EMANの物理学 過去ログ No.11047 〜

 ● ありがとうございました

  投稿者:結構仮面 - 2011/07/03(Sun) 19:21  No.11047  <Home>
T_NAKA様
・参考書の紹介ありがとうございました。
ASA様、
・要点の解説、ご見識をありがとうございました。

僕のような文化系人間が、放射線や放射能汚染に関心をもっても、概略を系統的に理解するのが実に大変です。
昔読んだアイザック・アシモフの物理学分野の話しを読み返したり、ネットで色々検索して読み漁って(EMANの物理学、物理学喫茶室)
いますが、疑問が次から次に出てきちゃいます。

ともあれ、今後とも勉強しながら自分なりに考えてみます(受験勉強じゃないので、気が楽です)
(しかし量子力学って、数式を理解せず、具体的イメージを喚起しようとすると悪夢ですね)

  投稿者:ASA - 2011/07/03(Sun) 21:36  No.11048 
結構仮面さん
>僕のような文化系人間が、放射線や放射能汚染に関心をもっても、概略を系統的に理解するのが実に大変です。
 放射能汚染の問題は、自然科学のみでは、理解できません。リスク管理のような工学的やら社会学的知見と、ひいては歴史的知見などの人文系の知識を動員しないと理解は難しいです。
 自分も放射能汚染に伴う社会的リスクについては、よく分かりません。
 
 田崎氏の私見で、気になったことを述べておきます。
田崎>内部被ばくについての極端な意見
> ICRP の内部被ばくの換算だって各々の放射性物質についてきめ細かく調査して決めているわけで、それをまとめて 600 倍というのはいくらなんでも乱暴だ。
 これに対して、
http://cccpcamera.asablo.jp/blog/2011/06/24/5926616
では、
>>琉球大学の矢ヶ崎克馬先生は、内部被曝の影響を懸念している一人であるが、彼の論文では、ICRPが出した実効放射線係数はどのようにして求められたものであるかを説明し、「この方法は内部被曝を科学的に評価できるものでは無く、恐ろしく過小評価するもの」と、ICRPの実効放射線係数を使うことに対して、警告している。
http://www.cadu-jp.org/data/yagasaki-file01.pdf
>> この論文によると、ICRPがもとめた実効放射線係数は、私がズサンナ計算で求めた手法と同じだ。
"放射能の影響知ろうとしても、研究が不十分なときは、ザックリと求めた値で、健康被害を推定する以外に方法はないので、ズサンナ計算で求めた値を使うこと自体は、ある程度仕方がない面がある。しかし、このような数値を、健康被害が起こらない基準の値として使われてしまったら、たまったものではない。詳しいことが分からないときは、ザックリ求めた値に、安全係数をかける必要がある。1/10〜1/100か、それ以下を基準とすべきだろう。ヨーロッパの市民団体である欧州放射線リスク委員会では、低線量の内部被曝についてのICRPのリスク評価モデルでは100倍から1000倍の規模でリスクを過小評価していると説明している。 
http://www.jca.apc.org/mihama/ecrr/ecrr2003_dl.htm
 やはり、ICRPの実効放射線係数を使って求めた放射能の基準は、1/100〜1/1000にして、使用すべきなのだろう。 "
 と全然乱暴でないことがわかります。田崎氏は、工学での常識、安全係数を知らないのかもしれませんが。
 ここで取り上げられている矢ヶ崎氏の「国際放射線防護委員会(ICRP)1990年勧告は内部被曝について評価する資格が無い」という指摘は、非常に重要です。論文内でアルファ線の影響が10^9ほどの違いがあると指摘してます。

 田崎氏は、まともに調査したのか疑問に思います。物理学者の私見は、当てにできません。御用学者でない医療系の方の見解を参考にしたほうが良いように思います(矢ヶ崎氏は、医学博士でなく物性出身の理学博士ですが、内部被曝に関する数少ない非御用学者研究者ですね)。
 あと、物理関係で素粒子の沢田昭二・名古屋大学名誉教授をあげておく必要もありますね。
沢田氏は、"「原爆症認定の集団訴訟の中で内部被曝の深刻さは無視できなくなってきている」という。
ECRRのリスクモデルについて、「未完成だが、内部被曝の影響を数値化する努力は評価すべきだ」と話す。"(沢田氏による低線量被曝についてのICRPのリスク評価は甘いとの指摘です。)
 と、田崎氏とは、ECRRのリスクモデルに対する評価が全く異なってます(影響評価量が大きいから信用できないとする田崎氏の論理は受け入れられない)。
岩上安身氏による沢田昭二先生インタビュー
http://www.ustream.tv/recorded/15241220
をみると、内部被曝問題に関しては論文の掲載拒否等にもふれられていて非常に政治的であるのがわかります。
 田崎氏は、ICRPでの基準造りが、物理学会と同様に全く政治的な圧力がない状況でなされたと勘違いをしているようですね(政治に関係しない物理学者では、ありそうなことですが)。 

  投稿者:T_NAKA - 2011/07/04(Mon) 07:33  No.11049  <Home>
>・参考書の紹介ありがとうございました。

というのは、少し複雑な気持ちです。
「参考書」という書物の紹介ではなく、Webの紹介をした積りですが、それは言葉の綾なんでしょうか?
(私が「参考」ということを強調した所為か。。)

EMANさんは、ご自身のお仕事や家庭がおありなので、「こういうものをこう書いて欲しい」という要望は確かにに励みにもなりますが、いろいろとお忙しいEMANさんにとってはプレッシャーにもなると私は感じました。

そういう中で、田崎晴明先生は
「中学生以上なら読めるように書いたつもりだ。これから先、必要やリクエストに応じて書き直したり書き足したりもするかもしれない。」
というスタンスなので、 結構仮面さんのご要望に一番近いものと感じて紹介した次第です。

この解説についての意見・質問・提案はメールにて受け付けているようなので、いろいろと疑問が生じているならば直接質問する方法もあり、一方的な論説ではないことも有益だと思いました。


  投稿者:ASA - 2011/07/05(Tue) 07:33  No.11051 
結構仮面さん
>今後とも勉強しながら自分なりに考えてみます(受験勉強じゃないので、気が楽です)
 別スレでも書きましたが、政治的社会的側面を無視して放射能汚染を理解することはできません。この点を失念しないようにして考えていけばよいと思います。また、科学的にはその影響がわからないので、放射能汚染の理解に当ってはリスク管理の知見より予防原則を採用するのが適切と思います。
 追記しましたが、内部被曝の影響や歴史的なことは沢田昭二・名古屋大学名誉教授のお話をなどを参照するとよろしいと思います。
 
 

  投稿者:ASA - 2011/07/05(Tue) 07:36  No.11052 
結構仮面さん
追伸
沢田氏インタビューの書き起こしhttp://blog.livedoor.jp/tokiko1003/archives/2799584.html
を参照

  投稿者:結構仮面 - 2011/07/05(Tue) 20:34  No.11053  <Home>
ASAさん

沢田氏インタビューの書き起こし読みました。
実に興味深いです。

ありがとうございました。

福島原発事故は、「日本人とは何か」「日本文化とは何か」ということを考えさせる凄いキッカケだと思っています。
(こういう他人事みたいな表現は申し訳ありませんが)

  投稿者:結構仮面 - 2011/07/05(Tue) 21:02  No.11054  <Home>
T_NAKA様

■「参考書」という書物の紹介ではなく、Webの紹介をした積りです
    が、それは言葉の綾なんでしょうか?
   (私が「参考」ということを強調した所為か。。)

・ウエブを拝見しました。「参考書」というのは、言葉の綾ではなく、純粋に僕の表現ミスです。

・「ウェブを紹介いただきありがとうございました」という表現に無意識のうちに違和感があったのかも知れません。

・大変失礼いたしました。



  投稿者:ASA - 2011/07/06(Wed) 06:41  No.11055 
結構仮面さん
>「参考書」というのは、言葉の綾ではなく、純粋に僕の表現ミスです。
 自分は「レファレンス」と解釈したので、メディア形態,オンラインテキストであるかプリンテッドであるか気にしませんね。
 なので、結構仮面さんが詫びる必要性を感じません。T_NAKAさんの一々上げ足を取るようなコメントは意味がないと感じました。
>ありがとうございました。
 たいしたことではありません。
>福島原発事故は、「日本人とは何か」「日本文化とは何か」ということを考えさせる凄いキッカケだと思っています。
 そのように捉えられましたか。自分は、歴史的観点から、日本という国が衰退滅亡するかどうかの重大問題だと認識してます。日本という地震国に数多くの原発が稼動している現状では、当然引き続く重大な放射能汚染事故が起こることが予想されるわけで、暴走する原子力村の影響を排除し、安全安心な社会を将来的に運営していけるかという社会的問題であると考えてます。
 
結構仮面さんが知りたいこととして示された
>○ 原子の構造、なぜ核分裂が起こるのか、核分裂の種類(α、β、γ)、放射線が人体に影響を与えるとは、物理的にどういうことか(電離作用から分子結合を切断する等)、放射性物質の種類(福島から飛び散ったと放射性物質はどのような物が多いか。 特に半減期が長く量が多い物)、
>○ 環境にばらまかれた放射性物質はどんな振る舞いをするのか(仲間同士でくっついて大きな分子になる、特定の物質と強い親和性がある等)、簡易線量計の数値の意味するところ、シーベルトとベクレルの数値が意味すること、等等
 これは、確かに知りたいことでしょう。しかし現状は、よくわからないことが多い。それを調べるのにも時間がかかる、その間にも放射能による有害な影響を受け続けるという現状があるわけです。

紹介された田崎氏の私見では、結構仮面さんが挙げた知りたいことが網羅されているわけではありません。
田崎氏は、「みんなが「自分で考えて決める」ために必要な材料をなるべくわかりやすくまとめるのも、ぼくたち科学者の仕事の一つなのだと思っている。」と書いているのですが、必要な材料は何なのか?そしてその種類,量,精度がどの程度が必要とされるのか?それを揃えるのにどの程度の時間とコストが必要なのか?と、より大きな「リスク管理」という点から考慮しなければならないことがたくさんでてきます。あと、そのような目的のためなら、物理という同門の先輩である沢田氏などの活動と業績を押さえた上で私見のまとめをして欲しかったですね。

  投稿者:ASA - 2011/07/06(Wed) 07:02  No.11056 
追伸
>暴走する原子力村の影響を排除し、安全安心な社会を将来的に運営していけるかという社会的問題であると考えてます。
 これは、暴走する軍部が満州事変から突き進んでアメリカとの玉砕戦に到った歴史と非常に似てますね。しかし、放射能汚染との戦いでは、白旗を振っても終わらないことが違います(数万年以上の長期戦。絶望的になりますね)。