EMANの物理学 過去ログ No.7906 〜

 ● 速度起電力

  投稿者:オーム? - 2009/11/23(Mon) 22:03  No.7906 
フレミングの右手の法則で、導体に対し、磁束が変化すれば起電力が発生します。
なぜ、導体内で電位差が在るのに、電流が流れないのでしょうか?
又、導体は同電位にならないのですか?

  投稿者:EMAN - 2009/11/23(Mon) 23:20  No.7907 
 はて? 質問の意味を解釈するのに時間が掛かってしまいましたが・・・、
こういうことでしょうか。

 導体のかたまりに磁石などを近づけたりして磁束を変化させると、
内部に起電力が発生しているはずなのに、
どこにも繋がっていないので電流は流れないように思える。
それはなぜか? それでいいのか? と。

 もしそういう質問であれば・・・、

 いや、電流は発生して導体内部を流れてますよ。
 渦電流(うずでんりゅう)と呼ばれています。
 

  投稿者:yuya - 2009/11/24(Tue) 09:46  No.7908 
>又、導体内では同電位にならないのですか?

「導体内では等電位」というのは、静電場に置かれた導体の話ですよね。
一時的に等電位でなくなっても、導体内の自由電子が移動して、
等電位になったところで安定するという。

周囲の磁束が変化しているような動的な状況には当てはまりません。

アホな例を挙げると、電池に豆電球がつながっているだけの回路でも、
導体内は電位差によって電流が流れており、等電位ではないですね。

  投稿者:kafuka - 2009/11/24(Tue) 11:52  No.7909 
>起電力が発生します。なぜ、導体内で電位差が在るのに、電流が流れないのでしょうか?
導体内部で電流が流れてしまわないのは、何故か?
ってことじゃないかと思います。

別の例を挙げると、乾電池の電解液は良導体なので、+極から−極に
内部を通って電流が流れてしまわないのは、何故か?

僕なりの答えは、
電子が「電位差によってそう流れよう」としても「起電力」によって阻止されているから。
(あっ、電界だけでは「釣り合うことができない」から、これじゃマズイか)
訂正:
電子が「起電力」によって押しやられているから。
起電力の原因は、化学反応でもいいし、磁束の変化でも いいわけです。

Yuyaさん>
>静電場に置かれた導体の話、、、一時的に等電位でなくなっても、
>導体内の自由電子が移動して、等電位になったところで安定する
もし、導体内に「起電力」が存在すれば、そうならない
ということで良いでしょうか?

  投稿者:hirota - 2009/11/24(Tue) 16:22  No.7910 
「起電力」を「電場に逆らって電荷を動かす力」とするなら、電池は起電力だけど変動磁場が作るのは電場そのもの。
導体 :電場に沿って電荷が動く
絶縁体:電場があっても電荷が動かない
起電力:電場と逆に電荷が動く
ですから、電場どおりに電荷が動く様子は
導体>絶縁体>起電力のある電池
という順になってて、起電力が存在するものを「導体」と言ってよいか疑問ですね。

  投稿者:kafuka - 2009/11/24(Tue) 19:10  No.7911 
>電場どおりに電荷が動く様子は、導体>絶縁体>起電力のある電池
電池は、交流を、ほぼ抵抗0で素通ししますし、電池の電圧より高い電圧を逆に掛ければ、
電流は、逆に流れます(短時間なら壊れません)
その場合も、(電気工学で言う)抵抗は0です(電池の電圧分は、電圧が下がりますが)

例えば、以下の回路では、トランスの向こうに1Vの電圧が出ます。

 10V     1V
「電池ーーー交流電源ーーー」   「ーーー○
|                |  |   >
|           1対1トランス|   <抵抗
|                |  |   <
|ーーーーーーーーーーーー    ーーー○

したがって、電池は「起電力をもつ導体」と僕は、思います。

  投稿者:yuya - 2009/11/25(Wed) 00:11  No.7916 
電池を導体と呼ぶかどうかは、すみませんが置いておいて……。

たとえば、導体リングの内部を、リング面に垂直な磁束が通っていて、
その大きさを変化させれば、誘導電場が発生し、リングに沿って電流が流れます。

そんなに綺麗な形にならない場合でも、同じ原理に従って誘導電場が発生し、渦電流が流れます。

これはMaxwell方程式(の内のFaraday則)に基づいた、何の変哲もない電場による現象です。

「(誘導)起電力」という名が付いているからといって、特殊なことは何も起こっておらず、
ちゃんと電流はMaxwell方程式にしたがって流れています。

これに対して、電池内部で電位差にしたがって電子が移動しないのは、
Maxwell方程式で直接には扱えない、化学変化による結果です。

電池における「起電力」という語は、ここをブラックボックス化するための用語であって、
「中で小人が電子をせっせと運んでいる」と考えるのと大差ありません。

まとめると、両者には同じ「起電力」という名が付いていますが、
前者がきちんとMaxwell方程式にしたがって電流が(いっけん流れていないようでも)流れているのに対し、
後者はMaxwell方程式の埒外で電場に逆らった動きをします。

kafukaさんの[7909]の考察は、この違いを踏まえずに、「起電力」という名前の共通性だけから、
ちょっと無理のある結び付け方をしているように見えますが、いかがでしょうか。

  投稿者:オーム? - 2009/11/25(Wed) 02:09  No.7917 
皆様回答ありがとうございます。
質問文が不明確でしたので条件を修正します。
巨大な磁石をS極を左、N極を右側に設置します。
S、N極の磁石の間を棒状の導体を上から下に移動させる。
1.導体内部で電流が流れてしまわないのは、何故か?
2.導体は等電位にならないのか?

Yuyaさん>
>静電場に置かれた導体の話、、、一時的に等電位でなくなっても、
>導体内の自由電子が移動して、等電位になったところで安定する
2.については理解できました。

1.については、導体の電圧が変化する場合(導体移動の速度が変化する)、導体内部に電流は流れる。
また、導体の電圧が一定の場合(導体移動が上から下に一定速度)、導体内部に電流は流れない。
この解釈であってますか




  投稿者:kafuka - 2009/11/25(Wed) 19:02  No.7919 
yuyaさん

>「起電力」という名前の共通性だけ
だけでは、ないです。
例えば、以下の回路では、流れる電流が、もろにコイルのインダクタンスの影響を受けます。

   「ーーーーー交流電源ーーー」  
静 (                 >
磁  )コイル            <  抵抗
場 (                 >
   |ーーーーーーーーーーーー   

しかし、動磁場ではコイルに起電力が発生し、インダクタンスは上図より小さくなります。

   「ーーーーー交流電源ーーー」  
動 (                 >
磁  )コイル            <  抵抗
場 (                 >
   |ーーーーーーーーーーーー   

動磁場のエネルギーが、全てコイルに伝わるようにしたのが、いわゆる発電機で、
コイルのインダクタンスは、極限では0です。
したがって、この場合のコイルは「起電力をもつただの導体」で、
(この場合は交流ですから)電池の+ーを、交互に差し替えるのと、本質的には変わらない
と、思うのですが、、、

尚、図に書いてある交流電源がコイルのインダクタンスに与えたエネルギーが起電力に化けたのでは、ありません。
動磁場が大きければ大きいほど、コイルの起電力は、いくらでも大きくなります。

  投稿者:yuya - 2009/11/26(Thu) 10:01  No.7924 
私自身に分かんないところが出てきたので、先に教えを乞いたいと思います。
オーム?さん、kafukaさん、すみませんがちょっとお待ちください。

>巨大な磁石をS極を左、N極を右側に設置します。
>S、N極の磁石の間を棒状の導体を上から下に移動させる。
>1.導体内部で電流が流れてしまわないのは、何故か?

こういう図でいいでしょうか?
http://www.geocities.jp/abreverse/induc.jpg

よく見るのは、導体棒ABに、コの字型の導体が接して回路が閉じていて、
ABに誘導起電力が発生する、という奴ですよね。

んで、コの字型導体がなかったとして、ABだけだとどうなるのか?

この場合、一様磁束だと渦電流も生じないように見えるのですが、
どうなるのでしょうか?

一端に自由電子が偏ったりするのでしょうか?

  投稿者:hirota - 2009/11/26(Thu) 13:51  No.7926 
>電子が偏ったりする
導体中の電子がローレンツ力で動くから、そうなるでしょうね。

  投稿者:yuya - 2009/11/26(Thu) 15:48  No.7927 
hirotaさん、ありがとうございます。

この辺から、ローレンツ力も電磁誘導も同じやんけ、って話になって、
特殊相対論で統一的に論じられる、ということですよね。

それはともかく、電荷が偏った状態に行き着くまでの間、
電荷が移動する、つまり電流は流れますが、
電子が導体の端から飛び出すことができないのは、
導体が電子を束縛しているからですよね。

このイメージで、オーム?さんの疑問の解決になっていないでしょうか?

  投稿者:オーム? - 2009/11/26(Thu) 23:36  No.7931 
私のイメージはyuyaさんの図のとうりです。
静電界のイメージで考えていたものですから、導体に電位差が有るのが不思議だったのです。
>導体中の電子がローレンツ力で、偏って存在することができる。
この指摘で疑問を解消できました。

  投稿者:yuya - 2009/11/27(Fri) 09:39  No.7935 
オーム?さん:
疑問が解決してよかったです。
私も勉強になりました。

kafukaさん:

失礼な言い方をしてしまい、すみません。

電磁誘導によって「起電力」に相当する効果が得られることに異論はありませんし
(だからこそ「誘導起電力」という言葉が認知されている)、
ブラックボックスとして見たときに電池とコイルとを同一視しうることも、おっしゃる通りです。

私が指摘したのは、【もとの質問に対する答えとして】、

>電子が「起電力」によって押しやられているから。
>起電力の原因は、化学反応でもいいし、磁束の変化でも いいわけです。

のように、「誘導起電力」と「電池の起電力」を対応させるべきでない、ということです。
電池の場合は、起電力が「電場に逆らって電荷を動かす作用」であるのに対して、
誘導起電力は(すでにhirotaさんが書かれているとおり)電場そのものであって、
電場に逆らって電子を束縛する事情は他にある(自由電子が導体から出られない)、ということです。

  投稿者:kafuka - 2009/11/27(Fri) 09:56  No.7936 
Yuyaさん

>誘導起電力は電場そのもの
了解です。
非常に勉強になりました。

ところで、No7934 にもお付き合い願えませんか。