EMANの物理学 過去ログ No.9948 〜

 ● 仕事をすべて熱に変えるサイクル

  投稿者:yuya - 2010/09/29(Wed) 21:52  No.9948  <Home>
「不可逆過程」 http://homepage2.nifty.com/eman/thermo/irreversible.html
「二つは同じものである」セクションの後半に、
Thomsonの原理を破るサイクル(熱効率100%)はClausiusの原理も破る(低温→高温に熱移動)、の証明があります。

この中に、熱を丸ごと変換して得られた仕事を(すべて)使って、
さらに高温のものを(摩擦などで)熱する、というくだりがあります。

この説明は単純で分かりやすいのですが、たいていの教科書の証明はもう少し複雑で、
逆Carnotサイクルを、もとの熱源を高温槽として接続し、
全体としての系がClausiusの原理を破る、という流れになっています。

どちらの証明も正しいならばEMANさんの証明が普及しそうなものなので、何か問題があるのではないだろうか?と考えました。

記事の設定だと、もらった仕事を熱に変える系が、他の痕跡を残さない、という必要があります。

すなわち、「仕事をすべて熱に変えて、他に何の痕跡も残さないサイクル」の存在を仮定しています。
(たとえば圧縮されたままではダメで、ちゃんと元に戻らなければなりません。)

これは「熱をすべて仕事に変えるサイクル」の全く逆であり、大いに存在しそうな気がしますが、
果たして存在は自明と言ってよいのでしょうか?