EMANの物理学 過去ログ No.4155 〜

 ● 再びエントロピーの疑問です

  投稿者:pyonta - 2008/06/10(Tue) 19:06  No.4155 
統計力学の本を読んでいましたら一次元調和振動子の例
H = p^2/2m + mω^2x^2/2
が載っていまして、この場合の分配関数は
Z = kbT/hω (hバーが書けませんでした)
となります。これによりヘルムホルツの自由エネルギーFと内部エネルギーEを求めると
F = kbT ln kbT/hω
E = kbT
となります。これよりこの場合のエントロピ−を求めると
S = (E-F)/T
= kb(1 + ln kbT/hω)
となり、T→0の極限でS→−∞となるとあります。古典論では不成立ともあります。これはどういうことなのでしょうか?計算は理解できるのですが、結果であるエントロピー−∞が想像できません

無知ですいません。誰か教えてください。

  投稿者:kara - 2008/06/10(Tue) 19:50  No.4156 
こんばんは。

一次元調和振動子
H = p^2/2m + mω^2x^2/2
の分配関数を計算すると、
Z=(n=0 to ∞)exp(-hbar ω(n+1/2)/(kT))
=[2sinh(hbar ω/(2kT))]^(-1)
になると思います。もっとも、T>>hbar ω/(2k)のところだと、sinh(x)=x+o(x^3)で、
Z〜kT/(hbar ω)
の近似ができるけれど、T→0では、使えない近似です。 

  投稿者:pyonta - 2008/06/10(Tue) 20:20  No.4157 
ありがとうございます。
明解で助かりました。

つまり,私の疑問においては
「量子論的な統計力学を用いなければ,T→0の極限ではエントロピー-∞というおかしな結果が出てしまう」
という解釈でよろしいのでしょうか。

  投稿者:kara - 2008/06/10(Tue) 20:47  No.4158 
>「量子論的な統計力学を用いなければ,T→0の極限ではエントロピー-∞というおかしな結果が出てしまう」
という解釈でよろしいのでしょうか。

本のことはよく分らないですが、古典論で、位相空間積分で計算すると、確かにZ=kT/(hbar ω)になるので、おそらくそういうことなのでしょう。物理的には、温度が低くなると、エネルギー準位の不連続性がものをいうようになって、連続性が前提の計算と合わなくなるということかと思います。

  投稿者:pyonta - 2008/06/10(Tue) 20:52  No.4159 
ありがとうございました。
とてもすっきりしました。