EMANの物理学 過去ログ No.4919 〜

 ● ウィグナーの友人についてのEMAN様の問い

  投稿者:kafuka - 2008/08/08(Fri) 07:48  No.4919  <Home>
EMAN様の問いは、
>状態が確定したのはどの時点だろう。 
>どの答えが本当なのかを知る方法があるのなら教えてもらいたい。
です。
僕の答えは、、、

1.「ψの収縮」は、非物理過程である(というのが前提です)
2. 物理過程でないものに「現実の時間に対応する時間座標」は、定義できない
3.「ψの収縮は、どの時点で起きるか」というのは、「どの時点」が「現実の時間」であるなら、

  「どの時点か」の答えは存在しないので「知る方法」はない

4.物理過程でないものにも「時間的な順序」は、定義できる場合があります。
  「どの時点」が「時間的な順序」であるなら、

   ψの収縮の時点は、「測定の過程」だと思います。
   理由:
   R. Glauberの1963年の論文で、被測定系に測定器の一部を加えた複合系を
   ひとつの量子系として扱うと、
   (i) 被測定系に対して射影仮説を用いたのでは実験と合わないケースがある
   (ii) 測定器に対して射影仮説を用いれば常に実験と合う整合した理論ができる
    http://as2.c.u-tokyo.ac.jp/~shmz/zakkifiles/07-06-05.html より抜粋
   補足:
   射影仮説には2つの役割があります。 http://as2.c.u-tokyo.ac.jp/archive/amo2007added.pdf のp27
   (A)異なる測定値に対応する量子状態の間の干渉をなくす。
   (B)干渉のなくなった複数の量子状態の中からどれかひとつを選び出す。

   僕は、(A)も(B)も「測定の過程」だと言っているわけではありません。
   (A)は、被測定系=観測対象のデコヒーレンスでいいと思います。
   (B)が「測定の過程」だということです。

ただし、ウオルボーンの実験のように「後で持ち寄って計算しないとわからない」場合も含めると
正確に言うは、難しいです。
「測定器の物理的機構による測定情報の処理過程」かな?
(測定器がアナログ素子だけで出来ていても、しいて言えば、そう言えると思います)

尚、「人が認識した時=脳の情報処理機構が処理した時」という主張は、
「ウィグナーの友人の問題」として扱うべきだと思います。

  投稿者:凡人 - 2008/08/08(Fri) 08:12  No.4920 
ボーム力学によれば、状態関数は実関数となり、厄介な観測問題は存在しない事になるので、私はボーム力学に懸けています。