EMANの物理学 過去ログ No.11301 〜

 ● 角運動量演算子

  投稿者:大学生E - 2011/10/17(Mon) 16:06  No.11301 
質問です。
量子数の意味
http://homepage2.nifty.com/eman/quantum/numbers.html
のページの原子の全角運動量のところでかの有名な
L^2=(h/2π)^2・l(l+1)
が、途中(中略)という形で導かれていますが
どなたかこの(中略)の部分を丁寧に示してくださいませんでしょうか。
時間がかかりますので時間的余裕がある人にお願いします。

  投稿者:大学生A - 2011/10/17(Mon) 17:00  No.11303 
ググッてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、スレ主は別人ですので誤解の無きように。w

  投稿者:EMAN - 2011/10/17(Mon) 17:23  No.11304 
> ちなみに、スレ主は別人ですので誤解の無きように。w

 分かってますよ! 
 今後、大学生BとかCとか色々登場するのかなぁ、とは思いました。

 ググッても変形過程が見つかるかどうか・・・。

 各演算子の定義はそのページの上の方に書かれているので、
それを代入して2乗してコツコツと計算を進めていくしかないですね。
 まぁ、それだけのことなんですけど。

 つまづくとしたら cot θ の扱いだけど、これは確かにググればいい。
 あとは、演算子を2乗したときにどう扱えばいいのか、という問題。

 これは誰か暇な人がやってあげてもいいんじゃないかな。
 演算子がまだよく分かってなければつまづいても仕方ないと思う。

 せめて $ {\hat{L}_x}^2 $ がどうなるかだけでも。

 さすがに全部やってしまったら甘やかしすぎだとは思う。

  投稿者:EMAN - 2011/10/17(Mon) 17:37  No.11305 
俺、今、少しだけなら時間あるから。

<tex>\hat{L}_x \ =\ i\hbar \left(\ \ \ \sin \phi \pdif{}{\theta} \ +\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi} \right) </tex>

となっているから、 $ {\hat{L}_x}^2 $ は、

<tex>{\hat{L}_x}^2 \ =\ -\hbar^2 \left(\ \ \ \sin \phi \pdif{}{\theta} \ +\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi} \right) \left(\ \ \ \sin \phi \pdif{}{\theta} \ +\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi} \right)</tex>

 ここまで分かるかな。
 前半のカッコの中にある演算子は後のカッコの中にある変数にも作用するんでややこしいんだ。

  投稿者:EMAN - 2011/10/17(Mon) 17:51  No.11306 
 次にやることは、このカッコの展開だ。
 ただし、順番を変えないようにしなくちゃならない。
 かってに整理しちゃだめ。
 こういうことだよ。

<tex>&\sin \phi \pdif{}{\theta}\sin \phi \pdif{}{\theta}\ +\ \sin \phi \pdif{}{\theta}\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi} \\&\ +\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi}\sin \phi \pdif{}{\theta}\ +\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi}\cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi}</tex>

 さすがに全部やるのは大変なので、この4つの項の内ひとつだけ例を示せば
分かってもらえると思うけれど。

  投稿者:大学生E - 2011/10/17(Mon) 17:58  No.11307 
>ここまで分かるかな。

うん、分かる。


  投稿者:EMAN - 2011/10/17(Mon) 18:01  No.11308 
> うん、分かる。

 OK, OK!

 しかし残念ながら時間切れ。 今晩10時過ぎくらいまで出てこれない。
 それより前に誰か続きをやってくれてもいいよ。

  投稿者:甘泉法師 - 2011/10/17(Mon) 19:47  No.11309 
こんにちは。

>今後、大学生BとかCとか色々登場するのかなぁ、とは思いました。

少佐の情報部には24人の部下がいて、それぞれ部下A(アー)、部下B(ベー)、・・と、部下Z(ツェット)までアルファベットのコードネームがついています http://www.chatran.net/dispfw.php?A=_manga/_aoike

お呼びでない、お呼びでないねこりゃまた失礼いたしました。http://www.youtube.com/watch?v=omaWAZ7cY_U 

すぐ削除します。

  投稿者:EMAN - 2011/10/17(Mon) 22:37  No.11310 
戻ってきました。
甘泉法師さん、削除しなくていいですよ。
面白いですから。

では続きを仕上げてしまいますね。

  投稿者:EMAN - 2011/10/17(Mon) 23:27  No.11311 
 では、第2項をやってみましょう。
 パーツがみんな違うから、説明が誤解されなくて済みそうだという理由で選びました。

<tex>\sin \phi \pdif{}{\theta}\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi}</tex>

 この中の $ \pdif{}{\theta} $ はそれより右側のすべてに作用する。

<tex>\sin \phi \pdif{}{\theta} \left( \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi} \right)</tex>

という意味。
 ところが演算子というのは何らかの関数に作用することを前提に計算してるので、この式の右側にあるべき関数が省略されてると考えるべき。
 慣れるとこんなことしなくても計算できるようになるけれど、ここでは書いてみよう。

<tex>\sin \phi \pdif{}{\theta} \left( \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\phi} \right) f(\theta, \phi)</tex>

 つまり、この式は、 $ f(\theta,\phi) $ にカッコの中身が作用して、
さらにその結果に対して $ \pdif{}{\theta} $ が作用するという意味。

 だから次のように書いたほうが分かりやすいか。

<tex>\sin \phi \pdif{}{\theta} \left( \cot \theta \cos \phi \left[ \pdif{}{\phi} f(\theta, \phi) \right] \right) </tex>

 つまり、カッコ内にある $ \cot \theta $ と $ \left[ \pdif{}{\phi} f(\theta, \phi) \right] $ の二つが $ \theta $ の関数だから、
カッコの左にある $ \pdif{}{\theta} $ は、この二つを相手にする。
  $ \cos \phi $ はただの定数のように素通りして良い。

 積の微分の公式は知ってるね?
 $ \{f(x)g(x)\}' = f'(x)g(x)+f(x)g'(x) $ ってやつよ。
 ここで同じ事をする。

<tex>\sin \phi \bigg\{ \left( \pdif{}{\theta} \cot \theta \right)\cos \phi \left[ \pdif{}{\phi} f(\theta, \phi) \right]\ +\ \cot \theta \cos \phi \pdif{}{\theta} \left[ \pdif{}{\phi} f(\theta, \phi) \right] \bigg\}</tex>

  $ \cot \theta $ の微分は公式集によると $ -1/\sin^2 \theta $ なので、ちょちょいと整理。

<tex>\sin \phi \bigg\{ \left( -1/\sin^2 \theta \right)\cos \phi \left[ \pdif{}{\phi} f(\theta, \phi) \right]\ +\ \cot \theta \cos \phi \frac{\partial}{\partial \theta \, \partial \phi} f(\theta, \phi) \bigg\}</tex>

 もう少し整理して、 $ f(\theta,\phi) $ を取っ払ってしまえば出来上がり、と。

<tex>\sin \phi \left( -1/\sin^2 \theta \right)\cos \phi \pdif{}{\phi} \ +\ \sin \phi \cot \theta \cos \phi \frac{\partial}{\partial \theta \, \partial \phi} </tex>

 さあ、何か質問は?
 なければ残りは自分でやってみよう。
 やってみて分からない所が出てきたら、ずっと後になってもいいので質問して下さい。

  投稿者:EMAN - 2011/10/17(Mon) 23:42  No.11312 
 最後の式はもう少し綺麗にまとまるなぁ。

<tex>&- \frac{\sin \phi \, \cos \phi}{\sin^2 \theta} \pdif{}{\phi} \ +\ \cot \theta \, \sin \phi \, \cos \phi \frac{\partial}{\partial \theta \, \partial \phi} \\[3pt]=\ &\sin \phi \, \cos \phi \left( - \frac{1}{\sin^2 \theta} \pdif{}{\phi} \ +\ \cot \theta \frac{\partial}{\partial \theta \, \partial \phi} \right) </tex>

  投稿者:大学生E - 2011/10/18(Tue) 10:10  No.11317 
>EMANさん

ありがとうございました。続きを計算したところ
見事に一致しました。
角運動量演算子L^2とは
     r^2・ラプラシアンの角部分
だったんですね。
全く異なる概念である古典と量子が角部分で完全に偶然一致
するとは不思議です。
長い長い計算につきあってくださってどうもありがとう
ございました。



  投稿者:EMAN - 2011/10/18(Tue) 10:36  No.11318 
 おめでとうございます!

 それと、検算ありがとうございます。

 今回説明した内容は補足記事にでもして本文中からリンクして
有効利用させて頂くことにします。