EMANの物理学 過去ログ No.12349 〜

 ● こんな試験問題はいかが?

  投稿者:kafuka - 2012/02/18(Sat) 20:18  No.12349 
普通の光を使った二重スリット実験で、スクリーンに干渉縞ができているとする。

それに、強い減光フィルターを入れて、光子を、1個ずつにして通す。
で、スクリーンの代わりに 光電効果で出た電子をカウントするセンサーを、びっしり並べる。
(光子が、1個ずつかどうかは、電子の出る具合でわかるように、1個ずつの時間間隔を十分あける)

長い時間たった後、カウントのグラフは、干渉縞になるか、ならないか?

尚、僕が学生の頃(40年前)、先生は、間違えました。
今の先生方は、大丈夫ですよね、、、

追伸:
アインシュタインの光電効果の論文(光量子仮説)が出た直後に、この実験をしていれば、
大論争がおきたのでは、と想像します。
ひょっとしたら、光量子仮説でノーベル賞をとれなかったかも。

  投稿者:ファイアーアント - 2012/02/19(Sun) 12:58  No.12351 
>長い時間たった後、カウントのグラフは、干渉縞になるか、ならないか?

量子力学にはあまり詳しくないのですが・・・
答えは「干渉縞になる」・・・ですか?

>アインシュタインの光電効果の論文(光量子仮説)が出た直後に、この実験
>をしていれば、大論争がおきたのでは、と想像します。

う〜ん、たぶん大議論にはならないのではないかと思います。というのも、『ヤングの干渉実験』が既に知られていたはずですから。

  投稿者:kafuka - 2012/02/19(Sun) 22:14  No.12353 
>ファイアーアントさん
「干渉縞になる」で合っていますが、、、

論点の1つは、1個1個の粒子がスリットの辺でランダムに散乱するとすると、
ガウス分布になり、絶対に縞模様は、できません。
それで『ヤングの干渉実験』で、それまで、光は、波と思われていました。

しかし、光電効果を説明するには、光は粒子のようなもの ということに
なります。
それで、前期量子力学の時代の説明は、光は粒子だが、多数の粒子どおしの相互作用により、
干渉縞をつくる
というのが多数意見のようでした。
40年前、僕の先生の答もこれでした。

だから、この実験(テーラーの実験)が行われていたら、説明不能 となり、
(1個ずつでは、粒子どおしの相互作用は、あり得ませんから)
大問題になったのではないか、と思うのです。

論点の2つ目は、量子論的粒子は、波(広がっている)も粒子(点)の側面もありますが、
光電効果で電子が飛び出すということは、この場合、粒子(点)の側面です。
ということは、波(広がっている)の側面はあってはおかしい ということになり、
「干渉縞はできない」と考えるのではないか
ということです。

  投稿者:ファイアーアント - 2012/02/19(Sun) 23:11  No.12354 
>kafukaさん

あ、これって 『 テーラーの実験 』 っていうんですか。初めて知りました。
しかし、google で検索しても引っかからないです・・・?

さて、論点1つ目と2つ目は、どちらとも私の納得のいくものです。
ただ・・・果たして大問題になるのかなぁ・・・という疑問がまだ残ります。
いや、もちろん、驚きをもって迎えられるとは思うのですが・・・。
何しろ、どちらも動かぬ証拠ですから、
「ううむ、信じがたいことが、どうやら光には2重性があるようだ。」 みたいな感じで。
単に、光の2重性という結論に至るのが早まるだけなのではないかなー、と思います。
どうでしょう?

  投稿者:kafuka - 2012/02/19(Sun) 23:53  No.12356 
ファイアーアントさん

僕も、この実験を誰がやったか知らなかったのですが、
前野昌弘博士とTwiter(@irobutsu)でやりとりしていて、初めて知りました。
40年くらい前の実験で、当時、僕は「自然」という雑誌で知りました。

>単に、光の2重性という結論に至るのが早まるだけなのではないかなー、と思います。
そうかも知れません。
歴史に If はないですから、仮定の話をしても、あまり意味なかったです。
すいません。

  投稿者:kafuka - 2012/02/20(Mon) 00:28  No.12357 
ちょっと問題を変えてみます。

普通の光を使った二重スリット実験で、スクリーンに干渉縞ができているとする。

それに、強い減光フィルターを入れて、光子を、1個ずつにして通す。
で、スクリーンの代わりに 光子をカウントする十分小さいセンサーを、びっしり並べて、
光子のカウントと同時に位置も測定する。

長い時間たった後、カウントのグラフは、干渉縞になるか、ならないか?
(わかってる人には、つまらない問題ですが)

  投稿者:明男 - 2012/02/20(Mon) 09:28  No.12358 
私がこの実験を知ったのは同じくらい(40年近く前)だったと思うが、何の本だったか忘れた。光子を一個にまで減らすとはどういうことか気になったので覚えているが、勿論光子数を数えることはできない。結局、光子一個と見なせるくらい光エネルギーを充分に弱くして実験するということなのだが、考えてみると既にその概念自体が量子論的なメタファーである。このような弱光ではその”光”としての性質は波動的な振る舞いが強く、エネルギーが高くなれば”粒子的”であることは良く知れれた事実である。従って干渉があることは必然なのだが、エネルギー的に測定が難しい、いわゆるルミノシティが弱いため、時間をかけて積算する必要があるという結論を得る。にわとりと卵だが。。。

  投稿者:ファイアーアント - 2012/02/20(Mon) 10:16  No.12359 
>kafukaさん
>そうかも知れません。
>歴史に If はないですから、仮定の話をしても、あまり意味なかったです。
>すいません。

いえ、こちらこそ、細かい所を弄り回してすいません。少し気になったもので;
実は、本当に質問したいのは、「40年前に間違えた先生」についてなのですが、
これは・・・大学の教授のことなのでしょうか?まさか、量子力学の教授では
ないですよね・・・?

>前野昌弘博士とTwiter(@irobutsu)でやりとりしていて、初めて知りました。

いま、Twiterを見てみたら、「息子受験なう」って書いてありました。気さくな人柄!?

>明男さん
お話、非常に参考になりました。

  投稿者:kafuka - 2012/02/20(Mon) 15:07  No.12362 
ファイアーアントさん

量子力学を担当された教授です。僕の母校は高専ですが、
でも、高専のレベル<<大学 でもないようです。
この実験のあと、「科学朝日」という雑誌に
ある大学の先生が「問い直されるか量子力学」という記事を寄稿しました。
「この実験が量子力学を覆す」という内容です。
で、すぐ後の号で、別の先生が「問い直されない量子力学」という記事が寄稿されました。
40年前は、こんなレベルでした。
素粒子論の発展の陰で、量子力学の基本的なところが、取り残されていたのでしょう。

前野博士のTwiterは、超面白いです。
この前、堀田先生のツイートにからんで「二重スリット実験をクマムシで行う云々」が、まとめられています。
http://togetter.com/li/245609
前野博士のホームページは、
http://homepage3.nifty.com/iromono/
です。
尚、上記togetter の堀田博士のツイートは、「量子力学の観測」について、
非常に参考になります。
是非、ご一読のほどを、、、

追伸:
宮沢弘成博士によると、今でも、
「電子とかの素粒子は、Ψと呼ばれる場に導かれて運動する」と思っている先生がいるとか、、、

  投稿者:kafuka - 2012/02/20(Mon) 16:15  No.12363 
明男さん

念のために書きますが、光子の数「だけ」なら実際に測定できますね。
Entangledさんという研究者の方が、記事にしておられます。
http://blogs.yahoo.co.jp/entangled74/1378442.html

もちろん、光の粒子性は、光のエネルギーを測定するときに現れる性質にすぎません。
光はエネルギーの粒が空間を飛んでいるというイメージは間違いですが。

  投稿者:ファイアーアント - 2012/02/20(Mon) 17:23  No.12364 
>量子力学を担当された教授です。

な、なんと・・・そうなのですか?
なるほど、私の想像以上に40年という時間は大きいようです。

twitterやホームページについては、いつか読ませてもらおうと思います。
しかし、そもそも私は化学系なので、まずは大学1、2年レベルの量子力学から入らなければなりません・・・。

  投稿者:kafuka - 2012/02/20(Mon) 18:53  No.12365 
ファイアーアントさん

復習には、この板の主催者のEMANさんの記事が、いいかも知れません。
http://homepage2.nifty.com/eman/quantum/contents.html
また、前野先生の「よくわかる量子力学」が、くどくどがちがち(ご本人の弁)書かれていて、復習に いいと思います。

でも、「ベルの定理の破れ」まで、体系的に理解されたいなら、
清水明「新版 量子論の基礎」がお勧めです。
それでは物足りないなら、JJサクライ「現代の量子力学 上」がいいかも。
(この2つの本は、構成が似たところがあります)

  投稿者:明男 - 2012/02/20(Mon) 19:33  No.12367 
>kafukaさん

「数」だけなら数えられる、という表現はあまり意味が無い気がします。ご自分でも、またご紹介の記事でも書かれていますが、この「数」はnhνの"n"、つまり量子「数」としての数、つまりエネルギーの量子化による数です。その意味をきちんと捉えているならOKだと思います。

  投稿者:kafuka - 2012/02/20(Mon) 20:58  No.12369 
明男さん

理解はしているつもりです。
ただ、僕は、a†a の固有値は、1,2,3、、、だと思うので、
測定可能 と考えたのです。
(固有値というのは誤りでしょうか。自信ありません)

  投稿者:明男 - 2012/02/20(Mon) 22:59  No.12371 
>kafukaさん

number operatorの粒子数固有状態への作用結果だから固有値ですし、エルミートですから測定可能でしょうw。私が問題にしているのはもっと物理的な(語弊があるかな)、”一体何を見ているのか”ということです。例えば、ある周波数の光子3個分のエネルギーの光が電磁波として進行しているとき、3個の粒が飛んでいるわけではない、ということです。しかしながら、この光は光子3個の”状態”です。決して2.5個や3.2個には成りえない、というか、存在しない。何故ならそれが量子である所以であって、整数として”個数”とみなせるということなのでしょう。

余談ですが、個数自体が”良い”量子数ではないという意見もあるようです。相対論的場の理論で、アンルー効果では真空(粒子数0)の状態が変化するため、粒子数が変化するためです。

  投稿者:kafuka - 2012/02/20(Mon) 23:38  No.12372 
ありがとうございます。

>整数として”個数”とみなせるということなのでしょう。
確かに、a†aは、”個数”とみなせるだけで、
「普通の粒子を 数えあげた数」を意味しない ですね。

余談、面白そうですね。今度、調べてみます。
(いつもの如く、一知半解になるとは思いますが)