EMANの物理学 過去ログ No.6426 〜

 ● ウィーラー It from bit !!

  投稿者:QIT - 2009/02/26(Thu) 05:50  No.6426 
質問させていただきます。

John Archibald Wheelerが宣伝していた「It from bit」というキャッチコピーですが、具体的に物理として根付かせる議論などはあるでしょうか?

ウェブ上でもいい関連資料があまり見つかりません。Wikiでは

http://en.wikipedia.org/wiki/Digital_physics

に彼の言い分がありますが、思想的レベルを超えていないような感じが個人的にします。

引用:
"it is not unreasonable to imagine that information sits at the core of physics, just as it sits at the core of a computer."
"It from bit. Otherwise put, every 'it'—every particle, every field of force, even the space-time continuum itself—derives its function, its meaning, its very existence entirely—even if in some contexts indirectly—from the apparatus-elicited answers to yes-or-no questions, binary choices, bits. 'It from bit' symbolizes the idea that every item of the physical world has at bottom—a very deep bottom, in most instances—an immaterial source and explanation; that which we call reality arises in the last analysis from the posing of yes–no questions and the registering of equipment-evoked responses; in short, that all things physical are information-theoretic in origin and that this is a participatory universe." (John Archibald Wheeler 1990: 5)


  投稿者:凡人 - 2009/02/27(Fri) 00:08  No.6427 
>John Archibald Wheelerが宣伝していた「It from bit」というキャッチコピーですが、具体的に物理として根付かせる議論などはあるでしょうか?
私は、人間万能主義者ではなく、ノイマン型コンピュータ万能主義者なので、ホイラーの極端な「人間原理」とは対極的な立場に立って、宇宙の物質や運動が全てbit情報に還元出来得るという考え方を極限まで推し進め、宇宙がノイマン型コンピュータと全く同じ特性を持っていると仮定すれば、ホイラーの遅延選択実験やEPR実験等に於ける不可思議な現象が説明可能となると考えるようになりました。
因みに、今月の日経サイエンスの以下の記事は、私が上記で主張している事と関連するかもしれませんので、参考までに紹介させていただきたいと思います。
http://www.nikkei-science.com/topics/bn0904_1.html#1

  投稿者:QIT - 2009/02/27(Fri) 05:24  No.6428 
情報ありがとうございます。ロイドさんの仕事に関する記事は面白いですね。ただ凡人さんのご主張との関わりがまだ読み取れておりません。時間があるときにでも、解説頂けるとうれしいです。

凡人さんwrote:宇宙の物質や運動が全てbit情報に還元出来得るという考え方を極限まで推し進め

とありますが、ここの部分の考え方は一般的な物質存在論とは異なるように読めました。むしろIt from bitに距離的に近いように思えます。

凡人さんの立場は「Wheeler マイナス 極端な人間原理」ということなんでしょうか?



  投稿者:凡人 - 2009/02/27(Fri) 23:08  No.6430 
>時間があるときにでも、解説頂けるとうれしいです。
最新の宇宙論を信頼すれば、宇宙の全物質はビッグバン時点に遡ると、プランクサイズの領域に集中していたと考えられますが、それが正しいと仮定すると、ビッグバン時点に於いて全物質は一つのもつれた状態(エンタングル状態)となっていたと考えられられます。
大多数の方々は、このもつれ状態はビッグバン後の物質間の相互作用によって完全に解消されてしまっていて、現在では何の影響も及ぼさないと考えられていると思いますが、私はこの宇宙がノイマン型コンピュータと全く同じ特性を持っていると考えているので、ビッグバン時のもつれた状態が持っていた全情報が、現在でも宇宙の全物質に厳密に影響を及ぼしていると考えたい訳です。
以下の記事は、私のこのような極端な考え方を支持しているように思えるのです。
http://www.nikkei-science.com/topics/bn0904_1.html#1

>凡人さんの立場は「Wheeler マイナス 極端な人間原理」ということなんでしょうか?
私は、近似的には以下の立場です。
http://www.ntv.co.jp/saikoro/

  投稿者:QIT - 2009/02/28(Sat) 06:56  No.6433 
凡人さん、レスありがとうございます。

ビッグバン宇宙論の初期特異点の時代にはおっしゃる通りあらゆる物質は相互作用できたはずなので、因果関係はあったかと思います。量子論で考えるならば量子的にもつれた状態であるのも想像できます。しかしそこからイキナリ宇宙がノイマン型コンピュータだという主張にはまだギャップがあって理解がついていきません。現在の全物質に宇宙初期の状態が厳密に影響を及ぼしているというのは単に因果律の基づいた結論です。また量子論に現れる物体間の相関には、量子もつれ以外にも様々なものがあると考えられます。もちろん例えば古典相関(量子状態がseparableに書ける場合にもあった相関)もあるし、量子効果で初めて現れる現象がすべて量子もつれというものだけで理解できることは証明されていないはずです。もっと複雑な概念で、量子相関を特徴付けする可能性が残されています。このような観点からみると、凡人さんがいう宇宙がコンピュータであるというのは、量子コンピュータである必要もないし、古典コンピュータ的なもので十分な場合もあり得るかなと思います。物理の実験で初期条件(インプット)を与えて系(やひいては宇宙の一部)が運動し、それを観測して結果(アウトプット)を読み取ることをコンピュータの1連の操作に例えていらっしゃるのかもしれませんが、これは極部分的にはWheelerの思想と共通するかもしれません。しかしWheelerの思想にはどこか、物質存在そのものが言わば「多くの人々で共有するバーチャルリアリティ」という考え方があるように感じます。そしてその仮想世界の基礎となる法則は、情報理論の形をとっていると言っているように感じます。この部分に関して物理のサークルでどのようにお考えなのかをお聞きしたいと思っております。

それから最後の資料のHPを見ましたが、もしかして凡人さんは量子論における実在論者(隠れた変数理論の意味で)なのでしょうか?それとも単に軽くネタとしてドラマのサイトを振られただけなのでしょうか。

  投稿者:凡人 - 2009/02/28(Sat) 09:59  No.6434 
>イキナリ宇宙がノイマン型コンピュータだという主張にはまだギャップがあって理解がついていきません。
以下の記事で示されているように、時空が量子化していて、且つ厳密な因果律が組み込まれている為、宇宙全体が決定論的に発展していると仮定すればいかがでしょうか?
http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0810/200810_022.html
>量子論における実在論者(隠れた変数理論の意味で)なのでしょうか?
私はそんな大そうな者ではありませんが、非局所的な隠れた変数は存在していてもらいたいと思っています。
>単に軽くネタとしてドラマのサイトを振られただけなのでしょうか。
このドラマに心情的に共感する所がありましたので、振らせていただきました。

  投稿者:kafuka - 2009/02/28(Sat) 16:48  No.6435 
一言だけ、、、
ベルの不等式の破れは「局所実在論」ではだめ ってことです。
2007年 ファイリンガーらによって「レゲットの不等式」の破れが、実験で
確かめられました。
これは「非局所実在論」でもだめ ってことです。

>決定論的に発展している
というのが、アスペの実験等の結果を説明するのに「初めから決まっている」という主張なら、
これは「状況依存性定理」によって否定されます。 
http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/60370534.html

尚、数理科学 2月号の筒井泉博士の記事が、
基本的な量子力学の考え方として、参考になると思います。
特に、最後のインタビューは、専門家の方に、是非、読んで頂きたい
と思います。

  投稿者:凡人 - 2009/02/28(Sat) 23:00  No.6438 
http://en.wikipedia.org/wiki/Kochen-Specker_theorem
をパッと読んだところでは、「状況依存性定理」によって否定されるのは、局所的な隠れた変数(local hidden variable)の存在だけであって、デビッド・ボームの非局所的な変数な隠れた変数(nonlocal hidden variable)存在までは否定出来ていないようです。
尚、「レゲットの不等式」の方は、論証内容を確認していないので、私はまだ何ともいえません。
<<追伸>>
http://arxiv.org/PS_cache/arxiv/pdf/0806/0806.4429v2.pdf
のConclusionでは、
Thus, at the present moment of the development of the subject, the conclusion is that quantum mechanics does not rule out non local realism, and therefore, realism itself.
とされているので、こちらの論文では「レゲットの不等式」の破れを確認したとしても、非局所的な隠れた変数と非局所的実在論を排除出来ないというように主張しているようです。
<<更に追伸>>
数理科学2月号での筒井泉博士の主張は、もしかすると以下の論文に基いているのかもしれませんが、
http://www.citebase.org/fulltext?format=application%2Fpdf&identifier=oai%3AarXiv.org%3A0704.2529
この論文の最後の方では、
We have experimentally excluded a class of important non-local hidden-variable theories.
と記されているので、この論文では、全ての隠れた変数理論が否定されたというようには主張していないようです。
また、この論文の3ページ目では、ボームの隠れた変数理論は量子力学に従うというような記述があるので、デビッド・ボームの隠れた変数理論については否定出来なかったのではないかと思いました。

  投稿者:kafuka - 2009/03/01(Sun) 08:35  No.6439 
一言だけのつもりでしたが、、、

僕の主張の元ネタは、
数理科学 2月号 筒井泉博士の記事のp11で、
>Leggettは「局所性を前提としないある種の実在論」を満たす不等式を提示した。
>2007年に複数のグループによって、Leggettの不等式も破れているらしいことが判明した
で、凡人さんのおっしゃる通りのようです。

ただし、「非局所な実在論」というのは、非常に奇妙なものです。
「新版 量子論の基礎」p214 によると、
>物理学の前提は、局所性です。
これは、
>月の測定結果の分布は、地球の測定時になにをしようが、(分布は)変わらない
ということで、
これは
>ベルの不等式でも量子論でも「核心的な仮定」になっている
のです。
量子力学の前提は、局所性ということです。
清水博士の論旨ではありませんが、局所性を否定したら=非局所性としたら、
奇妙なことになると思いませんか?

もちろん、Entangledな場合、結果に「非局所的な相関関係」が出てきますが、
これは、理論に非局所性があるからではなく、全体の状態に「あっちとこっちの重ね合わせ」が含まれるからです。
量子力学は、どこにも、非局所論=何かが超光速で働くなんて、出てきません。

QITさんの質問と関係ない方に行ってしまい、申し訳ありません。
ただ、「It from bit !!」を理解するためには、
(ボーム的な考え方でなく)量子力学の考え方 でアプローチした方がいいと思ったのです。

  投稿者:凡人 - 2009/03/01(Sun) 10:37  No.6441 
>(ボーム的な考え方でなく)量子力学の考え方 でアプローチした方がいいと思い、少なくとも「量子力学の考え方」を知っていないと判断を誤ると思ったのです。
http://naeruge.xrea.jp/wiki/wiki.cgi?action=ATTACH&page=%A5%DC%A1%BC%A5%E0%A4%CE%CE%CC%BB%D2%CF%C0%B4%D8%CF%A2&file=bohmtheory.pdf

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%81%8B%E3%82%89%E5%AD%A6%E3%81%B6%E9%87%8F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E5%AD%A6-%E7%AB%B9%E5%86%85-%E8%96%AB/dp/4061546511
を読めば、「ボーム的な考え方」が、非相対論的な量子力学と等価な理論である事が分ると思います。
相対論的には、以下の文書の14.の部分を信用すれば、ボーム力学は、近年になって相対論的にも量子力学と等価な理論に成り得たと考えられます。
http://plato.stanford.edu/entries/qm-bohm/

  投稿者:QIT - 2009/03/01(Sun) 17:29  No.6444 
kafukaさん、凡人さん

場外乱闘っぽいので、他のスレッドをたててそちらで議論を続けて頂ければ、有難いです。

とりあえず非局所的実在論に関して、情報を集めているわけではないので。。。

ただ、最後にお二人のやり取りを見てての感想を。。

二人のコメントは資料を提示してくださるので、どんな内容でも参考なりました。

ただお二人とも、必ずしもご主張の内容をご自分で詰めていらしていないようなのに、まるでご自分の構築された理論のように立場を崩さず、議論されているような感じでした。

私は「コペンハーゲン解釈などの標準的量子力学的理解で今のところ十分」という立場です。

しかし、非局所的実在論を否定しきる立場でもありません。

もし現在までのすべての実験で従来の量子力学とある隠れた変数理論が同じ予言をなし、差がなければ、どちらも同じレベルで使える理論だと思うからです。

しかしもしkafukaさんの主張が正確であって、すべての非局所的隠れた変数理論が説明できない実験が現れていたのならば、現時点では標準的理論のほうが有用だと判断します。

ただkafukaさんの主張が正しくとも、私は凡人さんに「だから隠れた変数理論は間違っている。」とは言わないでしょう。

それはこれまでの科学の進歩の中で人類が経験してきた歴史的皮肉もあり得るからです。

例えば地動説です。コペルニクス以前に人々が地球が動いていると考えなかったのは、実は日常の経験で動いている物の上にのっているものは(結構)振り落とされることが多いという理解のためでした。だから地球が動いていたら自分たちは振り落とされているに違いないという論理を持っていたのです。

ガリレイの相対性原理やニュートンの万有引力の理解が進まないと、地動説は多くの人々に受け入れられない理論だったわけです。

一般人以外の専門家でも、地動説は下らない理論という認識でした。なぜなら
地動説提案当時に得られていた天文観測データをより正確に再現し、未来を予言できたモデルは、じつは天動説のほうだったそうです。

地動説ではまだ軌道が楕円であるということを取り入れていなかったことなどが原因です。(地動説の人たちでも円軌道が大事だと思ってました。)

しかし時代が進み、金星の満ち欠けなどの観測精度の高いデータを人類が得ると、地動説のほうが説明できる現象が増えました。また楕円軌道を取り入れて、天体軌道の予言精度も天動説を凌駕しました。

今では地動説が常識となるまでになりました。

20世紀の例ではゲージ理論の歴史もあります。

ヤンとミルズがゲージ理論を提案したとき、パウリをはじめ多くの人たちが批判を浴びせ、まともに扱われませんでした。

それはゲージ不変性を保ちながらゲージベクトル場が質量を持つように思えなかったからです。

実験では光子以外のスピン1の素粒子が質量を持っていることは知られていました。

しかしノーベル賞をとった南部先生のお仕事や、その後それを発展させたヒッグスの理論によって、ゲージ場も理論的に無矛盾に質量を持てることがわかり、また繰りこみ可能性も証明されて、一気にゲージ場の理論は認知されたのです。


このようなことが量子論においても今後起きないとも限りません。だから未来の人に笑われないように、私は念のため、「あくまで2009年の今のところ、得られている実験データを説明するのに非局所的隠れた変数を必要としていない」という言い方をいたします。

ご自分の信じる宗教のように、相手の話を聞く耳を持たずに、互いに自説を繰り返すのは不毛ですね。

あと念のためですが私が上で述べた立場だからと言って、今の凡人さんのままでは非局所的隠れた変数理論を議論したいとは思いませんので、よろしくお願いします。


  投稿者:kafuka - 2009/03/02(Mon) 08:12  No.6446 
また、掲示板を汚してしまいました。
EMANさん、皆様に、お詫びします。

僕も
>「あくまで2009年の今のところ、得られている実験データを説明するのに非局所的隠れた変数を必要としていない」
という立場をとることにします。
ありがとうございました。

「あっちとこっちの重ね合わせ」とか不明確なことを書きましたが、
ベルの不等式については、「新版 量子論の基礎」を参考にして、自分なりに詰めています。
http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/57638789.html
http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/57642231.html
http://blogs.yahoo.co.jp/kafukanoochan/57651504.html
ただ、まだまだ詰めが甘いと思いますので、コメント頂ければ、幸いです。

  投稿者:QIT - 2009/03/02(Mon) 19:27  No.6449 
kafukaさんwrote:「「あっちとこっちの重ね合わせ」とか不明確なことを書きましたが、ベルの不等式については、「新版 量子論の基礎」を参考にして、自分なりに詰めています。」

↑すみません。kafukaさんは御自分なりに具体的計算をおさえられていらっしゃったことは、わかりました。よく詰めていないという部分は取り消さしていただきます。

ただ
kafukaさんwrote:「ただ、まだまだ詰めが甘いと思いますので、コメント頂ければ、幸いです。」
というのは、こちらのスレッドでなくて、ご自分で新しいスレッドを立ちあげて、そちらでコメント募集をして頂けませんか?たぶんkafukaさんのページにコメントという意味だと思いますが、最後まであまりに無神経だと思います。

  投稿者:EMAN - 2009/03/03(Tue) 09:09  No.6452 
 kafukaさんと凡人さん以外はこの件について特に提供する情報はないと考えて黙っているのだと思います。 私もそうでしたが淋しい感じなので出てきました。 ホイーラーが it from bitって標語を唱えてること自体初耳でした。

 でもこれくらいのことは最近の人はみんな薄々感じてるんじゃないでしょうか。 コンピュータが普及したせいで、自分たちの世界をヴァーチャルワールドに例えることも話が通じるようになってきましたし。

 科学史の中には良くありますね。 理論的にも実験的にもまだ確かな基盤がない内に、高名な学者が予言するようなことを語っていたりして・・・まぁ、そういうのは誰もかも何か思うことを語っているものですけど、後の歴史家が面白いからという理由でその「当たった予言」を取り上げてそれが有名になったりします。

 it from bit が、物理の新しい展開を予兆する言葉なのか、諦め含みの言葉なのか、後の歴史が決めることでしょうけれど。

 物理と情報理論を結びつける話としては、結構出てきてますね。 ブラックホール絡みで、ホログラフィック宇宙とか、量子力学版のマクスウェルの悪魔の話とか。

  投稿者:QIT - 2009/03/03(Tue) 11:12  No.6454 
EMANさん


>淋しい感じなので出てきました。



ありがとうございます。

 
>量子力学版のマクスウェルの悪魔の話とか。


これは具体的に何のことを指しているのでしょうか。古典力学ではなく、量子力学版ということですよね?量子的マクスウェルの悪魔の議論というのがあるのでしょうか。ちなみに「ブラックホール絡みで」というのはこのマクスウェルの悪魔の部分にもかかっているのでしょうか。

  投稿者:EMAN - 2009/03/03(Tue) 11:43  No.6455 
> 量子的マクスウェルの悪魔の議論というのがあるのでしょうか。

 私が統計力学のページに「情報は熱を持つか」というタイトルでマクスウェルの悪魔の記事を書こうとして調べていったところ、予想していたよりも、あまりに奥が深い話だったので挫折中なんです。

 wikipediaの「マクスウェルの悪魔」の項目にも少し書いてあるようですが・・・、あれ? 少し内容が変わってて分かりにくくなってるな。(ああ、大丈夫、気のせい。)

 この話は古典的にはいったんは解決したかのように見えたけれども、最近まで議論が続いていたとか、量子力学的観測によってピストンの中の粒子がどこにあるかが確定した瞬間にエネルギーが取り出せるとか、観測問題と情報と、熱力学的エントロピーを結びつけるような話です。 私もまだ詳しくは分かりません。

 ブラックホールは、宇宙で起きていることの全てはブラックホールの表面の出来事だ、とか、ブラックホールの蒸発とともに吸い込んだものが持っていた情報はこの世から消えるのかどうか、とか、これも熱力学的エントロピーと情報の関連の話で似てますが、悪魔とは直接は関係ないですね。 あるかも知れんですけど。

  投稿者:QIT - 2009/03/03(Tue) 16:07  No.6460 
EMANさん

レス、ありがとうごさいました。お忙しいところ、すみませんでした。

EMAN-SAN wrote:「wikipediaの「マクスウェルの悪魔」の項目にも少し書いてあるようですが、(中略)量子力学的観測によってピストンの中の粒子がどこにあるかが確定した瞬間にエネルギーが取り出せるとか、観測問題と情報と、熱力学的エントロピーを結びつけるような話です。」の部分で、「このwikipediaの「マクスウェルの悪魔」は」というのは下記の

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%82%AA%E9%AD%94

のページのことでしょうか。見てみましたが、基本的には古典力学におけるマクスウェルの悪魔の話のようです。量子論との絡みは

wiki wrote:「観測過程を量子論における収縮を伴う量子状態の観測だとみなすと、この議論はシュレーディンガーの猫に類似している。」

という、アナロジーでしかないコメントしか見つけられませんでした。他のページのことを教えてくださったのでしょうか。

それとも、このアナロジーの部分がもしかしたら「あれ? 少し内容が変わってて分かりにくくなってるな。(ああ、大丈夫、気のせい。)」の部分に当たるのでしょうか。背景を知っていると、この部分からもっと深く量子論との関連が読み取れるものなのでしょうか。

頂いたコメントにありました「量子力学的観測によってピストンの中の粒子がどこにあるかが確定した瞬間にエネルギーが取り出せるとか、観測問題と情報と、熱力学的エントロピーを結びつけるような話です。」の部分が、It from bitとも関係がありえそうなので大変興味があります。もうすこし詳しくご解説頂けないでしょうか。


  投稿者:EMAN - 2009/03/03(Tue) 16:48  No.6462 
 量子論に本質的に関係があるか、単にバリエーションの一つとして挙げられているかは詳しく調べたことがないので分からないけれど、「情報エントロピー」「マクスウェルの悪魔」で検索すると、そういった話題がぼちぼち出てきます。ベネット以降の話にまで踏み込んだものは、まだあんまり多くはないですね。 

たとえば、
http://d.hatena.ne.jp/hiroki_f/20080804/1217872241

うーん、関係ありそうで、無さそう・・・。
でも検索してると量子コンピュータの話もちらほら目に留まるし。
といった程度ですよ。 私の知ってるのは。

  投稿者:QIT - 2009/03/03(Tue) 18:06  No.6468 
EMANさん

お忙しい中、参考HPありがとうございました。

こちらで得られそうな情報は最大限抽出できたと期待して、このスレッドはここで終了ということにさせて頂きます。

追伸:統計力学のノートの順調な完成を期待しております。


  投稿者:EMAN - 2009/03/03(Tue) 18:11  No.6469 
> 追伸:統計力学のノートの順調な完成を期待しております。

 ありがとうございます!
 (仕事が回り始めたー。しばらく引っ込みます。)

  投稿者:kafuka - 2009/03/03(Tue) 18:29  No.6470 
> 量子的マクスウェルの悪魔の議論というのがあるのでしょうか。

専門家の方には常識的な内容なのかもしれませんが、
「数理科学」2008年11月号に「Maxwellのデーモンと情報熱力学」沙川貴大
という記事があります。
章のタイトルは、
1.情報は物理的
2.熱力学と情報
3.シラードエンジン
4.微小系の非平衡統計力学
5.量子デーモン         ← 量子的マクスウェルの悪魔では?
6.情報熱力学の第二法則
参考文献
4) K.Maruyama,F.Nori, and V.Vedral, arXiv: 0707.3400(2007) 
です。
内容についての説明は、僕には無理です(熱力は赤点でした)

それから、
>量子力学的観測によって、、、確定した瞬間にエネルギーが取り出せるとか
については、
数理科学 2009年2月号 「量子エネルギーテレポーテーション」
が関係あるかもしれません (僕のレベルでは???)

多少でも、名誉挽回になればうれしいのですが、、、
(書いている途中でスレッドが終わったようです。また、余計なことをしたようです。すみません)

  投稿者:凡人 - 2009/03/03(Tue) 23:37  No.6473 
QITさん、私もこの論議の最後に一言だけ申し上げたいと思います。
EMANさんの
>ブラックホールの蒸発とともに吸い込んだものが持っていた情報はこの世から消えるのかどうか、
の件については、こちらの論文を検討される事をお勧めいたします。
http://arxiv.org/PS_cache/gr-qc/pdf/0609/0609024v3.pdf
尚、私としましては、物質はブラックホールの事象の地平面をを通過する事が出来ないので、ホーキング放射によるブラックホールからの情報の回収については、仮想粒子対間の非局所的相関作用によって可能となると考えています。
つまり私は、宇宙の全情報は、何事があっても1bitたりとも失われてはならないと考えています。

  投稿者:QIT - 2009/03/04(Wed) 05:03  No.6474 
kafukaさん、凡人さん、情報ありがとうございました。

kafukaさん数理科学の記事見てみます。「多少でも、名誉挽回になればうれしいのですが、、、」十分名誉挽回して頂きました。ありがとうございます。

凡人さん、教えて頂いた論文検討してみます。いろいろ有難うございます。非局所的実在論については熱心な研究者がいるので、彼らがそのうちにいい成果を出して理解が深まるかと思います。


  投稿者:kafuka - 2009/03/12(Thu) 17:36  No.6586 
QITさん

今頃になって、恐縮ですが、、、

[量子のZeilinger流情報解釈]
http://blogs.yahoo.co.jp/entangled74/42394437.html
というのがあり、
コメントを読むと、「情報の方が本質的だとする」ようで、「It from bit !!」
と、関連があるかもしれません(全く根拠はありませんが)