1 cqf02343 2012/08/06 (月) 15:01:17 ID:EXzkncgjcM [修正] [削除]
以前、下記のようにブラックホールの温度とエントロピーを求めるための
重要な手掛かりをつかんでいた事をすっかり忘れていた。
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>今日思い付いたことだが、球内に閉じ込められた黒体放射場をジワジワ
 と断熱圧縮(球半径rを減らしていく)していくと最後は一体どうなるだ
 ろうか?

 1)断熱過程なのでエントロピーSはずっと一定に保たれるのは確実。
 2)温度Tと内部エネルギーUは増加していくだろう。質量U/c^2も増加。
 3)半径rがシバルツシルド半径にまで減少した瞬間ブラックホールBH
   になるだろう。
 4)しかしたとえBHになった直後でもエントロピーSは一定に保たれて
   いるはず。 ⇒ BHのエントロピーSが求められる。
 5)BHになる瞬間の温度TがBHの温度を与えるのではないだろうか。
 6)BHなったあとでも、BHになる瞬間の温度Tの黒体放射を止めない
   のではないか。そしてその放射がホ−キング放射と一致するかも。
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簡単のため以下では球対称黒体放射場を単に黒体球と呼ぶ。
では始めよう。

中空の完全反射金属球がある。
その内壁は薄い黒体膜が塗られている。
内部空間は一様な黒体放射場で満たされている。
具体的イメージとしては、球対称の黒体放射場を球対称を保ちかつ
熱平衡を保ちながらジワジワと圧縮していく、感じである。

諸量を次のようにおく。    

  c :光速度
  G :万有引力定数
   
  R0 :始状態の黒体球の半径
V0 :始状態の黒体球の体積 (=4πR0^3/3)
  T0 :始状態の黒体球の温度
  S0 :始状態の黒体球のエントロピー
  u0 :始状態の黒体球のエネルギー密度 (=aT0^4)
  M0 :始状態の黒体球の全質量

  r :終状態の黒体球の半径
  V :終状態の黒体球の体積 (=4πr^3/3)
  T :終状態の黒体球の温度
  S :終状態の黒体球のエントロピー
  u :終状態の黒体球のエネルギー密度 (=aT^4/3)
  M :終状態の黒体球の全質量

熱力学によると一般に断熱過程では系のエントロピーは一定で
あり保存される。 また一般に黒体のエントロピーは温度の3乗
と体積に比例するので黒体球の場合は

 aT0^3・(4/3)πR0^3 = aT^3・(4/3)πr^3 (エントロピー保存)

           a:ある比例定数で中にプランク定数を含んでいる

  ∴   T0・R0 = T・r   ---  (1)  

が得られる。 つまり
  「黒体球の断熱変化では黒体の温度は黒体の半径に反比例する」
が結論される。

ところで始状態の黒体球の質量M0は
     M0 = { aT0^4・(4/3)πR0^3 }/c^2  ---   (2)
である。
次にこの黒体球の断熱圧縮をどんどん続けていくといったいどうなるだろうか?
圧縮の際、外部から仕事が供給されるので黒体球の質量は確実に増えていくだろう。
そしてさらに圧縮すると、ついにはブラックホールBHになるに違いない。
そのBHになる瞬間を終状態とみなして温度とエントロピーをGetしよう。 (^^)

ところで終状態の黒体球の質量Mは
     M = {aT^4・(4/3)πr^3}/c^2  ---   (2)'
である。
このシバルツシルド半径をRsとすると
     Rs = 2GM/c^2 = 2G{aT^4・(4/3)πr^3}/c^4
で与えられる。
ところが今考えている状況では明らかに Rs=r のはずだから、これを代入
すると
        rT^2 = c^2√{3/(8πaG)}  --- (3)
となる。
(1)式と(3)式をrとTの連立方程式とみなして

        r=(R0T0/c)^2・√{3/(8πaG)}  --- (4)
 
        T={c^2/(R0T0)}・√{3/(8πaG)}  --- (5)

となる。

-続く-
2 cqf02343 2012/08/06 (月) 18:40:42 ID:EXzkncgjcM 修正アリ: 08/07 (火) 07:21 [修正] [削除]
このBH質量Mは(2)'式より
        M=(R0T0)^2/2G・√{3/(8πaG)}  --- (6)
ここで(5)式とよく比べてみる[積R0T0に着目]と
        「BHの温度は質量の平方根に反比例する」
と結論される。
最後にBHのエントロピーSは
   S=aT^3・V
    =a[{c^2/(R0T0)}・√{3/(8πaG)}]^3・(4/3)π[(R0T0/c)^2・√{3/(8πaG)}]^3 --- (7)
ここで(5)式とよく比べてみると
      「BHのエントロピーは質量の3/2乗に比例する」
と結論される。





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