EMANの物理学 過去ログ No.4643 〜

 ● 量子力学についての質問

  投稿者:まいけるそん - 2008/07/19(Sat) 15:57  No.4643 
シュレディンガー方程式を満たす波動関数が複素数とならなければならない理由とは何でしょうか??

  投稿者:凡人 - 2008/07/19(Sat) 20:04  No.4645 
>シュレディンガー方程式を満たす波動関数が複素数とならなければならない理由とは何でしょうか??
この問いに対する答えは、「シュレディンガー方程式にiが入っているから」といえると思うのですが、「何故シュレディンがー方程式にiが入っているか?」と問えば、「シュレディンガー方程式が波動関数を複素関数と仮定しているから」というのが答えとなると思っています。
詳しくは、EMANさんの以下の文書が参考になると思います。
http://homepage2.nifty.com/eman/quantum/schrodinger.html

  投稿者:hirota - 2008/07/22(Tue) 10:24  No.4655 
どのような表現の量子力学だろうと交換関係は満たさないといけない。
そして、交換関係には「 i 」が入ってるから複素数は避けられない。

  投稿者:甘泉法師 - 2008/07/23(Wed) 16:40  No.4660 
こんにちは 
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量子力学では、状態をあらわすベクトル(ケット)があり、|A>のようにあらわします。
各ベクトルに長さ(の2乗)という量が考えられます。それを求めるために|A>と
かけあわせ(=内積)て長さ(の2乗)を与えるような対のベクトル(ブラ)、<A|というのを考えます。かけあわせて中の棒はひとつ省略して <A|A>=ベクトルの長さの2乗、正の実数。 ふたつあわせてブラケット(括弧)というのは考案したディラックのしゃれです。

三角合成したケットベクトル |A>=|B>+|C> に対するブラベクトルは
             <A|=<B|+<C|
内積をとると
<A|A>=<B|B>+<C|C>+<B|C>+<C|B>
<A|A>-<B|B>-<C|C>=<B|C>+<C|B>

左辺はベクトルの対どうしの内積の和差なので、実数。
右辺にある違うベクトルの対の内積というのはどういうものかわからない。わからないので複素数になることも許容する。が、この式からわかることは <B|C>+<C|B>=実数 つまり <B|C>と<C|B>は複素共役。 内積が複素数でいいなら係数だって複素数でかまわないわけでケットベクトル α|A> のブラベクトルは <A|α* 。αは複素数、α*はその複素共役 とすればよいなどなど。

さて、波動関数ψ(x)というのは
 |表したい状態>=∫ψ(x)|x>dx  と
状態ベクトルを座標xのベクトル|x>のいろいろな値の重ね合わせであらわしたときの係数のこと。 係数が複素数であることは上記のように自然です。 

というわけで
>シュレディンガー方程式を満たす波動関数が複素数とならなければならない理由とは何でしょうか??
回答 シュレディンガー方程式を満たす波動関数が実数でなければならない理由がないから
となります。 とぼけすぎでしょうか。

=甘泉法師=

  投稿者:kara - 2008/07/23(Wed) 20:28  No.4663 
こんにちは。

スピン1/2の場合でかんがえてみます。

スピン1/2の状態は、ある方向(z方向とします)についてアップ|+>かダウン|->の二つの状態の重ね合わせであらわせます。

x方向のアップとダウンはどう表せるでしょうか?

xアップ|x+>やxダウン|x->について、z方向の測定をすると、アップとダウンが等確率になるので、重みは同じです。
なので、とりあえず、xのアップを
|x+>∝|+>+|->
としてみます。するとxのダウンは、これと直交するので、
|x->∝|+>-|->
になります。展開係数は、まだ実数で事足ります。

次に、|y+>がどうなるか考えます。
|+>に重ね合わせる、|->の係数はどうなるか。|+>の係数を1にとると、|->の係数は、絶対値1になるので(yアップ|y+>やyダウン|y->について、z方向の測定をすると、アップとダウンが等確率)、実数だとすると、+1、-1の選択肢しかないですが、これだと、x方向のアップダウンにかぶります。
結局、複素数の+i、-iを使うほかなくなるわけです。

|y+>∝|+>+i|->
|y->∝|+>-i|->