EMANの物理学 過去ログ No.6856 〜

 ● 非線形波動方程式について

  投稿者:TETSU - 2009/05/06(Wed) 10:51  No.6856  <Home>
始めまして長井鉄也と申します。
TESTU と呼んでください。
(ハンドル名ほかの人とダブっていたら言ってください)
私は子供のころから物理が好きでしたが最近は相対論や量子力学にも興味を持ち、
いくつかの教科書を読み始めています。
そんな中でこちらのサイトに出会い、とても勉強になっています。EMANさんの持つ物理学への視点には感銘をうけました。またみなさんの熱い議論からはパワーを頂いています。
ところで物質中の光速は電磁波の強さに依存し、さまざまな非線形効果があることが知られています。
電子素子の非線形性を利用したものといえば整流回路がありますが、
物質中の電磁波においても非線形性により交流の電界が直流の電界に変換される状況、すなわち「整流」
が起きるのではないかと考えました。
そこで次のようなシミュレーションをしてみました。
私のURL内の1d_anim.pdf を見てください。
一次元の状況で位置はxのみを考えます。
波長の短い交流の電界(E_AC)と波長の長い直流の電界(E_DC)の混ざりあった電界とし、交流の電界は左から右へ進行し直流の電界は進行せず変化速度の初期値は0とします。
光速は正規化し通常は1とし電界の強さが定数E1を超えるとΔc(0.005)だけ小さくなるとします。
非線形性の変曲点を+-一点ずつにしたのは計算を簡略化するためです。
電界は波動方程式に従うとして差分法によりシミュレーションしました。

1d_anim.xlsをダウンロードして開いてください。
アニメーションを動作させるにはマクロのセキュリティレベルを以下のようにして変更してください。
プルダウンメニューから 
ツール-->オプション-->セキュリティ-->マクロセキュリティ
セキュリティレベル 中(M)
開けないことも考えて結果をjpegファイルにしておきました。
1d_anim_0.JPGはt=0での初期値の波形です。
Simulationボタンをクリックしてください。SimulationウィンドウのStart
をクリックすると計算を始めます。
t=200での波形を示します。(1d_anim_200.JPG)
多少波形は台形に近い形になりますが概形は保たれています。(余談ですがこの後しばらくは概形を維持しますが計算誤差の蓄積のためか波形はしだいに崩れていきます)
比較のために線形の場合を確認する場合はSimulationウィンドウ(小窓)を一度閉じて
「Δc」の設定を0.005から0に変更しStartしてみてください。
波形が変化しt=200程度では直流の振幅がかなり小さくなります。(1d_anim_lin_200.JPG)(また余談ですがこの後振動を繰り返します)
最初の例で波形が維持されたのは一度「整流」が発生し始めた場所では発生した直流電界により
非線形性が維持されこれにより継続して整流が起るという現象が(架空ながらも)発生したと思われます。

さてここまでは物質中を想定した話ですが真空中ではどうでしょう。
真空中では光速は一定とされています。しかし電界や磁界をどこまでも強くしても光速は本当に一定なのでしょうか?
陽子や電子の直近での電界は非常に強いと考えられますが、そのような状況での線形性を測定した人は
いるのでしょうか?
いや、そんな状況では量子性が現れるので線形性は測定できないと言う人もいるかもしれませんがその量子性そのものが電磁気現象の非線形性に由来している可能性はないでしょうか?
先ほどの一次元での現象を3次元に拡張し、交流をガウスノイズにして定常状態でのE_DCのラプラシアンを求めてみました。

3d_lap.pdfを見てください。
E_DCのラプラシアンはE_DCの関数として求まり、E_DCの絶対値がE1に近いほどその値は大きく、その形は正規分布と同じになりました。
ball_sol_2.JPG
もっとも正規分布と同じになったのはガウスノイズを使ったためですから、電界がE1(非線形の変曲点)を横切る確率に比例すると考えたほうがいいかも知れません。

この式を使って極座標上でr方向の電界だけを持つ球状の解がありそうなことがわかりました。
ball_sol.pdf
ball_sol.xls
パラメータは既知の物理定数以外は私が適当に入れたものです。
K1についてはグラフを見ながら設定を手動で探索しました。
ball_sol_1.JPG
rが大きいところではEは点電荷がつくる電界の曲線に漸近します。
rが小さくなってE_DCがE1に達するとE_DCのラプラシアンがマイナスの大きな値となるのでE_DCは曲がります。(右肩の部分)
その後E1の少し上でほぼ一定になるのはE_DCが下がるとE_DCのラプラシアンがマイナスに増大するので不帰還がかかっているからと思われます。
rがさらに小さくなるともう一度E_DCは曲がり(左肩の部分)、E_DCはrに比例した直線に漸近します。
E_DCのラプラシアンはE_DCの右肩と左肩にほぼ集中しています。
立体的には球面を意味しますのでE_DCの右肩を外殻、左肩を内殻とでも呼ぶことにします。
div(E_DC)は電荷密度に比例しますのでこの解は電荷を持っています。線形の場合は電荷密度の勾配があると電流が発生して電荷は拡散してしまいます。
しかし内殻と外殻とその間には非線形性があるために電荷の拡散が抑えられています。

これほど単純かどうかは別として、実際の量子もまたこのような非線形微分方程式の定常解である可能性はないでしょうか?
球状の解の周りには反対の電荷を持ったリング状の解がありそうに思えます。リング状の解は電子、球状の解は陽子と考えられないしょうか?

このほかにも多くの課題があります。以下に課題を列挙します。

1.電界の直流成分(E_DC)のラプラシアンを求めたのと同様の手法で電界の交流成分(E_AC)のラプラシアンも求められると思います。
直流成分のラプラシアンがマイナスに増大する場所では整流が起きているので交流成分のラプラシアンはプラスに増大するはずです。
ということは量子の周辺に交流成分の勾配が発生し、量子に近いほど交流成分は小さいことになります。
この勾配の中にもうひとつ別の量子があれば交流成分の小さい側で電荷の拡散が大きくなり量子は互いに距離を縮める方向に加速します。これが重力の正体である可能性はないでしょうか?
質量は交流成分のラプラシアンに比例すると考えられないでしょうか?

2.電界の交流成分のエネルギーは単位時間あたり一定の量で直流成分に変換(整流)されます。この量は運動量の単位を持っていますが方向成分の合計は打ち消されます。この運動量が特殊相対論の4元運動量の時間成分と考えられないでしょうか?


3.重力中で光が曲がる現象が知られています。
もしも光速が電界の交流成分の大小に依存するような非線形性(先ほどのE1とは別の低電界での非線形性)をもっていればこの現象を説明できないでしょうか?
つまり重力はgrad(c^2)に比例し、質量は∇^2(c^2)に比例すると考えられないでしょうか?

4.電荷が存在する場所でc^2が半径rに比例する箇所があれば、そこでは電流が周回軌道をもつことができます。
これにより磁気モーメントやスピンを説明できないでしょうか?

5.電界の勾配中にもうひとつの量子があればクーロン力を説明できないでしょうか?
等速直線運動をする量子の周りの電界の分布は球対称から若干ずれるはずです。このずれから磁気力を説明できないでしょうか?

6.等速直線運動をする量子の質量の分布も球対称から若干ずれるはずです。このずれによる質量の変化で特殊相対論のγを説明できないでしょうか?

7.電荷の拡散とそれを抑える作用は平衡状態にあり、これにより量子の大きさに対して不帰還が働き振動を起こします。
この振動が量子力学での調和振動子である可能性はないでしょうか?

8.等速直線運動をする量子の振動数は速度によって変化するはずです。この振動数の変化と非線形性による変調作用により
光電効果を説明できないでしょうか?

9.電界の交流成分は宇宙背景放射に該当します。
宇宙背景放射にはさまざまな振動数を持つものが知られていますが、量子の大きさよりもさらに小さな波長を持つ宇宙背景放射が存在する可能性はないでしょうか?
光電効果で検出できる波長には下限があるはずです。
存在が確認されていないのはそれを検出する手段がないからではないでしょうか?
電界の交流成分は消費されて減少していくことになるのでしょうか?
そうだとしてもその減少速度があまりに遅いのでその影響が観測できないでいる可能性はないでしょうか?

10.陽子の外殻の球面上に質量があり、その球の内側に電荷が存在するので陽子間の距離を小さくしていくと質量間の距離が先に小さくなり、重力が急激に増大し、電荷間の反発力を超えるのではないかと思います。
その後さらに距離を小さくすると外殻同士が結合し重力は減少し、重力と反発力が一致し安定して平衡する場所があるはずです。
これにより原子核結合を説明できないでしょうか?

11.水星の近日点移動量の定量的検証はできないでしょうか?

12.プランク定数の同定はできないでしょうか?


とまあ課題はたくさんありますが、このような大それた(夢のような)課題に取り組む前に現状でこの考えと現実が矛盾すると分かる事柄はないでしょうか?
もしありましたらお教えください。また数学的な間違いや論理の矛盾がありましたらご指摘ください。
よろしくお願いします。

  投稿者:hirota - 2009/05/07(Thu) 03:39  No.6859 
ボームのパイロット波理論とは違うやり方だが、古典物理の論理で量子力学を再現しようという点では共通している。
しかし、ボーム理論でも非局所性が必要だったそうだから、いくら非線形性を入れようとも非局所性なしで可能とは思えない。
なお、以前の話題で光同士が衝突する現象があるわけだから、電磁波の線形重ね合わせは厳密には成り立たない。つまり真空中の電磁場も非線形と分かっている。

  投稿者:TETSU - 2009/05/10(Sun) 02:56  No.6876  <Home>
ボームのパイロット波理論ですか知りませんでした。勉強してみます。
ありがとうございました。