EMANの物理学 過去ログ No.11368 〜

 ● 一般相対論だけでGPS衛星の原子時計の進み方を

  投稿者:ひゃま - 2011/10/29(Sat) 19:24  No.11368 
一般相対論は特殊相対論を包括すると言われますが、
一般相対論だけでGPS衛星の原子時計の進み方は求められますか?

この意見に反証してみてください。
GPSの原子時計は特殊相対性理論と一般相対性理論で補正できるか (2) ?
http://www.treeman9621.com/GPS_CLOCK_corrected_by_SP_GR_on_JAPANESE_02.html

ちなみに、ひゃまの光の空間力では、

地表の光速 c:299,792,458m/s
地心重力定数 GM:3.986e+14m^3/s^2
地球の半径 r:6,378,000m

時空の速度 c0=√(c^2+2GM/r)

GPS衛星の高度 h:20,200,000m
GPS衛星の軌道速度 v:3,874m/s
GPS衛星の光速 cg=√(c0^2-(2GM/(r+h)+v^2))

時計の進み方 cg/c=1+4.45e-10


  投稿者:明男 - 2011/10/29(Sat) 23:14  No.11369 
反証というより、まあ、私の疑問に過ぎませんが。

先ず、何故一般相対論と特殊相対論の両方を使わねばならないか、結論から言えば一般相対論のみでよろしいと思う。ところが、一般相対論は非線形方程式であり、重力場の変動、衛星の加速度運動、地球の自転の効果、測地線からのずれなどをきちんと入れて解くことは非常に困難である。しかし、それらの効果はオーダーエスティメイトにより無視できる近似を行えば、そして球対称などの近似(これの正当性も評価できる)を考慮すれば、一般相対論的効果(実はニュートニアン重力場で置き換えられる部分)と特殊相対論的効果に分離できることが分かる。丁度、微分方程式で変数分離が使えるようなものである。格段に解きやすくなり、精度も保証される。一般相対論では厳密な解析解が得られる方が少ないのであるからね。
それと大きな誤解は、特殊相対論では加速度を扱えないという思い込みであろう。特殊相対論では”真の”重力場が扱えないだけで、加速度が扱えないわけではない。一般相対論は”真の”重力場を包含した理論であり、勿論、特殊相対論を包含する。

以上は”疑問”と断った通り、論争をするものではないので了解していただきたい。

  投稿者:ひゃま - 2011/10/29(Sat) 23:55  No.11370 
おっしゃってることは、大変よく解ります。
”真の”重力場って何?っていう疑問ですね。
2GM/rは近似でしょうが、v^2=2GM/rに還元したポテンシャルと何が違うからとお考えでしょうか?

ダークマターでしょうか?

円盤銀河などは球体積(4πr^3/3)でなく、円柱(πr^2 x h(高さ))とすると、同じ質量でも質量分布が違うので、点や球からの逆二乗の重力は分布の合算になり、
F = 4r/3h x mGM/r^2 = 4mGM/3rh、hが一定幅ならほぼ逆1乗則になるね
天の川銀河の4r/3hも平均したら10倍になるなら、回転速度vも10倍くらいになる。
4mGM/3rh = mv^2/r → v = √4GM/3h
球をベシャンコにした円盤と形状がまるで違うのに、同じ重力分布になるはずがない

  投稿者:EMAN - 2011/10/30(Sun) 00:11  No.11371 
面白いテーマですね。

チャレンジしてみました。
一般相対論のみで計算値出ましたよー。
計算内容の説明しましょうか。

一般相対論効果と特殊相対論効果を別々に計算していい理由も分かります。
両方を一気に計算した方が正確でしょうけれど、
ほとんど差がないというか、やるだけ苦労が多くて無駄なんですよ。

では数式入りで説明書きますんで、のちほど。

  投稿者:EMAN - 2011/10/30(Sun) 00:54  No.11372 
リンク先の人の話は門外漢が抱く疑問を代表したもので、
気持ちはとてもよく分かります。

「一般相対論のどの式をどう近似したらローレンツ変換の式が出てくるんや!」
という話でしょう?

ごもっとも。

でも出てくるはずがないんです。

特殊相対論というのはローレンツ変換だけに限って論じていました。

ところが一般相対論というのは
そんな制限なしにどんな座標変換でもドンと来い、という理論。
もちろんローレンツ変換でもオッケー。
一般相対論の中に当てはめて計算しちゃるわ、という感じ。

だから特に、理論の中にローレンツ変換の拡張版みたいな式が出てくるわけじゃないのです。

ただし、使う座標の形によって重力場の形が決まってしまうので、
そこは現実の重力の形に合うように座標を選択しなくちゃいけない。
そこが結構難しい、という理論。

理論の形式がかなり違うので、得手不得手がありますね。
一般相対論さえあれば特殊相対論は要らないよ!とまでは言えないです。


ところでリンク先のひと、ローレンツ変換とニュートン力学の関係、
間違って書いてますね。
ローレンツ変換に対して v=0 を適用するとニュートン力学になるって。
v=0 なら動けませんよ?
ニュートン力学でも v は 0 じゃないでしょうに。

本当は c を無限大にすることでニュートン力学に近似するんです。
v が c に比べて極めて小さい時にニュートン力学の式に近づくんで、
c を無限大だと考えれば同じ効果が得られるという理屈です。

  投稿者:ひゃま - 2011/10/30(Sun) 00:56  No.11373 
さすが、EMANさんですね、楽しみにしています。
EMANさんの数式と説明がでたら、一般でも特殊でも導出できる真の時空について議論できたらなあと考えてます。

  投稿者:ひゃま - 2011/10/30(Sun) 00:58  No.11374 
そうですね、自分で紹介しておいてなんですが、よく読むと頓珍漢なHPでしたw
まあ、テーマとして面白かったので

  投稿者:EMAN - 2011/10/30(Sun) 01:06  No.11375 
のちほど、って書きましたが明日くらいまでお待ちください。
ここの作業環境では数式の打ち込みが楽でありませんし、もう夜も遅いので。

でも、計算内容は高校生でも何とかなりますよ。

  投稿者:ひゃま - 2011/10/30(Sun) 01:16  No.11376 
別に急ぎませんので、また、お暇な時でもお願いします。
アリストテレスのテーマがあまりに食い付きが悪いので
このテーマを挙げさせてもらっただけなのでw
でも結構、門外漢とか漢語でてきて、勉強になります。


  投稿者:ASA - 2011/10/30(Sun) 09:45  No.11377 
>特殊相対論では”真の”重力場が扱えないだけで、加速度が扱えないわけではない。
慣性系間の変換をベースにする特殊相対論で加速度系が扱えるわけがありません。もし、特殊相対論で一般の加速度系(加速運動をしている物を基準にする)が扱えるなら当然重力場中での運動も特殊相対論で扱えることになり、一般相対論が不要になります。
 人工衛星は、加速運動をしているので特殊相対論で扱うのは適用対象外です。

  投稿者:EMAN - 2011/10/30(Sun) 15:36  No.11379 
地球の重力場の中のできごとを考えるので、シュバルツシルト解を使う。
いや、地球の重力場は厳密にはきれいな球対称ではないけれど、
大雑把な計算なので使わせてください、という感じだ。
どうせ大した差は出ないし、シロウトの計算レベルでは十分でしょう。

<tex>\,\mathrm{d} s^2 \ =\ -\left( 1-\frac{a}{r} \right) \,\mathrm{d} w^2 \ +\ \left( \frac{1}{1-\frac{a}{r}} \right) \,\mathrm{d} r^2 \ +\ r^2 \,\mathrm{d} \theta^2 \ +\ r^2 \sin^2 \theta \,\mathrm{d} \phi^2</tex>

ところがシュバルツシルト解というのは無限遠にいる人に都合よく設定されてるのだった。
だからこの式の $ w $ というのは時間軸だけど地上にいる人にとっての時間ではない。
とは言うものの、地上にいる人にとっての時間とは目盛り間隔が違うだけで、あまり問題はない。

地上の人は移動しないので $ \,\mathrm{d} r = \,\mathrm{d} \theta = \,\mathrm{d} \phi = 0 $ 。
よって、こうなる。

<tex>\,\mathrm{d} s^2 \ =\ -\left( 1-\frac{a}{r} \right) \,\mathrm{d} w^2 </tex>

この $ \,\mathrm{d} s^2 $ の部分が地上の人にとっての本当の時間 $ t $ を表している。

<tex>c^2 t^2 \ =\ \left( 1-\frac{a}{r} \right) \,\mathrm{d} w^2 \ \ \ \ \ \ \ \ \ (1)</tex>

次に考えるのは、GPS衛星の立場。
ここでは計算を単純化するために円軌道を描いているとして、 $ \,\mathrm{d} r = 0 $ 、 $ \,\mathrm{d} \theta = 0 $ 、 $ \sin \theta = 1 $ としよう。

<tex>\,\mathrm{d} s^2 \ =\ -\left( 1-\frac{a}{r'} \right) \,\mathrm{d} w^2 \ +\ {r'}^2 \,\mathrm{d} \phi^2</tex>

この $ \,\mathrm{d} w $ もGPS衛星にとっての時間ではないけれども、地上から見た場合の目盛りとしては使える。
GPS衛星にとっての時間経過 $ t' $ は $ \,\mathrm{d} s^2 $ の部分である。

<tex>c^2 {t'}^2\ \ =\ \left( 1-\frac{a}{r'} \right) \,\mathrm{d} w^2 \ +\ {r'}^2 \,\mathrm{d} \phi^2 \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2)</tex>

(1)と(2)を組み合わせれば、

<tex>{t'}^2 \ =\ \frac{1-\frac{a}{r'}}{1-\frac{a}{r}} t^2 \ +\ \frac{{r'}^2 \,\mathrm{d} \phi^2}{c^2} \ \ \ \ \ \ \ \ \ (3)</tex>

これから使う式はこの (3) 式だけである。
単純なものだろう?

=========================================================

具体的な数値を入れる作業に取り掛かろう。

GPS衛星が地球を1周したなら $ \,\mathrm{d} \phi = 2\pi $ であり、計算しやすい。
資料によるとほぼ12時間で一周。
正確には11時間と58分2秒=43082秒。
他のデータの有効桁が大したことないからそこまで正確に入れる必要もない。
地球の赤道半径 $ r $  = 6.378 * 10^6 メートル。
GPSの軌道半径 $ r' $  = 2.656 * 10^7 メートル。
地球のシュバルツシルト半径 a = 8.87 * 10^-3 メートル

これらを (3) 式に放り込むだけで地上時間 $ t $ とGPS時間 $ t' $ の1日あたりの関係が求められる。
簡単でしょ?

ところが、電卓に放り込んでも細かい計算はしてくれない。
(3) 式の右辺の第 1 項は分子も分母もほぼ1だから、
電卓は1という答を返してくれるだけである。
1からどれだけずれるのかという正確な値を知りたいのである。

どうすれば良いか?
例えば 1 よりはるかに小さい値、x と y があって、
(1-x)/(1-y) を計算するとほぼ 1 であるが、
x<y だから 1 よりわずかに d だけ大きいとする。
すると、d は幾つになるか?

<tex>\frac{1-x}{1-y} \ =\ 1 + d \\\therefore \ 1 - x \ =\ (1-y)(1+d) \\\therefore \ 1 - x \ =\ 1 + d - y - yd \\\therefore \ d = \frac{b-a}{1-b} \ \kinji \ b-a</tex>

というわけで、(3) 式の右辺の第 1 項の分数のところは、
 $ 1 + a(\frac{1}{r}-\frac{1}{r'}) = 1 + 1.06 \times 10^{-9} $ となる。

また、(3) 式右辺第 2 項は 0.311 である。
先ほどと比べて割と大きな数値に思うかも知れないが、
第 1 項の $ t^2 $ にこれから $ 43082^2 $ が入ることを考えればこの効果は極めて小さい。

=========================================================

そういうわけで、とりあえず第2項を無視して計算しても差し支えない。
実は第2項はGPS衛星が円運動してなければ0であり、特殊相対論的な効果を表している。
第1項は重力による時間の遅れを計算するための「見慣れた形」である。

<tex>{t'}^2 \ &=\ ( 1 + 1.06 \times 10^{-9} )\ t^2 \\\therefore \ t' \ &=\ \sqrt{ 1 + 1.06 \times 10^{-9} }\ t \\\therefore \ t' \ &\kinji\ 1 + \frac{1}{2} \times 1.06 \times 10^{-9} \ t</tex>

つまり両者の時間には $ 0.53 \times 10^{-9} $ の差があるのであり、
丸一日、24*60*60 = 86400秒の間には、46 マイクロ秒の差が出るのである。
これが重力による効果。

=========================================================

次に特殊相対論的効果の計算。
第1項の分数部分はほぼ1としてもいいくらい。

<tex>{t'}^2 \ &=\ t^2 + 0.3108 \\\therefore\ {t'}^2/t^2 \ &=\ 1 + 0.3108/(43082)^2 \\\therefore\ {t'}/t \ &=\ \sqrt{1 + 0.3108/(43082)^2} \\\therefore\ {t'}/t \ &\kinji\ 1 + \frac{1}{2} \times 0.3108/(43082)^2 \\&=\ 1 \ +\ 8.37 * 10^{-11}</tex>

これも丸一日あたりの数字に直すために86400倍すれば、7.23マイクロ秒。

=========================================================

こんな感じで、ちょっとした技術は要るけれども
そんなに神秘に満ちた計算内容ではないのである。

  投稿者:ASA - 2011/10/30(Sun) 18:01  No.11381 
EMAN さん No.11379

(3)式は、
dφ=ωdtとして
t'^2=A*t^2+(v/c)^2dt^2と記述できますよね。
そして、t'(t)とみてdt'/dtの微分方程式として解いたのでは間違いなのでしょうか?
つまり
f(t)=t'^2
df/dt=2A*t+(v/c)^2dt
d^2f/dt^2=2A+(v/c)^2
f=(A+(v/c)^2/2)t^2
t'=(√(A+(v/c)^2/2))t
となり
1項2項を分けて計算する必要がなくなります。

あと、
http://maya.phys.kyushu-u.ac.jp/~knomura/museum/GPS/node11.html

2項目の符合が違いますが、どうなんでしょうか?

ps.
 αdw^2と対応するのが(ct)^2でなくて、(cdt)^2のような気がします。
 あと、dφ=iωdtと虚数対応させればWebページと合いますね(符号部分)。
 ∞基点での時間をτとすると ω=dφ/dτだから、dφ=ωdτが正しい気がしますけど。

  投稿者:ひゃま - 2011/10/30(Sun) 18:21  No.11382 
EMANさん、大変な数式入力をして頂きまして、恐縮します。
結局、相対論内部の問題で加速度系かそうじゃないかの違いであることがよく解りました。
相対論において真の重力場と光速度不変の関係はわかりませんが

  投稿者:EMAN - 2011/10/30(Sun) 20:31  No.11384 
ds^2 を固有時と考えた場合に dw^2 と
同じ符号になるように符号を逆に変えないといけないのに、
イイカゲンにやってますね。
それで直るかな。

  投稿者:冷蔵庫 - 2011/10/30(Sun) 21:22  No.11388 
>ASAさん No.11377

>人工衛星は、加速運動をしているので特殊相対論で扱うのは適用対象外です。

電場中の電子は加速運動をしますが、特殊相対論の適用外でしょうか?

>EMANさん No.11384

>ds^2 を固有時と考えた場合に dw^2 と
同じ符号になるように符号を逆に変えないといけないのに、
イイカゲンにやってますね。
それで直るかな。

No.11379の(2)右辺の2項目の符号が逆ですね。
そこを直せばうまくいくと思います。
あとASAさんも指摘されていますが、(1)左辺は(cdt)^2ですよね。
(2)左辺も同様です。

  投稿者:明男 - 2011/10/30(Sun) 22:25  No.11389 
>ASAさん

勿論”どのような”加速度系でも扱えるわけでは無いとは思いますが、少なくとも一様な等加速度などは慣性系の連続的な乗り替えにより、特殊相対論で扱えると思うのですが。
そもそも、双子のパラドクスは特殊相対論から説明されますが、そこには明らかに加速度系があります。
人工衛星は近似的に円運動であり、確かに加速度系ですが、今の議論でも自転運動や公転運動を無視して一般相対論は重力の効果、特殊相対論は、相対(接線)速度による時間の遅れを計算しているのではないですか。
回転座標系における特殊相対論では扱えない一般相対論的効果は”慣性系のひきずり”がありますが、近年実験的検証が為されたとおり、この場合には無視出来る大きさであると思います。
扱える訳が無いとはどういう意味でしょう?よろしければ御教授ください。


  投稿者:大学生A - 2011/10/30(Sun) 23:02  No.11390 
こんばんは。

>回転座標系における特殊相対論では扱えない一般相対論的効果は”慣性系のひきずり”がありますが・・・

これが、今、最大の関心事です。
「カー解」は自転する天体が作る重力場において、「無限遠で静止する」観測者が持つ計量の方程式ですよね?
「シュバルツシルドの外部解」が表す重力場において、「GPS衛星」にしがみつく観測者が持つ計量とは、
まったく異なるはずですが、その計量にも”慣性系のひきずり”が現れるのかどうか・・・。

  投稿者:ASA - 2011/10/31(Mon) 05:46  No.11392 
明男 さん No.11389
>少なくとも一様な等加速度などは慣性系の連続的な乗り替えにより、特殊相対論で扱えると思うのですが。
これは、よく分からないのですよ。一般相対論での扱いと特殊相対論での慣性系の連続的な乗り替えという扱いで同じ結果が得られるならOKなのですけど。
 周期的運動をする人工衛星の場合は、"局所慣性系の連続的な乗り替え"というのは使えません(同じ円軌道を正反対の向きに回転する2つ人工衛星)。この場合、EMANさんが先に示された式によると、-ωで運動する衛星とωで運動する衛星とで常に同じ時間間隔となります(逆速度で近づくケースと遠ざかるケースでも)。つまり、2つの人工衛星間の相対速度で表現されるわけでないことに注意してください。これが、特殊相対論が使えないと主張した所以です。

大学生A さん No.11390
>「カー解」は自転する天体が作る重力場において、「無限遠で静止する」観測者が持つ計量の方程式ですよね?
 話題にしようと思ってたのに先を越されました。地球は自転しているので「シュバルツシルド外部解」でなく「カー解」でのメトリックスが適用されるべきですよね。

余談
 EMANさんが示した「シュバルツシルド外部解」に基づくと
 t'=(√(α(1+β^2)-β'^2))*t:βは自転に相当する比速度,β'は、衛星の比速度,αは、ポテンシャル部の比:
 赤道上付近では、1回転/day,GPS衛星も1回転/dayなので、αβ^2とβ'^2はキャンセルします。 t'=√α*tと、ポテンシャル部のみ効果となります。
 極地ではβ=0でt'=(√(α-β'^2))*t
 と場所によって異なります。GPS衛星で一様な時間補正をしてるとしたら変なことになりますね。(そもそも、GPS衛星内時計の相対論的時間補正の仕組みは不必要。時間基準は、地上に設置された複数の原子時計を較正して得られており、衛星はその中継器に過ぎないため)。

  投稿者:明男 - 2011/10/31(Mon) 07:44  No.11393 
>ASAさん

返信有難うございました。
私もよくは分かりませんが、特殊相対論で扱える慣性系乗り換えは、互いに直線軌道上で遠ざかる(近づく)場合の加速度運動に適用されるものであって、円運動などには適用できないのだと思いますね。
その立場に立てば、円運動では厳密には互いの軌道が重なる一点しかなく、意味が無いですからね。

  投稿者:ASA - 2011/10/31(Mon) 10:22  No.11395 
明男 さん No.11393

 相対論には、慣れていないのでよく分からないのですよ。
"特殊相対論で扱える慣性系乗り換え"で"互いに直線軌道上で遠ざかる(近づく)場合の加速度運動に適用され"るケースの具体的計算例をご存知ありませんか?
 φ=gxという一様加速場でのポテンシャルでは、人工衛星と同様の計算で
 t'=√{(1+gx'/c^2)^2-β'^2}tが得られます。t:x=0で静止,t':運動
 x'=gt^2/2(t=0,x=x'=0)で
 近似してt'=(1+b^2/2)t;b=(gt/c)^2
 です。;v'=gt/√(1+b)とした時と違いはありません。
 t=0で位置合わせをすると、自由落下する方の時間が多くなるという結果が得られます。
弱極限でポテンシャル部(計量の00)を1+2gx'/c^2とすると、高次の項は消えて
 t'=t
 が得られます。

  投稿者:ひゃま - 2011/10/31(Mon) 12:17  No.11396 
すいません、
光は慣性系、加速度系、それとも基準系ですか?

  投稿者:EMAN - 2011/10/31(Mon) 17:58  No.11397 
ひゃまさん、

物理での「系」という言葉のニュアンスを正確に伝えるのは難しいのですが、
光が何系かという質問は私には違和感があります。

慣性系と言えば、
「同じ慣性運動をする集団のこと」、
あるいは
「そういう集団と一緒に運動する観測者から見た世界」みたいなものだと
私は捉えています。

誰も光の速さには一緒についていけないので、
光と同じ立場を経験する集団や世界というものはなくて、
もしそういうものを仮に考えたくなったとしても、
普通はそういうものを系と呼ぶような習慣はないと思います。

光が何系かを分類しなくても、
「光」と言えば済んでしまうのではないでしょうか。

  投稿者:大学生A - 2011/10/31(Mon) 22:48  No.11398 
こんばんは。

>ASAさん

返信有難うございました。
アインシュタイン方程式のエネルギー・運動量テンソルは、座標系の選び方によって
その成分の数値が変化し得ると思いますが、慣性力場の有無によってでは変化しないと思います。
ですから、解の導出の際には、あらかじめ束縛条件として提起する必要があると思います。
例えば、シュバルツシルドの外部解では慣性力場が無いことを前提に、解が「球対称」で
無限遠の領域に向けてミンコフスキー時空へと漸近するものと定めています。
この条件を用いて、未知の変数を減らしたり積分定数の値を求めているわけです。
ということは、「シュバルツシルドの外部解」が表す重力場において、
「GPS衛星」にしがみつく観測者が持つ計量を導出する際、回転系の慣性力場が存在することを前提に、
「カー解」と同じやり方でいけるのでは?と安直に推測しているのです。w
もし、そうなら、その前提だけで計量から”慣性系のひきずり”を消せるのだろうか?
などと妄想している昨今です。w

  投稿者:ひゃま - 2011/10/31(Mon) 23:15  No.11399 
システム - 相互に影響を及ぼしあう要素から構成される、まとまりや仕組みの全体。
系 (自然科学) - 物理学や化学において、観測や解析を単純化するため、周囲の環境とは切り離して考えた部分空間のこと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B3%BB

ひゃまはシステム屋なんでどうしても、システム的に考えてしまうんですね
まあ、単純化であれば、結構単純なんですけどね

  投稿者:サンマヤ - 2011/11/01(Tue) 01:06  No.11400 
サンマヤです。
計算についてはEMANさんの手際の良さに感心してしまいます。

昭男さん、ASAさんが言及された加速度系に関する特殊相対論の扱いですが、
直線運動に関して言えば、たしかアインシュタイン選集1のどこかで使われていた記憶があります。
10年以上前に読んだものなのでかなりあやふやですが、
光子気体に関する論文だったような気がします。

円運動については、朝永振一郎「スピンはめぐる」の第11話に出てきます。
スピンを古典論でどこまで記述できるか、というところで、
回転系への特殊相対論の適用が出てきます。
朝永氏が「しんどい計算」というぐらいですから、かなり長いですが・・・

GPSについて言えば、重力場による時間の遅れの効果のほうが大きそうですね。
これは特殊相対論だけではでてこない効果だと思います。

  投稿者:ひゃま - 2011/11/01(Tue) 01:41  No.11401 
ここに書いてましたね、書いてるからどうだってことはないんですけどw

また、加速度を扱うのだから特殊相対性理論では扱えないとするのは誤りである。一般相対性理論で使われている公式を利用するのはかまわない。一般相対性理論では、加速度も相対的であるが、Uターンをすることによって、宇宙船に乗っている側は一貫した加速系にいないことになるため矛盾は生じない。地球上と同じ重力加速度gで宇宙船で加速航行していたとしてもUターンによって+gと-gという符号が逆の加速系が生じるため、地球上で受ける重力加速度+gとは条件が異なることになる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8C%E5%AD%90%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9

  投稿者:ASA - 2011/11/01(Tue) 06:49  No.11402 
明男 さん No.11393
>互いに直線軌道上で遠ざかる(近づく)場合の加速度運動に適用されるものであって、
>円運動などには適用できないのだと思いますね。
 局所慣性系という概念を導入すれば、互いに直線軌道上で遠ざかる(近づく)場合とみなせるので、その論法を適用できます。しかし、矛盾が生じることが簡単にわかるから、数学的に適用できても、物理的に適用できないわけです。
>その立場に立てば、円運動では厳密には互いの軌道が重なる一点しかなく、意味が無いですからね。
 オービタルリングを1つの系として想定し、右回転と左回転との2つを設ければ、リング上全てで軌道が一致してます。
 核心は、軌道の一致でなく相対速度のみで記述できるか否かだと思います。
直進運動でも、光行差などから、自分の速度がわかる場合は、適用できなくなると考えます(ローレンツ変換は、系の相対速度vで規定されるが、同じvでも、慣性系1の寄与分と慣性系2の寄与分によって様々なバリエーションがでてくる。ガリレイ変換では、時間遅れとかの話がないので問題なし。ローレンツ変換でもc→∞とすれば問題なし)。

  投稿者:hirota - 2011/11/01(Tue) 18:39  No.11403 
GPSに限らず、中心重力場で円運動する物体の時間遅れは重力場の効果と速度の効果(特殊相対論効果)が同じです。
GPSは決まった周波数の電波を出さなくてはいけませんから、地上からの時計合わせは間に合わず、搭載原子時計で定周波数電波を出してますが、相対論効果の分だけずらした周波数で出してます。(地上で受信したら正しい周波数になる)
ただし、地球自転の効果は無視して全GPS衛星は同じ値でずらしてます。
(自転の効果は衛星軌道面の傾きによって違う)

  投稿者:ひゃま - 2011/11/01(Tue) 22:16  No.11404 
ひゃまなんかは、ベクトルもベクトル変化も速さに還元できるって考えですけど
だから、光は何系か聞いたの

  投稿者:ASA - 2011/11/02(Wed) 06:47  No.11405 
hirotaさん No.11403
>重力場の効果と速度の効果(特殊相対論効果)が同じです。
重力ポテンシャルφの形に依存するのでは?
弱極限だと効果DがD=(φ-v^2/2)となって、エネルギー一定E=φ+Tより、
D=φ-(E-φ)=Eとちょうどポテンシャルと運動エネルギーの和に等しくなってます。中心に質量が集中しているという場合φ(r)=a/rでしょうが、質量やらエネルギー(電磁場),運動量などが広範囲に分布している場合a/rからずれて、φ(∞)=0を満たすとして、φ=a/(r-δ)=(a/r)(δ/r)^iみたいのもありえるのかなと思います(中心に質量が集中していないため、r=0での発散がないδ<0はありそうでしょ、よく分からんですけど)。
 ちなみにφ=a(r)^-nとすると力fはf=-∂φ=(n/r)φ,円軌道の遠心力は、v^2/rなのでnφ=v^2,→nφ/2=v^2/2,n=1のときのみ両者が等しいとなります。

>搭載原子時計で定周波数電波を出してますが、相対論効果の分だけずらした周波数で出してます。(地上で受信したら正しい周波数になる)
 地上の受信機と衛星とのドップラー効果を考えると無意味ですよね。
 受信機は、複数の衛星(それぞれ相対速度が異なる。位置関係により+も-もありえる。)からの電波を受けますから。それより、地上からの衛星への時間合わせは、ある特定時間間隔でおこなわれるので、その時間間隔内ででなるべく衛星のクロックがあっているように初期クロック周波数を調整しているに過ぎないと思います(ほんとはしなくてもよいこと。それより周波数偏差がすくないことの方が重要)。