光板透過の瞬間はH状態(純粋状態)と記述できるが、
その直後からはLRの「古典的」混合状態として記述しなければならないと考えるしかなさそうです。
そのように考えれば、測定によって一旦「純粋状態化」が達成されたといえそうです。


>私は混合状態という単語の使い方が気になりました。

ここで問題にしている混合状態は、量子力学で扱われる「量子的」混合状態ではありません。
先程から括弧付で「古典的」混合状態という言い方をしているのは、そのためです。

mapiyonさんにご指摘いただいたように、「量子的」混合状態の純粋状態への分解の仕方は一意ではありません。
しかし、HV測定が決まっていれば結果はHかVかのどちらかであってLかRかのどちらかではないのですから、
その場合は純粋状態への分解の仕方は一意だと考えるべきです。
なぜなら、「測定の設定が決まっていれば、測定前の測定対象の状態は古典論的な一意な混合状態である」というこの結論は、
科学を根本で支えている「帰納法」にもとづく結論なので、
現行の量子力学の数学形式より優先されるべきだからです。
そして、この古典論的な一意な混合状態を「古典的」混合状態というのは理にかなっていると思います。
26 ghsobo 2013/06/18 (火) 07:34:04 ID:0tCrbO/DuI [修正] [削除]
>>21
自分は電磁場の量子化のところまで学習していませんので、ぜひ電子やスピン1の粒子で説明していただければ幸いです。みなさんの説明だと「光円錐」という電子やスピン1には出てこないので電磁波特有の説明との認識です。
なのでSG実験での話にいたします、すいません。教科書はJJサクライです。
SG実験での測定とは特定な方向のSG装置を通してその一つを選び出すことです。選び出したその一つを再び進行方向の垂直な面での角度を変えたSG装置を通すとスピン1/2だと以下のように二つに分かれて重ね合わせとしてとらえることができます。
<tex>|a>=c _{1} |+>+c _{2} |-></tex>
なぜなら再度|+>だけを選び出して角度を傾けたSG装置を通すと二つに分かれるので測定後も純粋状態だと思えます。
27 TimeComm 2013/06/18 (火) 09:00:58 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 18:42 [修正] [削除]
ghsoboさん

そういうことなら、本質的には銀原子でも光子でも変わりません。
シュテルンゲルラッハ・ビームスプリッタを使った銀原子の実験でも、
偏光ビームスプリッタを使った光子の実験でも全く同様なことがいえます。

重要なことは、シュテルンゲルラッハ・ビームスプリッタや偏光ビームスプリッタは、
測定装置そのものではないということです。

つまり、量子的粒子を検出するとか吸収するとか、あるいは、到達時刻に検出や吸収がないとかによって、
観測者が原理的な意味で認識可能な形に(古典論理に従う形に)状態を記録する手段があって
初めて測定が完結するといえます。

たとえば、偏光板は吸収を伴いますから、測定装置とみることができますが、
偏光ビームスプリッタは記録手段をもたないのでそれだけでは測定装置ではありません。

ですから、純粋状態として記述される量子的粒子に二つの経路を通る可能性を与えても
純粋状態であることに変わりはありませんし、
実際、その後に状態を重ねわせて干渉させることが可能です。

一方、もし二つの経路を通る可能性を与えることにとどめずに、
その一方の経路において吸収や検出をすることを決めた((注)人為的な決定でなくてよい)とすると、
そのような「吸収や検出という測定の設定を決定した原因事象」を頂点とする未来光円錐の内側において、
量子的粒子の状態は「古典的」混合状態として記述できる・・・というのが様相解釈です。
28 mapiyon 2013/06/18 (火) 19:52:34 ID:kmvrAEZ3IA 修正アリ: 21:35 [修正] [削除]
>>19
今の私の理解に基づいて、大きさ1/2のスピンを持つ粒子を使って説明してみます。

まず、現在の時刻を、t=0とします。
→今、粒子のx方向のスピンsxを、時刻t=t'(>0)において測定することが決定したと仮定します。
→t=t'より後の粒子の状態は、測定によってsxの固有状態|x+>、|x->のうち、どちらか一方になります。つまり、粒子の測定後の状態は、純粋状態です。

問題は、測定後の状態ではなく、「測定前」の粒子の状態です。すなわち、t=0からt=t'の間の粒子の状態は、どのように記述しておけばよいだろうか、ということです。

従来解釈では、(今のところ)この問いに完全な答えを与えませんし、私はその必要はないと思っています。

一方、様相解釈では、少なくとも粒子の測定直前の状態は、(古典的)混合状態として記述するべきだ、と考えます。
つまり、もし粒子の状態がt=0で純粋状態だったとしたら、測定直前までの間に「混合状態」に遷移している、というわけです。

測定後の状態は|x+>か|x->のどちらかしかないのだから、少なくとも測定直前の状態は|x+>と|x->の確率混合として記述しても問題ありません。なぜなら、時刻t=t'において、sx以外の測定が行われることはない(ことを前提にしている)ので、sxの測定値の確率分布が計算できれば、それで十分だからです。
これを別の言い方にすると、「sxの測定という行為によって、粒子の状態は|x+>、|x->の混合状態に遷移する」となります。

TimeCommさんによると、測定直前の状態を|x+>と|x->の確率混合として必ず記述しなければいけないようですが、私にはわかりません。
TimeCommさんのいう「帰納法」というのがよく分からないので…

ちなみに、TimeCommさんの「混合状態」という単語の使い方に違和感を覚えたので、私は>>24を書きました。
29 ghsobo 2013/06/18 (火) 21:56:28 ID:0tCrbO/DuI [修正] [削除]
>>28
教えていただきありがとうございます。
いくつか質問あります。JJサクライのテキスト上での話です
>測定前の状態は
炉から出てきたばかりではランダムな状態ですね。
そのランダムな状態をSG装置を通すと普通は上下に二つに分かれます。
次ぎにSG装置の不均質磁場をキッチリではなく弱くかけたらどうでしょうか?
ランダムな状態から少しスピンの方向に偏りが生じるのではと思います。JJサクライの内容から類推するとこれが混合状態かなと思っています。

次ぎに進行方向をYとして
>もし粒子の状態がt=0で純粋状態だったとしたら
ということは測定前にSG装置を通して例えばZ+だけを選び出しているので、それをX方向のSG装置を通した形ですね。だからXのSG装置直前で混合状態になるのはあり得ないと思うのですがどうなんでしょう?
30 mapiyon 2013/06/19 (水) 00:11:14 ID:kmvrAEZ3IA 修正アリ: 00:44 [修正] [削除]
TimeCommさん

>偏光板は吸収を伴いますから、測定装置とみることができます

偏光板を使って光子の吸収が起こったか否かを確認するためには、光検出器が必要ではないでしょうか?
その意味で、偏光板単体では、測定装置とみなすことはできないと思います。

SG実験でも、磁場(=シュテルンゲルラッハ・ビームスプリッタ)と粒子検出器の二つを組み合わせて、初めてスピンの測定装置だと言うことができます。


ghsoboさん
>>26

>「光円錐」という電子やスピン1には出てこないので電磁波特有の説明との認識

申し訳ありません、「未来光円錐」の説明はなかったです。
以下、自分なりに未来光円錐の説明をしてみます。

未来光円錐の内部とは、測定者(測定装置)がある一定の時間内に移動できる空間領域のことを指します。
相対論によると、光の速さ以上に物体は移動することができません。
したがって、移動時間が有限ならば、測定者が移動できる範囲も一定の領域に限られてきます。

例えば、時刻t=0に測定者がx=0の位置にいたとします。その測定者の移動速度をvとすると、その測定者が時間tの間に移動できる距離の最大値はvtです。
つまり、時刻tでの測定者の位置は、領域-vt<x<vtに限られてきます。

vの最大値は光の速さcですから、測定者が移動しうる領域Stは、
St={x|-ct<x<ct}
となります。

この領域Stを、2次元平面(x,y)と時間tに対して図示してみると、こんなかんじになります。
http://homepage2.nifty.com/einstein/contents/relativity/images/lightcone.gif

TimeCommさんの考えでは、
観測対象となる粒子が、ある時刻tに領域Stの中に入ったならば、そのときに粒子の状態は混合状態に変化します。
31 mapiyon 2013/06/19 (水) 00:43:22 ID:kmvrAEZ3IA 修正アリ: 03:46 [修正] [削除]
>>29

>JJサクライの内容から類推するとこれが混合状態かなと思っています。
自分もそう思います。
また、炉から出てきたばかりの粒子の状態も、「混合状態」です。
なぜなら、純粋状態をランダムに混ぜ合わせたと「みなせる」ので。
不均一磁場によってランダムさに偏りが出たとしても、混合状態であることには変わりません。

ただ、純粋状態をランダムに混ぜ合わせたものだけが混合状態か、と聞かれると、それは違うのかな、という気がします。
混合状態の式の上での定義は、>>24の3番目の式になります。


>だからXのSG装置直前で混合状態になるのはあり得ないと思うのですがどうなんでしょう?

一般的な「純粋状態」の定義に基づくと、その通りだと思います。
が、TimeCommさんのいう「純粋状態」は、一般的な純粋状態の定義と違うとおもわれます。
これは、「状態」とは何か、に係わる話になります。

古典論では、ある粒子の状態がρであるとは、次のように定義されます。

『その粒子に関する任意の物理量の測定において、測定値が全てρを使って計算できるとき、その粒子は状態ρにあると呼ぶ。』

また、純粋状態は、「それ以上詳しく説明できないような状態」、つまりランダム性がない状態として定義されます。

ただ、量子論の教えるところによると、物理量の値がいつでも1つに定まるわけではありません。すなわち、物理量の値にランダム性を排除することはできません。
なので、一般的な量子論では、状態ρは次のように定義されます。

『ある粒子の「任意の」物理量の測定において、ρを使ってその物理量の確率分布が計算できるなら、その粒子は状態ρにあると呼ぶ。』


ですが、あらかじめどんな物理量を測定するかが決められていたとしたらどうでしょう?測定する物理量の種類が限られているので、状態ρをわざわざ任意の物理量に対して定義する必要がありません。なので、例えば、次のように状態を定義しておけばよいでしょう。

『あらかじめ行うことが決められている測定に対して、その測定値の確率分布を与えるものを状態と呼ぶ。』

このように状態を定義し、「純粋状態」を次のように定義します。

『あらかじめ測定することが決まっている物理量の値が確定しているような状態を、純粋状態と呼ぶ。』

この定義に従うと、sxの測定を行うとき、sxに確定的な値を与える|x+>、|x->だけが純粋状態です。もしもsxの値が多数回の測定ごとにばらつくなら、それは測定ごとに|x+>と|x->のどちらかが確率的に選ばれるから、と主張しても何の問題もないでしょう。
すなわち、|x+>と|x->以外の状態は全て混合状態、ということになります。
なので、|z+>はsxの測定を行うことが決まっている場合、純粋状態ではない、ということになります。

(従来量子論で上のように純粋状態を定義しない理由は、測定の種類が1つではないからです。つまり、|z+>が純粋状態だったのは、行われる測定がsxの1種類だけではなく、syやszなどの測定も考える必要があったからです。)
32 ghsobo 2013/06/19 (水) 06:42:54 ID:0tCrbO/DuI 修正アリ: 07:52 [修正] [削除]
>>30
未来光円錐の説明は局所性という考え方ですね、今ベルの不等式勉強中のところです。でも
>観測対象となる粒子が、ある時刻tに領域Stの中に入ったならば、
>そのときに粒子の状態は混合状態に変化します。
ここに相対論が入ってくるのを含めてまったく理解不能です。
>>31
>あらかじめ測定することが決まっている物理量の値が
>確定しているような状態を、純粋状態と呼ぶ。
それは「固有状態」と言うのでは、
|x+>をX方向のSG装置通しても|x+>が100%の確率で出てきますので。もしこれをZ方向のSG装置で見ると
|x+>=c1|z+> + c2|z-> の重ね合わせと表されるのでいずれも純粋状態での議論です。|x+>はsxの固有状態ですけど|z+>sxの固有状態ではなくszの固有状態ですね。
純粋状態、混合状態の定義を一般の言い方とは変えていると思います。
33 TimeComm 2013/06/19 (水) 09:51:57 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん、ghsoboさん

理科大/大矢研究室のHPにつぎのような記述があります。
『量子情報理論や量子コンピューターとは,
古典情報理論や古典コンピューターにおいて「0か1」の1ビット (bit) が基本的であったものを,
「0と1の全ての重ね合わせ」のqubitと呼ばれるものに置き換えたものと考えることができるでしょう.』
http://www-cgi.rs.noda.tus.ac.jp/tus-cgi-bin/~ohya-m/wiki.cgi?page=Quantum+theory+and+Classical+theory

その伝でいけば、古典情報理論が有効な状態は「古典的」純粋状態や「古典的」混合状態であり、
量子情報理論が有効な状態は「量子的」純粋状態や「量子的」混合状態であるといえそうです。
古典コンピュータも量子コンピュータも現実に存在するのですから、
それらの内部状態に関するそれぞれの純粋状態や混合状態を想定することは現実的です。
つまり、「古典的」混合状態は、現行の量子力学の数学形式の中には入っていなくても、
昔から存在していた概念であり、そして、現実に有効です。

>>28
>TimeCommさんのいう「帰納法」というのがよく分からないので…

帰納法によれば次のようなことがいえます。

・ 事例収集(個々の事象): HV測定の設定が決定された未来光円錐の中では、
常に、測定対象の光子の状態はHかVかのいずれかとして測定された

・ 因果関係(本質的な結合関係): HV測定の設定が決定された未来光円錐の中だから、
測定対象の光子の状態がHかVかのいずれかとして測定された

・ 結論(一般的原理): HV測定の設定が決定された未来光円錐の中では、
測定対象の光子の状態はHかVかのいずれか(「古典的」混合状態)である

帰納法は、科学を支える根本原理なので、
「古典的」混合状態は、
たとえ現行の量子力学の数学形式に納まりきらない状態概念だとしても、
物理世界を十全に記述すためには必要な状態概念だといえます。

>>30
>偏光板単体では、測定装置とみなすことはできないと思います。

確かに、測定値が確認しやすい測定装置とはいえません。
しかしながら、偏光板のポリ・ヨウ素に光子が吸収され、その部分が非可逆的に変化することは、まぎれもない事実です。
実際、この変化を固定できれば特定の直線偏光で感光し記録する検出器が造れるでしょう。
そして、ポリ・ヨウ素の変化を固定するかしないかは本質的な問題でなく、
非可逆変化こそが本質だとすれば、偏光板は広義の意味で測定装置であるといえます。

>>31
>『あらかじめ測定することが決まっている物理量の値が確定しているような状態を、純粋状態と呼ぶ。』

時制表現に注意が必要かと思います。
なぜなら、測定値が不確定だとしても、「測定装置の設定」もまた不確定(未決定)だとすれば、
そのような時空領域における状態は、直近過去の測定の測定値(たとえば光子到達予定時刻におけるV光子非検出)
に基づく純粋状態(たとえばH状態)であるといえるからです。

>>32
>相対論が入ってくるのを含めてまったく意味不明です。

相対論というよりは、相対論的因果律といった方が適切かもしれません。
つまり、純粋状態から「古典的」混合状態への様相的遷移というのは、
「量子的な重ね合わせの原理」と「相対論的因果律」がともに正しいとした上で、
「帰納法」を適用すると自動的に導かれる遷移だからです。
34 mapiyon 2013/06/19 (水) 18:20:10 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
>>32
>純粋状態、混合状態の定義を一般の言い方とは変えていると思います。
その通りです。このスレッド上の議論では、純粋状態と混合状態の定義が文脈(≒測定を行うことが決まっているか否か)によって違っていると思います。

>>33
>帰納法によれば次のようなことがいえます。(以下略)
つまり、実験結果からの推論のことを帰納法と呼んでいるのでしょうか?
もしそうならば、様相解釈が実験結果から「自動的に」導かれるものだと言いきってしまうのは、どうかな、と思ってしまいます。
というのも、様相解釈でしか説明できない事象が発見されていない以上、様相解釈は仮説の1つにすぎないからです。
もちろん、様相解釈の可能性を否定するわけではありませんが。

>時制表現に注意が必要かと思います。
>なぜなら、測定値が不確定だとしても、「測定装置の設定」もまた不確定(未決定)だとすれば、
私は、「測定」という単語の意味には「測定装置の設定」も含まれていると思っていました。以後、注意します。
35 TimeComm 2013/06/19 (水) 20:32:16 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>様相解釈でしか説明できない事象が発見されていない以上、様相解釈は仮説の1つにすぎない

おっしゃるとおりです。
それに、様相解釈でしか説明できない効果を予測・実現できていない以上、という言葉も付け加えられると思います。

当面の様相解釈の意義は、
Great Smoky Dragon の霧を払える可能性を示したことにあるといえます。
http://www.nytimes.com/2002/03/12/science/peering-through-the-gates-of-time.html?pagewanted=all&src=pm
36 kafuka 2013/07/14 (日) 09:50:32 ID:Utjkuz.Osc [修正] [削除]
TimeCommさん
それでは、こちらで議論することにします。

x_seekさん
ご同意、ありがとうございます。
心づよい です。

まず、
>>kafukaさんのご主張:
>時空中における純粋状態から混合状態への遷移は、因果的に(相対論的因果律と矛盾することなく)記述することができない。

というだけでは、デコヒーレンスを否定するかのように受け取られる恐れがありますね。
また、僕は、純粋アンサンブルから混合アンサンブルへの遷移は、測定時に遷移すると思っています。
その詳細メカニズムは、量子力学の枠内での記述は存在しない=公理である
ということです。
(詳細メカニズムの存在の有無については保留します=あるともないとも主張しない)
というわけで、105を以下の文言に訂正して下さい。
>>kafukaさんのご主張:
デコヒーレンスを考えない場合、
時空中における純粋アンサンブルから混合アンサンブルへの遷移は、測定時に遷移し、
量子力学では、射影仮説(公理)として扱うので、
因果的な(相対論的因果律と矛盾することなく)記述は、量子力学の枠内では、存在しない。


そういうわけで、詳細メカニズムの存在の有無については、論争するつもりはありません。
もし、TimeCommさんの説が、測定時に混合アンサンブルへ遷移するメカニズムに関するものであれば、なんら反論はありません。

ただ、x_seekさんが指摘したように、
>TimeCommさんの主張:測定前に純粋状態から混合状態へ遷移する。
=測定時には、混合状態になっている。
とすると、量子力学の予言と合わない と主張しているわけです。
37 TimeComm 2013/07/14 (日) 10:01:01 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 10:53 [修正] [削除]
【爆弾検査問題の再考察 -1】

爆弾検査問題について初耳の方は、下記の吉田伸夫氏のサイトが参考になると思います。
http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/qa_a97.htm

ここでは、上記サイトの図におおよそ準拠した下図(爆図1)にもとづいて議論をすすめます。
爆図1
http://timecomm.img.jugem.jp/20130714_372782.png

まず、上光路に置いた爆弾が予め正常爆弾だとわかっていて、
かつ、光子到達予定時刻に爆発が起こらなかった場合について考えます。
この場合、検出器D1は50%の確率(爆弾が爆発した場合も含めると25%の確率)で光子を検出します。
(不発弾の場合、検出器D1で光子を検出する確率は0%です。)

さて、この場合、状態の収縮はいつ起こったのか、
つまり、いつ光子が下光路に有る純粋状態|下>になったのかという問題について考えます。
私は、ごく素直に光子到達予定時刻に爆発が起こらなかった時空点で状態の収縮が起こると考えています。
この状態の収縮については、各人各様のご意見がおありでしょうが、
とにかく、爆弾が爆発しなかったという事実(以下、非爆発事象という)により、
その傍らにいる観測者は光子が下光路を通ったといえるわけです。

爆図1に示したように、出力側のハーフミラーHM2の手前の上下の光路にはコイル状光路が設けられていて、
光子がハーフミラーHM2に到達するまでにわざと時間がかかるようにしてあります。
すると、ハーフミラーHM2の手前の下光路では、その場所へ光子が到達することを確実に予測できます。
なぜなら、その場所では光速度の通信手段(アンテナAからアンテナBへの通信)を使って
爆弾が爆発しなかった事実を光子到達予定時刻より前に知ることができるからです。
つまり、|下>という純粋状態を宣言できる時空領域は非爆発事象を中心に光速度で広がっていく・・・言い換えれば、

『非爆発事象を頂点とする未来光円錐面において光子の状態は|下>という純粋状態に収縮する』

といえます。
以上の考察により得られる、非常に重要な認識は、

『非爆発事象という相互作用を介さない測定事象を頂点とする未来光円錐面において、相互作用を介さずに状態の収縮が起こる』

という認識です。

先は長いので、まずここまでのところについて、皆様のご意見を伺いたいと思います。
38 kafuka 2013/07/14 (日) 11:41:38 ID:Utjkuz.Osc [修正] [削除]
うーん、難しいですね。
Googleってみると、
http://www-he.scphys.kyoto-u.ac.jp/gakubu/P2/P2-99/p2_99_epr.pdf
が、見つかりました。
>予備実験の段階で時間がなくなり、本実験はできませんでした。
とのことで、残念ながら実験結果の報告は、ありませんが、
学生が、苦労に苦労を重ねた様子がよくわかり(面白いといっては失礼ですが)大変いい論文だと思います。

で、量子力学の予言では、
>光子の経路が原理的に測定可能であれば、実際に測定してもしなくても干渉は生じない。
>光子の経路が原理的に測定不可能であれば干渉は生じる。干渉が生じるか生じないかは、経路が
>原理的に測定可能か不可能かのみで決まり、実際に測定するかしないかには依存しない
ということが、重要です。

あまり書くと、何にか勘違いや早とちりしそうで、
また、前みたいに訂正が入って、TimeCommさんに迷惑を掛けるといけないので、
ここまでにしておきます。
39 kafuka 2013/07/14 (日) 23:54:33 ID:Utjkuz.Osc 修正アリ: 07/15 (月) 06:30 [修正] [削除]
TimeCommさん

量子力学の新しいアプローチには、以下もあります。
http://www.nikkei-science.com/201307_046.html
>量子力学の原理を,数学ではなく物理の原理に書き直すことはできないだろうか? 
>そんな試みが進んでいる
現在、小遣いが0円なのでw、読めませんが、発想の原点は、TimeCommさんに似ているかも?

>誰もが納得する新しい量子力学原理によって,教科書が書き換えられる日も近いかもしれない。
これは、僕も同意します。
量子力学が、「きれいなヒルベルト空間の理論+不格好な射影仮説」の二元論から成っていることには、実は僕も疑念を持ってますので。
40 TimeComm 2013/07/15 (月) 13:20:36 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 07/20 (土) 17:14 [修正] [削除]
Kafukaさん、応答ありがとうございます。その応答を踏まえた上で、議論を進めさせていただきます。

【爆弾検査問題の再考察 -2】
前回の投稿では、以下の認識を得ました。

『非爆発事象という相互作用を介さない測定事象を頂点とする未来光円錐面において、相互作用を介さずに状態の収縮が起こる』

以上のように、状態の収縮が相互作用にもとづく力学的な遷移ではない事例が示されたということは、
状態の収縮は本質的に非力学的遷移であることが示されたということに他なりません。

また、状態の収縮は、複数の可能性の中の一つが非可逆的に現実となる遷移だといえます。
なぜ非可逆的かというと、因果律によってその非可逆性が保証されているからです。
わかり易く言えば、逆の遷移(:現実が複数の可能性の中の一つになるような遷移)は現実と可能性との因果関係からしてありえないので、
状態の収縮は本質的に非可逆的な遷移だと考えられるということです。
そこで、このような非力学的かつ非可逆的な遷移を「様相遷移」と呼ぶことにします。

つぎに、純粋状態|下>に遷移する直前の状態はどういう状態だったのかについて考えます。
もし、測定直前の状態は純粋状態であるという立場に立てば、測定直前の状態は

<tex>\frac{i}{\sqrt2}\ket{Upper}+\frac{1}{\sqrt2}\ket{Lower}</tex>

と記述できるはずです。
しかし、これは可笑しい。
なぜなら、この設定では光子がMZ干渉計に入る前から上光路に正常爆弾が置かれていることが分かっているので、
干渉が測定される可能性は皆無だからです。
原理的に重ね合わせの検証が不可能な状況設定なのに、光子の状態が上式のような重ね合わせ状態だと言い張ることは
科学的推論にもとづく主張というより一種の信仰の表明だといえます(カール・ポパーの反証可能性基準)。

では、測定直前の状態が量子的混合状態かというと、これもまた可笑しい。
なぜなら、下の式に示すように量子的混合状態の純粋状態への分解の仕方は非一意だからです。

<tex>&\frac{1}{2}\ket{Upper}\bra{Upper}+\frac{1}{2}\ket{Lower}\bra{Lower}\\&=\frac{1}{4}(\ket{Upper}+\ket{Lower})(\bra{Upper}+\bra{Lower})+\frac{1}{4}(\ket{Upper}-\ket{Lower})(\bra{Upper}-\bra{Lower})</tex>

つまり、量子的混合状態でも純粋状態の場合と同様に、|上> と|下>との重ね合わせの状態としての記述が存在するにもかかわらず、
我々の設定において、そのような重ね合わせを検証する方法は原理的に存在しなということです。

そこで、測定直前の光子の状態に関して、もっともらしい(反証可能性基準に抵触しない)記述として残るのは、

<tex>P_{Upper}=50\%\\P_{Lower}=50\%</tex>

という、古典的な確率的混合つまり古典的混合状態だということになります。
実際、そのように記述すれば、実験事実や反証可能性基準は無論のこと、相対論的因果律や量子力学による予測にも矛盾しません。

ここまでのところについて、また皆様のご意見を伺いたいと思います。
41 mapiyon 2013/07/15 (月) 17:26:56 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
TimeCommさん

>>37に関して2つ疑問(意見)があります。
(タイミングが遅れて申し訳ありません!)

>『非爆発事象を頂点とする未来光円錐面において光子の状態は|下>という純粋状態に収縮する』
この主張には、アンテナの存在が本質的に重要だと思います。
なぜなら、アンテナが存在しなければ、「非爆発事象」を頂点とする未来光円錐内部にいる観測者全員が、爆弾の爆発と不発を判定できるとは限らないからです。

したがって、爆弾が爆発したか否かを判定する(=光子が上光路にいるか下光路にいるかを判定する)ためには、アンテナが必要、すなわち「相互作用」が必要であると言えないでしょうか?

この意味で、状態収縮には相互作用が必要である、という気がしました。


>非爆発事象という相互作用を介さない測定事象
測定という用語の使い方に違和感があります。
この場合の測定というのは、爆弾が爆発したか否かを判定する行為のことです。
つまり、爆弾が爆発するという事象と爆発しないという事象をワンセットで考えて、初めて「測定」という行為が成立します。
なので、非爆発事象単体を「測定事象」と呼ぶことに違和感を感じます。
42 TimeComm 2013/07/15 (月) 18:32:51 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん、こんにちは。

>>『非爆発事象を頂点とする未来光円錐面において光子の状態は|下>という純粋状態に収縮する』
>この主張には、アンテナの存在が本質的に重要だと思います。
>なぜなら、アンテナが存在しなければ、「非爆発事象」を頂点とする未来光円錐内部にいる観測者全員が、爆弾の爆発と不発を判定できるとは限らないからです。

>したがって、爆弾が爆発したか否かを判定する(=光子が上光路にいるか下光路にいるかを判定する)ためには、アンテナが必要、すなわち「相互作用」が必要であると言えないでしょうか?

そういう見方も不可能とはいえませんが、その見方だと、本来の爆弾検査問題において、検出器D1で正常爆弾を判別できるという実験事実の説明が困難だと思います。
なぜなら、干渉計内ですでに状態が収縮していると考えないとハーフミラーHM2が光子に摩訶不思議な作用をして、
状態を収縮させると考えなければならなくなるからです。

>爆弾が爆発するという事象と爆発しないという事象をワンセットで考えて、初めて「測定」という行為が成立します。

そうすると、光子到達予定時刻に正常爆弾が爆発しなかったことを観測した観測者が、「純粋状態|下>を測定したぞ!」っていえなくなってしまいます。
私は、彼が立派に測定行為をしたと考えます。
43 kafuka 2013/07/15 (月) 18:44:37 ID:Utjkuz.Osc [修正] [削除]
また、後出しジャンケンのようなことを言うので、恐縮なのですが。

TimeCommさんの問題設定に、遅延選択が入ってますが、
量子論では、一般に遅延した選択により結果が変わるというのは、ナンセンスです。
遅延選択しても、遅延しない選択と結果は同じ というのが量子論です。
(全ての場合がそうと、言い切る自信は ありませんが)
問題設定に、遅延選択を入れているということは、
光子という「実在物」が、経路に沿って、流れていくように思っていませんか?
もし、そうなら 遅延選択実験の量子論での扱いを、誤解されています。

遅延選択の入ったややこしい爆弾検査問題を考える前に、まずは、簡単な遅延選択実験を扱って、
量子論を正しく理解する議論を提案します。
例えば、
http://blog.timecomm.info/?month=201201
にある「ホイーラーの遅延選択実験」で、議論して、
その後、遅延選択の入らない わかりやすい爆弾検査問題を考えませんか?
44 TimeComm 2013/07/15 (月) 18:50:19 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
kafukaさん

何かまた誤解されているようですね。
私の問題設定のどこに遅延選択が入っているのでしょうか?
45 kafuka 2013/07/15 (月) 19:22:15 ID:Utjkuz.Osc 修正アリ: 20:01 [修正] [削除]
>光子がハーフミラーHM2に到達するまでにわざと時間がかかるようにしてあります。
>ハーフミラーHM2の手前の下光路では、その場所へ光子が到達することを確実に予測できます。
>なぜなら、その場所では光速度の通信手段(アンテナAからアンテナBへの通信)を使って
という文言です。
どう見ても、「光子という「実在物」が、経路に沿って進んでいく描像」です。

これらに関して、僕の考えを言えば、
わざと時間がかかるようにしてあろうが、
その場所へ光子が到達することを予測しようがしまいが、
Bの鏡をどうかした「時刻」は、結果に影響しない。
(Bの鏡を取り除けば、爆弾がどうであれ、HM2で干渉はおきない)
46 TimeComm 2013/07/15 (月) 20:46:04 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
kafukaさん

また、私の質問を無視しましたね。
私の問題設定のどこに遅延選択が入っているのかを訊いているのですよ。

あと、実在云々ですが、私は可能性という言い方をしていますよ。
客観的実在としての粒子が存在するなどとは一言も言っていません。

それと、「Bの鏡」というのも可笑しい。
爆図1にはアンテナBとハーフミラーHM2は描いてありますが、
かってに「Bの鏡」なんてものを捏造されても、あなたが何をいいたいのかさっぱりわかりません。
47 kafuka 2013/07/15 (月) 23:26:19 ID:Utjkuz.Osc 修正アリ: 00:01 [修正] [削除]
遅延選択という言葉を使ったので、遅延選択実験と誤解されたのでは ないですか?
(僕も一部 誤解してました。だから Bの鏡うんぬん と書いたのです)

>爆弾が爆発しなかった事実を光子到達予定時刻より前に知ることができるからです。
>『非爆発事象を頂点とする未来光円錐面において光子の状態は|下>という純粋状態に収縮する』
という結論が、「遅延している(はず)だから、、、こうこう」となってるでしょ。
遅延がない場合の帰結:
光子は、どっちかしか通らないにしても、光子の波動関数は、上経路も下経路も、両方、貫通する。
量子論では、一般に遅延した選択(や実験環境)により結果が変わるというのは、ナンセンスです。
ならば、「遅延していて、爆弾が爆発しなかった事実を光子到達予定時刻より前に知ることができても」、
光子の波動関数は、上経路も下経路も、両方、貫通する
というのが、量子論の帰結です。

そんなわけない と思われているなら、遅延した選択(や実験環境)の量子論での扱いを誤解している証拠です。
(なので、そっちを先に片付けようと思ったのです)
もし、光子や光子の波動関数が実在物なら、TimeCommさんの結論であってます。
「爆弾が爆発しなかった事実を光子到達予定時刻より前に知ることができる」のは、
光子が実在物で、どっちしか通らない と仮定した場合だけと思います。
48 kafuka 2013/07/16 (火) 00:39:08 ID:Utjkuz.Osc 修正アリ: 02:16 [修正] [削除]
ついでに、爆弾検査問題の盲点について、、、

この場合の爆弾の爆発は、光子1個に左右されますから、信管は、量子力学の対象ということになります。
で、爆弾本体は、マクロなものです。
「猫の問題」でいえば、α線検出器が信管。猫が爆弾本体で、α崩壊事象が光子の衝突 です。
ですから、信管の状態=|起爆する>+|起爆しない> という純粋状態で、
こんな信管に制御される爆弾 というのは、現実にはありえないトンデモないものです。
爆弾や爆発というマクロな概念に、惑わされては いけません。

また、偽物の爆弾を「信管が動かない偽物」なので「Aの鏡が固定される」というふうに考えると、
信管の状態=|偽物>+|本物> という純粋状態でもあります。

さらに、量子測定理論によると、このような場合、直接対象の光子だけに、射影仮説を使ってはなりません。
(誤った結論を導く)
光子と信管の複合系に対し、射影仮説を適用しないといけません。
(と 清水明博士の文献には ありましたが、具体的な計算は、僕には わかりません)
49 TimeComm 2013/07/16 (火) 06:34:13 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
kafukaさん
>>爆弾が爆発しなかった事実を光子到達予定時刻より前に知ることができるからです。
>>『非爆発事象を頂点とする未来光円錐面において光子の状態は|下>という純粋状態に収縮する』
>という結論が、「遅延している(はず)だから、、、こうこう」となってるでしょ。

なっていません。
どこがどう遅延している(はず)かをきちんとご説明ください。
50 可山優三 2013/07/16 (火) 07:05:39 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
kafukaさん
TimeCommさんの思考実験ですが、スリットの片方に検出器を置いた場合の「二重スリット実験」と本質的に変わらないと思います。
標準的なコペンハーゲン解釈なら、下の光路だけを通る状態に収縮したと解釈するのではありませんか?

TimeCommさん
「上下両方の光路に爆弾を置いた場合」や「量子もつれ」まで説明しようとすると、TimeCommさんの解釈は齟齬をきたすと思います。
相関が現れるべき複数の原因事象が競合する場合には、

>|下>という純粋状態を宣言できる時空領域は非爆発事象を中心に光速度で広がっていく・・・

では遅すぎるからです。
51 TimeComm 2013/07/16 (火) 07:39:48 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
可山優三さん、こんにちは。

量子もつれとの整合性については、今後説明していく予定です。
まず、もつれのない簡単な系から考察をはじめました。
52 mapiyon 2013/07/16 (火) 12:39:34 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
TimeCommさん

>>42
>そういう見方も不可能とはいえませんが、その見方だと、本来の爆弾検査問題において、検出器D1で正常爆弾を判別できるという実験事実の説明が困難だと思います。
>なぜなら、干渉計内ですでに状態が収縮していると考えないとハーフミラーHM2が光子に摩訶不思議な作用をして、状態を収縮させると考えなければならなくなるからです。

すみません、もう少し解説をお願いできますでしょうか。

私が最終的に言いたいのは、アンテナありとアンテナなしでは実験の設定が全く異なるのに、アンテナありの実験から得られる推論をアンテナなしの場合にまで拡張するのはいかがなものだろうか、ということです。
なぜなら、アンテナが光子検出器(=爆発検出器)の役割を果たしているからです。


>そうすると、(以下略)
人は、爆弾が爆発したことを検知する仕組みを有していることで、初めて爆弾が爆発しなかったことを「測定」することができるようになります。
非爆発事象という単語からは、上記のような状況が私の頭の中に思い浮かばず、ただ何も起こらなかったということしか頭に思い浮かびませんでした。
要するに、文脈から推定するべき事柄を私が読み取れていなかっただけです。申し訳ないです。
53 TimeComm 2013/07/16 (火) 21:45:21 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>アンテナありとアンテナなしでは実験の設定が全く異なるのに、アンテナありの実験から得られる推論をアンテナなしの場合にまで拡張するのはいかがなものだろうか

アンテナは、状態の収縮(光円錐面における可能性から現実への遷移)に可視的な手がかりを与えることを意図した道具でしかありません。
たとえアンテナが無くても、「非爆発事象を含む過去光円錐」の頂点に位置するいまここの観測者にとって、非爆発事象は彼の歴史の一部です。
状態の収縮を歴史の一部として捉えなければ、物理的世界像を構成することは不可能なのではないでしょうか。

ちょっと哲学的な言い回しになってしまいましたが、感じが伝われば幸いです。
54 TimeComm 2013/07/17 (水) 07:29:24 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
kafukaさん
>>48
>偽物の爆弾を「信管が動かない偽物」なので「Aの鏡が固定される」というふうに考えると、
>信管の状態=|偽物>+|本物> という純粋状態でもあります。

kafukaさんは、爆弾検査問題の本質をきちんと理解されていませんね。
爆弾検査問題における検査前の各爆弾は、正常爆弾か不発弾かのいずれかであり、その判別の情報がないだけです。
こんな基本的なことを誤解されているとなると、まともな議論が成立するわけがありません。

また、あなたのように「爆弾検査問題の盲点について、、」などと物知り顔で間違ったことを堂々と言われると、
何も知らない読者に大きな混乱を与えることになります。
(だからといって、記事を訂正してはだめですよ。この投稿の意味がなくなります。)

おえらい先生方に対してだけでなく、われわれアマチュアに対しても誠実な態度で臨んでもらいたいものです。
55 mapiyon 2013/07/17 (水) 15:05:12 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
>アンテナは、状態の収縮(光円錐面における可能性から現実への遷移)に可視的な手がかりを与えることを意図した道具でしかありません。

これは了解しました。

>状態の収縮を歴史の一部として捉えなければ、物理的世界像を構成することは不可能なのではないでしょうか。

状態ベクトルが表すものが何なのか、私は完全にわかっているわけではないので、何とも言えません。

あと、申し訳ありませんが、>>42の文章の詳しい解説も頂けないでしょうか。

>>42
>そういう見方も不可能とはいえませんが、その見方だと、本来の爆弾検査問題において、検出器D1で正常爆弾を判別できるという実験事実の説明が困難だと思います。
>なぜなら、干渉計内ですでに状態が収縮していると考えないとハーフミラーHM2が光子に摩訶不思議な作用をして、状態を収縮させると考えなければならなくなるからです。

56 kinsyo 2013/07/17 (水) 15:25:15 ID:9VfpfbxUOA [修正] [削除]
>>37
TimeCommさん。こんにちは
今回の実験については
爆図1の訂正(改良)が必要かと思います。
http://timecomm.img.jugem.jp/20130714_372782.png

下光路側のコイル状ループとHM2は削除です。
HM2は元々の爆弾実験では確率上昇手段として必要だったかもしれませんがレーダA、Bで事前に爆弾でない事が事前に分るのであればHM2は取っ払って上光路の光子は全てD2によって下光路の光子は全てD1によって検出される光路にした方が爆弾か、爆弾でないかを100%判定出来ます。
レーダAが感知しない場合、爆弾の可能性と光子が下光路を通った為に、感知しない場合があり、
この場合において検知器D1に到着予定時間に光子が到着しなかったら、(上光路を光子が通っている)
D2が検知するまでもなく100%爆弾と判定でき、
TimeCommさんの意向に沿うようになるのではないでしょうか?

57 mapiyon 2013/07/17 (水) 15:25:27 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
>>40

検証方法(=測定方法)が存在しないということと、重ね合わせ状態が存在しないということは別ではないでしょうか。
つまり、正常爆弾を置いたときの爆弾検査問題は、干渉を測定しないことに決めた(≒正常爆弾を置いた)から干渉が観測されないだけであって、状態が|up>+|low>ではないことを述べているわけではないと思います。

それに、Pupper、Plowerによる記述が「古典的確率混合」だとおっしゃっていますが、元々量子論による状態は確率によって記述されます。だから、Pupper、Plowerによって状態を記述するべき、というのが本来の量子論による状態の記述であって、それが古典的かどうかはまた別に議論が必要です。

確率で状態を記述するからこそ、シュレディンガー描像やハイゼンベルグ描像などが同値であるとみなされます。
58 TimeComm 2013/07/17 (水) 17:09:26 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 18:18 [修正] [削除]
mapiyonさん
>>>42の文章(下記)の詳しい解説も頂けないでしょうか。
>>そういう見方も不可能とはいえませんが、その見方だと、本来の爆弾検査問題において、検出器D1で正常爆弾を判別できるという実験事実の説明が困難だと思います。
>>なぜなら、干渉計内ですでに状態が収縮していると考えないとハーフミラーHM2が光子に摩訶不思議な作用をして、状態を収縮させると考えなければならなくなるからです。

検出器D1で光子が検出されるということは、少なくともハーフミラーHM2に入る時点の光子の状態が|下>であったということを示していると私は考えています。
そこで、アンテナA, Bが無ければ干渉計内で状態が収縮しないと仮定すると、ハーフミラーHM2が光子に摩訶不思議な作用をして、状態を収縮させたと考えざるをえません。
(TeXで漢字が入れられなかった(?)ので、|Upper>, |Lower>と記述をしましたが、個人的には|上>, |下>の方が短くて気に入っています。)
59 TimeComm 2013/07/17 (水) 18:17:02 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
kinsyoさん
>下光路側のコイル状ループとHM2は削除です。

あえて爆図1の設定にした理由は、有名な思考実験を土台にした方が、
予備知識を持っている方や参考資料が欲しい方に都合がよく、
また、いろいろな状況の考察に対応できると思ったからです。
60 TimeComm 2013/07/17 (水) 18:27:47 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>検証方法(=測定方法)が存在しないということと、重ね合わせ状態が存在しないということは別ではないでしょうか。

そのとおりです。
この段階では、論理的な判断というより、オッカムの剃刀的な判断です。
61 mapiyon 2013/07/18 (木) 23:31:33 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
TimeCommさん

>>58
正常爆弾は光子検出器(≒経路測定器)です。
なので、正常爆弾が光子到達時刻に状態を|下>に収縮させると考えれば、何も不自然なところはないと思います。

爆弾検査問題は、光子の経路測定を確率的に行うという状況下で、光子の経路測定が行われたか否かを検出器D1とD2で判定する問題、と言いかえることができると思います。
62 TimeComm 2013/07/19 (金) 06:51:14 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>正常爆弾は光子検出器(≒経路測定器)です。
>なので、正常爆弾が光子到達時刻に状態を|下>に収縮させると考えれば、何も不自然なところはないと思います。

状態の収縮は上光路だけでなく下光路でも起こりますから、時空的広がりを持つ遷移です。
時空的広がりを持つ遷移であるので、相対論的因果律との整合性が問題になります。
そして、相対論的因果律は、状態の収縮が非爆発事象を頂点とする未来光円錐面で起こることを要請しています。
63 mapiyon 2013/07/19 (金) 07:59:22 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
TimeCommさん

TimeCommさんは、状態ベクトルが時空間に「場」のような形で存在しているとお考えなのでしょうか?
状態という概念は、「空間的に広がったり、局在したりする」ことが可能な概念なのでしょうか?

そもそもTimeCommさんのおっしゃる「状態」とは何なのでしょう?
私は、状態概念は位置概念とは独立していると思っていました。
64 TimeComm 2013/07/19 (金) 08:21:29 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>そもそもTimeCommさんのおっしゃる「状態」とは何なのでしょう?
>私は、状態概念は位置概念とは独立していると思っていました。

広辞苑には、状態とは「物事がその時そうなっている(特に外面からもそれと分かる)ありさま。ようす。」と書いてあります。
それが正しいとすれば、状態概念は少なくとも時間概念と関係しているといえます。
さらに、状態の遷移が因果的に記述可能な遷移だと考えれば、状態の遷移は時空概念と関係しているということになります。
65 TimeComm 2013/07/19 (金) 10:06:23 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 15:51 [修正] [削除]
【爆弾検査問題の再考察 -3】
つぎに、純粋状態から混合状態への遷移がいつどこで起こるのかについて詳しく考えてみます。
光子がMZ干渉計に入る前から、正常爆弾が上光路に置いてあったなら、
光子は第1のハーフミラーHM1を通って干渉計に入った直後から|上>か|下>かの混合状態だと考えることができます。
しかし、「光子がMZ干渉計に入る前から、正常爆弾が上光路に置いてあったなら」という条件は、
|上>と|下>との重ね合わせ状態が原理的に検証不可能になり、系を混合状態だとみなせるための十分条件でしょうか。
実は、|上>と|下>との重ね合わせ状態が原理的に検証不可能になる条件はもっと緩い条件でよいといえます。
すなわち、「光子がMZ干渉計に入る前から正常爆弾を上光路に置くことが確定していたなら」という条件でよいということです。
この「確定している」ということはどういうことかというと、「正常爆弾の設定」という結果に対応する原因事象が存在するということに他なりません。

下図(爆図2)を参考にして、「正常爆弾の設定」という結果に対応する原因事象が
量子力学的な確率事象(量子サイコロ投げ)である場合について考えてみます。
爆図2
http://timecomm.img.jugem.jp/20130718_379144.png

しかし、その量子サイコロ投げによって半々の確率で正常爆弾か不発弾かの設定が決まるとすると
量子サイコロを投げる前から50%の確率で正常爆弾の設定が決まっていたことになってしまいます。
そこで、その量子サイコロ投げで正常爆弾が設定される確率は年末ジャンボ宝くじの1等当選確率(1000万分の1)に等しい大変小さい確率とし、
それ以外の99,99999%の確率で不発弾が設定されるとしましょう。
すると、どういう解釈に立とうと、量子サイコロ投げ前における測定対象の光子の状態は、

<tex>\frac{i}{\sqrt2}\ket{Upper}+\frac{1}{\sqrt2}\ket{Lower}</tex>

であるか、そうみなすことができるといえるでしょう。
そして、様相遷移を認める立場に立てば、ひとたび量子サイコロ投げにより大当たりが出て正常爆弾の設定が確定すれば、測定対象の光子の状態は、

<tex>\left\{ \begin{array}{cl}P_{Upper}=50\%\\P_{Lower}=50\%\end{array}\right.</tex>

の混合状態に遷移するといえます。つまり、この場合

『正常爆弾設定の原因事象を頂点とする未来光円錐面において光子の状態は、|上>と|下>とが重ね合わせられた純粋状態から|上>か|下>かの混合状態へと遷移する』

といえます。

純粋状態から混合状態への遷移や前節で述べた状態の収縮に関する遷移の時空上の関係をミンコフスキー時空図(爆図3)に示しました。
爆図3
http://timecomm.img.jugem.jp/20130718_379145.png

ただし、便宜上、このミンコフスキー時空図に対応する装置の光子の光路は高屈折率媒質(光子の速度が光速度c未満になる媒質)とし、
また、反射面が水平面であるハーフミラーの真上から光子を入射するものとし、
さらに、装置の上下方向をミンコフスキー時空図のx方向とした場合について考えています。
図の赤色の実線で示した部分は、光子がただ1つの光路にある純粋状態を表し、
ピンク色の実線で示した部分は光子が2つの光路それぞれにある状態の重ね合わせ(純粋状態)を表し、
赤色点線で示した部分は光子が2つの光路のいずれかに存在する混合状態を表しています。
従って、光子の状態は次のように様相遷移(非力学的に遷移)すると考えられます。

<tex>&\frac{i}{\sqrt2}\ket{Upper}+\frac{1}{\sqrt2}\ket{Lower}\\&\rightarrow\left\{ \begin{array}{cl}P_{Upper}=50\%\\P_{Lower}=50\%\end{array}\right.\\&\rightarrow\ket{Lower}</tex>

次回がらは、「量子もつれ系における様相遷移」についてシリーズで考えてみたいと思います。
66 可山優三 2013/07/20 (土) 08:51:18 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
>相対論的因果律は、状態の収縮が非爆発事象を頂点とする未来光円錐面で起こることを要請しています。

相対論的因果律からの要請ということですけど、量子現象にまで適用されるとは限らないのではありませんか?
例えば、ハーフミラーから等距離になるように上下両方の光路に正常爆弾(検出器)を置いた場合、それぞれの爆発・非爆発(検出・非検出)には完全な相関がなければなりません。
Lだけ離れた正常爆弾(検出器)どうしがt=L/c以内のタイムラグで爆発・非爆発(検出・非検出)するような状況では、(光円錐による)TimeCommさんの解釈は齟齬をきたすと思います。
>>50の投稿で言いたかったことは、そういうことです。
67 TimeComm 2013/07/20 (土) 09:16:19 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
可山優三さん

>>50の疑義は、了解しているつもりです。
これから「量子もつれ系における様相遷移」という記事を投稿して、
その中でご指摘の点について考察しますので、もう少々お待ちください。
68 mapiyon 2013/07/20 (土) 21:02:55 ID:kmvrAEZ3IA 修正アリ: 21:33 [修正] [削除]
TimeCommさん

2点、質問と意見です。

1.
どういう測定を行うかが確定することで光子の状態が変化する、とおっしゃっていますが、測定方法が決まることで変化するのは光子の状態ではなく爆弾(もしくは測定器全体)の状態ではないでしょうか。
測定方法の決定によって光子の状態が変化するように感じられるのは、その測定方法がHM1によって生じる「光子と爆弾の間の相関」を利用するものだからだと思います。

2.
>状態とは「物事がその時そうなっている(特に外面からもそれと分かる)ありさま。ようす。」
私にはこの説明がトートロジーのように感じられるので、よく分かりません。
TimeCommさんのおっしゃる「状態」という言葉は、これまでの記述を見る限り、「可能性」などの言葉に呼び変えた方が良いような気がします。
つまり、TimeCommさんがこれまで議論してきたものは光子の「状態」についてではなく、光子の「可能性」についてだと思います。

現在の量子力学における「状態」という言葉は、測定方法の選び方とは独立して定義されます。なので、状態が測定方法の選び方に依存するとなると、状態という言葉の定義に矛盾が生じます。つまり、状態という言葉を使って今までの量子論とTimeCommさんの考えを比較することはできません。(既に指摘されていることですが。)
69 TimeComm 2013/07/20 (土) 22:49:15 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん
>TimeCommさんがこれまで議論してきたものは光子の「状態」についてではなく、光子の「可能性」についてだと思います。

量子状態は実在の状態と捉えるより可能性の状態と捉える方が自然だと思います。
なぜなら、|上>と|下>とが同時に存在するといった遍在性なども可能性の状態として捉えれば矛盾なく説明できるからです。

>現在の量子力学における「状態」という言葉は、測定方法の選び方とは独立して定義されます。

そうでしょうか?どんな状態でも測定に対応した状態として定義されるはずです。
状態が測定に対応して定義される以上、状態が測定方法の選び方と独立だとは断言できないのではないでしょうか。
70 mapiyon 2013/07/20 (土) 23:51:10 ID:kmvrAEZ3IA 修正アリ: 00:51 [修正] [削除]
TimeCommさん

(現在主流の)量子論では、状態は「任意の」測定方法に対する確率分布を与えるものとして定義されます。
なので、状態は測定方法の選び方とは独立に定義されています。

この状態の定義の仕方の背景には、どんな測定が行われるかは(原理的には)測定直前までわからないという考え方があると思います。言い換えれば、どの事象がどのような結果をもたらすかわからない、ということです。量子論は確率論だからです。また、2つの相異なる事象が同一の事象を引き起こすこともあります。

「測定方法を決定する事象は、環境にその痕跡を残す。だから、どんな測定方法が行われるかは原理的に測定前に知ることができる」と、TimeCommさんは以前おっしゃっていました。ですが、その「痕跡」が観測者のところまで(測定以前の時刻に)届いているという保証はないと思います。また、量子論が確率論である以上、過去を100%の精度で推定することは不可能です。

以上の理由から、現在の量子論は状態を定義するとき、任意の測定方法を考慮するのだと思います。
どんな測定が行われるのか測定前にいつでも分かるのであれば、任意の測定方法を考慮する必要はないと思います。

(誤解されそうな文章だったので少し訂正しました。不快に思われたならお詫びします。)
71 mapiyon 2013/07/21 (日) 00:29:47 ID:kmvrAEZ3IA [修正] [削除]
>量子状態は実在の状態と捉えるより可能性の状態と捉える方が自然だと思います。

私もそう思います。実際、現在の量子論も確率分布(≒可能性)によって状態を定義しています。ただ、現在の量子論の「状態」によって表される「可能性」の数に比べて、TimeCommさんは因果律なるものによって「可能性」の数をかなり限定しているため、状態という言葉の意味も大きく違って見えます。
72 TimeComm 2013/07/21 (日) 08:28:50 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
mapiyonさん

どんな測定にも測定装置の設定につながる原因があります。
直線偏光板の設定につながる原因もあれば、円偏光板の設定につながる原因もあるということです。
この原因があるという認識は、科学の根底を支えている認識であると私は考えています。
ですから、我々が知らないからといって測定装置の設定につながる原因がないとはいえないと思うのです。
そして、測定装置の設定につながる原因があることを認めれば、
異なる測定装置の設定につながる原因から出発する測定系は異なる測定系だといえることになり、
その測定系ごとに測定対象の状態について異なる記述が与えられるのは自然な成り行きだと思うわけです。
73 mapiyon 2013/07/21 (日) 13:36:21 ID:kmvrAEZ3IA 修正アリ: 14:38 [修正] [削除]
>我々が知らないからといって測定装置の設定につながる原因がないとはいえない
原因がないとは私も考えていません。
ただ、観測者がその「原因」が何であるかを知らない場合、観測者にとって、(測定前の)測定対象の状態は、その原因事象が起こっていない場合とまったく同等だと思います。
というのも、状態を可能性によって定義すると、「測定対象のふるまいとしてどのようなものが考えられるか」という問いに対する答えが状態である、ということになるからです。
逆に言うと、観測者がその「原因」を知った瞬間に、測定対象の状態は変化します。

>異なる測定装置の設定につながる原因から出発する測定系は異なる測定系だといえることになり、その測定系ごとに測定対象の状態について異なる記述が与えられるのは自然な成り行き
今の量子論はそのような記述をすることもできます。測定装置も含めて状態を記述すれば良いです。測定装置の設定が異なれば、すなわち測定装置の状態を観測して異なる結果が出れば、測定対象の状態もそれに応じて変わり得ます。というのも、測定装置と測定対象の可能性の中には、測定装置と測定対象が相互作用する可能性も含まれているからです。そのような可能性がなければ、「測定」を行うことはできないでしょう。
74 TimeComm 2013/07/21 (日) 19:11:28 ID:/YASHCpL22 修正アリ: 20:43 [修正] [削除]
【量子もつれ系における様相遷移 -1】
下記の京都大学学部演習レポートPDFを参考資料として議論を進めたいと思います。

「Einsteinは正しいか? 〜EPRパラドックスを検証する〜」
http://www-he.scphys.kyoto-u.ac.jp/gakubu/A2/reports/a2report08a.pdf
早速、このレポートのEPR相関に関する見解を引用します。(資料p4中段)

『量子力学では、2つの光子の偏光は、観測するまでは2つの状態の重ね合わせになっており、
一方の光子の偏光を観測した瞬間、他方の光子の偏光が決まる(波束の収縮)。』

このような見解は常識として広くいきわたっていますが、以下の諸点で問題を孕んだ表現だといえます。

@ 瞬間という概念は局所的な概念であり、スペースライクな関係にある2点において定量的な意味を持ちえない(:同時刻の相対性)。

A 多世界解釈のように、シュレーディンガー発展(ユニタリー発展)をあくまで支持する立場があり、
その立場からすれば、一方の光子の偏光を測定するということは、
世界が分岐すること(たとえば水平偏光を測定した世界と垂直偏光を測定した世界への分岐)を意味しているので、
一方の測定である値(たとえば水平偏光)を得たからといって、他方が一つの状態(たとえば垂直偏光状態だけ)に決まるとは言えない。

B 相関が確認されるのは、それぞれの測定結果を持ち寄ったときである。
したがって、それぞれの測定結果を持ち寄ることが原理的に不可能な時空領域に
おいて相関を主張することはポパーの反証可能性基準に抵触する。

反証可能性基準についてのわかりやすい解説:
http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/doc/t5.html

※ 本当は、測定前の状態が純粋状態であるという記述も問題なのですが、
とりあえずここでは、測定する偏光基底(測定軸)が測定寸前に量子サイコロを用いて選ばれたと仮定することにより、不問に付しておきます。

上記の問題点の中でも特にBの反証可能性基準への抵触は深刻です。
なぜなら、現代物理学の中核をなす量子力学が疑似科学と評価されることは許されないからです。
科学的立場を貫くなら、上記資料のEPR相関に関する見解は以下のように修正(加筆)されるべきです。(《括弧》部分加筆)

『量子力学では、2つの光子の偏光は、観測するまでは2つの状態の重ね合わせになっており、
一方の光子の偏光を観測した瞬間、
《EPR相関の確認が原理的に可能な未来の時空領域における》
他方の光子の偏光
《の測定に関する予測値》

《一方の測定値に対応して》
決まる(波束の収縮)。』

以上ように表現を厳格化すれば、反証可能性基準に抵触する臆見を排除できますし、
局所性の要請と量子力学の予測とのどちらにも従う見解になります。

次回は、ミンコフスキー時空図を用いて、量子もつれ系における様相遷移について詳しく考察したいと思います。
75 甘泉法師 2013/07/22 (月) 17:49:38 ID:ctwIRbLQLU 修正アリ: 20:32 [修正] [削除]
こんにちは。

>次回は、ミンコフスキー時空図を用いて、量子もつれ系における様相遷移について詳しく考察したいと思います。

これまでの70以上のやりとりを読む根気とわかる実力がないのでこの文だけみておもったことです。
 ------------------------------------

 アメリカのカートゥーンで野球のピッチャーが投球後、球よりはやく走ってバッターになり自分の投げた球を外野にうちかえすと、またまた走って野手になって捕球し、「レーザービーム」でバックホームする...というひとり野球の話をあやふやですがおぼえてます。 球が光速を下回っていれば物理的に不可能ではありません。 かつランナーでもあるのはカートゥーンの真骨頂ですが。 これからヒントをもらって

 もつれているふたつの粒子(片方がaなら他方はb)をそれぞれ箱にいれて、慣性系の離れた2点A,Bで同時に箱をあけ計測する。
 A点で状態aと観測されたら レーザービームをB点に向けて発する。状態bならなにもしない。
 B点で状態bと観測されたら ビームがつくころあいに冷蔵庫から鶏肉を出して置く。状態aならなにもしない。
 箱#2、箱#3と続けるが、こうすればビームのエネルギーを無駄にせず鶏肉を腐らせる心配もなくやきとりができる。
 ただ食べたいときにやきとりができ食欲が満たせるか満腹なのにやきとりを焼いて無駄にするかは運次第。

 AとBの間で あうんの超高速通信ができたのだろうか。 もともとビームを出す時刻表を共有していたふつうの場合となにか違うのか。 もつれをつくるときに両方の箱に「+1」と「−1」の割符を適当に入れる場合となにがちがうのか。
 AB間で自由意思または因果関係は超光速で通信されていないから相対論には反しないと考えてよいか。

 ------------------------------------
 議論のおじゃまになりすみませんでした。  失礼します。

 
76 可山優三 2013/07/22 (月) 19:39:57 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
TimeCommさん
@確かに、曖昧な表現であるとは思います。
ただ、引用されている実験がそうであるように、ある系(例えば、実験室系。この実験では、重心系でもある)においての同時刻を定義することは可能です。
また、そのように定義された同時刻によって、空間的(スペースライク)な相関でも時間的(タイムライク)な通信手段で確認することが可能です。

A量子もつれは量子状態の相関を表すだけでなく、物理量の保存も意味します。
多世界解釈であっても、分岐した世界ごとに物理量の保存が成り立つはずです。
もう一方の状態が決まらないとすると、光的(ヌルライク)な条件を満たすまでの間、物理量の保存が破れたままになります。

B「それぞれの測定結果を持ち寄ることが原理的に不可能な時空領域」の意味するところは、単に空間的(スペースライク)であるということでしょうか?
そうであるならば、時間的(タイムライク)な通信手段によって、それぞれの測定結果を持ち寄ることが原理的に可能ではありませんか?
常に時間的(タイムライク)であるはずの局所的な因果律まで疑っているのなら、その主張自体が(世界5分前仮説と同じく)反証不可能になると思います。
77 TimeComm 2013/07/22 (月) 22:02:06 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
可山優三さん
@ 重心系を優先して採用する根拠はありません。

A 量子もつれ系において、物理量の保存則は測定値を持ち寄ったときに確認できる法則です。
つまり、スペースライクな関係では、保存則が敗れているというより、保存則の成否を調べる手段が原理的に存在しないというべきです。

B 繰り返しになりますが、測定値を持ち寄れるのは、それぞれの測定事象を頂点とするそれぞれの未来光円錐が相貫く時空領域です。
その時空領域の外側では、相関を調べる手段は原理的に存在しません。

後ほど図解する予定ですので、しばらくお待ちください。
78 可山優三 2013/07/23 (火) 00:12:43 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
重心系を優先するなんて一言も書いてないんですけどね(^^;)。
特殊相対論的な同時刻の定義さえ認められるなら、たとえ空間的(スペースライク)な相関であっても、時間的(タイムライク)な通信手段によって追認できる。
この事実をもって、ある時刻に波束の収縮があったとする立場もあるでしょう?
実際、量子もつれの存在を示したという引用先の実験も、同様にして同時刻を定義しています。
このような立場は反証可能ではありませんか?
また、様相解釈は反証可能でしょうか?
79 TimeComm 2013/07/23 (火) 08:30:09 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
>ある時刻に(非局所的に)波束の収縮があったとする立場もあるでしょう?
そういう立場がないとはいっていません。反証可能性基準に照らした場合、それは科学的な立場ではないといっているだけです。
>実際、量子もつれの存在を示したという引用先の実験も、同様にして同時刻を定義しています。
>このような立場は反証可能ではありませんか?
そのように特殊に定義した状況だから、反証可能になったのだといえます。だからこそ、一般に
『一方の光子の偏光を観測した瞬間、他方の光子の偏光が決まる』
などとはいえないのです。
>様相解釈は反証可能でしょうか?
様相解釈の予測は量子力学の予測(数学的予測)と同じです。ですから、量子力学の予測が反証可能であれば様相解釈の予測も反証可能です。
80 可山優三 2013/07/23 (火) 20:14:54 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
>様相解釈の予測は量子力学の予測(数学的予測)と同じです。

これは数学的に証明されたということでしょうか?
それとも、量子力学の予測を適宜利用するということでしょうか?
81 TimeComm 2013/07/23 (火) 21:43:06 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
>>様相解釈の予測は量子力学の予測(数学的予測)と同じです。
>これは数学的に証明されたということでしょうか?
>それとも、量子力学の予測を適宜利用するということでしょうか?

コペンハーゲン解釈でも、多世界解釈でも、そして様相解釈でも、量子力学の数学形式はみな同じですから、
量子もつれ系の実験を含む通常の実験をする限り、測定値に関する予測はみな同じになるという意味です。
ただし、様相解釈は、状態遷移が起こる時空面(未来光円錐面)を特定できるので、
量子力学の数学形式に則りながらも、従来解釈と異なる予測を与える実験が考案できる可能性はあると思います。
82 可山優三 2013/07/24 (水) 20:50:15 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
>量子もつれ系の実験を含む通常の実験をする限り、測定値に関する予測はみな同じになるという意味です。

矛盾してませんか?
既に>>50>>66で指摘したように、EPRペアに空間的な測定をした場合(同時測定をした場合)、様相解釈では2つの独立な光円錐が生じるはずです。
独立な光円錐が生じるのなら、何故、(一方が|上>なら、もう一方が|下>になるような)完全な相関が現れるのでしょうか?
83 TimeComm 2013/07/24 (水) 21:30:42 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
>矛盾してませんか?
>既に>>50>>66で指摘したように、EPRペアに空間的な測定をした場合(同時測定をした場合)、様相解釈では2つの独立な光円錐が生じるはずです。
>独立な光円錐が生じるのなら、何故、(一方が|上>なら、もう一方が|下>になるような)完全な相関が現れるのでしょうか?

全く矛盾していません。
様相解釈は物理法則に反することは何も要請していません。
ですから、物理法則が正しい限り、相関する測定値の組しか歴史的現実を構成しえないことになります。
つまり、アリスの複数の可能な測定値とボブの複数の可能な測定値のなかで、相関する組が対になって現実化することになります。
84 TimeComm 2013/07/25 (木) 17:16:29 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
【量子もつれ系における様相遷移 -2】
以下の偏光量子もつれ状態を例に考えます。

<tex>\ket{\it{\Psi}_1}&=\frac{1}{\sqrt2}\ket{R_a}\ket{R_b}-\frac{1}{\sqrt2}\ket{L_a}\ket{L_b}\\&=\frac{i}{\sqrt2}\ket{H_a}\ket{V_b}+\frac{i}{\sqrt2}\ket{V_a}\ket{H_b}</tex>

ただし、{R, L, H, V}は、それぞれ{右円偏光,左円偏光,水平偏光,垂直偏光}を表し、添え字{a, b}は、それぞれ{アリス側,ボブ側}を表しています。
また、アリスが時刻t1に右か左かの円偏光を測定するか、それとも、水平か垂直かの直線偏光を測定するかは
測定の直前(測定とほぼ同時)に量子サイコロにより決めるものとします。
すると、状態の遷移は次のミンコフスキー時空図(縺図1)のように示せます。
縺図1
http://timecomm.img.jugem.jp/20130725_390503.png

ただし、作図の便宜上、偏光量子もつれ光子対は高屈折率媒質中にあって光速度c未満の速度で+x方向と-x方向と分かれて放出されるものとしました。
縺図1に示したように、アリスの測定直前(測定とほぼ同時)に量子サイコロにより測定装置が選択され、時刻t1に測定が行われて測定値(偏光)が決まります。
この状況を時刻t1のボブはどう捉え、測定対象の状態をどう記述するでしょうか。
ボブが、+x方向に運動している場合は、ボブの時刻t1においてまだアリスの測定は行われていないので、
ボブは測定対象の状態を本節冒頭の式の偏光量子もつれ状態として記述するでしょう。
一方、ボブが、-x方向に運動している場合は、ボブの時刻t1においてすでにアリスの測定が行われているので、
ボブは測定対象の状態を以下のような量子もつれ状態として記述するでしょう。

<tex>\ket{\it{\Psi}_2}&=\frac{1}{\sqrt2}\ket{\alpha}\ket{R_b}-\frac{1}{\sqrt2}\ket{\beta}\ket{L_b}\\&=\frac{i}{\sqrt2}\ket{\gamma}\ket{V_b}+\frac{i}{\sqrt2}\ket{\delta}\ket{H_b}</tex>

ただし、|α>, |β>, |γ>, |δ>は、それぞれアリス側において光子が測定された後の測定装置を含む複合系の状態を表しています。
いずれにしろ結局、時刻t1の観測者ボブからすれば、測定対象系の状態は純粋状態だということになります。
ですから、この場合、アリスの測定事象(量子サイコロ投げ)を頂点とする未来光円錐の外側にいるボブから見た光子の状態は、
純粋状態(量子もつれ状態)になっているので、1つの偏光状態あるいは一組の混合状態になっているとはいえません。

つぎに、アリスの測定時刻t1より過去、かつ、光子対生成時刻より未来に
量子サイコロでアリスのHV測定(HかVかを確かめる測定)が選択された場合について考えます(縺図2)。
縺図2
http://timecomm.img.jugem.jp/20130725_390504.png

時刻t1のボブが「アリスがHV測定を行うこと」を知っている場合、ボブはボブ側の光子の状態を下記のように記述できます。

<tex>\left\{ \begin{array}{cl}P_{H_b}=50\%\\P_{V_b}=50\%\end{array}\right.</tex>

しかし、時刻t1のボブは、アリスがHV測定を行うことを知っていようと知っていまいと

『量子サイコロでアリスのHV測定が選択された現実世界』

にいることは確かです。なぜなら、彼の現実世界(歴史世界)にはHV測定が選択されたことを示す歴史的記録あるいは歴史的痕跡が必ず存在するからです。
そこで、、ボブがHV測定の選択を知っていようと知っていまいと、時刻t1のボブ側における光子の状態は混合状態になっており、それは帰納的に検証可能です。
つまり、

『アリスの測定事象を頂点とする未来光円錐の外側で、かつ、量子サイコロ投げを頂点とする未来光円錐の内側では、ボブ側の光子の状態は混合状態である。』

『アリスの測定事象を頂点とする未来光円錐の内側では、ボブの光子の状態はアリスの測定値の偏光に対応する偏光状態(純粋状態)である。』

といえます。
よって、一般に

『測定装置の設定につながる原因事象を頂点とする未来光円錐面で、純粋状態から混合状態への様相遷移(非力学的な遷移)が起こる。』

『測定事象を頂点とする未来光円錐面で、状態の収縮の様相遷移(非力学的な遷移)が起こる。』

といえます。
したがって、「EPRペアの状態は、測定するまでは純粋状態になっている。」という常識は、間違っているということになります。

次回は、偏光量子もつれ状態において、アリスだけでなくボブも測定を行う場合について考えてみたいと思います。
85 甘泉法師 2013/07/25 (木) 19:17:50 ID:ctwIRbLQLU [修正] [削除]
こんにちは。わかりやすい解説ありがとうございます。 理解を深めるため質問させてください。

 Bobにとっての状態について

>一方、ボブが、-x方向に運動している場合は、ボブの時刻t1においてすでにアリスの測定が行われているので、

ふたりの間の約束、手順ではそうでしょうが、突発事故がおきてアリスは測定できなかったかもしれません。
たとえば経路に予期せぬ物質があり光子が吸収されてしまったとかアリスが測定をわすれたとか。
アリスの測定を原点とした光円錐に達して「測定したよ」という信号を受けることができる以前に
「アリスの測定が行われている」とするのは推測にすぎないのではないでしょうか。
 推測が状態に反映されてもいいのでしょうか。

>ボブは測定対象の状態を以下のような量子もつれ状態として記述するでしょう。

以下のふたとおりの式がありますが、約束でアリスの測定のしかたが円偏光をみるのか直線偏光をみるのか
その約束にしたがってどちらかひとつの式になるのではないでしょうか。
なおそもそも測定がなされたか疑問があるのは上記のとおりです。

 Aliceにとっての状態については時刻t1で状態は確定しボブの方の光子も状態も確定しますが、ボブのほうに行った光子は物質に吸収されなくなったかもしれません。ボブから観測したよという光信号がこないうちはやはり相手の状態は推測に過ぎないのではないでしょうか。

よろしくお願いします。
86 TimeComm 2013/07/25 (木) 20:49:20 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
甘泉法師さん、こんにちは。
>ふたりの間の約束、手順ではそうでしょうが、突発事故がおきてアリスは測定できなかったかもしれません。
>たとえば経路に予期せぬ物質があり光子が吸収されてしまったとかアリスが測定をわすれたとか。
予期せぬ物質に吸収される可能性や、アリスが測定をわすれる可能性があれば、測定装置の設定につながる原因事象は、
測定装置の設定が妨害されるそれらの可能性に応じた確率的な(不確実な)原因事象なので、その分式も変化します。

>約束でアリスの測定のしかたが円偏光をみるのか直線偏光をみるのか
>その約束にしたがってどちらかひとつの式になるのではないでしょうか。
量子もつれに関する二つの式は、測定装置設定の量子サイコロ投げと測定事象とが同一時空点にある縺図1に関する式です。
この場合、ボブは測定装置設定の量子サイコロ投げとスペースライクの関係にあるので、両者の間には何の因果的関係(約束)も存在しません。
87 可山優三 2013/07/25 (木) 20:53:36 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
TimmCommさん
甘泉法師さんのコメントと、まったく同じなんですが。
何故、量子サイコロ投げをしただけで、アリス側の光子の状態が決定するのですか?
混合状態を誤解されてるのかも知れませんが、ボブ側の光子の状態が混合状態になるということは、アリス側の光子の状態が(測定によって)決定したということです(当然、量子もつれによりボブ側の光子の状態も決定しています)。
単に、P_Hb=50%,P_Vb=50%になる状態ではありません。
88 TimeComm 2013/07/25 (木) 21:08:25 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
可山優三さん
量子的な混合状態は、密度行列によって表されますが、そのような状態は非一意性をもった混合状態です。
たとえば、HVの量子的混合状態はRLの量子的混合状態へも変形が可能です。
しかし、HV測定設定の原因事象が起こっていることが分かっているなら、
アリスの測定値はHかVしかないので、ボブ側の光子の状態も一意の混合状態、つまり、古典的な混合状態として扱えます。
89 甘泉法師 2013/07/25 (木) 21:21:14 ID:ctwIRbLQLU [修正] [削除]
こんにちは。

>ボブは測定対象の状態を以下のような量子もつれ状態として記述するでしょう。

記述はお示しのふたつの式を重ねあわせた
<tex>C\ket{\it{\Psi}_2}&=\frac{1}{\sqrt2}\ket{\alpha}\ket{R_b}-\frac{1}{\sqrt2}\ket{\beta}\ket{L_b}\\&+\frac{i}{\sqrt2}\ket{\gamma}\ket{V_b}+\frac{i}{\sqrt2}\ket{\delta}\ket{H_b}</tex>
ではないのでしょうか。ここで

>また、アリスが時刻t1に右か左かの円偏光を測定するか、それとも、水平か垂直かの直線偏光を測定するかは測定の直前(測定とほぼ同時)に量子サイコロにより決めるものとします。

によって、表式の簡単のため量子サイコロの目は五分五分として規格化定数Cを導入しました。

示されたふたつの式は結局この式と同じでしょうか。

あるいは波動関数の重ねあわせでなく古典サイコロでのような混合状態でしょうか。
90 TimeComm 2013/07/25 (木) 22:32:55 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
甘泉法師さん

偏光量子もつれ状態|Ψ1>に測定装置の状態を掛け合わせた場合、分配法則により、
測定装置の状態はアリス側のそれぞれの偏光状態|Ra>, |La>, |Ha>, |Va>と掛け合わされることになります。
その上で、測定後のそれぞれの複合系の状態を|α>, |β>, |γ>, |δ>と表しまた。
|Ψ2>は、単純な掛け合わせ状態ではないので、量子もつれ状態と表現しました。
91 甘泉法師 2013/07/26 (金) 13:22:56 ID:ctwIRbLQLU [修正] [削除]
 こんにちは。

>>89 >>90 のやりとりをふまえて次のように考えました。

>>84
>一方、ボブが、-x方向に運動している場合は、ボブの時刻t1においてすでにアリスの測定が行われているので、
>ボブは測定対象の状態を以下のような量子もつれ状態として記述するでしょう。

 アリスが測定する約束時間をすぎたあとにボブの考える状態に量子もつれがあるのでしょうか?

 アリスが ............................................ ボブは .....ふたりは
H/Vを測定、結果がHの場合 --- H --- |Ha>|Hb> 
H/Vを測定、結果がVの場合 --- V --- |Va>|Vb>
R/Lを測定、結果がRの場合 --- L --- |Ra>|Lb>
R/Lを測定、結果がLの場合 --- R --- |La>|Rb>

 簡単のため H/VかR/Lか測定方法は五分五分、測定結果の出方も五分五分とすれば
ふたりの状態は 上の4つの状態の等しい重みの混合状態ではないのでしょうか。

 混合状態に量子もつれはないと思うのですが用語の理解はあっているでしょうか。
92 TimeComm 2013/07/26 (金) 14:41:31 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
甘泉法師さん

縺図1は、アリスとボブがスペースライクな関係にある場合を想定した図です。
http://timecomm.img.jugem.jp/20130725_390503.png

時刻t1のボブは、測定対象の状態あるいは測定後の複合系の状態を重ね合わせ状態(純粋状態)として記述します。
様相解釈だけがそのように考えるわけではなく、多世界解釈でも同じように考えると思います。
93 甘泉法師 2013/07/26 (金) 19:03:06 ID:ctwIRbLQLU 修正アリ: 19:56 [修正] [削除]
こんにちは。 先に述べたふたつの考えかた

実験しているはずのアリスとはspace-likeなので連絡のとりようがない
アリスを信じてはいるが通りかかった物体に光子が吸収されたり不慮の停電でアリスは測定していないかもしれない。測定したかしないか物理的にわかりえない以上、アリスの実験にかかわりなくわたしボブはあいかわらずの純粋状態(>>85)

アリスとは男と女の固い約束を交わしたので彼女は必ず決まったとおりに実験を今行った。それは物理的確認など不要な確かなもの。わたしの今の状態はその結果如何によってきまる混合状態。 (>>91

どちらもそれなりに(正しいかどうかともかく)筋は通っていると思うのですが、

>>92
時刻t1のボブは、測定対象の状態あるいは測定後の複合系の状態を重ね合わせ状態(純粋状態)として記述します。

space-likeである。∧ アリスの実験は確実になされている ∧ ボブは純粋状態

というのはわたしのなかではまだ整合性がとれていないと思えます。 わかりやすく解説いただくと助かります。
94 TimeComm 2013/07/26 (金) 21:39:40 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
甘泉法師さん
>space-likeである。∧ アリスの実験は確実になされている ∧ ボブは純粋状態
>というのはわたしのなかではまだ整合性がとれていないと思えます。 わかりやすく解説いただくと助かります。

「測定対象と測定装置」の複合系が1つの純粋状態として記述できるというのは、
宇宙全体が1つの純粋状態として記述できるという多世界解釈に比べれば、はるかに納得しやすいと思うのですが。。
95 甘泉法師 2013/07/26 (金) 21:59:59 ID:ctwIRbLQLU [修正] [削除]
 こんにちは。

>「測定対象と測定装置」の複合系が1つの純粋状態として記述できる

 測定装置がオフの状態で単なる粒子の集合とみなせるならおっしゃるとおりなのかもしれませんが
 はたらいていて RとかLとかHとかVとか出力するならば
 「測定」の名の示すように状態は収縮する 別のいいかただと 混合状態にかわるのではないでしょうか。

 なお多世界解釈は議論に関係ないとおもわれます。 関係するとしても残念ながらわたしはよく知りません。

96 TimeComm 2013/07/27 (土) 08:57:53 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
甘泉法師さん、こんにちは。

様相解釈(あるいは実存物理学)では、現実世界や可能世界はいまここの観測者(実存)によって定義されます。
何を現実とし、何を可能性とするかは人によって異なるということです。
そして、アリスを頂点とする過去光円錐とボブを頂点とする過去光円錐とが相貫く時空領域に二人に共通の歴史世界があります。

ですから、アリスとボブがスペースライクの関係にあるとき、アリスが状態の収縮を経験したとしても、
それはあくまで「アリスにとっての現実世界」での経験であって、
ボブにとっては、時刻t1のアリスは多くの可能性が重ね合わされた可能世界に属します。
97 甘泉法師 2013/07/27 (土) 09:51:32 ID:ctwIRbLQLU [修正] [削除]
こんにちは。 おかげさまですこしづつわかってきました。

>ですから、アリスとボブがスペースライクの関係にあるとき、アリスが状態の収縮を経験したとしても、
>それはあくまで「アリスにとっての現実世界」での経験であって、

混合状態(>>91)はアリスにとってはもちろんですがボブにとってもそうだと存じます。

 ボブのこころもち 「今、アリスは測定した。なにが出力されたかはわからないが
 ありうる4つのうちのひとつは必ず出力された。
 それに従い保存則をみたすようわたしボブの状態も収縮してアリスの状態と対をなすものになった」

>ボブにとっては、時刻t1のアリスは多くの可能性が重ね合わされた可能世界に属します。

「多くの可能性が重ね合わされた」というのは波動関数であらわされるような純粋状態のことでしょうか。

 ボブにとって時刻t1(=観測直後)のアリス
 アリスにとって時刻t1のボブ
 ボブにとって時刻t1のボブ
 アリスにとって時刻t1のアリス ぜんぶ 混合状態とおもうのですが。
98 可山優三 2013/07/27 (土) 13:34:36 ID:97P9GZOMsU [修正] [削除]
TimeCommさん
このコメントでお別れですが、たいへん勉強になりました。
置き土産といってはなんですが、TimeCommさんの主張と量子力学を整合させたところ、多世界解釈のバリエーションであることが分かりました。
>>94
>宇宙全体が1つの純粋状態として記述できるという多世界解釈に比べれば、はるかに納得しやすいと思うのですが。
というのは誤解で、暗黙の裡に「宇宙全体の純粋状態」を仮定されています。
多世界解釈は意外にもロバストにできていました(コペンハーゲン解釈は×)。
99 TimeComm 2013/07/27 (土) 14:33:40 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
甘泉法師さん
>「多くの可能性が重ね合わされた」というのは波動関数であらわされるような純粋状態のことでしょうか。

そうです。
様相解釈は非常に素直な解釈だと思っています。
いまここの観測者(実存)にとっての現実世界は、彼の過去光円錐において測定済みの歴史的事実によって構成されています。
一方、いまここの観測者(実存)にとっての可能世界は、原理的に測定し得えず可能性によって語られる世界であり純粋状態として記述されます。
さらに、様相解釈では測定装置設定の原因事象も測定系の一部として捉え、その情報があるとき測定対象の状態は混合状態として記述されます。
100 TimeComm 2013/07/27 (土) 14:55:08 ID:/YASHCpL22 [修正] [削除]
可山優三さん
>このコメントでお別れです・・・

いろいろ、コメントをいただきありがとうございました。大変参考になりました。
また、置き土産をいただきありがとうございました。私の方からも、餞別を差し上げたいと思いますヾ(^_^)。

多世界解釈は、決定論的実在論の立場に立った解釈です。
それは、かくあって別様ではない我々の歴史(歴史の唯一性)を無視した解釈です。
(東京の地下鉄路線図に利用者が描かれていないように、)多世界解釈の世界像にはいまここの観測者が描かれていません。
多世界解釈の思想と様相解釈の思想とは、その根本において全く相容れません。
101 甘泉法師 2013/07/27 (土) 15:42:53 ID:ctwIRbLQLU [修正] [削除]
 こんにちは。

>>99

 賛意を表するかはおいて、ご主張の内容はわかったような気がします。
 有難う御座いました。





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