EMANの物理学 過去ログ No.6573 〜

 ● 相対論における|x>

  投稿者:nomercy - 2009/03/11(Wed) 21:25  No.6573 
スレッドを変えました。
No.6553ですが、φ†|0> については分かりました。
ありがとうございます。

|x> について確認したかったのは、
粒子密度演算子とかをどう考えるのかな?という意図があったからです。
非相対論だと一体の演算子 O に対する演算子は

 O = ∫dxdy ψ†(x)<x|O|y>ψ(y)

例えば密度は <x|ρ(x')|y> = δ(x-x') <x|y> なので

 ρ(x) = ψ†(x)ψ(x)

でしたが、相対論でも同じように考えることができてほしいな、と期待していたので。
クライン・ゴルドン場の粒子密度分布演算子はどう考えれば良いんですかね?

  投稿者:QIT - 2009/03/12(Thu) 05:22  No.6576 
nomercyさん


クラインゴルドン場では厳密に意味のある粒子密度演算子はないのだと思います。

しかし複素場にした荷電スカラー場でしたら、保存する4元電流が存在しまして、その電荷密度演算子はしっかり定義された演算子です。
<tex>j^0 (t,x)=i:\left(\Phi^\dag (t,x)\partial_t \Phi(t,x)-\partial_t \Phi^\dag (t,x) \Phi(t,x) \right):</tex>

ここで::はノーマルオーダーの記号です。

ですから通常はこちらで議論するのが安全だと思います。

とくに反粒子がない状態において非相対論的極限をとれば、非相対論的理論の粒子密度演算子に比例するはずです。

  投稿者:QIT - 2009/03/12(Thu) 07:08  No.6578 
nomercyさん

相対論的場の理論の議論はTOSHIさんの
http://maldoror-ducasse.cocolog-nifty.com/blog/cat32772489/index.html
あたりにいろいろ参考になる記事があります。

TOSHIさんはスタンダードな物理学には造詣が深い方です。

(ご自分の新理論に対しての態度は弱腰ですが(==))

参考になさってはいかがでしょうか。。。

  投稿者:nomercy - 2009/03/14(Sat) 04:27  No.6596 
では複素場で考えます。

これが電荷密度だというのはどのようにして理解されるのでしょうか?
良くある議論としては、位相変換に対する保存量として
この表式が導出され、
非相対論でも電荷密度は位相変換に対する保存量であったことから
相対論でも電荷密度だと解釈するのだと思いますが
もっと直接に、非相対論を経由せずにこれが電荷密度だと解釈できないでしょうか?

例えば

 ψ_s†(x)|0> ≡ ∫dp e^{-ipx} a_{ps}† |0>

が |xs> (s は粒子か反粒子を表す) と解釈できるなら No.6573 と同様に考えることが出来て、粒子密度が

 ρ_s(x) = ψ_s†(x)ψ_s(x)

となることが分かり、後は電荷密度を

 ρ(x) = q Σ_s s ψ_s†(x)ψ_s(x)

(q は粒子の電荷、s=+ は粒子、s=- は反粒子を表す)で定義して、連続の方程式を経由して電流もすぐに求められそうですが・・・

  投稿者:QIT - 2009/03/14(Sat) 17:22  No.6602 
nomercyさん

「これが電荷密度だというのは」という、これは
<tex>j^0 =i\left[ \Phi^\dag \partial_0 \Phi -\partial_0 \Phi^\dag \Phi \right]</tex>
のことでよろしいでしょうか?

非相対論を経由しなくて、ゲージ理論の立場から、あるU(1)ゲージ場に結合する電流に対応していることが主張できます。

まず、おっしゃっていた位相変換を次のように局所的な変換に拡張しますよね。

<tex>\Phi'(t,x)=e^{i\theta (t,x)}\Phi(t,x)</tex>

そしてこの変換に対して不変な相互作用を考えるとゲージ場が導入されて,
ゲージ場の変換も含めて、作用や方程式が不変になるように形式となるわけです。

例えばスカラー場の方程式は
<tex>\left[\left(\partial^\mu -igA^\mu (t,x) \right)\left(\partial_\mu -ig A_\mu (t,x)\right)-m^2\right]\Phi=0</tex>
となりますよね。

また導入されたゲージ場を生み出す源となるのが、
<tex>j^\mu =i\left[ \Phi^\dag \left(\partial^\mu -igA^\mu \right)\Phi -\left(\partial^\mu +igA^\mu \right) \Phi^\dag \Phi \right]</tex>
という4元電流ベクトル。

つまりゲージ場の運動方程式(マクスウェル方程式)に
<tex>\partial_\mu F^{\mu\nu}=j^\nu</tex>
という形で入る<tex>j^\mu</tex><tex>g\rightarrow 0</tex>極限の時間成分として現れるので、質問の量は非相対論を介さずに電荷密度とみなせるわけです。

なお電荷、電流という言葉を使いましたが、通常の電磁気の意味の電流である必要はないです。このU(1)対称性は、電磁気のU(1)対称性とは異なる場合もあるからです。

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一部変更と説明を加えました。






  投稿者:nomercy - 2009/03/17(Tue) 19:29  No.6617 
>No.6602
そうか、それでいいのか。
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いろいろ(この話題をふった思惑も含めて)考えてみましたが、
結局、愚直に、
粒子密度等(粒子密度、電荷密度、スピン密度、エネルギー密度)
は全粒子数を求めて、
そこに現れた生成消滅演算子を
場の演算子で書き換えた表式における
被積分関数を密度と定義すれば良いのかな(自然な理解として)と思いました。


いろいろ質問に付き合っていただいてありがとうございました。