EMANの物理学 過去ログ No.6332 〜

 ● 電磁気

  投稿者:ksk - 2009/02/05(Thu) 22:40  No.6332 
はじめまして。このサイトに来るのは2回目ですが、興味深い内容が多くて気に入ってます。
自分は今年大学受験する者なのですが、勉強していて気になったことがあったので、よかったら教えてください。

コンデンサー回路についてですが
起電力Vの電池に直列に抵抗RとコンデンサーCを繋いで、電荷0の状態からコンデンサーを充電し終えると、CVの電荷が溜まり電池はV×CV=CV'2 の仕事をして、エネルギー収支から抵抗Rでのジュール熱はCV'2/2 となりますよね。 ('2は二乗のつもりです)

これは分かるのですが(今思ったんですが、だったら書かなくてよかったですね。でも消すのもなんなんで)
ここで思ったのですが、抵抗Rを繋がないでコンデンサーを充電した場合も静電エネルギーと電池の仕事は同じですから、CV'2/2分のエネルギーがどっかで失われていることになりますよね?これっていうのは導線でのジュール熱や電磁波として失われるとでも思っておけば良いんですか?


それともう一つ、相互誘導によって、鉛直に立ててある鉄心に巻いてある一巻きコイルが上下する現象について(トムソンリングって言うんですか)なんですけど、
これは相互誘導によってコイルに流れる電流が磁場から力を受けて動くってことですよね? このとき力を受ける原因の磁場は鉄心内のものなのか、鉄心外の微弱なものなのか。また、どっちにしてもその成分はほぼ鉛直ですから、だとすると力を受ける方向はコイルの中心方向か外方向かで、コイルが上下運動する方向にはほとんどきませんよね。この微弱な力によってコイルが動くってことですか?

良ければお返事お願いします。

  投稿者:EMAN - 2009/02/05(Thu) 23:08  No.6333 
> これっていうのは電線でのジュール熱や電磁波として失われるとでも思っておけば良いんですか?

 まぁ、そういうこと。
 抵抗を繋がなくても、導線や、電池自体にはわずかな抵抗があるので、
抵抗 R の代わりに抵抗 r が繋がっていると考えれば
最初の話とまったく同じことで、
ほとんどがジュール熱に変わったと言えるわけですね。

 こんな答えだと、理想に燃える若者としては、
じゃあ、抵抗が理想的にまったくの 0 だったら?
とか聞きたくなるでしょう?

 しかし抵抗が 0 だと電流は無限大になるわけで、
現実の問題から掛け離れてしまうのです。

 それに、電池の内部抵抗ってやつは高校では
詳しく習わないと思うけど(今でもそうなんかな?)
現実には本当に無視できない存在なんですわ。
 回路に流せる電流の最大値(電池の性能)を示しているとも言える。

  投稿者:EMAN - 2009/02/06(Fri) 10:00  No.6334 
> トムソンリング

 科学館などでも見かけますね。
 具体的な装置の配置には色々ありますので憶測で話しますが、
その鉛直の鉄心は相互誘導を起こしやすいように置かれています。
(この辺は詳しく話す必要はないかな。 本題ではないんで。)

 質問の文からすると、kskさんは、鉄心に平行に走る磁力線のみを
思い浮かべておられるようです。
 その場合、kskさんの考えは正しくて、一巻きコイルが
「力を受ける方向はコイルの中心方向か外方向か」ですね。

 一巻きコイルの他に、磁場を作るためのもう1つのコイルがあるはずです。

 そいつが作る磁場の形を考えてみたらどうでしょう。
 ちゃんと説明が付くと思いますよ。

  投稿者:yuya - 2009/02/06(Fri) 13:48  No.6337 
kskさん、はじめまして。

EMANさんの
> こんな答えだと、理想に燃える若者としては、
>じゃあ、抵抗が理想的にまったくの 0 だったら?
>とか聞きたくなるでしょう?

> しかし抵抗が 0 だと電流は無限大になるわけで、
>現実の問題から掛け離れてしまうのです。

に付け加えるほどのことでもありませんが、
じゃあ抵抗を限りなく小さくして極限を取ったら……って考えても徒労に終わるんですよね。

例えば抵抗を1/100にすると、(対応する各瞬間での)電流が100倍になり、
単位時間あたりの発熱は100倍になりますが、
充電にかかる時間が1/100に短縮されるので、結局トータルのジュール熱は変わりません。
つまり、抵抗の大きさを変えても、同じ結果を「早回し」で見ることができるというだけで、
「抵抗ゼロ」の場合を仮想・類推することはできないわけです。

もっともこのことは、そもそもジュール熱が( $CV^2/2$ という)
抵抗の大きさによらない値として求まっていることを考えれば、当然なわけですが。

……なんて、たいして役にも立たないことを書きたかったわけではなくて、
下記のページのアニメーションが面白かったので紹介したくなったのでした。
http://www4.osk.3web.ne.jp/~moroko/physics(elec)/condenser2/condenser2.html
(URLに括弧が入っていて、うまくリンクされませんね。コピペしてください。)
「ぎゃはは、でも、要するにそういうことだよね」と思っていただければ。

  投稿者:ksk - 2009/02/06(Fri) 20:30  No.6339 
EMANさん、yuyaさんお返事ありがとうございます。

>トムソンリング
確かに鉄心の磁場しか考えていませんでした。納得です。アホでした(^^;)

>ジュール熱
よくわかりました。確かにRに依らないということは抵抗がどうであっても関係ないってことですよね。
授業で習ってました。抵抗が小さければ強い電流が瞬間流れてCV'2/2。抵抗が大きければ弱い電流が長く流れてCV'/2ってことですよね。

一定電流で電荷を運んでジュール熱を限りなく小さくする場合も、
結局、電流を一定にさせるための外力としてジュール熱分の仕事が必要だということなんですかね。


>yuyaさん
アニメーション面白かったです。爆笑でした。

  投稿者:hirota - 2009/02/10(Tue) 10:24  No.6353 
コンデンサーに充電する場合、コンデンサーに電荷が溜まるにつれて電圧が変わるはずですが・・

  投稿者:yuya - 2009/02/10(Tue) 11:06  No.6354 
hirotaさん:

>コンデンサーに充電する場合、コンデンサーに電荷が溜まるにつれて電圧が変わるはずですが・・

えと、もしかして私が間違ったことを書いてしまったのでしょうか?
もしそうであれば、ぜひ、もう少し詳しくご指摘くださいm(_ _)m

  投稿者:hirota - 2009/02/10(Tue) 11:31  No.6355 
>間違ったことを書いてしまったのでしょうか?
いえいえ、yuyaさんへの指摘ではありません。
最初のkskさんが電圧一定で計算してるのかと誤解しただけです。(見直したら、ちゃんと/2が付いてたのを見落としてただけと分かりました)
ついでに、ホントに抵抗なし(電池の内部抵抗もなし) の状況も考えてたのでゴチャゴチャになってしまいました。

  投稿者:yuya - 2009/02/10(Tue) 13:06  No.6356 
hirotaさん:
>いえいえ、yuyaさんへの指摘ではありません。

了解です。(^^)

  投稿者:TOSHI - 2009/02/11(Wed) 10:13  No.6357 
 どもTOSHIです。

 思いつきですがキャリア=電子?の電荷をe,質量をmとして導線の中の運動速度をvとするvに比例する電気抵抗があれば電池とコンデンサ由来の電場Eがあるとして運動方程式はmdv/dt=eE−αvです。両辺に単位体積当たりの電子数Nとeを書けて電流密度をi=Nevとすればdi/dt=Ne^2E/m−αiと成ります。抵抗がゼロでないならdi/dt=0としてi=σEとなるのがオームの法則で導線の断面積S,電流I=iS,電圧V=EdよりId=iSd=σSEd=σSVからR=d/(σS)と置けば普通のV=IRが出ます。

 しかし抵抗ゼロならαがゼロなのでmdv/dt=eEより超伝導のLondon方程式の一部:di/dt=Ne^2E/mが成り立つはずででdi/dt=0としたオームの法則は成り立ちません。記号がダブりますが電池の起電力をE,コンデンサに蓄えられた過渡電圧をV(t)とすると電場=(E−V(t))/dとなるのでdI(t)/dt=[Ne^2S/(md)](E−V(t))となりコンデンサの容量をCとするとCV(t)=∫(0→t)dtI(t)となりフル充電までの時間をTとするとQ=∫(0→T)dtI(t)でしょう。

 これで計算するとどうでしょうかね。。もっとも元々過渡電流の話なので抵抗あってもオームの法則使わなければ同じ答えなんでしょうけど。。計算めんどくさいのでここでヤメました。
                      TOSHI

  投稿者:yuya - 2009/02/13(Fri) 01:45  No.6362 
TOSHIさんの式に従って計算してみましたが、どうもよく分かりません。
私の計算間違いの可能性も高いので、吟味いただけると幸いです。

時刻 $t$ においてコンデンサーに蓄えられた電気量を $q(t)$ とすると、

<tex>\frac{\D}{\D t} q(t) = I(t)</tex>

<tex>\frac{\D}{\D t} I(t) = \frac{Ne^2 S}{md}\left[E - \frac{q(t)}{C}\right]</tex>

 $\omega^2 = Ne^2 S / mdC,\ A = CE$ と置くと、第2式は
<tex>\frac{\D}{\D t} I(t) = \omega^2 [A - q(t)]</tex>

これらに $q(0) = 0$ を考慮して解くと

<tex>I(t) = A\omega \sin(\omega t),\ q(t) = A[1 - cos(\omega t)]</tex>

と周期関数になり、 $q(t)$ は「フル充電」のはずの $q(t) = A(= CE)$ を
通過して最大 $2A$ にまで達することになります。

超伝導のこととか何も知らないのですが、
「抵抗ゼロ」って、こういうヘンなことが起こるのでしょうか?

  投稿者:TOSHI - 2009/02/13(Fri) 20:39  No.6364 
 どもTOSHIです。
>yuyaさん。。

 計算お疲れさまです。

 抵抗がないとしても熱損失はあるはずですから現実には電場だけで閉じているわけではなく,電場の変動=変位電流などに伴なう磁場の発生などを考慮して電磁波による熱損失をジュール熱損失相当のものとしなければ,∫QdQ/C=Q^2/(2C)というフル充電時のコンデンサのエネルギーと辻褄合わないでしょうね。。

 London方程式には磁場BもありきっとBの発生に伴なう電場Eの変化等を連立させないと正しい式にはならないのでしょう。。

                        TOSHI

  投稿者:TOSHI - 2009/02/13(Fri) 20:49  No.6366 
PS:電気交流回路などで見たことがある無損失回路だったか分布定数回路だったかの話を思い出しました。抵抗によるRIdIの損失がないなら電気振動によるインダクタンスのLIdIの損失がありましたね。要するに上に書いたのと同じく磁場による損失です。超伝導体ってRだけじゃなくLもゼロだったかな???                      TOSHI

  投稿者:yuya - 2009/02/14(Sat) 09:49  No.6369 
TOSHIさん、ご教示ありがとうございます。

計算結果を見て、「おぉ、これぞ超伝導の神秘か!?」などと期待してしまいましたが、
あのままではあまり意味のある結果ではないようですね。
とりあえず「磁場についても加味する必要があるらしい」ということで納得し、
ゆっくり勉強していきます。

  投稿者:nomercy - 2009/02/14(Sat) 16:46  No.6371 
横から失礼します。

電気抵抗が零の場合の電気回路を議論されているようですが、
電気抵抗零と超伝導は同じものではありませんので注意。
超伝導は、完全反磁性(マイスナー効果)で特徴付けられます。
そして、その反磁性電流は散逸がありません。

とりあえずは、超伝導は忘れて電気抵抗が零という条件のみ考慮するのが良いと思います。

  投稿者:TOSHI - 2009/02/15(Sun) 21:50  No.6378 
 どもTOSHIです。

 超伝導は具体的に電気抵抗が全くゼロでジュール熱による散逸がゼロの現実の例です。そして電池(内部抵抗ゼロの超伝導電池)を超伝導体導線でつないでいわゆるショ−トさせる充電をしても,結局フル充電では半分のエネルギー損失がなければコンデンサーの持つエネルギーとつじつまが合いませんから,ということで,しろうと考えで超伝導体は抵抗ゼロのいい例だと思ったのですが,もちろん思考実験レベルで止めるなら超伝導体を考える必要はないでしょうね。

 ただし思考実験あるいはゼロでない電気抵抗Rがあるとして計算してR→0の極限をとるとしても同じです。そもそも過渡現象で計算すると抵抗Rはcancelして結果はRにはよらないという理論的な結論が得られます。

 しかし超伝導体だろうと何だろうと現実のR=0の物体では,それと合わないとか例外であるとかいって理由なしにその例を切り捨てるとしたら,「なんだ実験とは合わない理論なのか。。」ということになって,そもそも経験科学としての自然科学,物理学の理論としては全くナンセンスになると思います。

 ただ,これのために超伝導まで引き合いに出すのは大げさで,コンデンサーのエネルギーを説明するだけのためにわざわざ超伝導の性質を勉強しなくても,実際可能なのだから,そこまでするのは本末転倒でしょうというのならご意見同感です。

 もちろん,最初からR=0とするのと,R→0とするのでは答が違うということでしたら,これは素粒子の計算ではよくある話でたとえば赤外発散のくりこみなどではその通りなので,超伝導を例に出すと例外になるのかもしれません。

 しかし超伝導体から電気抵抗による熱散逸がないのはその通りでしょうが,それらを含む系全体が断熱で閉じた孤立系でないとしたらコンデンサーの容量超過という意味での過充電は不可能でしょうから,充電までの瞬間程度の過度時間の減衰しない正弦波のような振動電流のせいで超伝導体の外部に電磁波が発生するか何かでエネルギーが逃げるというようなモデルを想定するのも教育的で面白いのでいかがかなと思った次第なのですが。。。

 もっとも私自身がしろうとなので私自身に教育的なのかな??
                       TOSHI

  投稿者:nomercy - 2009/02/18(Wed) 21:21  No.6384 
超伝導という要素を除いた、簡単なところから考え始めては?
という程度の提案でした。
超伝導まで含めて考えられればすばらしいと思います。

超伝導と完全導体で違いがあるのかなあ?
気になりますね。

  投稿者:yuya - 2009/02/19(Thu) 12:04  No.6385 
nomercyさん、ご指南ありがとうございます。
おっしゃるとおり、私に関して言えば「超伝導体」と「完全導体」の(定義上の)違いも知りませんでした。
(完全導体で考えても、やっぱり[6362]の計算結果はあまり意味がないのかなぁ?)
いろんな議論についていけるよう頑張ります(^^;)