EMANの物理学 過去ログ No.5001 〜

 ● 質問

  投稿者:酒井 - 2008/08/16(Sat) 00:02  No.5001 
すみません.教えてください.
相対性理論の,計量とは何か,のところで共変座標が出てきます.
これは別の文献(Web?金谷一郎,ベクトル・複素数・クオータニオン)では斜交座標系においてブラ(量子力学のブラベクトルと同じ?)と呼ばれるそうです.このブラは斜交座標系において非常に重要な量で,例えばベクトルAのノルムは直交座標系のように成分の平方和で表すことが出来ず,ブラとの内積になるそうです.

|A|^2=a1'a1+a2'a2

ここで(a1',a2')はブラベクトル,(a1,a2)は通常の反変ベクトルです.これを拡張して2つのベクトルAとBの内積は,斜交座標系では,次のように表されるそうです.

(A,B)=a1'b1+a2'b2

つまり斜交座標系では,ブラベクトル(共変ベクトル)と反変ベクトルの内積として定義されるそうです.
このように斜交座標系では,ブラベクトルがベクトル演算の基本として定義されているというのですが,本当でしょうか?
ただし前述の文献ではミスプリントがあるらしく,計算式はどうしても合いません.また他に文献を当たっても,この辺のことは曖昧でうまく探せませんでした.
なにかよい本があれば教えてください.


  投稿者:EMAN - 2008/08/16(Sat) 05:49  No.5003 
>(量子力学のブラベクトルと同じ?)

 複素数が出てくるかどうかというだけで、構造は同じですよね。
 私は量子力学以外でブラベクトルと呼ぶのは
あまり見たことがありませんが、
(多分、数学寄りの本をあまり読まないせい)
そう呼んでも間違いじゃないと思います。

> ブラベクトルがベクトル演算の基本として定義されているというのですが,本当でしょうか?

 そうですよ。
 私の解説でも、それは書いてあったと思いますが・・・
うーん、今読み返すと、はっきりは書いてないかなぁ。

 例えば、
http://homepage2.nifty.com/eman/relativity/variant.html
の中の「二つは打ち消しあう」ってとことか、
斜交座標に限らなければ、
http://homepage2.nifty.com/eman/relativity/parallel.html
の中の「ベクトルの長さ」ってとこが
それについて説明している部分です。

 私の説明はストーリー重視ですので、
そこだけ読んでも分かりにくいかも知れません。
 しかしこれだけのためだけにわざわざ教科書を
探すほどのこともないと思います。

  投稿者:hirota - 2008/08/18(Mon) 10:27  No.5016 
直交座標系でベクトルのノルムが成分の平方和で表されるのは、ピタゴラスの定理で斜辺の長さが直交 2 辺の平方和で表されるのと同じ意味ですから、当然ながら斜交座標系では成り立ちません。(内積も同様)
斜交座標系で反変ベクトル (ケットベクトル) どうしの内積に相当するのは、計量テンソル g (↓ij ) を使った Σg (↓ij ) a(↑i ) b(↑j ) ( i,j による和, ↓↑は添字の下付き,上付きを示す) なので、a(↑i ) を共変ベクトル (ブラベクトル) に変換した a(↓i )=Σg (↓ij ) a(↑j ) で表せば、内積 (ブラケット) は Σa(↓i ) b(↑i ) ノルムは a^2=Σa(↓i ) a(↑i ) となります。(共役複素数は省略)
でも、実 4 次元ベクトルの相対論と複素無限次元ベクトルの量子論を同じ言葉で記述するのは紛らわしいだけでメリットは無いと思うけど。(特に、無限次元での計量テンソルなんて数学的に定義できるかどうか? なので、上の説明は雰囲気のみ)