EMANの物理学 過去ログ No.6254 〜

 ● 角運動量ベクトルについて

  投稿者:storm - 2009/01/08(Thu) 21:52  No.6254 
はじめまして、stormと申します。
あまり知識が無いため、回転運動で頭を悩ませております。。私が読んでいる”機械実用力学”という本(國枝正春 理工学社 1999)中の説明がよくわかりません。
どなたかこの本を持っていて、説明していただける方がいらっしゃいましたら教えていただきたく。。

わからないところは、122ページ目から始まる”同調式動吸振器の遠心力振り子”というものの説明です。同じ絵がレポート問題?として以下サイトに載っていました。(ただし、問題のみで、説明は有りません)

http://www.hee.k.u-tokyo.ac.jp/lecture/2005/report5.htm

前記書籍中で、よくわからないのは書籍中123ページに載っている図7・3で、”角運動量ベクトルHがz'軸周りに回転している”というところです。124ページには”いま、ベクトルHはz'軸まわりに回転しているから〜”と書かれていますが、なぜそうなるのかよくわかりません。
どうしても、角運動量ベクトルHはモーターの回転主軸を通りさらに重心を通る平面内を動くように思えてしまいます。

ものすごく基礎的なことを聞いてしまっているかもしれませんが、何分、知識が乏しく。。申し訳ありませんが、どなたか教えていただけないでしょうか?よろしくお願いします。


  投稿者:yuya - 2009/01/09(Fri) 00:00  No.6255 
stormさん、はじめまして。

[6254]
>”角運動量ベクトルHがz'軸周りに回転している”
(中略)
>どうしても、角運動量ベクトルHはモーターの回転主軸を通りさらに重心を通る平面内を動くように思えてしまいます。

この2つは矛盾しておらず、どちらも正しいと思います。

stormさんのおっしゃる平面自体が、モーターの軸を中心に回転していきますよね。
各平面にひとつずつベクトルHを描き込むことができるわけですが、
いくつかのHをまとめると、図のようになります。
http://www.geocities.jp/abreverse/furiko.jpg

  投稿者:storm - 2009/01/09(Fri) 04:56  No.6258 
yuyaさん、はじめまして。ご返信ありがとうございます。これは、ベクトルの考え方の基本的なことなんでしょうね・・・。どうもベクトルの考え方を忘れているようです。勉強しなおさなければ・・・(^-^;)

どうもz'軸自体も回転主軸まわりを回転しており、私はz'軸上の点Gを1つとして考えられないようです。これが、回転主軸がz'軸であれば簡単に考えられますが・・・。また、系全体が角速度Ωなのはわかり、点Gにおいても角速度はΩなのはわかります。しかし、書籍中の図7・3のようにz'を回転軸のように考えて、z'軸周りにΩの回転矢印を書き込むことができないのです。。。私は、角速度ベクトルと周速度をごっちゃにしちゃっているのかなぁ(^-^;)

大変恐縮ですが、EMANさん他の記事でこのあたりのことを解説していらっしゃるものがありましたら紹介していただけないでしょうか?おそらく基礎的なことなので、どこか書籍等でも解説されているかと思いますが、自力ではどうも探し当てられません。

お手数でなければ、よろしくお願いします。ご返答、ありがとうございました。

  投稿者:hirota - 2009/01/09(Fri) 16:44  No.6260 
ある点を中心に角速度Ωで回転してる場合、別の点を中心に見ても角速度Ωで回転しています。
角速度に限らず、ベクトルとは自由に平行移動して良いもので、それがあるからベクトルの和を平行移動でつないで定義する事が出来ます。(位置ベクトルは別)
ベクトルについては基礎的な説明があったはずですが、角速度をそういうベクトルとして良い事は自分で確認した事なので説明を見た記憶がありません。(確認は簡単です)

  投稿者:yuya - 2009/01/09(Fri) 19:27  No.6261 
>どうもz'軸自体も回転主軸まわりを回転しており、私はz'軸上の点Gを1つとして考えられないようです。
>これが、回転主軸がz'軸であれば簡単に考えられますが・・・。

図を描いてみました。
http://www.geocities.jp/abreverse/furiko2.jpg
青い棒がz'軸、赤い矢印が角運動量ベクトルです。

これを上から見下ろすと、こんな感じになります。
http://www.geocities.jp/abreverse/furiko3.jpg

ここで、たくさんあるz'軸を全て一箇所にまとめると、前回の絵
http://www.geocities.jp/abreverse/furiko.jpg

のようになることが分かると思います。

>しかし、書籍中の図7・3のようにz'を回転軸のように考えて、z'軸周りにΩの回転矢印を書き込むことができないのです。。。
>私は、角速度ベクトルと周速度をごっちゃにしちゃっているのかなぁ(^-^;)

確かに図7・3には、ベクトルHの先端の軌跡(点線の円)に「Ω」と書かれていますが、
この軌跡をたどるのは、あくまで角運動量ベクトルです。
(角速度ベクトルΩは常に真上を向いています。)
物体が角速度Ωでモーター軸のまわりを一周する間に、
このベクトルHの先端もz'軸のまわりを一周するので、
これを比喩的に「(ベクトルHが)角速度Ωで回転する」と言っているわけです。

  投稿者:storm - 2009/01/11(Sun) 18:14  No.6266 
hirotaさん、yuyaさん、
ご返答ありがとうございます。返事遅れてしまい、すみません。

確かにhirotaさんの言うようにベクトルは平行移動していいのですよね。私の中でこの辺があいまいになっていたようです。ありがとうございました。

yuyaさん、丁寧なご説明ありがとうございました。たくさんあるz'軸周りの角運動量ベクトルも、”ベクトル”だから平行移動してよかったのですね。なんとなくこの辺が私の中でしっくりときていなかったようです。また、ベクトルHの上の「Ω」も比喩的に表したものだったのですね。すっきりしました。ありがとうございました。

  投稿者:storm - 2009/01/13(Tue) 20:38  No.6267 
お世話になります。
追加の質問で申し訳ありませんが、角運動量ベクトルが傾いていた場合、回転物体は角運動量ベクトルを角速度ベクトルの向きに一致させるように自己の向きを変えていくのでしょうか??(慣性乗積の影響)
EMANさんの記事中にも”Lがこのような傾きを持っていないと、Nという回転力の存在が出て来ないのである。”とあります。
私の今までの理解は、NはLが角速度ベクトルの向きに一致するまで働き、一致したところでNはゼロになる。このとき、角速度ベクトルの向きは慣性主軸に平行になっているため、角運動量ベクトルは角速度ベクトルと同じ方向の成分しか持たないため、物体は傾かない。というものですが、この考えはあっているのでしょうか?
ここで疑問が出てきました。たびたび書籍の内容で申し訳ありませんが、前出書籍(機械実用力学 國枝正春 理工学社 1999)の図(P123、図7・3)がまた理解できません。図ではHの向きが右側に倒れています。HがΩの向きに合うように物体が倒れるとすると、図の物体は反時計回りに回転することになります。しかし、各慣性主軸周りの慣性モーメントの大きさを見ると、時計回りに回るように思えます。この物体はどちらに倒れるのでしょうか??
たびたびの質問で申し訳ありませんが、教えていただけないでしょうか?よろしくお願いします。

  投稿者:hirota - 2009/01/14(Wed) 12:33  No.6268 
慣性系で見た場合、角速度ベクトルは角運動量ベクトルの周りを回り続け、一致することはありません。(エネルギー散逸がある場合は一致に向けて近づいていくが、最大慣性主軸の周りに回転するように近づくため、小さい慣性主軸の周りに回転していた場合は始め遠ざかる)
なお、書籍は持ってませんので引用した質問には答えられません。(そもそも本など読まずに自力で勝手に導出したから、書籍ではどのように説明しているのか予想できない)
No.6213の運動方程式に具体的な数値を入れれば、答えが分かるんじゃありませんか?

  投稿者:FNBO - 2009/01/14(Wed) 17:18  No.6269 
横やり大変失礼致します。
電子スピンについて上向き下向きがありますが、エネルギーのポテンシャルには相違があるのでしょうか?またあるとすればどちらが高いのでしょうか?どなたかお教えくださいませ候。。

  投稿者:EMAN - 2009/01/15(Thu) 10:50  No.6270 
> 電子スピンについて上向き下向きがありますが、エネルギーのポテンシャルには相違があるのでしょうか?

 難しいことは分からんですが、外部磁場がない状況ならば上向きだろうが下向きだろうが同じだろうと思います。

 ただ、スピンがどっち向きかをはっきり知るためには外部磁場がないといけない。 で、外部磁場があるとき、電子の磁気モーメントの向きが同じ方がエネルギーが低くて、反対向きならエネルギーは高い。(スピンの向きと磁気モーメントの向きが反対なので言葉使いに気をつけないといけない。)

 電子がその場でくるっと回って、外部磁場と同じ方向を向くことができれば、あまったエネルギーを放出できるけれども、角運動量保存があるから、勝手な回転はできない。 だからポテンシャルという考え自体はあまり役に立たないように思います。

 しかし、エネルギーに差があるなら、電子のスピンの出現確率にも差があって良さそうだ、という考えも出てくる。 そういう意味の質問なんでしょうか?

  投稿者:FNBO - 2009/01/15(Thu) 21:04  No.6271 
EMANさんお返答有難うございました。
>そういう意味の質問なんでしょうか?
いえ、深い意味もなく質問しましたとおりの単純なものです。       わからない事はできるだけネット上で探すのですが、どうにも見つからないものはこちらでお聞きした方が早いと思いまして。。またよろしくお願いします。

  投稿者:EMAN - 2009/01/16(Fri) 10:10  No.6272 
> いえ、深い意味もなく質問しましたとおりの単純なものです。

 私もそれ以上聞かれても分からないので一安心です。
 もっと深い意味の質問が隠されていたら、
他の人にお任せするしかないな、と思っていました。

 角運動量の議論に参加する余裕がなくてごめんなさい。

  投稿者:FNBO - 2009/01/17(Sat) 08:08  No.6273 
またひとつどなたかご教授願います。ディラックの空孔理論について言葉だけで説明してあるサイトはよくあるのでなんとなく意味する事はわかるのですが、、その導出においてシュレディンガー方程式を相対論的に拡張すると負のエネルギーが見出せるというのはなぜ、またイメージ的にどういった具合なのでしょうか?

  投稿者:EMAN - 2009/01/17(Sat) 10:22  No.6274 
> またひとつどなたかご教授願います。

 FNBOさん、ここは角運動量の議論してるところだから、
全く関係ない話をして邪魔するのは失礼ですよ。

 ディラックの空孔理論は私も量子力学のページの第4部で
「言葉だけで」説明していますけれど、その「ディラックの海」という
記事へ至るまでの過程を読んでみて下さい。
 数式が少し出てきただけで降参するようなら、
言葉だけの説明で諦めて満足するより他にないでしょう。

 その上で、もっと具体的な質問が出てきたら出来る範囲で答えます。
 その時は、他の議論を邪魔しないように新しい話題で投稿して下さい。

  投稿者:yuya - 2009/01/17(Sat) 11:34  No.6275 
stormさん、

まず、外力を加えている場合と加えていない場合を混同しないことが重要だと思います。

EMANさんの記事はもっぱら外力が働いていない場合の話であるのに対し、
その書籍の状況は、モーターから適切な外力を加えて初めて実現されることに注意してください。

>EMANさんの記事中にも”Lがこのような傾きを持っていないと、Nという回転力の存在が出て来ないのである。”とあります。

記事の一部(『慣性乗積の意味』というセクション)だけを読むと、
外力を加えなくても角運動量ベクトルHが倒れ込むように思うかもしれませんが、
それは剛体の姿勢との相対的な話であって、実際にはHは一定で(角運動量保存則)、
角速度ベクトルΩのほうが変化します(このことは、続く『角運動量保存』セクションの冒頭に書かれています)。
初めからΩとHの方向が一致しているのでない限り、ΩはHのまわりを「みそすり」変化します。

>私の今までの理解は、NはLが角速度ベクトルの向きに一致するまで働き、一致したところでNはゼロになる。
>このとき、角速度ベクトルの向きは慣性主軸に平行になっているため、角運動量ベクトルは角速度ベクトル
>と同じ方向の成分しか持たないため、物体は傾かない。というものですが、この考えはあっているのでしょうか?

これはおそらく「外力を加えなかった場合」の話をされているのだと思いますが、上述のとおり、誤っていると思います。

さて、ほっとくと変化してしまうΩを一定にしようと思うと、書籍の問題のように、適切な外力を加える必要があります。
この外力(のトルク)によりHは変化し、結果としてHのほうがΩのまわりを「みそすり」します。

>この物体はどちらに倒れるのでしょうか??

というご質問に対しては、「どちらにも倒れないようにモーターが力を加えている」と答えるのが正しいことになります。
(図7・3のΩの巻き矢印や点線上の矢頭が図7・1と逆になっているのはなぜなのだろう?
図7・3のほうは「ちょっとだけ下から見上げた図」なのかな。本を持っていない方には分からない話でごめんなさい。)

剛体の回転については、私自身がつい最近、とても、とぉ〜っても悩みました。
自分の理解を試すつもりでstormさんに説明を書いているので、少しでも理解しがたい点があれば
再度質問していただけるとありがたいです。

  投稿者:TOSHI - 2009/01/19(Mon) 10:09  No.6276 
 どもFNBOさん。。TOSHIです。

 FNBOさんの質問はかなり唐突ですしEMANさんご指摘のように別スレッド作ったほうがいいと思いますよ。。

 相対論では質量がmの自由粒子のエネルギーはE^2=(cp)^2+(mc^2)と表現されますから素直に書くとこれはE=±√[(cp)^2+(mc^2)]になります。

 これを量子力学の方程式にするにはE=i∂/∂t,p=−i∇を代入するだけですから平方根でないほうはKlein-Gordon方程式,平方根取ったほうはDirac方程式になります。ただ平方根そのままでは非局所場の非線形方程式になるので工夫されていますが。。

 そして,どちらの方程式でも数学という意味ではE=i∂/∂tのエネルギー固有値としてEは正でも負でも取れます。自由粒子で負のエネルギーはおかしいからと捨てたりすると実は相対論的因果律が敗れるので困るのですね。。

 角運動量の話題ではないので失礼しました。。。
                         TOSHI

  投稿者:FNBO - 2009/01/19(Mon) 20:57  No.6277 
EMANさんおじゃましました。TOSHIさんありがとうございました。。