EMANの物理学 過去ログ No.12416 〜

 ● モノポールの生成が可能!?

  投稿者:kafuka - 2012/02/27(Mon) 19:55  No.12416 
Twiterによると、首都大学東京、磁気モノポールを発見(?)とのことです。
http://www.tmu.ac.jp/news/topics/4376.html?d=assets/files/download/thesis/press_120227.pdf
>普通の磁石と白金を組み合わせた簡単な構造で作ることができることを理論的に示しました。
とのことです。

詳しくは、
http://jpsj.ipap.jp/link?JPSJ/81/033705/

  投稿者:れぷ - 2012/02/27(Mon) 20:02  No.12417 
さきほどの確率過程の情報ありがとうございました!

これいろいろ調べましたが,理論的に存在を示したってことだそうです.

それからこの「モノポール」ですけど,なんだか普段言っているモノポールとは違うような気がしなくもないです.なんというかmacroscopic特有の効果のように今のところ理解しています.

1975年くらいに,宇宙線の中に"monopole(実際は似た挙動をしただけ)"が発見されたときは結局白金のalpha decayによる効果ということで決着がついたと思います.

それからちょっと前に話題になったspin iceの話ともおそらく違うのでしょうかね.

まあこれは似たような性質の別のもの,と今僕は理解していますが,理解が違うかもしれません.また僕の理解が正しかったとして,この研究の意義は損なわれるものではないと思います.

  投稿者:kafuka - 2012/02/27(Mon) 20:59  No.12418 
詳しくは、
http://jpsj.ipap.jp/link?JPSJ/81/033705/
にあります。

どなたか「白金のもつ相対論効果」ってどういうことか解説 願えないでしょうか。
普通考えたら、
原子の大きさは、数十Å程度、不確定性関係から言って、周りの電子の速さは、高々数百km/h
白金の電子が相対論的速度をもつとは、考えにくいです。
(白金の電子の移動度も 銀より速いわけないし、、、

  投稿者:れぷ - 2012/02/27(Mon) 21:31  No.12419 
それ論文に書いてありますよ.

spin-orbit interaction(coupling)が重要って書いてありますね.このcouplingは相対論的に自然に導入されますが,この強さはZに比例して強くなりますので重い粒子で顕著ということではだめなんでしょうか.

  投稿者:kafuka - 2012/02/27(Mon) 22:34  No.12421 
れぷさん

ありがとうございます。「スピン‐軌道相互作用が相対論で自然に導入される」そうい意味ですか。
英語の読解力がないもので ^^;

スピン‐軌道相互作用H_so が、相対論で自然に導入される というのは、
昔 読んだ本にあったのを覚えています。

モノポールがあると、陽子が崩壊します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%8D%98%E6%A5%B5%E5%AD%90
その時、大きなエネルギーが発生します。
これが利用できれば、日本のエネルギー問題は、解決するなぁ
(ただし、遮蔽材が高レベル廃棄物になるのは、原発と同じですが)

  投稿者:EMAN - 2012/02/27(Mon) 23:16  No.12422 
プラチナの電子が相対論的な速度を持つって話は有名ではなかったかしらん?

「相対論がプラチナを触媒にする」ってタイトルの本があります。
確か持ってたはずだけど、内容を覚えてません。

 ネットで調べるとその本の第4章の目次に
「プラチナの電子の速度は光速の60パーセント」ってありますね。

 高い準位まで積み上がった電子が
結構高いエネルギーを持つので、光速近くにまでなってるってことかな。

  投稿者:kafuka - 2012/02/27(Mon) 23:33  No.12423 
EMANさん
知りませんでした。

ということは、U238(普通のウラン)の電子は、もっと速いのですね。
「何故、白金なのか」に興味があります。
ファイアーアントさん、白金の外殻電子雲の特殊性について、何かご存知ないですか?

それから、白金原子を「箱」に見たてると、それに電子をぶつけたら、
Klein効果で、電子‐反電子対が生じ、入射数以上の電子が出てきますね。
=電子の連鎖反応?
これ、発電として利用できないかなぁ

  投稿者:EMAN - 2012/02/28(Tue) 00:20  No.12424 
クライン効果ってなんですか?

  投稿者:kafuka - 2012/02/28(Tue) 00:27  No.12425 
Klein効果は、Kleinパラドックスとも言い、

電子をV0 > E +m0c2 の階段型ポテンシャルに入射した時に,
反射した電子は入射電子より多くなる

というものです。
詳しくは、以下の「第2章 Kleinパラドックス」を見て下さい。
http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/3014/3/Honbun-4042.pdf

もちろん、これが起きるためには、白金原子を、何らかの方法で、十分近づけて、
V0を大きくしないといけません。
可能かどうかわかりませんが、白金原子を ベンゼン核のような環にするとか、、、

  投稿者:明男 - 2012/02/28(Tue) 00:34  No.12426 
金が金色なのも相対論的効果であるっていう話もありましたね。

今回の話は、2003年に運動量空間ですが磁気モノポールが発見されたように、物質内の”物性論的”な現象のようですね。このような、真空中にある”裸”の素粒子とは異なる、一般的にいう準粒子は多体系の申し子のようなもので、有名なクーパー対を始め、重い電子、ボーズ凝縮、マイナス温度、など、物理的には一見、エキサイティングな様相を持っていますね。まあ、それが物質の面白いところであり、応用物理の工学的実際面を担うわけですが。
特にスピントロニクスは技術イノベーションの中核であり、このような発見が大きな原動力となることは疑いないでしょうね。

  投稿者:kafuka - 2012/02/28(Tue) 00:57  No.12427 
明男さん、ありがとうございます。

おかげで、れぷさん の言われた
>普段言っているモノポールとは違うような気がしなくもないです.
>macroscopic特有の効果のように今のところ理解しています
という意味が、やっとわかりました。

真空中にある”裸”のモノポールとは異なる”物性論的”なものなのですね。

  投稿者:れぷ - 2012/02/28(Tue) 01:05  No.12428 
白金の電子速度ってそんなにはやいんですか!知らなかった….

ちなみにその速度ってどういう意味の速度(あんまりしらないんですが,Fermi速度とかなんかいろいろよくわかりません…)なんでしょうか.

  投稿者:kafuka - 2012/02/28(Tue) 01:17  No.12429 
ファイアーアントさん
スレッドの話題とは、ちょっとずれるのですが、、、

ベンゼン核は、電子が高速で回って? ますね。
この場合の、スピン‐軌道相互作用は、その半径から言って、単独の原子に比べて、非常に大きいと
思います。
もし、重元素の原子で、ベンゼン核のような「ドーナツ」が作れたら、
単独の白金原子を利用するより、ずっと大きなモノポールが作れると思うのです。

このアイデア、どう思われますか?

尚、 回って? と書きましたが、古典的な回転でないことは理解しています。

  投稿者:ASA - 2012/02/28(Tue) 08:19  No.12430 
Journal of the Physical Society of Japan 81 (2012) 033705
Spin Damping Monopole
Akihito TAKEUCHI and Gen TATARA
をざっと読みしましたが、発見というより、カレントjの数学的置き換えとして
かりそめに定義した磁化密度ρm'が存在しうるということを示したに過ぎないように思えます。
 グローバル領域でかりそめの磁化密度を積分してトータル磁荷を求めると
Qm'=∫ρm'dx~=0が成立しているので、モノポールの発見というのは、違うと思います。
 (スピントロニクスとしても、そんなに面白い話じゃない気がする。いわば、ホール効果の磁性版のようなもので、磁性金属(磁化を持つ導体)に電流を流すとその磁化を打ち消す磁気分極が発生するということ。スピンホール効果の一種)

参考:
http://www.riken.jp/cmrg/research.html
"SrRuO3の第一原理電子状態計算で求められたベリー位相の運動量空間での分布上図に示す磁気単極子の構造を示している。"(明男さんがふれた話)
 個人的に、物性領域においては、モノポールよりトポロジカルカレントがらみの話題に興味があります。
see ci.nii.ac.jp/naid/10016174526

  投稿者:明男 - 2012/02/28(Tue) 19:28  No.12431 
>ASAさん

折角の御紹介なので私も論文を拝見しました。

またぞろ、マスコミが大仰な煽り文句で・・・というのは承知ですが、ときにはエキサイトしたりインスパイアされたり、憤慨するのも良いでしょうw。
まあ、世紀の大発見、とは言いませんが、巨大(異常)ホール効果自体が今日の電子メディアに与えた影響の大きさは御存じのとおりですし、今後の発展はアイデア次第ではないかと思いますね。

以下は妄想です。
的外れかも知れませんが、磁気回路が放射線耐性のある高密度LCを開発する技術につながらないかな、と考えています。これからの宇宙時代に電子回路は脆弱すぎますからね。あとは、超高密度エネルギーの貯蔵です。手のひらサイズで数メガワット(時)くらいのバッテリが欲しい(笑)ので。何に使うかは聞かないで(ということは、碌なことではない)。

  投稿者:EMAN - 2012/02/28(Tue) 20:47  No.12433 
kafukaさん、クライン効果についてありがとうございます。
じっくり読んで考えている余裕がないので意味するところは
把握できてませんが、面白そうな話です。
パラドクスと付くだけあって何かおかしいんでしょうねぇ・・・



れぷさん、
ここで言ってる速度はフェルミ速度です。
気体分子にたとえるならば、熱による分子運動みたいなもんです。
熱とは関係ないし、あちこち衝突してその場で往復しているという
イメージとも違いますがね。

全体としては運動が打ち消し合っていて、
流れていないような状態に見えてます。

  投稿者:ASA - 2012/02/29(Wed) 08:30  No.12435 
明男さん
>今後の発展はアイデア次第ではないかと思いますね。
この論文をみるかぎりそう思えないわけでして。
特定の相互作用の場合、連続の方程式が成立するかりそめの磁化密度ρm'を定義できるというのがこの論文の主テーマですから。
ρm'=div(M~×∂tM~):M~;磁化ベクトル
スピントロニクスでは、相互作用の詳細にかかわらず現象論的にスピンカレントで統一的な理解ができます。
 わざわざ、特殊なケースでしか成立いえないモノポールもどきという概念はまったく不要です。物性の理解においてかえって混乱を招くからです。
 (Qm=∫ρmdx~が量子化されていない場合は、「モノポールもどき」と称します。電荷と対をなしてないため。)
 monopolotonicsなる造語を提案してますが、スピントロニクスより汎用性を欠くので発展は無いような気がします。例えば下記のグラフェンの磁性について説明できないことが挙げられます。
 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110415/191165/?ST=print
 グラフェンでの「スピン・ホール効果」に似た現象は、"(1)スピン・ホール効果の説明に用いられていた「スピン軌道相互作用」では説明できない"
 (ちなみにグラフェンは低次元性がきく興味深い物質でクラインパラドクスの検証にも使用されます。wikiに説明があります。)
 
 スピントロニクスの応用として期待しているのは、トポロジカルカレントがらみで散逸の無さから、省エネにより電池の稼働時間が長くなったりとか、熱の問題による集積度や動作速度の限界を突破した新デバイスです。
 
余談;ベリー位相の話は、別スレで展開しているf(t)自由度と電磁場のゲージ自由度との対応関係として絡んできます。

  投稿者:明男 - 2012/02/29(Wed) 10:38  No.12436 
>ASAさん

物理的には全く、仰る通りですが、それでは身も蓋も無い気が^^;)。

ただ、そう簡単には思いつかない、あっというような応用があるからこそ”アイデア”なのであって、原理とはまた別の話です。
よもやま話程度の話ですが、磁気抵抗効果の研究から、ホール効果、巨大磁気抵抗効果など量子力学的物性へと(当時は)思いがけない発展があったように、どのような進展があるかも知れません。(基礎)物理と違って、応用物理のパラダイムシフトは短い気がします。

  投稿者:kafuka - 2012/02/29(Wed) 19:57  No.12438 
明男さん

今回の話は物質中に電子や原子の励起状態があるから起きるようですが、
単なる思いつきですが、
いわゆる(真空中の)モノポールは、陽子を崩壊させるので、
今回のモノポールが、近づくホールや電子に何か面白い作用をするような気がします。

よくは わかりませんが、Twiterで @monopom さんが、 

白金+磁石モノポールの特徴は、スピンと電荷の間をつなぐ役割としている点。
通常スピン流がスピンと電流をつなぐと解釈されているが、
スピン流はSU(2)なので電磁気には現れられないので電流との直接結合はできない。
それがモノポールだと自然にできるのがポイントです。

と言われています。

  投稿者:明男 - 2012/02/29(Wed) 22:39  No.12439 
>kafukaさん

こんばんは。
それは陽子の自然半減期ほども可能性は低いでしょうねw。あくまで”もどき”ですし。コズミックストリングのような本物のモノポールはその特異なエネルギー構造ゆえに生成に膨大なエネルギーを伴うと考えられます(不確かですが、現代の素粒子加速ではB.H.同様、実際にモノポールの寄与、あるいは生成の可能性が論じられるレベルになったようです)。この場合、せいぜい化学エネルギーレベルですからねぇ。
”もどき”だけなら小学生でも作れる気がします。つまり、棒磁石を何kmもひっつけていけば、端ではほとんど磁気単極と見なせるでしょうから。勿論、陽子崩壊などを起こすことはできません。


  投稿者:EMAN - 2012/02/29(Wed) 22:46  No.12440 
kafukaさん、また安易にそんなことを言う?

モノポールが陽子を崩壊させるのは、モノポールだから、じゃないですよ。

もし宇宙の相転移前の時空の綻びがあるとすれば
モノポールとして観測されるはずだから、
そのモノポールと陽子が触れれば崩壊するだろう、みたいな話です。

それと今回のモノポールを並べて類推できるような話ではないと思います。

  投稿者:kafuka - 2012/02/29(Wed) 23:18  No.12441 
EMANさん
すいません。Wikipediaの記述の読み違えていました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%8D%98%E6%A5%B5%E5%AD%90
に、
陽子崩壊の触媒作用:
陽子や中性子のクォークがモノポールの磁力で引き付けられ、
中心部付近を通過してレプトンに変化すると陽子崩壊が発生する

とあるのですが、よく読むと、その上に、

モノポールはインフレーション以前のクォークとレプトンが分化する前の空間の位相欠陥であり、
その中心部付近においてはクォークとレプトンは分化(していない、そのため、、、)

と言うことでした。

意味は、よくわかりませんが、Twiterで @monopom さんが、 

白金+磁石モノポールの特徴は、スピンと電荷の間をつなぐ役割としている点。
通常スピン流がスピンと電流をつなぐと解釈されているが、
スピン流はSU(2)なので電磁気には現れられないので電流との直接結合はできない。
それがモノポールだと自然にできるのがポイントです。

と言われています。
僕の言う「面白い作用」というのは、この程度のことです。

  投稿者:ASA - 2012/03/01(Thu) 07:46  No.12443 
kafukaさん
@monopom さんなる方がどのような背景を持つ方かしりませんが、変なこと述べてますね。
 磁気的相互作用を現象論的にハミルトニアンに加えることで、磁化の変化を記述してます。この磁化の変化分をスピンカレントと理解するのが一般的です。
 現象論的な磁気的相互作用は、SU(2)を満たしているとは限りません。

>「面白い作用」
 この論文での"モノポールもどき"が発生する仕組みを端的に説明します(かなりラフです)。ここでは、導電体が磁気を帯びていることが重要です。
 その物質に磁気の方向と直交する電場をかけて電流を流すとします。導電電子は磁気による影響(ローレンツ力)で曲がります。このときの電子の曲がりが物質がもつ磁気を打ち消します(Spin Damping の由来)。グローバルに観るとこの打消しの影響は、ソレノイドと等価な電流によって引き起こされると看做せます。
明男さんの"棒磁石を何kmもひっつけていけば、端ではほとんど磁気単極と見なせる"の"棒磁石"を等価ソレノイド電流による電磁石と置き換えたものになってます。
 微視的には、ローレンツ力という作用で磁力と電流が結びついてます(ありふれたものです)。物質内では、スピンそのもの対称性より、格子の対称性とか電子(波動関数)の対称性(不対電子;d電子,f電子)とかのほうが重要です。

ps.
 スピンアイス中でのモノポールを磁石をつかった分かりやすい説明(格子の対称性に絡んだ話題)
 http://togetter.com/li/265721
 単なるイメージでなく現物を使ったモデルつくりは、実に楽しいものだと思います。
http://togetter.com/li/265721

  投稿者:kafuka - 2012/03/02(Fri) 11:42  No.12445 
ASAさん

結果は、モノポールの形でも、成因やその作用は、全く違うのですね。
丁寧な説明、ありがとうございます。
尚、@monopomさんは、削除されていました。どうも誤りだったようです。

スピンアイス、面白そうですね。

  投稿者:ASA - 2012/03/04(Sun) 10:49  No.12447 
kafuka さんちょっと前のNo.12438の話になりますが
>今回のモノポールが、近づくホールや電子に何か面白い作用をするような気がします。
 物性的に面白い作用があるからこそ"今回のモノポール"が存在できると見るべきでしょうね。
>成因やその作用は、全く違うのですね。
 divB~=0は常に成立ですが、物質の中ではdivH~=0が成立しません。
divH~=ρmとしたとき、ρmの生成要因やら作用がいろいろありえるわけです。
(基本的にスピン変化と電流変化の組み合わせ)

 工学的には、異常(巨大)なSpin Damping作用が見つかれば、デバイス等への展開が期待できます(ミクスケールで実現される磁気⇔電気信号変換デバイスなど)

追伸。
明男 さん No.12436
>あっというような応用があるからこそ”アイデア”
 そんな"アイディア"が出現する可能性は、陽子崩壊の可能性より低いですよ
 (むしろ既存の原理を覆すアイディアが出現する可能性の方が高いです)

  投稿者:明男 - 2012/03/04(Sun) 11:43  No.12449 
>ASAさん

追伸で書かれたことは冗談?本気?、どちらか分からないんですけどw。冗談とすれば私がkafukaさんに使った二番煎じの上、原理云々は蛇足。本気だとすれば、数十億年以上の陽子崩壊確率と同じレベルで評価するなど理解不能ですなw。
(勿論このレス自体が更にジョークであることは伝わるかな?)

  投稿者:ASA - 2012/03/04(Sun) 12:19  No.12450 
>冗談?本気?、どちらか分からないんですけどw。
 半々です。
>二番煎じの上
 熟成(二番煎じ)のよさがわからないとは!!

ここからは本気です。
>あっというような応用があるからこそ”アイデア”なの
 物性がらみで今までにそういう”アイデア”ありましたか?
 (具体的に何を示しているのかわからないです。)
 そのような"アイディア"より新しい物理の発見のほうがよほどありそうです。それにともない従来の考え方や物理原理が見直されてきました。
(超伝導が発見されるまでは、電気抵抗は、不可避と考えらていたのがその例です。史実としてオリジナルMaxwellの方程式系において、ちゃんと抵抗が組み込まれています。超伝導の説明がついたのは、異なる原理に基づく量子力学ができてからですね。しかも、ある特殊なケースでのはなしであって、常温付近での超伝導体については、まだ決着してませんね。)

  投稿者:明男 - 2012/03/04(Sun) 14:28  No.12452 
半々ですか、なるほど、微妙ですね。

真面目な話ですが、”物性”に対するイメージが異なるようですね。昔(今でも言ますが)、”固体電子論”と言われていた時代から”物性論”では電磁気学および量子力学的扱いがされており、MAXWELLまで戻る必然性が分かりません。むしろ”アイデア”という語感の違いかも知れませんが。
それで気になったのですが、今回の論文の示す効果は全て電磁気学の範囲で決着の着く話なのでしょうか。私は、2次元系電子の量子力学的および相対論的効果の複合した結果と思っていました。
その意味で”物理的”には目新しい話ではないけれど、そのある種応用としての新しさは”アイデア”であり、特に低次元性の物性は表面物理や界面物理ではくだんのグラフェンを始め、様々な(物性的に)新素材を創出していることは御承知のとおりです。
別に議論するような違いではなく、意見の差だとは思うのですが。。。

  投稿者:ASA - 2012/03/04(Sun) 15:57  No.12453 
明男さん

>”アイデア”という語感の違いかも知れませんが。
たぶんそうでしょう。
 なので、まず、下記の質問に具体的例をもって答えてください。
>>あっというような応用があるからこそ”アイデア”
>物性がらみで今までにそういう”アイデア”ありましたか?
 特に気になっている点は"あっというような応用"という部分です。
どのようなことを想定しているのかを、説明してください。

  投稿者:明男 - 2012/03/04(Sun) 18:56  No.12454 
>あっというような応用

それが分かれば、自分で発願するのですがw。それはともかく、例えば(あくまで物性類似分野の想定ですが)、メタマテリアルの様なものを想定しています。負の屈折率物質あるいは屈折率を連続的に変化し得る物質、電磁的形状記憶合金、素粒子検出器の小型化、超小型モータなどなど、です。どうやって実現するかは勿論分かりません。

ただ、磁気記憶装置が(古典)電磁気学的なオープンリールやディスク円盤から磁気バブルメモリへと進化したとき、巨大磁気抵抗効果の応用により、今日のような超高密度のメディアが常在するとは思いもしませんでしたからねぇ。
最近話題の宇宙エレベータにカーボナノチューブなんて、誰が想像したでしょう。
私にとっては、”あっという応用”ですが、そうでない人もいるでしょうが。

  投稿者:ひゃま - 2012/03/04(Sun) 19:10  No.12455 
それって、発明と発見の違いですか?
http://www4.ocn.ne.jp/~ken2/hatumei.htm

アインシュタインとエジソンとどちらが偉いか?みたいな

Our discovery suggests the integration of monopoles into electronics, namely, monopolotronics.
http://jpsj.ipap.jp/link?JPSJ/81/033705/

あっと(私たちの発見って)言ってるような・・・

  投稿者:ASA - 2012/03/05(Mon) 07:05  No.12456 
>メタマテリアルの様なものを想定しています。負の屈折率物質あるいは屈折率を連続的に変化し得る物質、電磁的形状記憶合金、素粒子検出器の小型化、超小型モータなどなど
 なるほど。了解しました。
>巨大磁気抵抗効果の応用により、今日のような超高密度のメディアが常在するとは思いもしませんでしたからねぇ。
 これは、自分も同感です。メモリ高密度化の過去傾向から、超高密度のメディアが誕生することの予想はできてもそれがどのような仕組みで実現されるかは、想像できませんでしたね。
 そしてこれは、アイディアというよりはむしろ地道な探査研究に基づく発見によるものだと考えているので、明男さんの"アイディア"によるとの意見に違和感を感じました。

  投稿者:明男 - 2012/03/05(Mon) 11:05  No.12457 
>ASAさん
いやあ、ASAさんから同感と言って頂けると面映ゆいですね。確かに地道な研究の延長線上であって、便利グッズのアイデアとは一線を画すものです。
思い出すのが恩師の言葉ですが、「(理論)物理でもっとも大切なことは、GedankenExpeimentであるが、あくまで(物理学の)基礎の上で無ければ意味が無い。それは常日頃の学問の中にしかない」。いつまでも耳に痛いお言葉です。

  投稿者:ASA - 2012/03/06(Tue) 07:39  No.12458 
物性関連(メタマテリアルも含めて)では、今までに実現できなかった新物質の創生が重要ポイントであることが多くて、事実、2010年のノーベル物理学賞"二次元物質グラフェンに関する革新的実験"では単層のグラフェンを史上初めて作成したことが大きく評価されました。
 今後の新物質の創生では、プリゴジンに始まる動的な秩序形成(散逸構造)とか、分子生物学的アプローチを利用したものが重要になる気がします。こういったことを実現するには、山積する困難な課題をクリアしなければなりません。課題クリアのために"アイディア"が、必要となると認識しているので、核となる"アイディア"を中心にさえすえれば、万事順調ってことには、なかなかならないです(理論だとありえるのかもしれませんが、現実を相手にしているとそれは無いです)。

 ps.
 グラフェンのガイム氏は、グラフェンの製法もユニークでしたが、カエルを浮かせる実験でイグノーベル賞をも受賞しているというすごい人ですね。

  投稿者:ASA - 2012/03/18(Sun) 07:39  No.12467 
 EMANさんのリンクにある研究者(クマさん)の意見で似たようなものを見つけました。
下記に引用します。
「たいていのニュースや論文を読むと、いいアイデアを思いついてやってみたら良い結果が出た、というストーリーになっていますが、実際には裏で地味な仕事を積み重ねています。そういうのは部外者が読んでも何も面白くないので、あえて苦労を表に出さないようにするものです。実際、大学院入りたて位のころは、大半の時間をつぎ込んで苦労してきた話を研究発表で長々と説明したくなるものですが、退屈になるのでやめなさいと指導された記憶があります。」
 現場を経験したことがある人にとっては、上のことは常識に近いのです。ししかし、経験のない一般の方がメディアの報ずることを鵜呑みにして、アイディアさえあれば万事解決するみたいな思い込みが広まっているのではないかと懸念してます。サイエンスコミュニケーションの問題でもありますけど、情報を出す方も、定型ストーリーだけでなく、実際何に苦労したかも流した方がよいと考えます。
 グラフェンの例でも、「粘着テープで剥がす」というアイディアですが、普通に考えて、一層だけきれいにはがれるわけないです。グラファイトの表面の条件とか、粘着材の化学的性質とか、表面物性的に考えて難しいことがたくさんありそうです。実際の検証でも、ラマン分光などで系の特徴を確認しなければならないですから、たまたま一層だけになった部分を探し出すのに、非常に苦労したのではないかと推測します。