EMANの物理学 過去ログ No.5901 〜

 ● 電場と電位に関して

  投稿者:humanoid1 - 2008/11/21(Fri) 08:23  No.5901 
EMANの電磁気学、大変役に立っております。有難う御座います。
唐突に質問なのですが、宜しいでしょうか?
電場はベクトル場、電位はスカラーポテンシャルですよね。
電場を用いて電位を導く式は
<tex> \varphi  \left(P\right) =- \int_{c}^{r}  \vec{E} *d \vec{l} =- \int_{ \infty }^{P}  \vec{E} *d \vec{l} </tex>
そして、
電位を用いて電場を導く式は
<tex> \vec{E}  \left( \vec{r} \right) =- \nabla  \varphi  \left( \vec{r} \right) </tex>
ですね。
・・・これらの式の成り立ちについて、詳しく教えて頂けませんか?




  投稿者:EMAN - 2008/11/21(Fri) 09:58  No.5904 
> ・・・これらの式の成り立ちについて、詳しく教えて頂けませんか?

 式の説明をすれば役に立てますでしょうか。
 成り立ちというのが、誰が最初にこの式を思い付いたか、という意味であれば、それは良く分かりません。 学問的発見に数えられるほどの難しい意味はないので、誰彼ともなく沢山の研究者が軽い気持ちでこのような式を書いてきたのではないかと思います。(科学史を調べてみないと分かりませんけれど。)

 最初の式は、両辺に電荷 e でもかけておけば、エネルギーの式に他なりません。
 左辺は $ e \varphi $ となり、電荷の位置エネルギーを表します。

 右辺は
<tex>- \int_{c}^{r} e \vec{E} \cdot d \vec{l} = - \int_{c}^{r} \vec{F} \cdot d \vec{l} </tex>
であり、力と距離を掛け合わせて仕事を計算する式そのものです。

 無限遠を基準にしている理由は、「電場を作っている電荷」から無限に離れた距離ではその電場は 0 であるので、そこから位置 $ P $ まで別の電荷を近づけるにはどれだけのエネルギーが必要か、という意味になるようにするためです。

 2番目の式はその逆です。
 電位を標高に、電場を斜面の傾きに例えると分かりやすいでしょう。
 傾きと距離をかければ高さになります。 それを少しずつ足し合わせていけば、途中で傾きが変化していても、合計の標高が計算できます。
 標高の微分を計算してやると、その地点での傾きが出るわけですから、電位を微分して電場が導かれるのと全く同じです。


  投稿者:humanoid1 - 2008/11/21(Fri) 13:36  No.5907 
EMAN様、丁寧な解説を有難う御座います。自分は文章力自体・・・欠乏しているみたいです。汗

成程、電位は静電気力による位置エネルギーにつながる量ですもんね。本当、勉強になります。

今回の2式の右辺に、-の符号が付いているのは、という電場に逆らって仕事をしているので、つまりは電場の逆の量と電荷量を掛けた力で、ある距離だけ仕事をしているということでしょうか?
・・・説明下手ですみません。

  投稿者:EMAN - 2008/11/21(Fri) 21:15  No.5909 
> 今回の2式の右辺に、-の符号が付いているのは、

 上り坂であるとき、その傾きは正となりますが、電場というのはポテンシャルの坂の上から下に向かう方向に働いてますから、このままでは電位を微分した値と電場の値とは逆になってしまうわけです。 それを解消するためにマイナスをつけていると考えてもいいと思います。

  投稿者:humanoid1 - 2008/11/22(Sat) 09:50  No.5911 
成程!その為に-の符号が付いているんですね。
大変勉強になりました!ありがとうございます。