EMANの物理学 過去ログ No.10531 〜

 ● 静電磁場の角運動量

  投稿者:ASA - 2011/02/21(Mon) 17:12  No.10531 
S~=E~×H~で定められたポインティングベクトルは、S~'=S~+rot(G~)としてもエネルギー保存則は変わりません。
つまり、"エネルギーの流れ"との解釈に対してrot(G~)の不定性が有るわけです。
しかし、冷蔵庫 さんは、常にrot(G~)=0とするのが「自然」との考えをお持ちです。
そして、 No.10525でrot(G~)=0が「自然」である理由を説明しました。
この理由付けに対していくつが疑問がありますので、疑問解消の為に新スレを立ち上げます(元スレが長くなったこともあります)。

ようするに冷蔵庫さんは、静電磁場でも角運動量を持つと考えています。
まず、それの理由付けに対する疑問を提示してみます。

1.角運動量って平行移動とかで保存する必要があるのですか?
 L~=x~×V~ x'~=x~+v~t,V'~=V~+v~
 L'~=x'~×V'~ でtに依存する項は、(v~×V~)t
 ∂tL~=0だったのが∂tL'~=(v~×V~)
 と一般に成立しません。
 どのようなケースで角運動量が座標変換で保存するのでしょうか?
 (上の例からv~×V~のケース、電磁波の速度cは変らないので横方向のみ移動が許されると考えればv~×V~が成立するといえる。また場の速度が0~の時もOKである)。以前の議論から、冷蔵庫 さんは、S~=u*V~と看做した時V~がck~/|k|でないケースも許容されているように思えます。この辺りの考えの整合性を聞かせてください。

2.一般の電磁場で角運動量相当が保存しなければならないのどのような理由からですか?
 有る系において静電場で角運動量相当のものが保存していた場合、移動系でも角運動量相当のものが保存するということの実例を示してください。
 (電磁方程式解の放射電磁波が、偏光(スピン、ヘリシティ)で角運動量相当の固有量(保存量)をもつことはOKです。それ以外の静場での事例)
 -△φ=ρ/ε,-△A~=μj~;φ,ρ,A~,j~は時間tに依存しないケースでの事例紹介を是非お願いします。

3.角運動量相当としてx~×S~/c^2を採用してますが、これは何故ですか?
 運動量相当としては、相互作用ラグラジアンからqA~が得られますが、
角運動量相当量x~×qA~に対して角運動量保存は、成立しないのでしょうか?
 成立しない場合、その理由付けはいかなるものでしょうか?
(x~×j~(m/ρ)なども典型的な角運動量相当量ですね)

4.静場についてS~/c^2が運動量をもつことが前提となっておりますが、静場が運動量をもつの実例を示してください。

5.静場についてS~/c^2が運動量もつことが「自然」ということですが、それは何に基づくのでしょうか? 「自然」と「不自然」とを切り分ける条件を具体的に示してください。
(自分は、観測されない事項は、不自然と考えてます。) 

  投稿者:メカトロ - 2011/02/21(Mon) 19:57  No.10533 
長い歴史のある議論を全部把握しているわけではないのですが

>5.静場についてS~/c^2が運動量もつことが「自然」ということですが、それは何に基づくのでしょうか?

これは
Emanさん自身の講座
http://homepage2.nifty.com/eman/electromag/em_moment2.html

においては静場の場合も含んで一般的に解説されているのでは?

静場だけ切り離さなければならない理由とは?




  投稿者:ASA - 2011/02/21(Mon) 20:16  No.10534 
メカトロ さん
>静場の場合も含んで一般的に解説されているのでは?
{電磁波の運動量}と表題にあります。
サブタイトル:電磁波が運動量を持つと断言できる根拠とは・・・
静場が運動量をもつという解釈を採用してないようです。

>静場だけ切り離さなければならない理由とは?
 時間微分して0なので、意味をもちえない。
逆にお聞きしたいのですが、静場の運動量ってどういう量なのですか?


  投稿者:メカトロ - 2011/02/21(Mon) 20:56  No.10537 
>{電磁波の運動量}と表題にあります。

表題は電磁波となっていますが、内容は

ρ=0でもなければi=0でもありません(電磁波では普通ρ=0、i=0
)。一般的なマクスウェルの4個の式全部を駆使しています。ですから導かれた式で∂t=0しても成り立ちます。

>時間微分して0なので、意味をもちえない。

成り立てば意味をもつのでは。



  投稿者:ASA - 2011/02/21(Mon) 21:20  No.10539 
メカトロ さん
 具体的に静的場として
 E~=(E(x,y,z),0,0)、H~=(0,H,0)、∂xE=ρ,j~=0~
 このときの運動量を求めてください。
 また、ローレンツ力を求めてください。
 また、応力テンソルも求めてください。
 最後に、式の結果へ求めたそれぞれを代入して比較してみてください。 

  投稿者:メカトロ - 2011/02/21(Mon) 21:45  No.10541 
H~だけは外場でしょうか。

>∂xE=ρ

右辺はゼロの間違いですね。




  投稿者:ASA - 2011/02/21(Mon) 21:57  No.10543 
>>∂xE=ρ
>右辺はゼロの間違いですね。
 いいえ。ρ(x)です。また、実質E(x)です。

  投稿者:メカトロ - 2011/02/21(Mon) 22:06  No.10544 
>いいえ。ρ(x)です。また、実質E(x)です。

静場では=0とrotはなるはず。

  投稿者:冷蔵庫 - 2011/02/22(Tue) 00:44  No.10547 
>No.10531 ASAさん、

>1.角運動量って平行移動とかで保存する必要があるのですか?

>L~=x~×V~ x'~=x~+v~t,V'~=V~+v~
 L'~=x'~×V'~ でtに依存する項は、(v~×V~)t
 ∂tL~=0だったのが∂tL'~=(v~×V~)

この座標変換は平行移動ではなく、ガリレイ変換ですね(v~が定数ならば)。
x~はtに依存しているのですよね?そうでないとV~=dx~/dtはゼロなので。
そうすると、L'~の中でtに依存する項は(v~×V~)tだけではないのでは?

今の例では運動方程式がわかりませんが、運動方程式がガリレイ変換に対して不変であれば、新たに定義された角運動量T'も保存します。
ガリレイ変換以外の変換に対しても同様のことが言えます。

> (上の例からv~×V~のケース、電磁波の速度cは変らないので横方向のみ移動が許されると考えればv~×V~が成立するといえる。また場の速度が0~の時もOKである)。

すみません。この文章の意味が分からないので説明お願いします。

>以前の議論から、冷蔵庫 さんは、S~=u*V~と看做した時V~がck~/|k|でないケースも許容されているように思えます。この辺りの考えの整合性を聞かせてください。

ASAさんは整合性がとれないとお考えなのでしたっけ?
以前からお聞きしていますけど、その理由を先に教えていただけませんか?
そうしないと、どう答えていいのかわからないので。
S~/uの大きさがcではない例って、結構ありますよね?
例えば電磁波の重ね合わせで、
E~ = E( cos(kz-wt)+cos(kz+wt), sin(kz-wt)-sin(kz+wt), 0)
H~ = H(-sin(kz-wt)+sin(kz+wt), cos(kz-wt)+cos(kz+wt), 0)
ただし、E=H,w/k=c というものを考えると、uはノンゼロですが、S~はゼロです。

  投稿者:冷蔵庫 - 2011/02/22(Tue) 01:03  No.10548 
>2.一般の電磁場で角運動量相当が保存しなければならないのどのような理由からですか?

回転対称性があるので、ネーターの定理から角運動量保存が言えます。

>有る系において静電場で角運動量相当のものが保存していた場合、移動系でも角運動量相当のものが保存するということの実例を示してください。
 (電磁方程式解の放射電磁波が、偏光(スピン、ヘリシティ)で角運動量相当の固有量(保存量)をもつことはOKです。それ以外の静場での事例)
 -△φ=ρ/ε,-△A~=μj~;φ,ρ,A~,j~は時間tに依存しないケースでの事例紹介を是非お願いします。

例えば、クーロンポテンシャルをローレンツブーストしてみてください。
計算は書かないけれどいいですか?

>3.角運動量相当としてx~×S~/c^2を採用してますが、これは何故ですか?

単に(軌道)角運動量=位置×運動量にあてはめているだけです。
ちゃんと議論したければ、ネーターの定理から同じものが出せます。

> 運動量相当としては、相互作用ラグラジアンからqA~が得られますが、
角運動量相当量x~×qA~に対して角運動量保存は、成立しないのでしょうか?
 成立しない場合、その理由付けはいかなるものでしょうか?
(x~×j~(m/ρ)なども典型的な角運動量相当量ですね)

荷電粒子やカレントのない場合を考えたので、出てきていません。
そういったものがある場合については、その寄与も考えなくてはなりません。

>4.静場についてS~/c^2が運動量をもつことが前提となっておりますが、静場が運動量をもつの実例を示してください。

静場がエネルギーを持つことは認められているのですよね?
一様な電場をブーストすると、その変換でエネルギーと運動量が混ざります。
その結果、運動量を持った静電磁場と見られます。

5.静場についてS~/c^2が運動量もつことが「自然」ということですが、それは何に基づくのでしょうか? 「自然」と「不自然」とを切り分ける条件を具体的に示してください。
(自分は、観測されない事項は、不自然と考えてます。) 

rotG~=0が「自然」と思う理由はほぼNo.10525で述べたことですね。
後は、T^μνが重力のソースになることとか。

  投稿者:冷蔵庫 - 2011/02/22(Tue) 01:08  No.10549 
>ASAさん No.10528

>>(軌道)角運動量保存則を考えます。
> 勝手に条件を設定されても困ります。
ポインティングベクトルは、あくまで"エネルギーの流れ"との解釈の問題ですから。

∂u/∂t+div(S~)=-E~・i~からは、S~→S~+rotG~の不定性がある、ということしか言えませんよね。
どのrotG~でもよい、と言っているだけで、どのrotG~が自然か不自然かについては何も言っていません。
ですから、他の条件を設定しないと何も言えません。

>そもそもトートロジーですな、T'^i0を運動量密度とする前提がありますので。つまり、S~/c^2を運動量密度とみなすとき、rot(G~)=0が妥当という論ですね。S~/c^2を運動量密度とみなすことの妥当性の説明が必要。

T'^i0は(T+∂α)^i0です。不定性まで含まれています。
つまり、(S~+rotG~)/c^2を運動量密度とみなした上で、角運動量保存の要請からrot(G~)=0と結論付けています。

続きはまた次回にします。

  投稿者:ASA - 2011/02/22(Tue) 07:29  No.10550 
メカトロ さん No.10544
>静場では=0とrotはなるはず。
そうですね。

  投稿者:ASA - 2011/02/22(Tue) 07:45  No.10551 
> x~はtに依存しているのですよね?そうでないとV~=dx~/dtはゼロなので。
勝手にとったx~なので、V~=dx~/dtでありません。
 そういう意味では、質点の角運動量じゃありません(角運動量相当を勝手に考えたので)。
>運動方程式がガリレイ変換に対して不変であれば
 そう、位置と速度との間に、何らかの関係がないと不変であるかどうかいえないですよね。
 問題なのはS~=uV~ですから、x~とV~の間にどのような関係があるか、ちゃんと示してもらわないと不自然ですよ。

>意味が分からないので説明お願いします。
 本論とは関係ないのでパス。

>S~/uの大きさがcではない例って、結構ありますよね?
 そうですよね。
なので、x~とV~=S~/uの間にどのような関係があるか、ちゃんと示して欲しいわけです。
 エネルギーの式だけでは、決定できないですよね。

  投稿者:ASA - 2011/02/22(Tue) 08:41  No.10553 
>回転対称性があるので、ネーターの定理から角運動量保存が言えます。
 これを是非示してください。
 場のソースであるρとかj~とか回転対称性を満たしてなくても、角運動量相当保存がいえるわけですね。
 境界条件による制約が回転対称性を満たさない場合でも、角運動量保存が言えるのですよね。
 そもそも、条件無視で成立する角運動量相当がユニークに決まるのか色々疑問があるわけです。
 ここにでてくる、角運動量保存が、V~=S~/uどう関係しているかも説明願います。

>例えば、クーロンポテンシャルをローレンツブーストしてみてください。
 示してくださると助かります。 これは、変換後も静場でしょうか?
 (あと、閉領域に閉じ込められた電磁場を考察対象にしています)

>荷電粒子やカレントのない場合を考えたので、出てきていません。
>そういったものがある場合については、その寄与も考えなくてはなりません。
 一般論を議論しているのですから、場のソースが明示的に存在してます。
また、電磁場単独で角運動量相当が保存しなければならない理由を聞かせてください。
(合わせた物が保存すると考えた方が自然ですね。何故相互作用を認めないのでしょう?)

>ちゃんと議論したければ、ネーターの定理から同じものが出せます。
 先にも述べましtが、不定性はないのですか?

>一様な電場をブーストすると、その変換でエネルギーと運動量が混ざります。
 具体的に示して下さい。

>後は、T^μνが重力のソースになることとか。
 電磁気での話なので一般相対論の話はパスです。

>どのrotG~でもよい、と言っているだけで、どのrotG~が自然か不自然かについては何も言っていません。
"エネルギーの流れ"との解釈の問題でrotG~=0が"自然"と考えておられるのでは?
 
>角運動量保存の要請からrot(G~)=0と結論付けています。
 だから、元の選び方ですでにrot(G~)を排除してるだけではないか?との疑念があるわけです、トートロジーと評価したわけです。

 静電場へ突入する光の事例でS~/c^2を運動量と看做すことで生じるパラドックスについての見解もよろしくお願いします。

  投稿者:hirota - 2011/02/22(Tue) 10:16  No.10554 
冷蔵庫さんがNo.10465で指摘してたように、No.10306でASAさん紹介の「ポインティングベクトルはエネルギー流ではない」と書かれた
http://maverick.riko.shimane-u.ac.jp/files/Electro/el-mag3-3/node3.html
でもポインティングベクトルは運動量と書かれていますが、「ポインティングベクトルが運動量でない」と書かれたものってどこかにあるんですか?

  投稿者:ASA - 2011/02/22(Tue) 12:12  No.10555 
>「ポインティングベクトルが運動量でない」と書かれたものってどこかにあるんですか?
 それは、どうなんでしょうね?
参照ページのロジックを使うなら
P~=E~×H~とされてますが、静場のとき∂tK~=なる運動量密度相当ベクトルを用いて
P'~=S~+K~としても運動量の式は変らないわけです。
ここでK~=rot(φsH~);φs=-∫E~dr~,E=-∂φs
とすると、rotH~=j~を用いて
P'~=S~+K~=φsj~
つまり、φsj~を運動量と解釈しても問題ないわけです(普通j~は局所的な量ですね)。
 また、-△As~=μj~ですから
P'~=φs(-△As~)/μもまた、静場がもつ運動量と解釈しても問題ないわけです。
そんな中で、P~=E~×H~が"自然"というのはどういうことなのかが、このスレの主要な議題です。
 また、角運動量に関して、L~=φs(r~×j~)も候補になってます。
これは、電場0の静磁場のみのケースでも、L~は0でないので電磁的な角運動量を持つとの解釈も成立します。
 電磁誘導の場合での運動量を考えると、この解釈の方が理解しやすいですね(変位電流が無視できるゆっくりとした変化なら適用可能。rotH=j,rotE=-∂tBとの方程式系)。

  投稿者:hirota - 2011/02/22(Tue) 13:51  No.10556 
参照ページのロジックは、経路を変えても保存則には抵触しないと言う事ですね。
しかし運動量が保存してても位置が変われば角運動量は変わってしまう。
それで電磁場の角運動量は認めないわけですか。
過去ログ2009年後期のスレッド『Poyntingベクトルと「エネルギーの流れ」』で角運動量を否定してた理由が分かりました。

  投稿者:ASA - 2011/02/22(Tue) 15:06  No.10557 
hirotaさん
>それで電磁場の角運動量は認めないわけですか。
 何か誤解を招くような記述ですね。
 一般の電磁場で角運動量を認めないわけではないですよ。
 静的場での角運動量相当として、"自然"(適切という意味もある)なのは、r~×S~=r~×E~×H~って本当なの、他にはないのかという疑問が主です。
>過去ログ2009年後期のスレッド『Poyntingベクトルと「エネルギーの流れ」』で角運動量を否定してた理由が分かりました。
 たしか、モノポールの話でしたよね。こいつがあると、ある固定位置まで試験チャージを動かす時、モノポール周辺を回る回数で、幾らでも角運動量があることになり、静的場が持つべき角運動量が一意的に決定できないという話だったと思います。

あと、定在波のPoyntingベクトルを求めておられましたよね。
これで、思いついたのですが、閉領域に閉じ込められた電磁波のPoyntingベクトルは、足し合わせると0で問題ないですね。
 しかし、磁石とコンデンサで作られた静場を考え、電気的シールドの箱のなかにいれて領域外の電場を0としときます。
箱のなかのPoyntingベクトルS~に対して、領域外の位置r~を用いて、角運動量r~×S~が定義できます。これが保存するとすると、この箱を紐で引っ張って動かすと動かす方向によっては箱にトルクが生じることになります。
 これも、何か変ですね(動作するなら静電型とでも呼ぶ新方式のジャイロスコープが実現できますね)。
作用によるのでしょうが、本当に保存量になってるのか冷蔵庫さんの解説が楽しみです。

  投稿者:ASA - 2011/02/26(Sat) 10:33  No.10595 
角運動量の話の前で、電子の電磁運動量について述べます。
電子の質量が電磁質量であるというモデルがあります。
半径aの導体球が電荷qを持つ時、電場のエネルギーと質量エネルギーが等しいとして
mc^2=q^2/8πεa
Poyntingベクトルは
S~=(v~-vcosθr~/r)f(r);f=(mac^2/2)r^(-4)
P~=∫S~/c^2dV=4mv~/3となり
p~=mv~と食い違いが生じることが知られています。
ここで
rot(φH~)をもちい以下の変換をします。
S'~=S~+αrot(φH~);α:定数
すると、
P~=p~=mv~となり矛盾が解決します。
(α=1/4でOKのはず)
rot(φH~)=-2(v~-2vcosθr~/r)f(r)
S'~=S~+αrot(φH~)={(1-2α)v~+(-1+4α)vcosθr~/r}f(r)
∫[0,π](sinθ, cosθ^2sinθ)dθ
=[0,π](cosθ, cosθ^3/3)
=2(1 , 1/3)
(4/3)=b(1-1/3):b=2;OK
2{(1-2α)1+(-1+4α)(1/3)}=1
α=1-3/4=1/4

rot(G~)による変換は、なかなか便利です。

  投稿者:ASA - 2011/02/26(Sat) 10:55  No.10596 
等速運動する電子の角運動量を考える時もNo.10595と同様です。
l~=r~× rot(φH~)を考えると
=-2r~×S~
ですから
l'~=r~×{S~+αrot(φH~)}=(1-2α)r~×S~です。
αの調整で電子の持つ力学的角運動量と電磁的角運動量を一致させることができます。
L'~=∫(1-2α)(r~×S~/c^2)dV=r~×mv~が成立します。
ちなみに
∂tL'~=∂t(r.~×mv~)=0;ちゃんと保存量となってます(r.~は電子の位置ベクトル;力学量との対応を取ったので当然ですが)。
 冷蔵庫さんの議論だとrot(G~)=0でなければならないという話ですので、どこか変ですね。テンソルでの対称条件を要請していあたりが特に怪しいですね。対称テンソルが自然であるということの根拠を述べていただけると一番良いわけですな(何故電磁場においてそのような特殊なゲージを選択することが、自然なのか?一般相対論を持ち出すのは無しで)。
 個人的には、質量電磁エネルギー等価モデルが成立する辺りなど捨てがたいでのですけどね。

  投稿者:甘泉法師 - 2011/02/26(Sat) 11:00  No.10597 
 こんにちは。

>電子の質量が電磁質量であるというモデルがあります。

 この見込みが正しくないから

>p~=mv~と食い違いが生じることが知られています。

 であってもいたくもかゆくもないと思います。

 粒子の部分がクーロン力で離散しないようにとどめているポテンシャルエネルギーを考えねばならない

 とファインマンで読んだ記憶があります。

=甘泉法師=

  投稿者:甘泉法師 - 2011/02/26(Sat) 11:22  No.10598 
 こんにちは。

> 静的場での角運動量相当として、"自然"(適切という意味もある)なのは、r~×S~=r~×E~×H~って本当なの、他にはないのかという疑問が主です。

EMANさんは ローレンツ力の反作用 http://homepage2.nifty.com/eman/electromag/react.html で吟味されています。

電磁誘導による計算 と ポインティングベクトルによる計算 を比較し
「あまり厳密ではないが、イメージからかけ離れた感じにはなっていないことが確認できたので、まぁ満足である。」
と肯定的な結論を出されています。

=甘泉法師=

  投稿者:ASA - 2011/02/26(Sat) 11:22  No.10599 
>粒子の部分がクーロン力で離散しないようにとどめているポテンシャルエネルギーを考えねばならない
 この考え方は、おかしいです。
 電荷として見えていない部分のポテンシャルを考慮しなくて良い理由がありません。なぜ、電荷として見えている量だけのポテンシャルを考慮するのか

 また、電磁力以外のポテンシャルに対する扱いもおかしいです。

>ファインマンで読んだ記憶があります。
 具体的には、どの部分の記述ですか?(改定されたりするので、版もあわせて提示していただけると助かります)

  投稿者:ASA - 2011/02/26(Sat) 11:29  No.10600 
>肯定的な結論を出されています。

”この記事内容は掲示板で議論中であり、
解決しない問題が多く含まれています。
鵜呑みにしないように気をつけて下さい。 "
 との注意事項が書かれてます。

 個人的には、準静的電磁誘導なら、ベクトルポテンシャルA~を用いて、r~×qA~あたりで議論した方がすっきりすると思います。
(参照:http://inside.gunma-ct.ac.jp:8080/elc-labos/Subjects/AP/ElectroMagnetism2006/EM2_7_AngularMomentum.pdf)
たまたまS~で説明がついたとしても、それ以外の可能性が除去されたわけではありません。

  投稿者:甘泉法師 - 2011/02/26(Sat) 11:33  No.10601 
こんにちは。

>ファインマンで読んだ記憶があります。

すみません。これは怪しい記憶です。
ファインマンでなかったかもしれません。ファインマンファンに真偽を教えていただければ幸いです。

主旨は、電磁場エネルギーだけなら電荷が1箇所にとどまっていられるわけがない。つなぎとめている電磁場以外のマイナスのポテンシャルエネルギーがあるはずでその分質量は小さくなるだろう

ってなところですが、わたしの勝手な思い込みならただしてください。

=甘泉法師=

  投稿者:甘泉法師 - 2011/02/26(Sat) 11:55  No.10602 
こんにちは。

>たまたまS~で説明がついたとしても、それ以外の可能性が除去されたわけではありません。

説明のつく例があるならそれを手がかりにほかのもので試してみる。うまくいかない例がみつかれば両方にあうよう直していく。ヒュームの蓋然性・経験論哲学のやりかたが建設的ですね。

=甘泉法師=

  投稿者:ASA - 2011/02/26(Sat) 12:06  No.10603 
>つなぎとめているマイナスのポテンシャルエネルギーがあるはずでその分質量は小さくなるだろう
 電子は、構造を持たないのでは?何が何につなぎとめられているのか説明してください。
 静止質量には作用せずに運動時にのみ作用するものを想定しておりますが、それはどのようなものでしょうか?
 その不可思議な作用による質量減少は、結果として定量的に幾つになるのですか?

>うまくいかない例がみつかれば直していく。
 別スレで提起された問題は、解決しましたか?

  投稿者:甘泉法師 - 2011/02/26(Sat) 14:37  No.10613 
こんにちは。

>静止質量には作用せずに運動時にのみ作用するものを想定しておりますが、

 え、わたしが、ですか....?。 もっと解説していただくとありがたいです。

=甘泉法師=

PS1
>別スレで提起された問題は、解決しましたか?
 「別スレ」でいっしょに検討をいただき感謝いたします。

PS2 ランダウ場の古典論では §75 放射減衰
運動方程式のなかの電荷に対して有限の質量を書くとき、われわれはそうすることによって実質的に、非電磁的な性質の無限大の負の”固有質量”を形式的に電荷に対して付与しているのである。(以下略)

Panofsy Phillips Classical Electricity and Magnetism second edition 1977 Adyson Wesley
Chap 21-5
An additional mass -U0/3c^2, Whose origin is not electro-magnetic, is needed for account for the observed mass, which obeys the relativistically correct equations. This extra mass (or energy) presumably represents the non electro-magnetic binding which must be present to make the charge system of the electron stable ; its need was pointed out by Poincare.

これと別の本だったと記憶するのですが、調べた備忘まで。

  投稿者:ASA - 2011/03/01(Tue) 12:28  No.10638 
(参照:http://inside.gunma-ct.ac.jp:8080/elc-labos/Subjects/AP/ElectroMagnetism2006/EM2_7_AngularMomentum.pdf)
によると静電場での電磁角運動量のポテンシャル表現として
Lem~=ε∫r~×S~dV=∫r~×ρA~dVが示されてます。
(つまり、電磁運動量密度p~=ρA~とみることも可能)
今、j≠0(定常),ρ=0 つまり div(E~)=0のケースを考えます。
E~≠0いいかえれば、局所的にS~≠0であっても、大域的な総合量である電磁角運動量は0となります。つまり、このようなケースでは、S~=0とみなしても電磁角運動量保存的には構わないわけです。
結局、電池と電球との閉回路(定常)では、どこでもdiv(E~)=0なので、ポインティングベクトルの変換S'~=S~+rot(φH~)=φj~(電線外空間で場の量無し)としても、全く問題がないことが言えます。
 divj~=0であり、j~は閉回路(線上)、電池と電球間の+極線上と-極線上でφの値が逆と考えると、その他の場所では0なので、Lem=ε∫r~×S'~dV=ε∫r~×φj~dV=0なのがすぐに理解できます(φは、角運動量が0になるように選択する)。
 S~=0とみなすと、エネルギー保存的に問題が出ますが、上のようにS'~=S~+rot(φH~)=φj~とした場合は、エネルギー保存的にも問題なく、運動量、角運動量的にも問題ないことが示せました。
 解釈の問題としては、S'~=S~+rot(φH~)では、電位*電流の形式なので仕事率としての解釈はもちろん、運動量としての解釈も容易になります。

  投稿者:甘泉法師 - 2011/03/01(Tue) 17:46  No.10639 
 こんにちは。
  
>Lem~=ε∫r~×S~dV=∫r~×ρA~dVが示されてます。
>(つまり、電磁運動量密度p~=ρA~とみることも可能)

 引用によるとクーロンゲージ ▽・A=0ならば最右辺の表現ができるようですね。

>今、j≠0(定常),ρ=0 つまり div(E~)=0のケースを考えます。
>E~≠0いいかえれば、局所的にS~≠0であっても、大域的な総合量である電磁角運動量は0となります。
    
 場の時間変化はなくかつρ=0なら E~=0であり、よってS~=0でしょう。

=甘泉法師=


  投稿者:メカトロ - 2011/03/01(Tue) 18:00  No.10640 
>今、j≠0(定常),ρ=0 つまり div(E~)=0のケースを考えます。

難解です。

j=ρv≠0とρ=0は両立しないように思われますが。

  投稿者:ASA - 2011/03/01(Tue) 18:53  No.10641 
>ρ=0なら E~=0であり
 間違い

-△φ=ρ/εが静場で成立
ρ=0なら
-△φ=0
が成立
上記方程式の解は、φ=constだけでない。
故にE=-∂~φは0とは限らない。
(一様電場の解φ=-Ez,球対称解φ=1/rなどは有名,円筒条件ならφ=lnr,その他境界条件により様々な解が存在)

>j=ρv≠0とρ=0は両立しないように思われますが。
j=ρvとは限らない。スピンオーダーによる磁場での等価電流等
その他、j~=ρv~のケースでも、
ρ1>0,ρ2=-ρ1とする。
ρ1はv1~で移動、ρ2が-v1~で移動
合計電流j~=2ρ1v1~
しかし、ρ1ρ2の合計電荷密度ρ=ρ1+ρ2=0(遠方で見たとき)。
j=ρvが常に成立するわけでないことに留意すべし。

  投稿者:メカトロ - 2011/03/01(Tue) 20:17  No.10642 
>ポインティングベクトルの変換S'~=S~+rot(φH~)=φj~

S~をj~と同方向に変換できるということですね。

  投稿者:甘泉法師 - 2011/03/01(Tue) 21:01  No.10643 
こんにちは。

無限遠方でφ=0という境界条件ではないのですね。

  投稿者:ASA - 2011/03/03(Thu) 08:30  No.10647 
>j=ρvが常に成立するわけでないことに留意すべし。
この留意点は重要です。
Emannさんの記事"電磁波の運動量(後編)"では、
http://homepage2.nifty.com/eman/electromag/em_moment2.html
電磁波の運動量の式を導出するのに、j~=ρv~(j~=qδ(r)v~)使用しており、
一般的な電磁場に適用できるとは限りません。
先のように、電荷密度ρが陽に現れない定常電流密度j.~があるとき、
div(T.ij)=j.~×B.~が成立してます。
ここで、電荷qをもつよく纏った荷電粒子がv~で運動する状況を考えます。
すると、電磁波の運動量の式が適用できて、
∂t(S,~/c^2)+div(T,ij)=qδ(r)(E,~+ v~×B,~)が成立してます。
 上の定常電流j.~と等速運動荷電粒子との合成を考えます。
S~=E,~×(B,~+B.~)、Tij:E,~と(B,~+B.~)で作る
合成場に対して運動量の式は
∂t(S~/c^2)+div(Tij)=qδ(r)(E,~+ v~×(B,~+B.~))+j.~×(B,~+B.~)
となるはずです。しかし、上の式は、常に成立するわけでない。
(また、試験電荷qに着目するとローレンツ力はqδ(r)v~×B.~と他場からの力であるはず)
この辺りに、S~の適用性の限界と解釈上の重要な留意点があると考えられます。
(この掲示板でも紹介したようにqとj.~が、独立のソースであるときの問題は、様々なところで指摘やら紹介がなされている)。

  投稿者:ASA - 2011/03/04(Fri) 08:14  No.10650 
 hirotaさんが早いうちから重要な指摘をなさっています。電磁気学の枠組みのみからは、エネルギー運動量テンソルの形を一意的に決めることはできません。ネーター保存量の前提であるラグラジアンには、不定性があるためです。対称的なエネルギー運動量テンソル(u,S~,Tij)が導かれるラグラジアンが自然であることの説明を冷蔵庫さんに求めましたが、回答がいまだにありません。 そこで、スレのケースで考察を進めていきます。
ケース(1)φ=Const→ρ=0,j~≠0(定常,A~,B~も同様 )
 磁石単独で磁場のみが見えるケース(1)を考えます。
アインシュタイン・ドハース効果の説明には、磁場そのものが角運動量を持つとする見方が有効です。
 S~=E~×H~だと、E~=0なので運動量を持ち得ないということになるので採用できません。
 採用できるのは、j~,A~,B~ですが、j~を取り上げます。
 電子の運動量の考察より、等速運動する電子の電磁場の運動量はj~=ρv~に比例することがわかりました。問題は、ρの処理です。
 そこでu=(A~・j~)/2(電場でのu=ρφ/2に対応)として、
 u=|p|cの関係を仮定します。
 すると 電磁場の運動量p~は、
 p~=(u/c)j~/|j~|={(A~・j~)/2c|j~|}j~となります。
 電磁場の角運動量は、
 l~=r~×p~ ={(A~・j~)/2c|j~|}(r~×j~)
 ここで、χ={(A~・j~)/2c|j~|}とすると
 それぞれ p~=χj~,l~=χr~×j~と表現されます。
 (ここでA~(r~)=∫{j~(r'~)/|r~-r'~|}dr'~)
さて次に、エネルギー損失がある電池と抵抗の回路を考えます。
 エネルギー流は、S'~=φj~とユニークに与えられます(φ=-∫E~・ds~)。
 両辺のdivをとると
div(S'~)=div(φj~)=(gradφ)j~+φdiv(j~)=-E~・j~

運動量は、先のケースと同様に、p~=χj~とします。
 これは、確定値を持ちます。
エネルギー流S'~と運動量p~との関係をみると、S~/p~=φ(r~)/χ(r~)は、定数でないことがわかります(+極からの導線上と-極からの導線上との電位差φがあるのに対し、他方χは電流j~から規定されるため変らない)

 このように考えると、エネルギー流と運動量は、比例する必然性がないことがわかります。逆に静電磁場の性質を理解するのを妨げる不自然な制約ということになります(電磁波のときは便利ですが)。