EMANの物理学 過去ログ No.11002 〜

 ● 光時計が光速で動くと・・・

  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 06:15  No.11002 
エレガントな宇宙(ブライアン・グリーン)を読んでて、
ふと光時計が光の速さで動いたらどうなるんだろう、という疑問が浮かびました
本で光時計が出てきた少しあとのところに、真空を走る光は時間を感じない、という
ような事が書いてあって、その理由は、物体は運動するとその分だけ時間方向へ運動する速度が減るからだ、というような事が書いてありました。
真空を走る光は宇宙の限界の速度で走ってるから、時間方向に動く余裕はない、という事だそうです
数式での証拠が欲しくて、試しにローレンツ変換の式にv=cとして入れてみたら、
t’=-1/c・x+tとなりました
これはどういう意味なんでしょうか?光は時間を感じるのでしょうか?光時計が光速で動くとどうなるんでしょうか?
出来れば高校生でも分かるように教えてください

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 11:56  No.11003 
>試しにローレンツ変換の式にv=cとして入れてみたら、
>t’=-1/c・x+tとなりました

間違いです。vは分母にもあります。γ=(1-v^2/c^2)^(-1/2)は無限大です。
t1'とt2'を計算してみてください。その差の式にv=cを代入すれば
t2'-t1'=0
となります。
すなわち、時間が刻まれるということがなくなります。
時間の遅れの極限です。

  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 14:43  No.11004 
回答ありがとうございます
>間違いです。vは分母にもあります。

たしかに計算間違えてました。分母0になりました

>t1'とt2'を計算してみてください。その差の式にv=cを代入すれば
>t2'-t1'=0
>となります。

これは、
t2'=(-vx/c^2+t1')/(√1-v^2/c^2)
という事でしょうか。
だとしたら、t2'-t1'にv=cを代入すると0割りになりました
3回計算して3回とも間違えてたのかもしれませんが、
t2'にv=cを代入しても分母が0になりますが、0で割ってはいけないと思います
0で割ると数学的に矛盾が起きる例を見た事があるからです
それは数学的にはダメでも物理的には解釈可能なのでしょうか?
なんか混乱してきました
多分t2'-t1'は意味を間違えてるか計算を間違えてます(俺が)

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 15:39  No.11006 
>多分t2'-t1'は意味を間違えてるか計算を間違えてます(俺が)

説明が懇切丁寧でありませんでした。
光時計を原点に置いた移動座標系(')と観測者の静止座標系('なし)
の間には次の関係式が成り立ちます。



  t1'=[t1-(v/c~2)・x1]/[1-β^2]^(1/2) ...(1)
  t2'=[t2-(v/c~2)・x2]/[1-β^2]^(1/2) ...(2)
  x1'(=0)=[x1-v・t1]/[1-β^2]^(1/2) ...(3)
  x2'(=0)=[x2-v・t2]/[1-β^2]^(1/2) ...(4)

ここで β=v/c とします。以下同。


(2)-(1)を計算し、(3)(4)から得られる、
  x1-v・t1=0
  x2-v・t2=0
を使い、分母子を訳分すると
  t2'-t1'=(t2-t1)[1-β^2]^(1/2)    ...(*)
となります。
(*)でβ=1(v=c)を代入します。
  t2'-t1'=0
が得られます。







  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 16:20  No.11007 
丁寧にありがとうございます
もうひとつだけ聞いてもいいでしょうか・・・
t1、t2などに付いてる1、2の意味はなんですか?

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 16:43  No.11008 
>t1、t2などに付いてる1、2の意味はなんですか?

時空の事象(イベント)の名前でしょう。
 1... 光時計のスイッチオン
 2... 光時計のスイッチオフ
に相当すると思います。



  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 16:50  No.11009 
では、t2'-t1'の意味は、スイッチOFFの光時計から見た時間−スイッチONの光時計から見た時間
という事でしょうか
スイッチオンは光時計が時間を刻む、スイッチオフは光時計が時間を刻まないという意味ですか?

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 16:56  No.11010 
>スイッチオンは光時計が時間を刻む、スイッチオフは光時計が時間を刻まないという意味ですか?

光時計をストップウォッチと考えればオン、オフの意味は自明なはず。

  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 16:57  No.11011 
ということはスイッチオンがストップウォッチのカウント開始で、オフがカウント終了という意味ですか?

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 17:06  No.11012 
>ということはスイッチオンがストップウォッチのカウント開始で、オフがカウント終了という意味ですか?

そういうことです。

  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 17:08  No.11013 
ありがとうございますしばらく考えてみます

  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 17:24  No.11014 
多分分かりました。
つまり、光速で動く光時計は、光時計から見た場合、任意の二点間を時間ゼロで移動する
という事ですか?

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 18:05  No.11015 
>つまり、光速で動く光時計は、光時計から見た場合、任意の二点間を時間ゼロで移動する

光速近くで動く光時計系が慣性系ならば光時計系から測定しても
光速はcです(光速度不変の法則)。光が任意の2点間を時間ゼロで移動するということはないのでは.....?!





  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 18:17  No.11016 
>光が任意の2点間を時間ゼロで移動するということはないのでは.....?!

光が感じる時間が0だ、という意味だと解釈しましたが、違うとしたら
t2'-t1'=0の意味は何なんでしょうか・・・
計算部分に疑問はないんですが・・・

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 18:54  No.11017 
>光が感じる時間が0だ、という意味だと解釈しましたが、違うとしたら
t2'-t1'=0の意味は何なんでしょうか・・・

t2'-t1'=0
'だけで単独に考えると頭が狂います。
 t2'-t1'=(t2-t1)[1-β^2]^(1/2)    ...(*)
これを言葉で言えば
「光時計系の無限に小さな時間の刻み幅が我々の日常的な時間尺度と
対応している」
となるのでは。
相対性理論は観測理論です。

冒頭の「感じる」という表現はなかなかの文才だわ。ははは。





  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 19:31  No.11018 
>t2'-t1'=0
>'だけで単独に考えると頭が狂います。

狂いかけてました。

> t2'-t1'=(t2-t1)[1-β^2]^(1/2)    ...(*)
>これを言葉で言えば
>「光時計系の無限に小さな時間の刻み幅が我々の日常的な時間尺度と
>対応している」
>となるのでは。
>相対性理論は観測理論です。

この説明で多分分かりました。少なくとも多少理解が進みました
t2'-t1'が、“光時計系の無限に小さな時間の刻み幅”で
t2-t1が、光時計に対して静止している系の“無限に小さな時間の刻み幅”を意味している。
(〜〜に対して静止している、という事がどういう意味か正確に理解していないので、この表現は不適かもしれないですが)

そしてその間には式(*)の関係があり、
v=cを代入するとt2'-t1'=0になる

そしてt2'-t1'=0の意味は
光速で動く光時計系は時間を刻まない
という結論でよろしいでしょうか

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 20:26  No.11019 
>v=cを代入するとt2'-t1'=0になる

正しくはv=cと代入できません。
ローレンツ変換式(1)〜(4)

  t1'=[t1-(v/c~2)・x1]/[1-β^2]^(1/2) ...(1)
  t2'=[t2-(v/c~2)・x2]/[1-β^2]^(1/2) ...(2)
  x1'(=0)=[x1-v・t1]/[1-β^2]^(1/2) ...(3)
  x2'(=0)=[x2-v・t2]/[1-β^2]^(1/2) ...(4)

の分母がゼロになってしましますからv=cは特異点です。

>そしてt2'-t1'=0の意味は
>光速で動く光時計系は時間を刻まない
>という結論でよろしいでしょうか


t2-t1が我々静止系
t2'-t1'が光時計系

光時計系が慣性系ならその系でも我々と同様に時を刻んでいると考えられます。
但し光時計系を観測する我々には同じ時間幅で観測できないということです。

たとえば、従来の機器を使って光速近くで運動する遠くの銀河を我々が100
年観測しても彼らの1年分しか観測データが得られないということではないの
かな(1905年時点)。

21世紀のマイケルソン・モーレーが現れて光速度不変が崩れれば
別です。



  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 21:01  No.11020 
光時計が刻む時間は、
光時計から見れば、いつもどおり
静止系から見れば、遅い

という事ですか?

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 21:15  No.11021 
>光時計が刻む時間は、
>光時計から見れば、いつもどおり
>静止系から見れば、遅い

そういうことです。不思議な世界です。

  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 21:19  No.11022 
そんな感じのことは別冊ニュートンの相対性理論特集を読んだ時に理解してたのですが、
光時計が光速で動いた場合どうなるかが気になってしまいました
もう結論は書いてたのかもしれないですがそこを教えてくれますか。

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 21:51  No.11023 
v=cは特異点です。
相対性理論では扱えません。
何故v=cにこだわるのでしょうか。

  投稿者:mn - 2011/06/11(Sat) 22:51  No.11024 
エレガントな宇宙81pにあった
光の速さでは時間は経過しない
という記述が気になったからです。
相対性理論では扱えない、というのが結論ですか・・・光はそんなに異常な存在だったんですね

  投稿者:メカトロ - 2011/06/11(Sat) 23:51  No.11025 
>光はそんなに異常な存在だったんですね

特殊相対論の式からは異常です。

実体も波の性質を示すと同時に粒子性も兼ね備わっているという
不思議な存在です。
ですが、何も神聖視する必要はありません。

実験精度が上がってエーテルの実在が証明され日が来るかもしれませんね。そのときはもっと解りやすい理論が登場することになるでしょう。

ps.その本読んだことありません。





  投稿者:Kafuka - 2011/06/14(Tue) 07:32  No.11026 
おじゃまします。

仮に観測者が光速度で動く(という極限で考えます)と、
その時、光は、どう観測されるかというと、
何と それでも「光速度で観測者を追い抜いていきます」
不思議ですね。

  投稿者:メカトロ - 2011/06/14(Tue) 18:23  No.11027 
特殊相対論には速度合成則というものがあります。
  
 「観測者に対して速度uで移動する宇宙船からその宇宙船に対し
  速度vで物体を射出すると、観測者に観測される速度wはu+vで
  はなく,それよりわずかに小さい
    w=(u+v)/(1+uv/c^2)
  である。」

この式にu=c,v=cを代入するとw=(c+c)/2c=c
なんてのもあります。

この不思議(光速度不変)を確かめるにはどのような実験をすれば
よいのかな?




  

  投稿者:hirota - 2011/06/15(Wed) 12:33  No.11028 
実際は、マイケルソンの実験の方が相対論より前。

  投稿者:メカトロ - 2011/06/15(Wed) 15:55  No.11029 
>実際は、マイケルソンの実験の方が相対論より前。

そのようです。実験は前々世紀末1887年。

特殊相対性理論(1905年)が出現する前にも光速度が問題になっていた
ことがわかります。

実際は、1905年まで実験から10数年経っているにもかかわらず、
アインシュタインはマイケルソン・モーレーの実験のことを
知らなかったということです。

さて、この不思議(光速度不変)を簡単に検証する方法はない
ものですかね。





  投稿者:メカトロ - 2011/06/18(Sat) 17:43  No.11030 
>さて、この不思議(光速度不変)を簡単に検証する方法はない
>ものですかね。

そういう方法はなかなかないようですね。
これは結局は光速度を高い精度で測定することと等しくなるから
でしょう。

星の食を利用できないものかいな。



  投稿者:メカトロ - 2011/06/19(Sun) 20:36  No.11031 
>星の食を利用できないものかいな。

木星の衛星食を半年くらい観測可能な限り毎晩観測して
食の開始時刻と終了時刻を正確に記録していきます。たったこ
れだけです。
副産物として光速度が計算できます。
但し精度は保証しません。
説明のつかない時刻が顕著に現われればエーテルの風が吹
いているということになります。

あっ。この時刻の精度の範囲内でのものしか検出できません。


  投稿者:サンマヤ - 2011/06/20(Mon) 14:49  No.11032 
超ひさびさのサンマヤです。(ROMってはいましたが)

これ、むかし相対論を勉強したばかりのころ、自分も考えました。
光では時間が進まないのかと。
しかし、電磁波の振動は時間変化するわけですし、時間が止まっているわけでもない。

考えた結論としては、
質量をもつ粒子(v<c) <<<(越えられない壁)<<< 質量=0の光速粒子
であって、いくら加速しても光速そのものにはなりえないので、
v<cの世界からv=cの世界にローレンツ変換して考えること自体に意味がない。
ということになりました。

電磁波は光速で時空中を伝搬する波動として表現可能です。
そして時間を感じないようにみえること(数式的にいうとds=0)は、
その波動方程式がローレンツ変換によって不変であること、
つまり光速度不変の原理の数学的表現だというのが私の結論です。

  投稿者:メカトロ - 2011/06/20(Mon) 16:34  No.11033 
>そして時間を感じないようにみえること(数式的にいうとds=0)は、
>その波動方程式がローレンツ変換によって不変であること、
>つまり光速度不変の原理の数学的表現だというのが私の結論です。

ds=1 でも ローレンツ変換は導けますよ。
時間は感じてもよいのでは。

  投稿者:サンマヤ - 2011/07/04(Mon) 15:45  No.11050 
メカトロさま

>ds=1 でも ローレンツ変換は導けますよ。

説明不足ですいません。
ds>0であるところからds=0にローレンツ変換に移ることはできないという意味です。
それゆえ、dsを用いて固有時を定義できるのはds>0のときだけで、
ds=0の光に対して固有時を用いて時間を感じる・感じないと論じるのは意味がないということを言いたかったのです。
v→cの極限で時間の進みは0になりますが、それでv=cのことを論じることはできないと思います。

>時間は感じてもよいのでは。
光が時間を感じると私も思います。(「感じる」という擬人的表現に意味があるかは別として)
光は時間経過に従って伝搬していくわけですから。