EMANの物理学 過去ログ No.7037 〜

 ● ちょっと伺いたいことが。。。

  投稿者:TITI - 2009/06/19(Fri) 23:23  No.7037 
こんばんは
結局、挫折したままほったらかしにしておいた、物理テキストシリーズ相対論を学ぼうと、「時空と重力」と、「趣味で相対論」を購入しました。
で、「時空と重力」を読み始めたわけなんですが、やはり、特殊相対論の考察でつまずくんですよね。。。
これじゃあいつまでたっても一般相対論にたどりつけそうもないではないか!ということで、EMANさんの書評に書いてあった通り、リーマン幾何学の所から読み始めることにしました。
でも、まあ、あちこちでつまづいてなかなか進めないし、少し進んでみると、わかることもあるからなあ、って感じで飛ばしてしまうこともあるわけですが。。。
みなさん、本をどれくらい読んだら「何かつかめたな」って感じになるのでしょうか?
私は、大体3回くらいが目安かな?って思っています(それでも「なんとなく」ですが)。1回目は計算までじっくり考えて、計算過程を本に書き込んで読み、(これだと全く流れがつかめないから)、2回目からはあちこちしていてわからない流れとかつながりとかを意識しながら読む(計算については出来るだけ1回目に考えてあるから、結構すらすら読める)って感じなんですけど。。。
まあ、人それぞれだとは思いますが。
EMANさんの日記を見ていると、それなりの時間内で「はっきりと」内容や、つながりをつかんでいるのをうらやましく感じてしまうのです。

  投稿者:EMAN - 2009/06/22(Mon) 04:57  No.7043 
> EMANさんの日記を見ていると、それなりの時間内で「はっきりと」内容や、つながりをつかんでいるのをうらやましく感じてしまうのです。

 あれを見てうらやましいと思われましたか?
 かなり無駄な悪戦苦闘を繰り返しているつもりでしたが。

 それと相対論については私の場合数年かけてますね。
 ある年にいいところまで行った気がして、挫折して、しばらくおいて、
また次の年にチャレンジ、とかを繰り返してます。

  投稿者:全充 - 2009/06/22(Mon) 13:48  No.7044  <Home>
TITIさん
EMANさんのおっしゃるとおりだと思います。
### 謙遜されていらっしゃるような気もしますが、
### 数年かかる、という言葉に僕も安心しました。
じっくり、あせらず
とはいっても、学生の身、時間があるようでないのはわかります。

では、すこしでも安心していただくために、私の学生時代のお話を
学部で相対論の授業は選択でした。(物理学科の話です)
電磁気学の最後や、量子力学IIの最後に必要最低限は教えてもらいました。
テンソルは電磁気で少しやりましたが、共変、反変テンソルなんて
相対論の講義(4年の選択)で始めてやりました。
一般相対論なんて学部生で理解していたのは、僕の周りにはいませんでした。

今は相対論より
電磁気学、解析力学、量子力学、熱統計
をじっくり身につけられることをお勧めしますけど。
相対論ってMaxwellの方程式やラグランジアン、ヤコビアン
出てくるじゃないですか。
そんななかでテンソル解析を併行学習しているうちに、ある日突然道が開けたりすることもあるのではないでしょうか。
### 僕も途上人間ですが
まわりみちのようで、広く横断的に学習していると、ある日、部分的に霧が晴れると言うか、急に分かる、そしてまた新たなところでつまづく。
そんな繰り返しのような気がします。

後、「はてな」のブログ、TeXで記述できて、結構いいですよ。ネットにつながる環境さえあれば、いつでも自分のメモが見られて。
僕なんか会社で復習できて重宝しています。

  投稿者:TITI - 2009/06/22(Mon) 14:17  No.7045 
>あれを見てうらやましいと思われましたか?
すいません。「自分の苦労も知らないで」、とどうか、気を悪くしないでください。私は、まだ、「はっきりと」つかめたな。っていう経験がなく、EMANさんにはある、ということに対し、すごいと感じたのです。
以前、「世の中頭のいいやつだらけだな」とおっしゃった時に、私から見れば、EMANさんもそのような人なのだと言いたかったのですが。。。
軽はずみなことを言って申し訳ありませんでした。

>全充 さん
まあ、わかってはいるのですが、高校生から今くらいにかけては「背伸び」をしたくなる時期なのです。
いろんな分野に、太刀打ちできなくても、ちょっとずつ触れておいて、どういう分野なのか味わっておきたいわけです。
そんな中で、「何かつかめたな」という感じを得るのには、私なんかよりも能力の高い皆さんでさえ、どのくらい苦労したのか、ということを知っておきたいな、と思ったのです。
アドバイスありがとうございました。


  投稿者:EMAN - 2009/06/22(Mon) 16:42  No.7046 
> すいません。「自分の苦労も知らないで」、とどうか、気を悪くしないでください。

 ああ、いやいや、言葉って難しいですね。
 書いた後で読み返してみたら、何だか偉そうに聞こえる気もしたので、
最後に (笑 でも付けようかな、と思ったのですが、
それでもあまり変わらない気がしてやめたのでした。
 ああ、確かに、今また読み返したら、責めてるように見えますね。

 ほんとは上機嫌で書いたのでした。
 「あれだけドタバタしてるのに、
それを見て、何ちんたらやってんだとバカにするどころか、
羨ましいとさえ言ってくれるのか!」って感じを伝えたかったのでした。

 頼りない学生でしたが、とりあえず全ての授業は受けたので、
その経験の分、アドバンテージがある気がします。
 逆に中途半端な知識が災いして妙な誤解をしていることも多いのですが。

 まぁ、いつも見えない敵と戦っております。

  投稿者:明男 - 2009/06/23(Tue) 10:06  No.7047 
TITIさん、こんにちは。

以前にも書いたのですが、私が大学へ入学して指導教官に開口一番に言われたことは、
「大学は知識を”教えて貰う”場所ではない、ということを肝に銘記せよ。そこが高校までとは決定的に違う。あなた方が自分自身で学問を身に付ける場所であり、学び取ることが肝要である」
チューター(指導教官)と言う呼び名に相応しいねずみのようなお顔だちであった。
教官の中に講師の方が居た。もう四十路も後半であったろうが、統計力学を教えていらした。先生、講義を始めると分厚いノートを開き、もう幾十年使ってきたのかというような、ぶわっと膨らんだページをめくる。「なんだ、万年教師の典型か」と思っていたが、板書をノートを見ないで進めていく内によく詰まる。「あれ?おかしいな」そしてノートを見る。「ああ、そういうことか。なるほどなるほど」。学生は眼中にないのである。彼はいまだ基礎の数式を逐一ご自分の手ですべて導出し、間違いも訂正もすべて学生に見せていた。
「教える方があやふやなのじゃあ、学生はたまらんなあ」
友人の何人かは困惑し、馬鹿にした。しかし、私は「学問」というものの底の深さ、取り組む姿勢を教わった。そしてチューターの言葉を思い出した。
私達は講義を受けるとき、棚からぼた餅をあんぐり口を開けて待っているのではないか、学問とはそんなに安易に身に付くものか。賢者をして、そうである。私のような愚者は繰り返し繰り返し、積み上げていくしか方法はないし、それこそ唯一の王道であると思うのです。たった一行の公式にさえ、数百年の憂いが込められていることがあることを思えば、この歳でも掴めたことは、ほんの僅かです。

  投稿者:hirota - 2009/06/23(Tue) 10:40  No.7048 
僕の本の読み方は2通りです。
解析力学の場合は、とにかく早急に言葉の意味を知りたかったので、教科書を辞書のように引いて言葉の定義を探し、そこで分からない言葉の定義をまた探し・・・といった具合で、読んだのはごく一部、本の順序通りでもありません。(というより逆向き)
「場の古典論」で相対論を勉強したときは、最初はザーッと読み通して注目点を見つけ、2回めは念入りに計算しながら、他の本も参照して補助勉強もしながら重要そうな所だけ読みました。(ヤッパリ全部は読んでない)
特殊相対論はもっと前に理解してたけど、場の古典論では解析力学で説明してたのが新鮮でしたね。
なんか、特殊相対論は一般相対論の基礎ではあるけど、別物として理解した方が良いような気がします。
考えてみると、授業も含めて、ちゃんと教科書の類で勉強して得た知識は少ないような・・・大学の授業にまともな教科書があった記憶はないし、卒業後は仕事や雑誌などで雑学的に得た情報から確認計算などして得た知識の方が多そう。

  投稿者:TITI - 2009/06/23(Tue) 20:09  No.7050 
>EMANさん
私もこれから、「無駄なこと」を後から、「ああ、これは無駄だったんだ」と分かるようになることができるように頑張っていきます。
(今は、それさえもわからない段階ですので。。。orz)

>明男 さん
いい先生ですね。私は、大学はそんなものだと感じていたのです。。。入学までは。。。
講義を受けて、はっきり言って失望しました。ほとんどの講義は、学生が何も知らないと仮定して進められている。先生が親切すぎるのだ。。。学生だって、何もやんないで講義受けて、テスト前になって、「ああ、やるか」って感じで勉強する。毎日、酒飲む事ばかり考えてるやつもいるし。。。
先生はもっと不親切であるべきだと思うのです。というよりも、受動的な態度で臨んで理解できるような講義をすべきではないと思うのです。何というか、私の受けている講義の多くは、高校の授業と変わらないんです。

私は、解析学の先生が好きです。わかりやすい講義ではありません。ノートを取るだけで、思考が全然追いつかないのです。でも、教科書には載っていないようなことも教えてくれるし、それがまた面白い。学生にわからせようと思っているのだろうけど、多くの人はわからない。講義中の板書は、頭の中に入っているように説明と並行しながらすらすらと止まらずに書いていく(学生はたまったもんじゃない)。質問に行っても、説明の速さに思考が追い付かない。
まあ、一種の憧れですよ。。。
学生を気にしながらの講義は面白くない。私は(理解できないとしても)流れるような講義を受けたいと思っています。

ああ、そうか。私は本気で惚れこめる先生を欲しているんだ。

>hirotaさん
ああ、なるほど、そういう読み方もあるのですね。参考にさせていただきます。

  投稿者:凡人 - 2009/06/23(Tue) 23:08  No.7051 
この談話室は、知識を”教えて貰える”場所であって欲しいです。

  投稿者:EMAN - 2009/06/24(Wed) 07:43  No.7052 
> この談話室は、知識を”教えて貰える”場所であって欲しいです。

甘えるなよ。
どっかから資料を持ってきては、これについてはどう思うかとか、
自分の主張に都合のいい言質を取るような質問しかしないくせに。

最近、殺伐とした緊張のある学問的議論がなくて生温い、
という批判なら、もちろんそういう意見もあるのは受け止めるが、
大抵は意地の張り合いばかりで中身のない議論に
精神を疲労させるばかりではないか。

そういう形だけの議論がかっこ良くて好きだと思うなら、
自分で掲示板を準備して運営してみればいい。
まともな精神の持ち主ならそのうち閉鎖せざるを得ないし、
そうでなきゃ、どんどん質が落ちて掃き溜めになるだろうよ。

宿題の答えを探してるだけの、
大して科学に興味も無い人のための質問箱なら他にあるしな。

理解する努力もしないで「教えて貰える」だなんて、それこそ生温いわ。
思わず答えたくなるような、議論したくなるような、
まともな質問をぶつけて来なさい、ってーの。

(ちなみに、怒ってはいない。
これくらいのことは穏やかな気持ちのままで書ける。)


ただ、このスレにこのタイミングでそれを書くのは、
ここで話している人たちに対して非常に無礼なことだよな。
これについてはちょっとばかり怒りがこみ上げてきた。

  投稿者:yuya - 2009/06/24(Wed) 13:09  No.7053  <Home>
>思わず答えたくなるような、議論したくなるような、まともな質問をぶつけて来なさい、ってーの。

これって、質問が初歩的か高度かとは必ずしも関係ないところがミソなんですよねー。
(萎縮しなくていい人が委縮するかも、とちょっと心配になったもので……。)

入門者の素朴な疑問に対する、「へぇ、そんな所でつまづくものなのか」という発見。
あるいは「そうそう、そこで悩むんだよねー」という共感。
んで答えているうちに「ナヌっ?実は俺も分かっていなかったのでは!?」と焦り、
最後には質問者のお陰で勉強になる、というパターンを、私は何度繰り返したことか(笑)。

  投稿者:EMAN - 2009/06/24(Wed) 13:43  No.7054 
> これって、質問が初歩的か高度かとは必ずしも関係ないところがミソなんですよねー。

 しかも、それが宿題であるかどうかも関係ない。
 過去にこの談話室で、明らかに宿題であることは分かっていたけれども、皆して答えざるを得なかったというか、いや、是非とも自分に答えさせてくれ、という状況になったことは何度もあった。
 要は、聞き方次第。 それは丁寧語を使って遜ればいいというものではない。

  投稿者:hirota - 2009/06/24(Wed) 17:05  No.7055 
>流れるような講義
記憶に残ってるのは、まったく逆の講義でした。
講義の目的はHaar測度(群上で定義された群の作用と可換な測度)の存在証明だったようだけど(結果としてそうなった)、ノートなしの行き当たりばったり。
かなり進んだ所で行きづまったらしく「いままでのナシ」と言って全然違う方法で最初からやり直すなんてことするので、今ノートを読み返してみても関係ない証明だらけで解読困難。(でも面白かった)
研究の現場を見せるパフォーマンスだったのかな〜?

  投稿者:TITI - 2009/06/24(Wed) 22:05  No.7056 
>hirotaさん
ああ、私、そういう講義も好きです。逆を言うと、少しばかり変わった先生が好きなのかもしれません。

>yuyaさん
では、委縮せずに、基礎的な質問をします。

@EMANさんの、量子力学の記事を読んでいて、「ケットブラが行列になる」というのがわかりません。これは、「(縦ベクトル)かける(横ベクトル)なら、行列になる」ということが成り立つということでしょうか?
A量子力学の記事の「座標表示」の所で、ψ(x)=<x|ψ>というのが出てきますよね?これって結局、ψ(x')=<x'|ψ>がψ(x')=<δ(x-x')|ψ>と同じってことでしょうか?

本当はまだまだわからないこともあるんですけど、もう少し考えてみてからにします。もしかしたら、記事のどこかに書いてあることを見落としているかもしれません。(どちらかというと、私は、記事の見落としがあったらどうしよう、とか、「もっと自分で考えろよ!」って思われそうだなってことが心配でいままで質問を控えていました。)

とりあえず、二つですが、皆さんよろしくお願いします。(本当に、基礎的なことですいません><)


  投稿者:kafuka - 2009/06/25(Thu) 01:01  No.7057 
>ケット・ブラが行列になる
>ψ(x)=<x|ψ>
僕にとって「思わず答えたくなるような質問」なので、まことに非力ですが、おじゃまします。

1.ケット・ブラが行列になる
ブラ・ケットがスカラーになるのは、了解と思いますので、、、
スカラーになることから、ケットは縦ベクトル、ブラは横ベクトルでないといけない
したがって、ケット・ブラは、縦ベクトル・横ベクトル なので行列になります。
双対云々は、ご勘弁を、、、

2.<x|ψ>は?
詳しくは、清水明「新版 量子論の基礎」に、初歩から載っていますが、、、
|a><a| を状態ベクトルに左から掛けることは、
状態ベクトルから|a>の成分を抜き出す(射影する)ことになる
つまり、|a><a|ψ>=|a> f(a)=f(a)|a>
なので、|a><a| を射影演算子と言います。
f(a)は、「射影の長さ」になっています。

したがって、
|x><x|ψ>=f(x)|x>
また、pを運動量とすると(正確な表現ではないです)
|p><p|ψ>=g(p)|p>
このf(x)が 座標空間の波動関数。 g(p)が運動量空間の波動関数。になるわけです。
<x|ψ>は、|x><x|ψ>=f(x)|x> の両辺から |x> を除いたものです。
つまり、「座標空間の波動関数」です
f(x)は、普通 ψ(x)と書くわけですが、
これは、状態ベクトルから|x>の成分を抜き出したものの「成分の大きさ」と思えばいいでしょう。

で、質問の式を見ると、<x|ψ>ではなく <x'|x>ように思えます。
これは、長くなるので、僕のブログで記事にしました。
http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/61738048.html
詳しくは、清水明「新版 量子論の基礎」を一読されることを、お勧めします。

以上、雑な説明なので、突っ込みたい方も多いのではと思います。
宜しくお願いします。

  投稿者:yuya - 2009/06/25(Thu) 21:28  No.7058  <Home>
TITIさん:

>「(縦ベクトル)かける(横ベクトル)なら、行列になる」ということが成り立つということでしょうか?

まあ、そういうことだと思います。
逆に「横かける縦」だと、内積をとるのと同じで1行1列になりますね。

縦ベクトルの特定の成分だけ残して、他の成分をすべてゼロにするにはどうすればいいか、考えてみてください。

たとえば、 $\begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix}$ に対して、 $\begin{pmatrix} 5 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ を得るには、どんな演算をすればよいでしょうか?

まず、残したい成分の $5$ を取り出すために、 $\begin{pmatrix} 1 & 0 & 0\end{pmatrix}$ との内積を取ります。
 $\begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = 5 $ 
この $5$ を、縦ベクトル $\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ に掛けてやればいいですね。

 $\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} \cdot 5 = \begin{pmatrix} 5 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ 

この手順をひとつにまとめると、下のようになります。

 $\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} \cdot 5 = \begin{pmatrix} 5 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ 

いま、この計算を後ろから行いましたが、行列は結合則が成り立つので、
前を先に計算しても構いません。すると

 $\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 5 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ 

となり、初めからこの3行3列の行列を掛けてやれば同じ目的が達成されるわけです。
(馬鹿らしいと思わずに、計算して確認してみてください。)

この $\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$ が(基底の)ケットベクトル、 $\begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \end{pmatrix}$ がブラベクトルに相当し、
 $\begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}$ が射影演算子に対応します。
他の成分に関しても同様にして、

 $\begin{pmatrix} 0 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 0 & 1 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 3 \\ 0 \end{pmatrix}$ 

 $\begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 0 & 0 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 8 \end{pmatrix}$ 

このように各成分だけ残したベクトルを再び合計すると、当然ですが元のベクトルが再現されます。
実際に3つの等式を辺々合計してみましょう。

 $( \sum \mbox{ket} \cdot \mbox{bra} ) \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 0 \\ 0 & 0 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 5 \\ 3 \\ 8 \end{pmatrix}$ 

となり、 $\sum \mbox{ket} \cdot \mbox{bra}$ は単位行列になります。これが
<tex> \sum_k^\infty |\phi'_k \rangle \langle \phi'_k = 1</tex>
に相当します。

  投稿者:TITI - 2009/06/25(Thu) 21:47  No.7059 
>kafkaさん
わざわざ記事まで書かせてしまってすいません。残念ながら、完全には理解できませんでした。参考文献の紹介はとてもありがたいです!!検索したら、大学の図書館にあるみたいなので、明日探してきます。ちょっと理解できない部分が多くて、このまま聞くのは失礼だし、私も勉強不足なので、本を読んでわからないところをもう一度お聞きしたいと思います。その時はよろしくお願いします。

>yuyaさん
なるほど!こんな風に説明できるのですね。EMANさんの記事とのつながりも見えてわかりやすいです。


ブラ・ケットの計算って、「え?こんなことしていいの?」って計算がよく出てきて困ってしまいます。。。きちんと理解できたら面白いだろうなあ。


  投稿者:TITI - 2009/06/30(Tue) 22:49  No.7078 
ずいぶんと間が空いてしまいました。。。

kafukaさん、清水明「新版 量子論の基礎」、生協に売っていたので買っちゃいました。いま、84ページあたりをうろついています。
感想ですが、かなりいい本を教えていただきました。本当に感謝しています。この本を読んで、「EMANさんの記事に書いてあったのはこういうことだったのかー」と思うことが結構ありました。3章がかなり分かりやすいですが、それ以上に、2章の存在が私にとってかなり役に立ちました。
結構、式変形に戸惑ったり、今の段階で前のほうの知識を忘れたりしていて、全体のつながりがなかなか見えないのですが、何回か読めば何とかなりそうです。(今は局所的に理解できています。)式変形とかでわからないところは夏休みくらいまで考えて、それでもわからなかったら質問したいと思います。

で、本とは関係なくずっと疑問に思っていたことなんですが、ボルンの確立解釈って、実験的にどうやって確かめられたのでしょうか?
後、確立解釈が存在する前には、どのように解釈されていたんでしょうか?
今の私たちは、量子化学とかで、波動関数の絶対値の2乗は確率密度だ!って教えられますけど、どうして、波動関数ではなく絶対値の2乗の解釈がなされたんでしょうか?

ちょっと知識がしっかりしていないので、質問自体に誤りがあるかもしれません。くだらない質問かもしれませんが、よろしくお願いします。

  投稿者:EMAN - 2009/07/01(Wed) 07:34  No.7079 
> ボルンの確立解釈って、実験的にどうやって確かめられたのでしょうか?

 どの実験が決定的だったか、という話は聞いた覚えがないなぁ。
 ひょっとしたらあるのかもしれないけれど。
 (忘れてるだけかな。)

 物理の研究、要するに山のような論文ってのは、「このケースにはこの考えを使ったらうまく説明がついた」とか「同じアイデアを別のケースに試してみたけどうまく行かなかった」という小さな報告の集まりみたいなもんで、後に誰かが教科書を書く段階になって「そう言えばこのアイデアの原型を最初に出したのって誰だっけ?」とさかのぼってその功績を称えるわけだから、誰もが認めるようになる以前っていうのは混沌なわけです。 色んなケースにあてはめてみて、最後までうまく行ったアイデアだけが生き残る、と。 理屈は後付だったりします。

筑摩書房から出てる
「量子論の発展史 (ちくま学芸文庫)」高林 武彦 著
って本はその辺りの混沌がうまくまとめられていると思います。

  投稿者:TITI - 2009/07/02(Thu) 19:18  No.7084 
ありがとうございました。紹介していただいた本を後で読んでみます。

量子力学を学べば学ぶほど、なんでこんな理論でうまくいっているのか疑問に思ってしまうことがあります。勉強をもっと進めていけばそういうこともなくなるのかもしれませんが、やはり、日常で経験できないこととかは、最初は受け入れにくものですね。