EMANの物理学 過去ログ No.5330 〜

 ● 電磁気学の質問

  投稿者:郭嘉 - 2008/09/24(Wed) 00:54  No.5330 
点電荷(電荷e)の運動(速度v)による磁場の発生を求めるためにビオサバールの法則B(x)=μ0/4π・∫d3x’i(x’)×(x-x')/|x-x'|3 に電流密度i(x)=evδ3(x-z) (zは電荷の位置)を本を読んでたら代入していたのですが、点電荷の場合、電流密度といっても1つの点電荷しか単位面積を通らないからi(x)=evδ3(x-z)/|v|を代入した方がいいと思ったのですが、どうですか。どなたか意見下さったらうれしいです。
ちなみにi(x)はベクトルなのでv/|v|としています

  投稿者:大学生A - 2008/09/24(Wed) 07:07  No.5331 
左辺と右辺の次元は同じっすか?

  投稿者:郭嘉 - 2008/09/24(Wed) 09:30  No.5332 
一応本を疑って計算してみるとB(x)の単位N・A-1・m-1=μoの単位N・A-2×d3x'の単位m3×電流密度の単位A・m-2×(x-x')の単位m÷|x-x'|3の単位m3なのであってます。そして本と自分の違いは電流密度をスカラー量|v|で割るか割らないかの違いなのでこれもまた単位の間違いは無いです。

  投稿者:郭嘉 - 2008/09/24(Wed) 09:36  No.5333 
僕が言いたいのは一秒間に単位面積を通るのは点電荷1つだけなのだから電流密度の大きさはeだと思いますということです。そこを本ではevとしていたからどうなんだろうと思って質問に来ました

  投稿者:あもん - 2008/09/24(Wed) 12:17  No.5339 
えっと、電流密度は「単位時間単位面積を通過する電荷量」ですが、仮に一様な
電流を考えると、env のようになるはずです。n は電荷の数密度です。電荷が
1つだけなら、n=δ^3(x-z) のようになるので、この点については教科書の記述
でいいのです。落ち着いて考えてみてください。

ちょっと高度な話になりますが、一般には、4元電流密度が、
j^μ(x) = Σ_n q_n ∫ dx^μ_n δ^4(x-x_n)
と定義されて、その時間成分が電荷密度、空間成分が電流密度になります。

それから1個の運動する電荷についてビオ-サバールを使うのは、本当は誤りです
ね。ビオ-サバールが適用できるのは定常電流に限られます。非定常的な場合は、
より一般的なリエナール-ウィーヘルトポテンシャルを使うか、電磁場のローレンツ
変換を使って計算するのが普通です。

  投稿者:yuya - 2008/09/24(Wed) 13:17  No.5340 
敦嘉さん:

>そして本と自分の違いは電流密度をスカラー量|v|で割るか割らないかの違いなので
>これもまた単位の間違いは無いです。

スカラー量にも単位はありますから、「割るか割らないか」で単位は異なってきます。

>僕が言いたいのは一秒間に単位面積を通るのは点電荷1つだけなのだから電流密度の大
>きさはeだと思いますということです。そこを本ではevとしていたからどうなんだろうと
>思って質問に来ました

これ、私も悩まされました。
あもんさんが解説してくださったような内容まで勉強が進む前に、
自分の頭の中では点電荷と電流が独立しているのに、
運動する点電荷の電流密度が突然「evナントカ」って書いてあって、
なかば無理やりビオ・サヴァール則を適用していることに違和感を覚えました。

あまり良くないたとえ話かも知れませんが、次のように考えてはいかがでしょうか。
障子にボールを投げて穴を空けることを考えます。
このとき、球速が速いほど、障子のダメージ(?)は激しいはずです。
ボールが障子を通過するところをスローモーションで想像すると、ボールにも大きさがありますから、
ボールの先端が障子に触れた瞬間から、お尻が障子をくぐり切るまでの所要時間は、
球速が速いほど短くて済みます。
この「通過時間の短さ」が、障子をボールが通過する「勢い」を決めることになります。

電荷の場合も、ひとまず点電荷ではなく、小さくても有限の体積を持つ電荷のカタマリを想像すれば、
単位面積を通過するのにも時間がかかり、移動が速ければ速いほど、
単位時間に通過する電荷量(=電流密度)も大きくなるわけです。

これが点電荷になると悩み始めてしまうわけですが、そもそもデルタ関数は、
「大きさがあるときの考え方を、点の場合にも適用できるように編み出された便法」なので、
このように考えてよいのだと私は納得しています。

  投稿者:大学生A - 2008/09/24(Wed) 15:27  No.5341 
まず、有限の体積を持つ電荷のカタマリが運動している様を
想像し、次に、体積→0の極限を取ると、任意の時刻におけ
る電荷量、および電流の存在領域が、全空間内で唯一点に
定まるってな解釈をしてますが・・・。(^_^;)

  投稿者:郭嘉 - 2008/09/24(Wed) 17:08  No.5343 
あもんさん
点電荷の運動による電流は一様な電流と考えてよいのですか?教えてください<(_ _)>後、一様な電流とは定常電流のことと思っていいんですか?

yuyaさん
例え話が良かったです。少し理解に近づきました。

大学生Aさん
それだと話の流れからするとeと電荷の位置を表すδ^3(x-z)があれば表せそうで、いまいちvの必要性が分からないです

  投稿者:大学生A - 2008/09/24(Wed) 19:51  No.5345 
>それだと話の流れからするとeと電荷の位置を表す
>δ^3(x-z)があれば表せそうで、いまいちvの必要性が
>分からないです

なぜでしょうか?
有限の体積を持つ電荷のカタマリが運動している様を
想像すると、任意の時刻における電荷量、および電流密度
の存在領域が、全空間内で一点に留まらず、複数点(無限個
の点というべきかな?w)に及ぶでしょう。
その各々の点での電流密度はvに依存しますから、十分必要
だと思いますが?
「単位時間当たりの」という表現は、「一秒当たりの」と
同値ではありません。
ある点を通過する電荷量をカウントし始めるとして、一秒後
の数値に意味はありません。問題なのはその数が変化する
勢いです。

  投稿者:あもん - 2008/09/24(Wed) 19:52  No.5346 
>点電荷の運動による電流は一様な電流と考えてよいのですか?

いえ、違います。

>一様な電流とは定常電流のことと思っていいんですか?

まあそれでもいいです。

要するに、例えば初等的に電流密度の式を導くとき、v△t×△S の直方体を考え
て、その中の電荷が時間間隔 △t の間に断面積 △S を通過するという考え方を
するでしょ? よって、電流密度は i = env△t△S/△t△S = env.
これは一様で定常な電流を想定していますが、△t や △S が小さい極限を考える
と、別に一様でも定常でもある必要がなくて、局所的に i=env という式がいえる、
ということです。

  投稿者:郭嘉 - 2008/09/24(Wed) 22:09  No.5347 
今までの説明でだいぶ分かりました。
電荷が有限の大きさをもつものとしてこの電荷が単位面積を通過するのにΔt秒かかるとする。そうすると1/2×Δt秒の時はだいたい半分くらいの電荷量しか通過していないから電荷量はこの時点では半分くらいになるはずだが、速さが先の2倍ならこの時点で通過する。
こういう意味で速さが関わってくるということでよろしいのでしょうか?

  投稿者:あもん - 2008/09/25(Thu) 11:32  No.5352 
>電荷が有限の大きさをもつものとしてこの電荷が単位面積を通過するのに
Δt秒かかるとする。そうすると1/2×Δt秒の時はだいたい半分くらいの
電荷量しか通過していないから電荷量はこの時点では半分くらいになるはず
だが、速さが先の2倍ならこの時点で通過する。

はい。そういう考え方でよいと思います。あるいは私が言ってた考え方から、
電流密度を i(x)=σ(x)v(x) と定義しても同じようなことになるでしょう。
ここで x は時空点 (t,r) のことで、σ(x) は電荷密度、v(x) は速度場です。
物質を連続体(流体)と捕らえる方法では、電流密度はこのように定義されます。

逆に物質を点粒子と考える方法では、ちょっと抽象的ですが、4元電流密度を
j^μ(x) = Σ_n q_n ∫ dx^μ_n δ^4(x-x_n)
で定義し、そうすると、
∂_μ j^μ(x) = 0
∫_V d^3 x j^0(x) = Σ_{時刻 x^0 に領域 V 内にある粒子} q_n
が導けるので、その時間成分が電荷密度、空間成分が電流密度と解釈されます。
(まあこっちはエレガントな方法なんですが、ちょっと難解です。)

  投稿者:hirota - 2008/09/26(Fri) 12:02  No.5363 
SI とか MKSA とかの 4元単位系 [ L M T I ] (長さ, 質量, 時間, 電流) で表せば、電流の次元は [ I ]、電流密度は [ L^-2 I ]、電荷は [ T I ]、電荷密度は [ L^-3 T I ]、速度は [ L T^-1 ]、電荷密度×速度は [ L^-2 I ]=電流密度