EMANの物理学 過去ログ No.6627 〜

 ● マイナス一個の光子?

  投稿者:EMAN - 2009/03/23(Mon) 21:14  No.6627 
 このニュースにちょっとびびってますよ。

http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news005642.html

 何だろな?

  投稿者:EMAN - 2009/03/23(Mon) 22:06  No.6628 
 こんなニュースも来ました。

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=98281941&expand

  投稿者:凡人 - 2009/03/23(Mon) 23:02  No.6629 
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news005642.html
は、以下の論議と関係するのでしょうか?
http://eman.hobby-site.com/bbs/past/log05308.html

  投稿者:kafuka - 2009/03/24(Tue) 00:43  No.6631 
T_Nakaさんに、教えて頂いたのですが、

http://www.iop.org/EJ/article/1367-2630/11/3/033011/njp9_3_033011.pdf


Hardy’s paradox

って、何なんでしょう?

  投稿者:TOSHI - 2009/03/24(Tue) 00:52  No.6632 
 どもTOSHIです。

 反光子も新粒子も面白そうです。

 光子は質量がゼロのベクトルなので質量殻の上では自由度が2となるので横波光子2成分しか観測されないですが,本来のミンコフスキー空間のベクトルは必ずしもノルム(長さ)が正ではないので,縦波成分や第ゼロ成分をうまく閉じ込めないと理論がおかしくなるというのがかつてQEDの共変量子化がむずかしかった原因でした。

 一応,電磁場でもFPゴーストを使えるのですがエーテルと同じで可換ゲージ場ではFPゴーストあっても関係ありませんがそれとも関係あるのかな。横波光子(縦波光子)をプラス1個と数えるなら第ゼロ光子はマイナス1個になるので反光子の発見というよりも,モノポールなどのように第ゼロ光子も宇宙創世期のような環境であれば観測されるとかそっちではないですか?

 なお,クーロン場に関わるダイポール・ゴーストや仮想スカラー光子は質量がゼロ:k^=0 の質量殻の上にはないし観測されないのでまた別問題かな?

(偏りも含めた1個の光子の生成消滅演算子をa+,aとすると普通はa・k=0 (横波)でa^2=−1だったっけ?)

 新粒子のほうは手前みそですが学生時代にチャームを含む重いJ/ψ粒子が発見されたときに,普通のメソンはクォーク・反クォーク対ですが拙論文ではクォーク2個と反クォーク2個でできたカラー1重項のexotic粒子ではないか?と予想していて,結局チャームだったのではずれでしたが,2年ほど前に高エネ研で,クォーク2個と反クォーク2個のexotic粒子は見つかったらしいのですが,今回のはそれでも説明できないくらい複雑なというかそもそも既存のクォークで説明できないのでしょうか?

 年甲斐もなくワクワクですね。。

                     TOSHI

  投稿者:hirota - 2009/03/24(Tue) 10:56  No.6634 
そういえば、ちょっと前に日本の加速器でも標準理論に入らない反応が見つかったニュースがあったけど、続報がないなー。

  投稿者:T_NAKA - 2009/03/24(Tue) 10:58  No.6635 

kafukaさんご提示の論文がこの話題に直接関係するのか?は判りませんが、ちょっと責任を感じたので、Hardy's_paradox についてwikiを調べてみました。

http://en.wikipedia.org/wiki/Hardy's_paradox

要約すると、次のようになるかと思います。

・粒子とその反粒子が対消滅することなしに相互作用する可能性を示唆したもの。
・この相互作用は観測されないときにのみ発生すると考えられたので、パラドックスと呼ばれ、これを確認することは不可能と思われていた。
・偏光光子に置き換えた等価な実験が、弱い測定の新技術を使って研究された結果、該当の現象が発生していることが示された。

(英語には自信が無いので、wikiを直接お読みになっていただけると幸いです。。)

  投稿者:EMAN - 2009/03/24(Tue) 12:51  No.6637 
> 続報がないなー。

 そういうことは割と良くあるようですね。
 誤報とまでは言い過ぎだが、勇み足だったとか、評価ミスだったとか、なぜか再現しないとか。
 でもこういうニュースは楽しいな。
 新しい展開がありそうな予感。

  投稿者:kafuka - 2009/03/24(Tue) 14:40  No.6639 
2chで、
http://www.iop.org/EJ/article/1367-2630/11/3/033011/njp9_3_033011.html
の解説を見つけました。
僕が読んだ感じでは、おかしいところはない ようでしたので、紹介します。
(間違いかもしれませんが、大恥は十分掻いてますので)

(4)の4つの式は、Figure.1の回路内の各経路(O1,O2,NO1,NO2)を
光子が通る確率を計算するための「材料」で、各経路の組み合わせを
光子が通るという「状態」を、量子論の計算ルールに則って列挙したもの

このうち、左上、左下、右下の「状態」を使えば、
Hardyが予言した(直感的にはちょっと不思議な)確率(1)と(2)が
成り立つことを示すことができる

ただ、問題は右上の「状態」“|NO1, NO2><NO1, NO2|w = -1.”
これを使って「NO1とNO2(これらはFigure.1の外回り経路に相当)を
光子が通る確率」を計算すると−1になってしまう

これはおかしい
しかし一方で、(4)を使ったモデルは確率(1)と(2)を矛盾なく説明できる

このことは、逆に言うと次のようなことを意味する
「もし、現実の実験で観測された確率が(1)と(2)に一致しているなら、
問題の、“NO1とNO2を光子が通る確率=−1”も現実に存在する」

で、実際に実験してみたら、観測された確率は(1)と(2)に
向かって収束するような動きを見せましたよ、と

原文:
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1237809117/l50
の#171

  投稿者:hirota - 2009/03/26(Thu) 17:56  No.6647 
kafukaさんのNo.6639を読むと、「QEDは不定計量ヒルベルト空間が必須」という話みたいですね。
不定計量とは状態ベクトルのノルムが負にもなる (負の確率) という意味で、実際に現れる結果は正確率部分だけだが途中経過では負確率がないとQED (量子電磁力学) が成り立たないという話。

  投稿者:w.v. - 2009/03/27(Fri) 19:37  No.6651 
大阪大学の実験の話は、QEDの不定計量ヒルベルト空間などと関係のない話で、量子力学におけるアハロノフの弱測定理論の文脈で出てくる話ですよ。アハロノフの話では、”負の確率”の他に2準位系スピンでのスピンの大きさがプランクユニットで”100”とかの値にも”測定”できるというシロモノです。(通常の測定ではプランクユニットで±1/2です。)
http://prola.aps.org/abstract/PRL/v60/i14/p1351_1
普通の量子力学で得られる結果を古典的に意味付けすると、いろいろ変なふうにも解釈できるという類の話です。

  投稿者:凡人 - 2009/03/28(Sat) 02:26  No.6653 
単純に考えると、確率=-1の「反光子のようなもの」はボーズ粒子だと思うので、確率=1の通常の光子と重ね合わせると、確率0となり、場に光子が存在しないという事になると思います。
今回の実験によって間接的に検証した、「反光子のようなもの」と光子の波長λが等しい場合の重ね合わせを考えると、「反光子のようなもの」の振動数νを負と仮定し、E=hνなのでエネルギーの符合も負と仮定すると、「反光子のようなもの」と通常の光子が重ね合わさた場合の場のエネルギーは0となり、先の確率0という内容と矛盾しないと思います。
(もしかすると、この条件に適合する場合にのみ生成を許されるのかもしれません。)
また、c=λνの為、「反光子のようなもの」の速度は-cとなるので、「反光子のようなもの」は、実は時間を遡って伝播する先進波と関連するかも知れません。
そうだとすると、今回の検証により、先進波(ともすると仮想反光子)の実在が間接的に検証されたというように解釈出来ないのでしょうか?
この解釈が成り立てば、
http://www.newtonpress.co.jp/
の今月号にも掲載された、素人向けに素粒子間の引力を説明するために、ブーメランを例えに出した説明の代わりに、
http://eman.hobby-site.com/bbs/past/log05308.html
のNo.5308の<<追伸>>で私が示した、分りやすい(?)説明が近い将来に於いて可能となるのではないかと期待します。
<<追伸>>
http://en.wikipedia.org/wiki/Hardy%27s_paradox
の中の以下の部分は非常に興味深い内容だと思いました。
This finding also suggests that there is an objective reality which is independent of observation and so seems to disprove the immaterialist ideas of Bishop Berkeley and other idealist philosophers.

  投稿者:kafuka - 2009/03/29(Sun) 18:04  No.6658 
>w.v.さん

スピンも物理量ですから、測定値が1/2以外の「変な結果」になっても、
状況依存定理から言っておかしくない 
と思います。
根拠は、
http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/60370534.html の表に
固有値が、すべて同じ1/2 に対応するSpinMatrixを当てはめて行くと、矛盾する
この表の9個全てを一斉に測定できたとすると、どれかは、SpinMatrix以外のはずで、
そうであれば、その固有値が 1/2 になる保証はない
というものです。

アハロノフの弱測定 に、非常に興味があります。
Googleってみて、
http://en.wikipedia.org/wiki/Weak_measurement
で、POVM測定 との違いくらいは、わかりましたが、
http://prola.aps.org/abstract/PRL/v60/i14/p1351_1
は、会員でないので読めません。
時間があれば、アハロノフの弱測定の基本的なことがわかる文献(できれば日本語)を
教えて頂ければ、幸いです。

>皆様へ
以下を見つけました。参考になれば、、、
http://www.tau.ac.il/~quantum/research.html

  投稿者:w.v. - 2009/03/30(Mon) 12:00  No.6661 
http://xxx.yukawa.kyoto-u.ac.jp/abs/hep-th/9408154
というのがあります。なおトンデモ路線の理解で弱測定理論に入るとトンデモなく不毛となりますのでご注意ください。

  投稿者:kafuka - 2009/03/30(Mon) 12:46  No.6662 
w.v.さん
ありがとうございました。
僕の、先の解釈は取り消して、改めて考えます。

  投稿者:凡人 - 2009/03/31(Tue) 22:37  No.6676 
w.v.様
>なおトンデモ路線の理解で弱測定理論に入るとトンデモなく不毛となりますのでご注意ください。
弱測定理論は、どのような路線だとトンデモ化する可能性があるのかという事についてご教示いただけると助かります。
また、正しい路線に至る道筋を差し示していただけますと、非常に助かります。

  投稿者:w.v. - 2009/04/01(Wed) 15:30  No.6680 
kafukaさん

私の理解では弱測定理論も結局通常の確立された量子力学の枠組みの中での話ですので、混乱が生じたりわからなくなったら教科書的量子力学に立ち返ることをお勧めします。

凡人さん

トンデモ路線というのは、例えば「弱測定理論は量子力学を超えている!これまでの常識的量子力学を覆した!!」というものが当たるかと思います。

正しい路線というのはよく定義がわかりませんが、少なくともこれまで実験で検証されてきた事実の積み重ねを尊重するような、そして論理的な内容ならばよろしいのではないでしょうか?

  投稿者:凡人 - 2009/04/01(Wed) 22:57  No.6685 
w.v.さん
w.v.さんとkafukaさんのコメントと
http://www.i.u-tokyo.ac.jp/news/ist/080222_1.shtml
の内容を読んで、弱測定理論の物理的な意義は依然として理解出来ていませんが、
>なおトンデモ路線の理解で弱測定理論に入るとトンデモなく不毛となりますのでご注意ください。
と仰る意味が少し分ってきたような気がしてきました。大変有難う御座いました。