EMANの物理学 過去ログ No.6597 〜

 ● すごーく抽象的なことなんですが・・・

  投稿者:ぽたぽた焼き - 2009/03/14(Sat) 05:23  No.6597 
個別の物理的な話題についてスレが立っているところに、すこし場違いな質問になってしまうのですが、よければみなさんの意見を聞かせて下さい

自分は工学部の物理系の学科で勉強している大学生なのですが、学習上の悩みがありまして。。。
『電磁気学』がまったくわからないのです

一通り、力学・量子力学・固体物理・統計力学は理解できたつもりになっているのですが、こと電磁気学についてはちゃんと教科書を読んでも、さっぱり分からないのです

この理解出来なさは、高校生が物理をやり始めたときの「何が分からないのか分からない」という気分に似ていると思うぐらい、全く理解出来てない気がします。
そこで高校生のときのようなこの理解の出来なさはゴールが分かってないから来るのかな、と思いまして、みなさんの中でのゴールを少し聞かせてもらいたいのです!


ということで質問なのですが、

『どのようなことを理解した時「電磁気学」について理解した、という感覚を得られましたか?』

ものすごい抽象的でごめんなさい(>_<)

自分自身の現状としては、教科書を見れば言っていることは理解出来る。数式は終える。マックスウェルの4法則も分かる。けど問題は解けないし、変化する電場・磁場のイメージが掴めないし、電磁波って結局どういう風に発生させることが出来て、現実にはどういう風に発生させていて、どういう風に利用してるの?って感じです



あと、もう一つ疑問なのが、光が電磁波の一種なら私たちの生きてるこの世界には常に電磁場が満ちているわけでしょうか? どんなふうに? 常に乱反射しているの? 波がうねうねしているの? てか、体に害はないの?
とか思ってノイローゼ気味に生きています(笑。

よろしければみなさんのご意見聞かせて下さい!

  投稿者:凡人 - 2009/03/14(Sat) 12:08  No.6599 
>変化する電場・磁場のイメージが掴めないし、電磁波って結局どういう風に発生させることが出来て、現実にはどういう風に発生させていて、どういう風に利用してるの?って感じです
電波の送受信機等の電子機器の仕組みを確認されて見たらいかがでしょうか?

>光が電磁波の一種なら私たちの生きてるこの世界には常に電磁場が満ちているわけでしょうか? どんなふうに? 常に乱反射しているの? 波がうねうねしているの? 
私はそこまで到達していませんが、場の量子論を勉強すれば理解出来るのではないでしょうか?

>てか、体に害はないの?
電波が体にどのような影響を及ぼすかについては、私は吉田伸夫博士の以下のページの最後のQ&Aが参考になると思っています。
http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/qa_a79.htm

  投稿者:甘泉法師 - 2009/03/14(Sat) 15:56  No.6601 
ぽたぽた焼きさん
すごーく抽象的なこたえなんですが...

>教科書を見れば言っていることは理解出来る。数式は終える。マックスウェルの4法則も分かる。

素晴らしいです。

>けど問題は解けないし、

....?  法則も数学(ベクトル演算や偏微分、積分)もわかるのに?。問題が解けなければ分かったことになりません。解けない演習問題は解答を見て学習するのが効果的です。数をこなせばそのうちイメージもわくでしょう。

>変化する電場・磁場のイメージが掴めないし、電磁波って結局どういう風に発生させることが出来て、現実にはどういう風に発生させていて、どういう風に利用してるの?って感じです

電磁波は電磁気学の最高峰です。静電場、静磁場などのふもとから着実にのぼっていってはいかがでしょう。

>力学・量子力学・固体物理・統計力学は理解できたつもりになっているのですが、

固体物理、量子力学は相当な電磁気学の知識なしに理解できないと思います。そこまで来ているならもう一歩でしょう。 御健闘を祈ります。

=甘泉法師=

  投稿者:ぽたぽた焼き - 2009/03/15(Sun) 01:03  No.6604 
返信ありがとうございます!

・凡人さん
>電波の送受信機等の電子機器の仕組みを確認されて見たらいかがでしょうか?

なるほど。確認してみます。

>私はそこまで到達していませんが、場の量子論を勉強すれば理解出来るのではないでしょうか?

場の量子論ぐらいまでいかないと理解出来ないことなのですか!?
なんとも奥が深いですね光と電磁波・・・
でもとりあえず、普通電磁気をやっただけではここら辺の疑問はとりあえず横において考えているわけですね

>電波が体にどのような影響を及ぼすかについては、私は吉田伸夫博士の以下のページの最後のQ&Aが参考になると思っています。

拝見させて頂きました。勉強になりました。
ただよくよく考えてみると僕が疑問に感じていることは、

『世の中にはどれくらい・どのような周波数の電磁波が満ちているのか?(可視光も含めて)』
『体に害があるレベルの電磁波はどれくらい存在しているのか?』

というかそもそも僕の中のイメージでは様々な周波数の綺麗な正弦波(平面波)が世の中に飛び交っているとか考えてしまってるんですが、これはやっぱり間違いですかね?

質問に答えて頂いたのに、さらに疑問だらけで返してしまって申し訳ございません(>_<)


・甘泉法師

問題を解けないのは、どの法則を使ったらよいのか・どういう風に使ったらいいのかが思いつかない、という感じなのですが、これはやっぱり演習量が足りないだけですかね・・・。答えを見れば分かるんですけど

>電磁波は電磁気学の最高峰です。静電場、静磁場などのふもとから着実にのぼっていってはいかがでしょう。

着実に登れていないのでしょうか・・・。分かりました。勉学に励みます。

  投稿者:凡人 - 2009/03/15(Sun) 07:42  No.6605 
>『世の中にはどれくらい・どのような周波数の電磁波が満ちているのか?(可視光も含めて)』
この場合の「世の中」という言葉が抽象的過ぎるので、この質問形式のままだと、誰も返答できないのではないでしょうか?

>『体に害があるレベルの電磁波はどれくらい存在しているのか?』
物凄く抽象的に言えば、身体が熱以外の形で受けとる電磁エネルギーが高ければ高いほど、身体に対して影響を及ぼす可能性が高くなってくるのではないかと私は考えています。
こういう電磁波がどれくらい存在しているのかという事や、電磁波に対する感受性は人それぞれ違うと考えられるので、色々な情報を収集し、自らの主体性に基いて推理・判断するしかないと思います。

  投稿者:EMAN - 2009/03/15(Sun) 07:48  No.6606 
 凡人さんの
> 電波の送受信機等の電子機器の仕組みを確認されて見たらいかがでしょうか?

の意見にはなるほど、と思いましたね。
 波長が数百メーターから数センチに至る範囲の電磁波の振る舞いについては、ひょっとすると熱心なアマチュア無線家の方が良く知っているかも知れないと思います。 何しろ、体で、野山に出て行って電波の強弱を体験として知ってますからね。 山の反対側への電波の回り込みとか、フェージングとか。 季節によって電離層の反射とかもはっきり分かりますし。
 理論家にとってみれば、大したことなく説明できる現象なんですけど、理論と体験がひとつになると最強ですね。

 最近は流行りませんが、ラジオを幾つか自作するだけでもかなり違うと思いますよ。 テスラコイルの自作まで始めると、かなりいろんなことが必要になります。 その時はコンデンサやコイルまで自作しました。 でも数センチの火花しか飛ばせなかった。 電源を入れてない蛍光灯がついたりしたけど。

 私なんかは、多分、演習問題なんかはさっぱり解けないでしょうけど、分かった気にはなってます。 (分からないことはまだ一杯あるけど、その度に考えればいいと考えてます。)この差は何なんでしょうね。

  投稿者:EMAN - 2009/03/15(Sun) 08:03  No.6607 
> というかそもそも僕の中のイメージでは様々な周波数の綺麗な正弦波(平面波)が世の中に飛び交っているとか考えてしまってるんですが、これはやっぱり間違いですかね?

 理論上はそう考えられるという話ですね。 間違いじゃないんですが、こういうのは頭の中だけの話。 池の表面の波だって、「あの断面をみたら、正弦波の集まりだなぁ」と考えられるし、その波長によって性質が異なるけれど、そんなことを考えたりする人はあんまりいるもんじゃない。 普通はあの丸い波紋や、干渉模様なんかをイメージするはず。

 1つのアンテナから1つのきれいな周波数の電波が出るなら、妨害電波対策なんか、どんなに楽なことか。

 もしラジオを自作するなら、初めは単純なキットで構わない。 それを使ってツマミを回しながらラジオを受信するだけでも、ある放送局の電波は唯一の周波数で送信されているのではなく、ある程度の幅を持ったものだということも分かるでしょう。

  投稿者:yuya - 2009/03/15(Sun) 20:39  No.6609 
>この理解出来なさは、高校生が物理をやり始めたときの「何が分からないのか分からない」
>という気分に似ていると思うぐらい、全く理解出来てない気がします。

「わかーるわかるよそのー気持ちー」とかいう歌がありましたが(笑)。
「よく分かんないけど、計算はできるからいいや」と言って済ましてしまうより、
ずっと素晴らしいことだと思います。
「『分からん』と感じる能力」に自信を持って欲しいもんだなぁ、などと思ったり。

>『どのようなことを理解した時「電磁気学」について理解した、という感覚を得られましたか?』

私だって「自分は理解できている」とは全く言えないのであまりアドバイスできませんが……。
とりあえず「高校レベルを脱したな」と思ったのは、
「Maxwell方程式があまりにも美しいので、これを見ながらおいしくメシを食うことだってできる!」
と思った瞬間でしょうか←キモい?(^^;)
もしぽたぽた焼きさんが「なんでこんなにうまいことできてるんだろう」と感動したことがあるなら、
その時点で他の多くの学生さんよりもかなり深く理解できているんではないだろうか、とも思います
(人と比べてもしかたないけれど)。

>僕の中のイメージでは様々な周波数の綺麗な正弦波(平面波)が
>世の中に飛び交っているとか考えてしまってる

世の中に飛び交っている電磁波を、なんというか、ビーム的なものとして捉えると、
そういうイメージになってしまうのではないかと思います。

話のたとえとして、CDなどにデジタル録音された音声データを考えてみます。
たとえばCDであれば1秒間を4万回くらいに分けて、それぞれの瞬間の音声が記録されています。

ここで、なにか楽曲を演奏したときを想像すると、普通はいろんな音色の楽器を同時に鳴らしますし、
同じ音色であっても高さの異なる音を同時に鳴らす(和音)ことも珍しくありません。
しかし、最終的に音声データとして記録されているのは、
音色ごととか音の高さごとに記述された楽譜のようなデータの集まりではなく、
各瞬間ごとに、たったひとつの数値でしかありません(ステレオだと左右で2つになりますが)。
つまり、音声データを時間の関数としてグラフにすると、1本の複雑な形の曲線になります。
私達はこの単一データの流れを聴くだけで、
――ただし、ある瞬間だけを聴くのではなく、聴き続けて時間変化を捉えることによって――
「ピアノとギターが同時に鳴っているな」とか「ド・ミ・ソの和音が鳴っているな」とか、
それらしく分解して捉えることができてしまうわけです。

電磁波も、これと似たようなことが言えるのではないか、と思うのです。
すなわち、「ある瞬間の電磁場の状態」というものを写真のように記録できたとすると、
そこにあるのは各位置における電場ベクトルと磁場ベクトルだけであり、
時間を動かすと、これらの電場・磁場が随所で次々に塗り替えられてゆきます。

つまり「電磁波が飛び交っている」と言っても、実際に(?)あるのは電場・磁場とその時間変化であり、
理論上はその変化を「無数の綺麗な正弦波の重ね合わせ」として表現できるので、
これを「電磁波が飛び交っている」と表現する、とイメージすることもできるのではないでしょうか。

まぁ、電磁波の場合は「光子」というイメージを同時に持つ必要があり、話は単純ではないわけですが……。

  投稿者:甘泉法師 - 2009/03/16(Mon) 17:47  No.6611 
参考Webです。
東工大 電磁波のシミュレーションと視覚化
http://www.eto.titech.ac.jp/contents/sub04/index.html

=甘泉法師=

  投稿者:凡人 - 2009/03/16(Mon) 23:23  No.6612 
>理論家にとってみれば、大したことなく説明できる現象なんですけど、理論と体験がひとつになると最強ですね。
この事に関連して閃いたのですが、理論上の統一性や整合性を気に留めるのは当たり前の話ですが、現実と理論の統一性や整合性についても常日頃気に留めていないと、容易に誤った理解をしてしまうのではないかと思いました。

  投稿者:ぽたぽた焼き - 2009/03/17(Tue) 04:19  No.6613 
たくさんのレスありがとうございます!

・凡人さん

>この場合の「世の中」という言葉が抽象的過ぎるので、この質問形式のままだと、誰も返答できないのではないでしょうか?

すみません(汗。「世の中」=「今私たちが生活している空間」という風な意味合いです。都市部の空間、というイメージです。

>物凄く抽象的に言えば、身体が熱以外の形で受けとる電磁エネルギーが高ければ高いほど、身体に対して影響を及ぼす可能性が高くなってくるのではないかと私は考えています。
こういう電磁波がどれくらい存在しているのかという事や、電磁波に対する感受性は人それぞれ違うと考えられるので、色々な情報を収集し、自らの主体性に基いて推理・判断するしかないと思います。

なるほど。つまり紫外線以上のエネルギーを持つ電磁波は危ない可能性があるということですかね・・・。
いろいろ調べてみましたが、基本的に短い波長の電磁波は乱反射されやすく、私たちの生きている空間にはあまり存在していない、、、という感じですかね。


・EMANさん

確かに世の中にどれくらいどの周波数の電磁波があるかは実際にラジオをつくって受信してみた方が分かるかもしれないですね。ふむふむ。
電磁波は中々目に見えないものであって、実際にどのように私たちの住む空間に分布していて伝播しているかが見えない、または見えても複雑すぎて理解出来ないなら、実際にラジオに受信される程度の電磁波の周波数分布が分かる方がとっかかりとしては正しいような気がしました。

あと正弦波のことについても、頭でっかちに考えすぎな感じ気がして来ました・・・。


・yuyaさん

とっても参考&理解&勉強になりました!

まず電磁気学については、確かにマクスウェルの四法則をちゃんと飲み込めてなかったのかもしれません。
力学の運動方程式・量子力学のシュレディンガー方程式はきちんとその式の意味・「美しさ」を人に説明出来るくらい理解し使いこなせるようになっているのに対し、マクスウェルの法則は式の意味は理解出来るけど、その「美しさ」についてはまだ理解してませんでした。
やっぱり物理は基本の法則が理解出来てないと、複雑なことに進んでいってものどの奥に骨が引っかかったままなんだと思いました。
これからもう一度マクスウェルの法則だけ「美しさ」が分かるまで勉強してみます!
って、文章にしたら変態ですね(笑。

あと電磁波のイメージについてもそもそも自分がとらえようとしているイメージ自体があまり意味ないことを理解して来ました。

CDにおいて一つ一つの楽器がどのように演奏されて音が重なっているかより、全体の演奏の中でそれぞれの楽器の音がどう聞こえるかが大事である、ということだと理解しました。(文章にするとよーわからん笑)
つまり個々の要素を一つずつ確認していって全体像を初めて見るより、全体像をまず見てみてそのなっから気になる要素を取り出して解析していく、という風でしょうか。
(そもそも曲と違って、それこそ無数の周波数の「楽器」が電磁波の場合存在しているわけですから一個ずつ確認してやっと全体像を創造するのは無茶ですよね。。。)

自分たちが生きている空間にはいろんな電磁波が飛び交っていて、電場・磁場が変化しているわけだけど、どう電磁波が重なり合わっているかより、どのような周波数の電磁波が取り出せるか(含まれているか)が大事だと。。。ということでしょうか?


・甘泉法師さん

参考ウェブありがとうございます!
映像でこういう資料があるととてもありがたいです。ありがとうございます!

  投稿者:hirota - 2009/03/17(Tue) 13:12  No.6614 
>理解した、という感覚を得られましたか
磁力線や電気力線の図を描けるようになった時です。(動く場合でも)
これで、計算しなくても定性的な解が得られる。

  投稿者:yuya - 2009/03/17(Tue) 18:55  No.6616 
>って、文章にしたら変態ですね(笑。

ぎゃははは。でも、それでいいのだ(笑)。

>自分たちが生きている空間にはいろんな電磁波が飛び交っていて、電場・磁場が変化
>しているわけだけど、どう電磁波が重なり合わっているかより、どのような周波数の
>電磁波が取り出せるか(含まれているか)が大事だと。。。ということでしょうか?

どんな考え方が大事か、そこに価値判断を入れるつもりは無いのですが、
まぁ「こういう視点もあるよ」という程度の話でした。

素朴なイメージから始めて、とりあえず分かったつもりになって、どんどん勉強を進めて、
やがて素朴なイメージが通用しなくなる時がやってきて、また悩んで、修正して、
また分かったつもりになって、勉強を進めて(以下略)、の繰り返しみたいなところがありますからねぇ。

勉強を深めないと、今までのイメージが通用しないこと自体に気付くこともできないわけだから、
私は「とりあえず分かった」と思ったら、
次に分からなくなるときを楽しみに待つくらいの気持ちで勉強しています。

まぁこんな悠長なことを言っていられるのは、それこそ「趣味で物理学」をやっているからであって、
単位のかかっている学生さんに適用していいのかどうか分かりませんけれど(^^;)