EMANの物理学 過去ログ No.7132 〜

 ● 電磁気学の質問

  投稿者:TITI - 2009/07/08(Wed) 19:24  No.7132 
この前やった電磁気学の演習のくだらない積分計算の質問ですが、お願いします。

半径a、長さL、抵抗率ρ(r)=ρ’a/r の円柱状の導体棒がある。(rは導体棒の中心からの距離)
この時に、抵抗をrの関数で表すことはできますか?(実際の問題では、この導体棒に電圧Vをかけ、電流密度を求めさせる問題で、i=σEから求めるのですが、私は、抵抗を求めてから i(r)=I/S=V/SRで求めようとしたんです)

dR(r)=ρ(r)L/2πrdr

としてdRが分母に来てしまって、積分しようにもできません。
だめもとで、逆数を取って積分して1/Rになんないものかと思って求めたら、答えが2/3ずれてしまいました。

知りたいのは次の二つのことです。
@R(r)は求められるか
A逆数を取って1/Rにならないのはなぜか?

なんか、馬鹿なことやって間違っていそうなことはわかるのですが、こんがらがってきてしまったので、お願いします。

  投稿者:明男 - 2009/07/09(Thu) 01:13  No.7135 
良く分からないのですが、文意は動径方向に半径rのところに幅Δr、長さLの(中空)円柱を考えているものと思います。
R(r)はその意味での抵抗でしょうか?
答えはどうなっているのでしょうか?
興味が湧いたので、できれば追加してください。

  投稿者:あもん - 2009/07/09(Thu) 01:27  No.7136 
i(r)=I/S=V/SR や dR(r)=ρ(r)L/2πrdr は間違いでしょう。
ちゃんと考えれば、それぞれ、

<tex> \int^a_0 i(r) 2\pi rdr = I = \frac{V}{R} </tex>

<tex> \frac{1}{R} = \int^a_0 \frac{2\pi rdr}{\rho(r)L} </tex>

のはず。これで計算し直してまず答えと矛盾しないことを確かめてみたら
どうでしょう?

  投稿者:EMAN - 2009/07/09(Thu) 01:27  No.7137 
 ははあん。
 確かに、i=σE を当てはめればあっという間の問題ですね。

 でも別の方法で求めようとするあたりは偉いっ!

 ところで、このときに求まる i(r) ってのは r の関数であることは把握していらっしゃいますか? 導線の中を一様な電流が流れるわけではなくて、分布があるということです。

 ところが、TITIさんの

> 私は、抵抗を求めてから i(r)=I/S=V/SRで求めようとしたんです)

という文から判断しますと、全電流 I を全断面積で割ることで、平均的な電流密度を計算しようとしているようです。 まず、食い違いの一つはここでしょう。

 全抵抗 R は求められますが、それは R(r) ではありませんね。
 TITIさんは、全抵抗 R を正しく求めた可能性があります。

 dR = ρ(r)L/(2πrdr) というのは、円筒を厚み dr の筒状に分割した場合の微小抵抗を意味しております。 そして、これを束ねていった場合の合成抵抗を求めるわけですが、これは並列接続だと考えられるので、考え方としては 1/R = Σ(1/dR) というわけです。
 だから、逆数を取ったものの積分が 1/R というのは合ってると思います。

  投稿者:明男 - 2009/07/09(Thu) 09:18  No.7140 
ああ、順々に指導しようと思っていたのにー(笑)。
私の考えていたのはEMANさんと同じでした。

  投稿者:EMAN - 2009/07/09(Thu) 09:59  No.7141 
 明男さん、
楽しみを奪ってしまって申し訳なく思います。
若者はせっかちですからね。(笑

 投稿した後で、
あもんさんも明男さんも私とほとんど同じタイミングで
すでに投稿してるのを知って、こっちも驚きました。

  投稿者:TITI - 2009/07/09(Thu) 21:59  No.7150 
みなさん、早速ありがとうございました。

>明男さん
もう不要かもしれませんが、答えはVr/(Lρ'a)です
>あもんさん
答えと矛盾なく計算できました。
>EMANさん
ああ、そうかー、合成抵抗と考えられるのには気がつきませんでした。(情けない)
あと、別のとき方で解こうとしたのではなく、思いつかなかったのが原因です。。。オームの法則、個人的には盲点です。


で、解答を考えました。

考え@
dR=ρ(r)L/(2πr决)
ここで、决→0とすると、dR→R(r)=ρ(r)L/(2πrdr)となる(不安)

考えA
V×1/(2πr决×dR) (断面積を、面素2πr决とした)
=V×(2πr决/ρ(r)L)×(1/2πr决)

ここで、决→0とすれば、→i(r)となる
∴i(r)=V/ρ(r)L

...とりあえず、これで答えは合うのですが、どうでしょうか?
完全に自分の中のイメージで解答を作ってしまいました。
まだまだ無限小の考えは難しく感じます。

数式エディタ、使おうと思ってもなかなか思うようにいきません。練習しておきます。

  投稿者:yuya - 2009/07/10(Fri) 17:13  No.7151  <Home>
TITIさん:

>dR=ρ(r)L/(2πrΔr)
>ここで、Δr→0とすると、dR→R(r)=ρ(r)L/(2πrdr)となる(不安)

表現の問題ですが、ちょっと変ですね。

まず、 $\D$  と  $\Delta$ を同時に登場させてしまうと、極限をとったのかとってないのか分からず、
概念レベルとして異なるものを等号で結んでいるようで気持ちが悪いです。
というわけで $\Delta$ にそろえてみると

<tex>\Delta R = \rho(r)L / (2\pi r \Delta r)</tex>

普通ならここで $\Delta r \to 0$ の極限をとって、 $\Delta$ を $\D$ に書き換えて

<tex>\D R = \rho(r)L / (2\pi r \D r)</tex>

としたいところですが、右辺が無限大になってしまいますね。

EMANさんは「微小抵抗」という表現をされていますが、
誤解の恐れがないように付け加えておくと、厚みを微小にすればするほど
抵抗は無限に【大きく】なるわけです。
ここでの「微小抵抗」というのは、「微小な導体部分の担う抵抗」という意味であって、
抵抗の値自体が微小というわけではありません。
そういうものに $\D R$ という名前が付いていると、イメージの妨げになるかもしれません。

また、 $\D R$ というと、 $\int \D R = R$ というふうに、
単純に合計する(積分する)ことができるものをイメージしがちですが、
すでに指摘されているとおり、抵抗は断面に渡って単純に合計できないので、
この点でもちょっと混乱しそうです。

なので、TITIさんの書かれた(1)・(2)は、考え方としては正しいのですが、
おおっぴらにそういう書き方はしないほうがいいのでは、と思います。

  投稿者:あもん - 2009/07/12(Sun) 08:47  No.7152 
TITIさん、yuyaさん:

抵抗は基本的にマクロの量なので、必ずしも微分形式が存在する保証はないわけですが、
今の場合、あえて書くとすれば、

<tex> d(\frac{1}{R}) = \frac{dS}{\rho L} </tex>

でしょうね。ここで  $dS$  は微小断面積。一般的には、

<tex> \vec{\nabla} \times \vec{E} = \vec{0}, \quad \vec{\nabla}\cdot\vec{i} = 0, \quad \vec{E} = \rho \vec{i} </tex>

という偏微分方程式群をしかるべき境界条件において解いて、電流  $I$  を積分により求め、
 $ V = RI $  により抵抗  $R$  が求まるわけですが、今のように電圧方向に抵抗率  $\rho$  が
一様な場合は、その方向を  $x$  方向として、

<tex> \vec{i} = ( \frac{V}{\rho L}, 0, 0 ) </tex>

が解になるので、

<tex> I = \frac{V}{L} \int \frac{dS}{\rho} \quad {\rm i.e.} \quad \frac{1}{R} = \frac{1}{L} \int \frac{dS}{\rho} </tex>

が得られます。その微分形式が最初の式、ということです。

  投稿者:TITI - 2009/07/12(Sun) 21:46  No.7153 
>yuyaさん あもんさん

ありがとうございました。確かにそうですね。
そうかー、抵抗はマクロな量かあ。
電子のイオンとの衝突で考えてみればそうですね。
そう考えると、面積を無限小にすると、抵抗が無限大になるのもイメージできますね。結局、Rをrの関数で表すのは無理ですよね?

ああ、でもそうすると、d(1/R)もrの関数としてあらわせず、常に0の気がしてきた。。。位置rって、断面積0ですもんね。。。それとも、dRで考えると何とかなるのか?
結局、Rをrの関数としてあらわせないから、低効率が必要になったのかなあ?


そういえば、全然関係ない話なんですが、この前電磁気学の先生が、今のアンペアの定義(導体棒に電流を流し・・・)は、マクロな定義だから、これはいかんということで、ミクロな定義がなされようとしているって話を聞きましたが、何かご存知の方はいらっしゃいますか?

あと、数式エディタ、やっとわかりました。。。これから、しばらくするとテスト期間に入るので、返信が遅れるかもしれません。

  投稿者:TITI - 2009/07/21(Tue) 18:54  No.7173  <Home>
ずいぶん間が空いてしまいました。
これに関連しての質問です。

i=σE
を使うとき、E=V/L
ですが、教科書を読むと、Eが一様である時の話になっています。
それで、先生に、Eが一様であることの根拠は何ですか?と聞いたら、低効率が軸対称であること、という答えが返ってきました。どういうときにEが一様でなくなるのか?と聞くと、低効率が軸方向に変化する時、との答え。

@これが、直観的にわかりそうでわかりません。半径方向に沿って電場の強さがrの関数として変化していっても問題なく思えてしまいます。それとも、そうだとすると、軸方向だけでなく半径方向にも電場が生まれ、側面に電荷がたまってしまうのでしょうか?

この後、「ラプラスの方程式というのは、電位の曲率が0の時安定だということを言っている」ということも教えてもらいました。。。

A・・・安定?ってどういうこと?
じゃあ、ポアソンの方程式ではどうなるの?

別に、テストに間に合わせるつもりでもなく、興味本位と悔しさでの質問なので、気軽に応えていただけると幸いです。


後、以前、全充さんに勧めてもらった、はてなブログを試しに始めてみました。まだ、数式をじゃんじゃんというわけにもいかないので、日々の生活でたまったものを発散させていく予定です。続くかどうかもわかりませんが、よかったら、ときどき見に来てください。

  投稿者:あもん - 2009/07/22(Wed) 04:07  No.7176 
> @これが、直観的にわかりそうでわかりません。半径方向に沿って電場の強さがrの関数として変化していっても問題なく思えてしまいます。それとも、そうだとすると、軸方向だけでなく半径方向にも電場が生まれ、側面に電荷がたまってしまうのでしょうか?

何となくこの辺もわかってないのかなと思い、前回、

<tex> \vec\nabla \times \vec E = \vec 0, \quad \vec\nabla \cdot \vec i =0, \quad \vec E = \rho \vec i </tex>

という偏微分方程式群をしかるべき境界条件において解いて、と書いたわけです。一番目の式は  $ \vec E = - \vec\nabla \phi $  と同値なので、結局、

<tex> \vec\nabla \cdot ( \rho^{-1} \vec\nabla \phi ) = 0 \quad \cdots {\rm (1)}</tex>

という偏微分方程式を解けばいいわけです。しかるべき境界条件というのは、このとき、正極において  $ \phi = V, $  負極において  $ \phi = 0, $  極以外の導体の境界において、 $ \vec{n} \cdot \vec\nabla \phi = 0 $  です。ここで  $\vec{n}$  は境界面の法線ベクトルです。

一般的に(1)の解析解を求めるのは不可能です。偏微分方程式は常微分方程式のように生易しくはないのです。我々が(1)を解析的に解けるのは、問題に簡単な対称性がある場合だけです。導体が円柱状で抵抗率が断面方向(y,z)、または軸方向(x)にしか依存しない、というような場合です。それでも、一般解を求めるような方法はひどく難解で、特別な仮定を置いて発見的に解を求めるのが普通なのです。解の唯一性は偏微分方程式論にゆだね、ただ1つ解があることは既知として、それを見つければよしとするのです。

だから私は前回、解をいきなり書き下しましたね。電位で書くなら  $ \phi = Vx/L $  です。これは  $ \rho = \rho(y,z) $  のとき(1)と境界条件を全て満たしているんだから文句ないでしょう?というわけです。そしてこれが解である以上、他に解はないのです。もちろんこの場合、電場が一様になることは少し考えると察しが付くのですが、そういう理屈をこねくり回すよりただ1つあるべき解を発見してしまった方が悩まずに済むということです。物理版の「論より証拠」とでも言うべきでしょうか。

ちなみに  $ \rho = \rho(x) $  のときは、やはり  $ \phi = \phi(x) $  を仮定して(解が無ければこの仮定が間違っているというだけのこと)、

<tex> \phi(x) = V \int^x_0 \rho(x') dx' / \int^L_0 \rho(x') dx' </tex>

が得られます。ここから抵抗は  $ R = S^{-1} \int^L_0 \rho(x') dx' $  であるとわかります。(断面の抵抗率が一様なこの場合は、電荷の保存から電流密度が一様になるはずだと、アタリが付きます。)

  投稿者:hirota - 2009/07/22(Wed) 10:26  No.7177 
電位の曲率?
そりゃ電気力線のこと? 等電位面?
いや、ラプラス方程式 ΔΦ=0 のことだから、Φ の値が回りから出っ張ってない・・ Φ のグラフの平均曲率が 0 ってことか。
出っ張ってたら電磁波になって拡散してしまうから、安定じゃないわなー。

  投稿者:TITI - 2009/07/22(Wed) 20:44  No.7178  <Home>
>あもんさん
ありがとうございました。まだ慣れていないので、うーん、そんなんでいいのかなあ、とパッとしませんが、偏微分方程式の解だとわかって、安心しました。(まだ、あもんさんの解説のような考え方ができないので、式を追って理解できたくらいですが。。。)
そういえば先生も、正確には偏微分方程式を解くんだけど、かなり面倒だし、この講義の範囲を超えるから。。。と言っていました。
はやく、あもんさんのような考え方ができるようになりたいです。

>hirotaさん
ちょっと説明不足だったかもしれません。この問題の解説の一部だったんですが、Eが一様であることの説明で先生が使ったんです。
導体棒の半分の所で電位も1/2でしょ?って感じで。。。
だから、曲率というのは、導体棒に沿った「電位の変化率」の変化率だと思います。要するに、電位が導体棒の長さに比例して大きくなるから、・・・
って感じだったのですが、方程式なのに、安定ってどういうこと?と疑問に思ったのです。それに、ポアソンの方程式もあるのに、ラプラスの方程式のほうが安定なの?ということも聞きたかったのです。
説明不足ですいませんでした。

  投稿者:あもん - 2009/07/23(Thu) 01:05  No.7183 
偏微分方程式をまだやってませんでしたか。それならとりあえず電流密度のベクトル場に注目して、それが境界では境界面に沿ってなければならないこと、そして電荷の保存から、あんまりいい加減なベクトル場にはなれないということに注意するといいでしょう。そういう制限のため、TITIさんが考えたようなものは実はあり得ないということになるわけです。ただしもちろん、定常性、つまり電流密度や電場が時間に依存しない分布になっていることを仮定しての話です。私が偏微分方程式についてした話は、こういうことを数学的に言ってるだけです。

  投稿者:TITI - 2009/07/23(Thu) 07:27  No.7184  <Home>
>あもんさん
ありがとうございました。とてもわかりやすかったです!!
あもんさんの使った式自体は授業でやったのですが、偏微分方程式で解くところまではやっていないんです。偏微分方程式も面白そうなので、夏休みに暇があったら調べてみようと思います。

  投稿者:あもん - 2009/07/24(Fri) 01:25  No.7196 
TITIさん:
あ、偏微分方程式に特筆した数学の本だとかなり退屈だよ(^^; 電磁気学の学習の中でイメージを持ちながらいくつかの例を学んだ方が良いと思う。定係数線形の場合は決まった手順で一般解を書き下せるんだけど、それ以外ではどのみち発見的方法だしね。

  投稿者:yuya - 2009/07/24(Fri) 13:27  No.7197  <Home>
議論の旬を逃してしまって気まずいんですが(笑)、ずっと考えてました。

>それで、先生に、Eが一様であることの根拠は何ですか?と聞いたら、低効率が軸対称であること、という答えが返ってきました。どういうときにEが一様でなくなるのか?と聞くと、低効率が軸方向に変化する時、との答え。

これが納得できなくて……。抵抗率が軸対称で、しかも軸方向に変化するときはどうなるのかなぁ?

抵抗率が軸対称でなくても、一つの断面内では E は必ず一様であり、
特に抵抗率が軸に沿って一定のときには、Eはさらに軸方向にも一様になる(つまり導体内全体で一様になる)、と考えているのですが、
合ってますでしょうか?

  投稿者:kafuka - 2009/07/24(Fri) 21:46  No.7198 
yuyaさん

>抵抗率が軸対称でなくても、一つの断面内では E は必ず一様であり、、、
もし、断面内に電流があると仮定すると「行き場がない」だから、電流は流れない。
=電圧降下は起きない=「一つの断面内では E は一様」という意味でしょうか?


  投稿者:TITI - 2009/07/24(Fri) 21:53  No.7199  <Home>
>あもんさん
いろいろアドバイスありがとうございました。夏休みにやろうと思って買った電磁気学の演習の本から探してやってみようと思います。

>yuyaさん
私も、先生から聞いたのはすでに2週間前で、自分なりに表現をまとめて書いたので、適切ではない部分があったみたいですね。

>抵抗率が軸対称でなくても、一つの断面内では E は必ず一様であり
ああ、そうか、これってrotE=0のことか。。。と、今更ながら気が付きました。私も、抵抗率がEにどう絡んでくるのかいまいちわからのですが。。。
E=ρiで、低効率が変化するということは、iも変化し、それに伴ってEも変化するということでしょうかね?

>kafukaさん
先生が、他の人の質問(これとは別の問題ですが)に答えていたとき、半径方向に電場が生じると、側面に電荷がたまっちゃうでしょ?って言っていました。

  投稿者:kafuka - 2009/07/24(Fri) 22:29  No.7200 
TITIさん

>側面に電荷がたまっちゃうでしょ?
うまい説明ですね。
>rotE=0のことか。。。
一般に rotE+∂B/∂t=0 で、これから V=−dφ/dt となる。
ここの議論では、φ=0
I=V/Rですから、断面内に「軸を周回する電流」はない
って理解していいですか?

  投稿者:あもん - 2009/07/25(Sat) 02:41  No.7202 
yuyaさん:
>抵抗率が軸対称でなくても、一つの断面内では E は必ず一様であり、特に抵抗率が軸に沿って一定のときには、Eはさらに軸方向にも一様になる(つまり導体内全体で一様になる)、と考えているのですが、合ってますでしょうか?

より一般に、抵抗率が  $ \rho = \rho_1(x) \rho_2(y,z) $  と変数分離される場合は、電場は導体内部で  $x$  を方向を向いていて一つの断面内で大きさが一様になります。もっと簡単に言うと、電位が  $x$  にしか依存しないことになります( $\phi = \phi(x)$ )。このとき、抵抗は、

<tex> R = \int^L_0 \rho_1(x) dx / \int_{\rm S} \frac{dydz}{\rho_2(y,z)} </tex>

と計算されるでしょう。一方、抵抗率が変数分離できない一般的な場合は、そのようにならないことに注意してください。例えば、円筒型の導体の真ん中付近に球体があり、その球体内部だけ抵抗率が異常に大きいとすると、電流はこの球体を避けるように導体内を流れるでしょう。このとき電場もその流線に沿うので、断面とは平行とはいえなくなりますね。



  投稿者:yuya - 2009/07/25(Sat) 18:48  No.7205  <Home>
あもんさん:

明快なご解説、ありがとうございます。
一般の場合についてもきちんとイメージすることができました。
自分も、こういう説明ができるようになりたいものです。

以下は、変数分離ができる場合に限った話です。

TITIさん:
>ああ、そうか、これってrotE=0のことか。。。

Yes, Yes! さすがですね。
[7197]で書いたことに確信が持てたら、それを言おうと思っていました。
計算上、唯一のはずの解が「一様なE」を示唆していたとしても、
「この場合はなぜダメなのか?」「どの方程式に抵触するのか?」が
分かったほうがスッキリしますよね。

ところで、[7173]の
>それとも、そうだとすると、軸方向だけでなく半径方向にも電場が生まれ、側面に電荷がたまってしまうのでしょうか?

という記述や、kafukaさんの[7198]を見て思ったのですが、

(1)E(= ρi)が、軸方向以外の成分を持つことはできない

という話と、

(2)(1)に加えて、Eは同一断面では一様でなければならない

という話を混同しないようにする必要があると思いました。

「側面に電荷が溜まって云々」というのは(1)の根拠であって、
(2)の根拠はまた別で、それこそが rot E = 0 なわけですね。

もう蛇足かと思いますが、(1)は前提として、図のAとB(あるいはDとC)で電場の強さが異なっていたとすると、
http://www.geocities.jp/abreverse/ohm.png
ABCDのような微小な長方形を一周するように電荷を運んだとき、
AB間・CD間での電場からの仕事はゼロなので、∫E・ds ≠ 0 となってしまいます(dsは変位)。
これを微分形で書けば rot E ≠ 0 ですね。
あるいは、AからAに戻って仕事の収支がゼロにならないということは、
電位が定義できないのでダメ、と言ってもいいですね。
また、導体の両端の電位差を考えたとき、ADを含む線分で端から端まで積分して∫E・dsを考えたときと、
BCを含む経路で考えたときとで、電位差が変わってしまうのも具合が悪いですね(説明がしつこい(笑))。

[7199]:
>私も、抵抗率がEにどう絡んでくるのかいまいちわからのですが。。。
>E=ρiで、低効率が変化するということは、iも変化し、それに伴ってEも変化するということでしょうかね?

結果論としては、断面内ではEが一定で、その場所のρに応じて i = E / ρ の大きさが異なることになります。
これは、導体を「抵抗の異なる多数のファイバーを並列に束ねたもの」と考えれば納得しやすいのではないでしょうか。
逆に軸方向には、ρが変化しても、(ファイバーごとに) i のほうが一定となります
(前の車と後ろの車の速度が異なれば渋滞が起こりますから)。
で、軸方向のρの違いによって、E = ρi が変化し、電位が急に下がるところや緩やかなところが
(すべてのファイバーで共通に)生じるわけですね。

kafukaさん[7200]:
>一般に rotE+∂B/∂t=0 で、これから V=−dφ/dt となる。
>ここの議論では、φ=0

V, φ, t の定義と単位は、それぞれ何でしょうか?

  投稿者:kafuka - 2009/07/25(Sat) 20:16  No.7206 
すみません。お手数かけます。

Vは電位(電圧)で、E=−∇V の関係です。
V=−dφ/dt は、レンツの法則で、
φ=∫[A] BdA    =断面 A を通過する磁束、
V は断面 A の縁の周囲の起電力(電圧)
(渦電流損の原因)

ということで「断面の縁や中心へ行く電流があってはならないので、半径方向の電位差IR=0」
And 上記において「φが0なので周回方向の起電力(電圧)=0」
したがって「断面では、電位は、一様(電位差=0)である」
で、E=−∇V から「断面では、電界は、一様である」

ということを言いたいのですが、、、

  投稿者:yuya - 2009/07/25(Sat) 21:44  No.7207  <Home>
kafukaさん:

あ、いやいや、こちらこそお手数をかけました。
Lenz則が頭からすっかり抜け落ちていました(恥)。

改めて検討させていただいたところ、

>したがって「断面では、電位は、一様(電位差=0)である」

というところまでは良いと思うのですが、
そこから E = - ∇V を用いて「電場が一様」というのは飛躍があると思います。

一般には、等電位面だからといって電場が一様とは限りません。
「ある面が等電位面になっている」ということから分かるのは、
その面に沿った電場成分が無い、ということだけで、
面に垂直な電場が存在して、その大きさはバラバラ、ということはあり得ます。
(これは、[7205]に書いたのと同じことです。)

この状況でそういうことがあり得ないのは、
1つの断面が等電位というだけでなく、どの断面も等電位なので、
隣の断面との対応点での電位差がすべて共通になるからですね。
前に示した図で言うと、AB面は等電位、DC面も等電位なので、
「AD間の電位差 = BC間の電位差」となり、AB面の電場が一様であることが分かります。

  投稿者:kafuka - 2009/07/25(Sat) 22:01  No.7208 
yuyaさん

>「ある面が等電位面になっている」ということから分かるのは、
>面に垂直な電場が存在して、その大きさはバラバラ、ということはあり得ます。
目から鱗です。
無意識に、1次元で考えてしまっていました。
(x軸上での値が、z方向でのどの位置でも同じに考えていました)

力学での、F=−∇U についても同じことが言えることが理解できました。
等ポテンシャル面がZ-Y平面(x=a)で1個の場合、
F(x,y,z)=−∇U(x,y,z)=−∂U(x,y,z)/∂x
位置(a、y、z)での「傾き」は、バラバラでもいい!!

ベクトル解析は、∇云々よりも、3次元が頭に入っていないとダメですね。

  投稿者:TITI - 2009/07/26(Sun) 21:44  No.7214  <Home>
>yuyaさん
イメージがよくつかめました。
そうですね。低効率を杭、電流密度を水の量、電界を水を押す力、みたいに考えるとわかりやすいですね。渋滞の例は良かったです。
全然関係ないですけど、高校の時にどっかの掲示板で見た、波と回転ずしの例も分かりやすかったなあ。(屈折率の異なる媒質で、光の速さが変わっても、振動数は変化しないってやつです)