EMANの物理学 過去ログ No.7171 〜

 ● 量子力学の問題

  投稿者:しょほ - 2009/07/21(Tue) 12:22  No.7171 
こんにちわ、しょほと申します。
唐突ですが、量子力学の問題で質問があります。

[問題]半径aの円周上を動く自由電子のエネルギーは、<tex>E _{k} =n ^{2} h ^{2} / \left(8m _{0} L ^{2} \right) </tex>で与えられる。ここで、kは量子数を表し、k=0,±1,±2,±3,,,,の値をとる。いま、ベンゼン分子C6H6を半径0.14nmの円であるとし、その円周上をπ電子が自由に動いていると仮定する。このとき、ベンゼン分子の最大吸収波長λmax[nm]はいくらか。
という問題です。

ベンゼン環は三つの二重結合が共役しており、π電子は半径0.14nmの円周上を自由に動き回ると仮定出来ます。しかし、ここからどうやって最大吸収波長を導出するのか分かりません。6個のπ電子の電子は位置から考え、エネルギーの高い状態へ励起させるために必要な光の波長を求めればよいのでしょうか?
難しいので、どなたか詳しい解答と解説を宜しくお願い致します。

  投稿者:hirota - 2009/07/21(Tue) 13:52  No.7172 
電子が取り得るエネルギー値が分かってるなら、その差が吸収・放出しうる光子エネルギー。
あとは光子エネルギーを光の波長に変換すれば良い。

この話は、En までのエネルギー軌道は k=0,±1,±2,±3,,,,±n の 2n+1 個あって、1 軌道に電子 2 個入るから、環状共鳴軌道の電子数は 4n+2 個というのに繋がってるのかな?(ベンゼン環は n=1 の6員環、次は n=2 の 10 員環)

  投稿者:せいたかのっぽ - 2009/07/22(Wed) 23:42  No.7180 
こんばんは。

Lの定義が分かりませんが、半径aの円周上を動く自由電子のエネルギーは、
<tex>E _{k} =n ^{2} h ^{2} / \left(8 \pi  ^{2} m _{0} a ^{2} \right) </tex>
じゃないかなと思いました。

『4n+2のヒュッケル則に繋がってるのかな』というコメントに
とても興味を持って、ちょっと考えていたのですが、
どうして結果が合うのか、良くは分かりませんでした。

なんとなくですが、この場合は、結合性軌道に満たされた電子数を
数えたことになるので、結果的に4n+2則につながっているのかな。

C原子の6個のp軌道から、6個のπ分子軌道が出来て、
その内3個が結合性、3個が反結合性の分子軌道。
π電子がちょうど6個だと結合性軌道がいっぱいで安定化する
というのがn=1の時のヒュッケル則と思いますが、
今回での場合は、下から電子を満たして結合性軌道の数を数えたことに
なっているのかなと思いました。
(実は、この簡単なモデルでヒュッケル則を定性的にでも説明できるなら
面白いかもと思ったのですが、4n+2の数は結果的に合っているのですが、
元のp軌道よりエネルギーが安定化しているのを説明してないなーと思って
行き詰りました。
何か面白いアイデアがあると面白いんですけど・・・。うーんっっ)

  投稿者:TITI - 2009/07/23(Thu) 07:37  No.7185  <Home>
参考にならないかもしれませんが、前に、同じような問題見たことあるなーっと思ったので。。。探したら出てきました。
http://www.chem.keio.ac.jp/home2/car/chema/2002exam.pdf(問題)
http://www.chem.keio.ac.jp/home2/car/chema/2002exam_answer.pdf(解答)
の、問3に同じような問題がありました。

量子化学で、ベンゼンのπ電子を二次元の箱の中の電子として近似する方法もやりました。あくまで近似だそうで。。。


  投稿者:しょほ - 2009/07/23(Thu) 12:54  No.7191 
hirota様、せいたかのっぽ様、TITI様、丁寧な説明を有難うございます。お陰で、問題を解くことができました。

せいたかのっぽさまの仰る通り、半径aの円周上を動く自由電子のエネルギーは、<tex>E _{k} =k ^{2} h ^{2} / \left(8m _{0}  \pi  ^{2} a ^{2}  _{} \right) </tex>とのことでした。

π電子6つのうち、k=0に2つ、k=±1に4つ電子が入り、k=±1から±2へ励起するときに必要な光子エネルギーに着目して、最大吸収波長を導出しました。

<tex>E _{2} -E _{1} = \frac{hc}{ \lambda  _{max} } </tex>
この式に既知の値を代入していくと、最大吸収波長は212nmになりました!

勉強不足なので、ヒュッケル則については良く分かりませんでした。