EMANの物理学 過去ログ No.7893 〜

 ● エネルギー保存の法則にならない?

  投稿者:げむ - 2009/11/18(Wed) 22:28  No.7893 
気楽にということで、気楽に投稿させていただきますが、
http://homepage2.nifty.com/eman/dynamics/collision.html
このページの、
newV1 = ( ( mass1 - mass2 * elast ) * v1 + ( mass2 + mass2 * elast ) * v2 )
/ ( mass1 + mass2 );
newV2 = ( ( mass2 - mass1 * elast ) * v2 + ( mass1 + mass1 * elast ) * v1 )
/ ( mass1 + mass2 );
この式を、ゲームに使おうかと思ったのですけど、
ちょっと計算してみると、変かな?と思ったので投稿です。
条件は以下です。
 mass1=1
 mass2=3
 v1=1
 v2=0
で、newV1と、newV2を求めたら、
 newV1は、−0.5
 newV2は、0.5
 でした。
衝突前は、
 mass1*v1 + mass2*v2 = 1
 ですが、
衝突後は、
 mass1*newV1 + mass2*newV1 = 1
 になるので、エネルギー保存の法則に叶ってるように見えるのですが、
 移動速度を絶対値としてみると、衝突後は、
 1の移動エネルギーは、1*0.5=0.5
 2の移動エネルギーは、3*0.5=1.5
 で、合計が2になり、エネルギー保存の法則と違う・・・。
移動速度がマイナスになるというものは、向きが逆向きになると解釈しているのですが、
ですから、衝突前と衝突後は、移動速度の符号に関係なく、移動エネルギーを比較すべきと思いますが。

  投稿者:EMAN - 2009/11/19(Thu) 07:06  No.7894 
 げむさん、はじめまして。

 運動エネルギーは 質量 * 速度 ではなくて、
(1/2) * 質量 * 速度 * 速度 ですよ。

 ですから、mass1 * v1^2 + mass2 * v2^2 で比較してみてください。

 質量 * 速度 は 運動量 ですから、
こちらも保存しますが、
こちらは正負を考えて足し合わせます。
 げむさんが確認されたのはこちらですね。

 運動量とエネルギーの両方の保存則がともに成り立っていることが
確認できると思います。

  投稿者:げむ - 2009/11/19(Thu) 19:20  No.7896 
早速のレスありがとうございます(^^)。
こんな早くもらえるとは思ってませんでした。

ということは、原子1個があるとして、
その原子1を、速度1で動かす力を1力としたら、
それを速度2で動かすには、2*2/2=2 だから、等倍だけど、
速度3で動かすには、3*3/2=4.5 もの力になる?
そうなのでしょうけど、個人的になんかパッと分からない・・・。
 普通に考えると、
速度1で動かすのに、1力必要とした場合には、
速度10で動かすのには、10力掛ければ良いと思うのですが、
どうして、エネルギーは、e^2/2 となるのか、EMAN様は見当付きますでしょうか?
数式としてではなく、感性として・・・ですけど。
 変わった話かもしれませんが、宇宙で原子1が速度100で右へ動いているとして、
この時の、エネルギーは、100*100/2=5000 ですが、
これは相対的に見たからで、まあ、宇宙空間で別の視点から見れば、
この原子は、止まっているようなもので、
すると、その止まっている原子を速度1で動かすには、力1ですよね?。

  投稿者:EMAN - 2009/11/19(Thu) 21:21  No.7898 
> げむさん

 力とエネルギーを同じようなものとして
扱ってしまわれているようです。

 原子1を速度1で動かすためには、力1を1秒間かけることが必要です。
 それを速度2で動かすためには、力2を1秒間かけることが必要です。
 速度3なら、力3を1秒間です。

 ただの倍数ですね。

 ところが、それを実行するためにエネルギーはもっと必要です。

 だって、力を加えている途中でも
原子はどんどん速くなっていくわけですから、
そいつを追いかけながら同じ力を加え続けないといけない。

 その大変さはただの倍数なんかじゃすまない。
 (1/2)をかけるのは、最初のうちは速度もゆるくて楽なので、
まぁ半分くらいだな、という感じです。

 まぁいい加減な説明ですけど、
数式ではなく感性で伝えるとしたらこんな感じです。

  投稿者:yuya - 2009/11/20(Fri) 12:00  No.7901 
げむさん、はじめまして。
暇人の特権を利用して長々と説明させてください。

EMANさんが

> 力とエネルギーを同じようなものとして
>扱ってしまわれているようです。

と書かれているように、物体を加速するための「努力」を、
「力×時間」で評価するか、「力×距離」で評価するかの違いを意識されると良いと思います。

前者の結果が運動量、後者の結果が運動エネルギーです。

質量1の物体を考える限りにおいて、力というのはすなわち加速度、
つまり「物体を加速させるときの『すばやさ』」と考えることができます。

たとえ小さな力であっても、時間をかければ、いつかは目標の速度まで加速することができます。

質量1の物体の速度を0から1まで加速したいとき、1の力が1秒間必要だとしたら、
0.5の力であっても2秒かければ実現できます。

げむさんが「1の力を加える」と表現しているのに対して、
EMANさんは「1の力を【1秒】加える」と表現している点に注目してください。
これが実は重要で、単に「力」ではなく、「力×時間」(力積と言います)で評価しているわけです。

この評価基準に従う限り、
速度を「0→1」にするのも、それに続いて「1→2」にするのも、同じ努力で済みます。
つまり、「0→2」にする努力は、「0→1」にする努力の2倍だし、「0→3」なら3倍です。

ところが、「努力」を「力×距離」で評価することにすると、話は変わってきます。

そもそも、止まっていた物体に一定の力(一定の加速度)を加えて、
1秒後に速さが 1 m/s(毎秒1メートル)になっていたとしたら、
その間に物体は何メートル移動しているでしょうか?

初めから 1 m/s で等速なら、移動距離は 1 × 1 で 1メートルですが、
初めの速さはゼロだったわけですから、そんなに移動できません。
さいわい、加速が一様であることを利用して、「初め0m/s、終わり1m/s」であることを考えると、
この物体は【平均して】0.5 m/s で運動したと考えることができます。
その速さで1秒間ですから、移動距離は 0.5 × 1 = 0.5 メートルです。

次の1秒間も同じ力を加えれば、速さは 1 m/s から 2 m/s になりますから、
平均の速さは 1.5 m/s です。それで1秒間ですから、1.5 メートル進みます。

2秒間を合計すると 0.5 + 1.5 = 2 メートル進むことが分かりますが、
これは、2秒間をまとめて「初め 0 m/s、終わり 2m/s」と考えてもよく、
「平均 1 m/s で2秒間」、つまり 1 × 2 = 2 メートルとなり、同じ結果が得られます。

全く同様にして、3秒間で考えると、最後の1秒は「初め 2 m/s、終わり 3 m/s」、
つまり平均 2.5 m/s で、1秒間で2.5メートル進むので、合計 0.5 + 1.5 + 2.5 = 4.5 メートル進む。
3秒間をまとめて考えれば「初め 0 m/s、終わり 3 m/s」、平均 1.5 m/s で3秒間、
1.5 × 3 = 4.5 メートルとなり、結果は一致する、というわけです。

これを踏まえて、物体を加速する「努力」を「力×距離」でとらえなおすと、
1秒間だと(1の力)×(0.5メートル)=(0.5の努力)、
2秒間だと(1の力)×(2.0メートル)=(2.0の努力)、
3秒間だと(1の力)×(4.5メートル)=(4.5の努力)、
となり、あとになるにつれてどんどん大きな努力をしていることが分かります。

これが物理で言うところの「仕事」です。

ただ、どれだけの仕事をもらったか知りたいとき、
いちいち「力×距離」で求めるのは面倒くさいので、
仕事をもらった【結果だけを見て】計算する方法が、
「(質量)×(速さ)×(速さ)÷ 2」という式であり、これが運動エネルギーです。
(貯金から月収を推測するようなものです。)

そのとき、上で計算したように「平均の速さ」を求めるときに2で割っていたので、
それがめぐりめぐって運動エネルギーの式に反映されているわけです。

# もらった力積の分だけ、運動量が変化する。
# もらった仕事の分だけ、運動エネルギーが変化する。

このことをしっかり理解してもらえると嬉しいです。

  投稿者:げむ - 2009/11/20(Fri) 20:24  No.7902 
EMANさんyunaさん、お返事ありがとうございました。
yunaさん、暇人などと言わず、こうした話?は、結構なお話だと思います(^^)。

 実は、EMANさんの、
「原子1を速度1で動かすためには、力1を1秒間かけることが必要です。」
この、力を掛け続けるということで、ハッとしました。
その後、夕べ、寝る前に寝ながらいろいろ考えていたのですが、
ついに!w。一応は納得しました。以下のように考えると、非常に分かりやすいと思います。

□□□□■5
□□□■■4
□□■■■3
□■■■■2
■■■■■1
1 2 3 4 5

このグラフは、X軸が動かす物体の速度で、
Y軸が、与えている力?です。
このグラグの場合だと、速度5 で物体を動かそうとしています。
最終的に、物体が速度5で動くには、力としても速度5を出さねばなりません。
では、いきなり速度5の力を出せるかというと、それは多分、ちがくて、
力が物体へ衝突したことによって、動かす力(それは、押す速度?)は、
一瞬に見えても、実は、グラフのように。序々に伝わっていってるのだと思います。これが加速度でしょか。
こうして、仮に、物体を速度5で動かす場合には、まず、力1から入って、
最終的に、動かす結果の速度として、ここでは5の速度で動く・・・。
その間、力は、yunaさんのおっしゃった力積となって、グラフようにようにかかっていく。
このグラフの黒い箇所は、(速度*速/2)で、丁度、面積の半分?です。
これが、動かすべき物体の速度が増すにつれて、エネルギーが べき乗/2 の関係で増していく原因でしょう。
 これで合っていると思いますが、
それにしても、最初に、(速度*速度/2)を見つけた人って、凄いなと思いました。
私だと、どうしても、力の作用を、瞬間的?なものとして捉えてましたから。
力学も物理の1つでしょうけど、原子というような現実的物体?を力学?で扱うと考えると、
途端によく分からなくなるのですが、全てエネルギーとして考えると捉えやすいと思いました。
しかし、現実的には物体は純粋なエネルギーでは無いので、現実的な鉄球とかをイメージして頭で連想すると、
分からなくなるように思いました。その意味で力学?は、非現実的の世界のようでもあるが、
それで「力の作用」という分野の真理というところが面白いと思いました。
 ハンドル名が、げむ というように、とあるゲームに使おうと思ってましたので、
そのうち公開できることがあったら、一言ここで伝えようと思います。

  投稿者:yuya - 2009/11/21(Sat) 11:28  No.7904 
三角形のグラフのイメージ自体は悪くないんですが、
この状況で「(細かく見れば)力はだんだん大きくなる、と考えなければならない」という捉え方は誤っています。

「力」は、各瞬間の速度に比例してかかっているのではなく、
各瞬間の速度の【変化の急激さ】に比例してかかっているのです。

ある瞬間の物体の速度だけを聞かされても、その物体にかかっている力をうかがい知ることはできません。
全然力が掛かっていなくても、慣性の法則にしたがって等速直線運動しますから。
前後の瞬間と比較した速度【変化】が重要なのです。

そのグラフで言えば、黒マス階段の【高さ】が力を表すのではなく、
各段における【段差】が力に相当します。
(げむさんの設定に従えば、白マスの横幅の段差ということになるでしょうか。)
あるいは、グラフの「傾き」と言ってもいいでしょう。

グラフでは、階段はどんどん高くなりますが、段差は初めからずっと一定ですよね。

ニュートン力学では、物体に掛かる力を
所要時間ゼロでカクンと変化させることが許されないわけではありません。

そのように力を掛けたとしても、物体の速度を変化させたければ、力を「掛け続ける」ことが必要です。
それが力積(力×時間)となって物体に与えられ、その分だけ運動量変化をもたらすことになるのです。