1 cqf02343 2012/09/05 (水) 21:16:30 ID:EXzkncgjcM [修正] [削除]
 かのヒッグズ粒子の超対称性粒子がニュートラリーノ
で陽子の約1000倍の質量があると考えられている。
銀河系のダークマターの正体ではないかと考えられ
て現在実験的発見の競争がなされているらしい。
平均的な銀河から中心にあるブラックホールと恒星を
除いく。残った暗黒物質をニュートラリーノ粒子(フェ
ルミオン)の莫大な数の集まりとみなす。そしてそれら
が自己重力的な集合体をなして定常状態をなしている
だろう。このモデルを考察してみよう。 
  その際仮定することは以下の通りである。

 1)ニュートラリーノの質量をmとする古典的微粒子
   で、重力相互作用のみ可能とする。
     質量が巨大なので量子力学的な振る舞いは無
     視できるだろう。
     m=Amp  A≒1000  mp:陽子質量 
 2)重力平衡はニュートン力学的に扱う。
     (改良するには相対論的なTOV方程式で置き換えればよい。)
 3)この銀河系を等速円運動する粒子は公転周期は銀河中
   心からの距離rに依らない。
 4)この銀河系は質量mのニュートラリーノ粒子の
   集合体で、理想気体のとみなせるだろう。
 5)この巨大な気体の系のは定常状態にあるとみなす。
   するとエントロピーは最大で平衡し、多分銀河の
   至るところ等温であろう。

-続く-
2 cqf02343 2012/09/05 (水) 21:55:42 ID:EXzkncgjcM [修正] [削除]
ではまず銀河系の質量分布ρ(r)を求めよう。

銀河中心から半径rの円軌道上を質量μの天体が等速円
運動している場合の運動方程式は
   μ×V^2/r = G・M(r)・μ/r^2 ---  (1)
である。
ここで
   V:回転速度で半径rの関数でV=V(r)
   G:万有引力定数
   M(r):半径r内に含まれている質量で
        r
   M(r)=∫ρ(r)・4πr^2dr
       0
である。
(1)よりV^2は

   V^2 =G・M(r)/r

          r
   V^2 = G・∫ρ(r)・4πr^2dr・/r
         0

             r
   rV^2/4πG = ∫ρ(r)・r^2dr
            0

ここで観測によると公転天体の速度Vは半径rに
依らず一定である。そこで両辺をrで微分すると

   V^2/4πG = ρ(r)・r^2

∴     ρ(r) = (V^2/4πG)/r^2  ---  (2)

となる。
つまり銀河系のダークマターの質量密度分布は銀河
の原点からの距離の2乗に反比例することが分かった。

-続く-
3 cqf02343 2012/09/06 (木) 01:19:08 ID:EXzkncgjcM [修正] [削除]
>  ρ(r) = (V^2/4πG)/r^2  ---  (2)
ここで試験天体の公転速度Vは半径rに依らず一定。


最初に断っておくと、観測データは半径に依らない
公転速度Vと銀河系全体の質量M0の2つだけであり
他の物理量はこの2つで表す。
《銀河系の全質量M0と半径Rとの関係》

          R
      M0 = ∫ρ(r)・4πr^2dr
          0

   ここで(2)式を代入すると
  
      M0 = RV^2/G

     ∴ R = GM0/V^2    ---  (3)

         M0:銀河系の全質量 ,R:銀河系の半径 
          V:恒星の公転速度 ,G:万有引力定数
   となる。

《各天体(ニュートラリーノ)までの平均距離》

          R
     <r> = ∫r・ρ(r)4πr^2dr /M0
         0
ここで(2)式を代入すると

     <r> = R/2    ---   (4)

  つまり
    銀河中心から各天体(粒子)までの平均距離は
    銀河半径の半分である
  が分かった。(特にどうという結果ではないが)

-続く-
4 cqf02343 2012/09/06 (木) 01:22:05 ID:EXzkncgjcM [修正] [削除]
> ρ(r) = (V^2/4πG)/r^2  ---  (2)
    R = GM0/V^2    ---  (3)
   <r> = R/2    ---  (4)



≪銀河原点から距離r離れた点の圧力≫

  銀河を莫大な数のニュートラリーノ粒子が自己重力で集合
  したガス球とみなしている。
  すると距離rの球面上での重力平衡の式は

      dP/dr = −GM(r)ρ(r)/r^2  ---  (5)

  で与えられる。
  ここで
      P=P(r):圧力  , M(r):半径r内に存在する質量
      G:万有引力定数  , ρ(r):質量密度
  である。

           r
      M(r) = ∫ρ(r)・4πr^2dr 
           0
  (2)を代入
           r          
          =∫(V^2/4πG)/r^2・4πr^2dr
           0

          = rV^2/G  ---  (6)

      
  である。
  (2)(6)式を(5)の重力平衡式に代入すると

    dP/dr = −{G・rV^2/G・(V^2/4πG)/r^2}/r^2

          = −(V^4/4πG)/r^3

             積分して

    P=P(r)  = (V^4/8πG)/r^2 + const

  ここで境界条件は慎重に考える。
  無限遠で圧力はゼロとみなせるから 

    P(∞)=0    →   const=0 

  ∴   P(r)  = (V^4/8πG)/r^2   ---  (7)

  となって圧力が求められた。

-続く-
5 cqf02343 2012/09/06 (木) 01:28:59 ID:EXzkncgjcM [修正] [削除]
> ρ(r) = (V^2/4πG)/r^2  ---  (2)
    R = GM0/V^2    ---  (3)
   <r> = R/2    ---  (4)
 P(r)  = (V^4/8πG)/r^2   ---  (7)


《絶対温度Tを求める》

  これまで銀河系をニュートラリーノ粒子のガス球
  モデルとして検討してきた。 ではこのガスの絶
  対温度Tはいくらだろうか? このガス球内の任
  意の点では局所的には熱平衡にあるだろう。そし
  てその点付近は理想気体とみなせるだろう。した
  がって任意の点で理想気体の方程式が成り立って
  いるだろう。

     P(r) = kρ(r)T(r)  ---  (8)

  ここで定数kは

     k=8310/A       ---  (9)
 
   ( 8310:気体定数8,31の1000倍
        A:ニュートラリーの分子量 )
   
  状態方程式(8)式に、(2)と(7)式を代入すると  

  (V^4/8πG)/r^2  = k・(V^2/4πG)/r^2・T

  となる。 これより

         T = T(r) = V^2/(2k)

  となる。
 

  (9)式を代入して

         T = V^2/(2k)  ---  (10)

  になった !

  驚いたことにガスの温度Tは距離rによらず一定、つまり銀河
  系とはニュートラリーノ粒子の等温ガス球とみなせることが分
  かった。ガス球内の至る所が等温ということは、とりも直さず
  ガス球全体としてのエントロピーは最大値にあることを示して
  いる。
      驚きの結果である。

-続く-
6 cqf02343 2012/09/08 (土) 11:06:10 ID:EXzkncgjcM 修正アリ: 12:18 [修正] [削除]
> (3/4)Kb/k ≦ m   ---  (11)
  ここでボルツマン定数は Kb=1.38×10^(-23)
  局所的状態方程式P=kρTの定数kは
   k=8310/μ
    =8310/A (A:ニュートラリーノの原子量で約1000)
    =8.31
  を(11)式に代入するとニュートラリーノの質量mについて
    1.24×10^(-24) kg ≦ m   ---  (11)’
  なる条件が付く。現時点ではmは約 m=1.67×10^(-24) kg 
  とされているから条件(11)'はギリギリ満たされている

 −  -  -  -  -  -  -  -  -  -  -

上記の内容を注意深く考えると、条件(11)'はギリギリ満たされている
のは何もニュートラリーノ粒子だけではないことが分かった。
  以下にそれを示そう。

局所的状態方程式P=kρTの定数kは
  k=8310/A   (A:銀河ガス粒子の原子量)
である。
また銀河ガス粒子の質量mは陽子質量mp(厳密には1原子
質量だが)を用いると
  m=A・mp
である。

これら2つを(11)式に代入すると、銀河ガス粒子の質量mについて
  (3/4)Kb/(8310/A) ≦ A・mp
  (3/4)Kb/8310 ≦ mp
が銀河ガスの熱運動でガスが外部に流失しないための条件である。
MKS体系で実際に数値を入れてみよう。
  (3/4)・1.38×10^(-23)/8310 ≦ 1.67×10^(-27)   1.25×10^(-27) ≦ 1.67×10^(-27)  ---  (11)"
となってこの不等式は絶対満たされている。
これは面白い結果になった。なんとガス粒子の原子量Aに依
らない訳だ。(原子量とは質量を示す数値)
つまり

  「銀河系の暗黒物質をなすガス粒子は、その粒子の質量
   によらず、熱運動で外部に漏れだすことはない!」

が分かった。

 ※ もしも地球の大気中に水素H2があれば熱運動で脱出
   速度を超えて宇宙空間に漏れ出してついには消失して
   しまう。





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