EMANの物理学 過去ログ No.3891 〜

 ● 準静的過程と可逆過程

  投稿者:CarotStamp - 2008/05/05(Mon) 23:56  No.3891 
はじめまして、CarotStampと申します。

現在、熱・統計力学を勉強中で、「準静過程と可逆過程」の関係が解らず、EMANの記事(熱力学ー不可逆過程ー可逆過程と準静的過程)を読ませていただきました。

この記事の中で、EMANさんは
1.「準静的過程ならば可逆過程である」と同時に「可逆過程ならば準静的過程である」。つまり「可逆過程と準静的過程は同じである」。
2.「準静的過程でありながら不可逆な過程が存在する」。
と、お書きになっています。

はじめこの記事を読んで納得したのですが、
このGWに帰省し、学生時代に購入した、砂川重信著『物理入門・上』岩波書店を開くと、151頁に以下の様な記述がありました。
「可逆過程はかならずしも準静的過程ではないが、準静的過程は可逆過程である」
つまり、準静的過程は可逆過程の特別な場合だと言うことです。

EMANの「記述1」と異なる見解が述べられいますが、真偽の方はいかがなんでしょうか?

追伸
「記述2」についても、考え直してみると、スッキリしません。
可逆過程と準静的過程が同じものであるということは、「記述2」は「可逆でありながら不可逆な過程」が存在すると述べていることになってしまいます。「可逆でない過程」が「不可逆過程」ですから、何かおかしいですよね。

  投稿者:EMAN - 2008/05/06(Tue) 00:36  No.3892 
 はじめまして、Carot Stampさん。
引用された砂川先生の本と比べると全く逆になってますね。

 私も再勉強しないともう確かなことが言えないくらいに
忘れていますが、「記述1」と「記述2」の矛盾については、
こういうことです。

 つまり、「記述1」は大体正しいけれども例外がありますよ、という意味で「記述2」を書いてます。

 その例外については「ジュール・トムソン効果」の記事
http://homepage2.nifty.com/eman/thermo/jt_effect.html
の中で次のように書いてます。

****************************************************
 準静的でありながら不可逆過程。
 前に「準静的過程は可逆過程だ」と説明したが、
それを全く覆すような実験である。
 このような、系の全体では平衡ではないが
部分的に平衡状態が保たれた状況を
「広義の準静的過程」だと見なすことがある。
 「広義の準静的過程」を含める場合、
可逆過程だとは限らないということだ。
****************************************************

 あとは、砂川先生の書かれた意図と、
私が書いた意図とを比べて判断しなきゃいけないのですけど、
私自身が前提を忘れてしまっていますから、
他の人に頼った方がいいかも知れません。
 ゆっくりでいいなら私も考えますが、
明日からしばらく、他にやることがありますので・・・。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/06(Tue) 10:57  No.3893 
 言葉の定義において、「準静的過程」とは「変化の各時点で平衡状態であるような可逆過程」のことですから、「準静的過程は可逆過程である」わけですが、実際には途中で一箇所でも非平衡状態を経るような過程は不可逆になってしまうことが証明できてしまうので、結果的に両者は同じ意味になってしまう、ということでよいのではないでしょうか。
 ただし、「可逆過程」という言葉を、最初と最後が必ずしも「平衡状態」でないような変化についても用いるのであれば話は別です。
 単独では平衡状態にあるような2つの系Aと系Bを同時に考える場合、系Aと系Bを併せて一つの系A+Bと考えた場合、両者の温度が等しくない限り、系A+Bは平衡状態ではありません。
 「準静的過程」の定義は、その定義により変化の各時点で平衡状態でなければならないので、当然最初と最後の状態も平衡状態でなければならないわけです。
 ですから、温度の異なる平衡系Aと平衡系Bの合成系A+Bに関する可逆過程を考えれば、これは「可逆だけれども準静的過程ではない」ことになります。

 しかし、更に「準静的過程」の定義についてもこのような「複数の平衡状態の合成過程であってそれ自身は平衡状態でない場合」について拡張すると、EMANさんが挙げておられるようなジュール・トムソン効果のような「準静的過程だけれども不可逆な過程」というのが出てきてしまうわけですね。

  投稿者:CarotStamp - 2008/05/08(Thu) 00:49  No.3894 
CarotStampです。

返信、遅れてスイマセン。

記述1で述べている「準静的過程」と、記述2での「準静的過程」は別物と言うことですね。
記述1→完全に熱平衡状態における変化過程
記述2→一部熱平衡状態が破れた変化過程

「準静的変化は可逆変化である」ことは、自明だと思われるので、
問題は「可逆変化は準静変化である(可逆変化において、非準静変化は存在しない)」と言うことが言えるか? だと思うのですが。。。。

Stromdorfさんがコメントして下さったのですが、
ごめんなさい、混乱してしまて、よく理解できていません。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/08(Thu) 22:18  No.3897 
 空気を入れた2つのシリンダーを用意し、中の空気の温度を等しく、例えば共に30度に設定しておくものとします。
 そして、一方のシリンダーはピストンを無限にゆっくり引っ張ってから戻し、もう一方のシリンダーは逆に無限にゆっくり押してから引っ張って、それぞれもとの状態に戻します。そしてこの操作を両シリンダーに対して同時に行います。
 この過程は明らかに可逆ですが、ピストンを押したり引いたりしている間は明らかに両シリンダーの空気の温度は違います(押してから引く方は30度より常に高く、引いてから押す方は30度より常に低い)。従って、両シリンダーを合わせて一つの系と見なした場合は、これは平衡状態にはありません。なぜなら2つの系を併せた系が平衡状態にあるのは、両者の温度が等しい場合のみだからです。
 つまり、この両シリンダーを併せた系に行った操作は、可逆だけれども準静変化ではないことになります。

  投稿者:hirota - 2008/05/09(Fri) 17:08  No.3899 
その論理だと、シリンダー1つでも同じでしょう。

  投稿者:waki - 2008/05/09(Fri) 23:25  No.3900 
Stromdorfさん、
シリンダー同士で熱のやり取りがある場合の事を言っているのですよね?

  投稿者:ASA - 2008/05/10(Sat) 06:47  No.3903 
熱のやり取りがあるなら、なぜ温度差が生じるのか理解できません。無限にゆっくりとピストンを操作しているならその間に2つのシリンダ内の空気は熱平衡状態になり、温度差儺→0です。
 熱のやり取りがないとすると孤立系とみなせるので、hirotaさんの指摘のように無意味です。

 どちらの場合でも説明になってません。

  投稿者:murak - 2008/05/10(Sat) 07:45  No.3904 
熱力学については、自分ではあまり良くわかっているという実感が無いので、コメントしにくいのですが、私自身は、準静的過程と可逆・不可逆という話は概念的に全く別であると感じています。つまり準静的過程の中には可逆なものもあれば不可逆なものもあるし、可逆過程であっても準静的なものあれば、そうでないものもある。

そもそもの話、準静的過程というのは平衡状態をある連続的パラメータ(時間ではない)に従って並べたもの(つまり、熱力学的相空間における或る曲線)でしかなく、それは現実的に起こる物理的変化を必ずしも反映していない。というのは現実に起こる物理変化は(厳密には)その途中に必ず非平衡状態を挟むと考えられるからです。(本当に平衡状態しかとらないのであれば、状態変化も起こらないかもしれない。この意味では、系が或る状態から別の状態へ平衡状態のみを経由して変化する準静的過程というものは或る意味とても不自然なものだ。)しかしながら、特にエントロピー変化の無いような準静的過程を考えると、ある意味でそれを近似する[*]ような現実的な可逆変化の列を構成することが出来るし、また現実的な可逆変化に対し、その近似である準静的過程を見出す事が出来るという意味において、(しばしば)「準静的過程と可逆過程は大体同じ」というような言い方をする事があるのだと思います。

この意味では、現実的な可逆変化でありながら、準静的過程とみなせないものは普通に存在しているわけですし、準静的過程であって不可逆なものも、そして多分不可逆変化を近似しているとみなせる準静的過程もあるという事なのでしょう。

[*]これは例えば、準静的過程を表す曲線上にとった任意の点列に対し、それらの点を(近似的に)順番に通ってゆくような可逆変化の列を構成できるというような意味。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/10(Sat) 08:02  No.3905 
>wakiさん、ASAさん

 もちろん、両者に熱のやり取りがない場合を考えます。
 それから、両者がそれぞれ孤立系であっても、それらを併せて一つの系と考えることに何の問題もありません。
 そういう「合成系」は、それぞれが平衡状態にあっても、合成系としては平衡状態にあるとは限らない、というだけです。
 この場合、合成系が平衡状態にあるための必要十分条件は、両者の温度が一致することであることです。

 一般に、非平衡状態の熱力学を考えることは非常に困難ですが、ある系がいくつかの部分に分割できて、それぞれが平衡状態にある場合、そのような系は熱力学的考察が容易で、例えばエントロピーという概念を考えることができます。なぜなら、全体のエントロピーを、個々の平衡状態にある部分のエントロピーの和として定義すればよいからです。
 このような系の各平衡状態部分が準静変化するとき、個々の部分は準静変化かつ可逆変化ですが、全体を一つの系として考える場合は可逆変化ではありますが準静変化ではありません。なぜなら全体を一つの系として考えた場合は平衡状態ではなく、従って準静変化の定義「変化の途中がすべて平衡状態であるような変化」により、準静変化ではないわけです。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/10(Sat) 08:13  No.3906 
>murakさん

 私も、熱力学と統計力学は、本を読めば読むほどわかったような気がしなくなってくる、不思議な分野だと思っています。その証拠に、かの有名な学習院大学の田崎教授も、この両分野の従来の議論に異を唱えながら新しい説明を試みておられるくらいですから。

 ところで熱力学の「過程」というのは、もちろん「現実の変化」を抽象化して考えたものですから、当然「現実の変化」は厳密な意味で準静過程ではありませんが、そういうことを言ってしまうと「可逆過程」という概念も現実には存在しないので、意味がなくなってしまうと思います。
 ですから、ここは現実を抽象化した世界で考える、というのは暗黙の前提になっていると思います。
 そこで、可逆過程は準静過程か、という件ですが、「平衡状態にある部分の集合体である」y

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/10(Sat) 08:15  No.3907 
【書いている途中で誤ってEnterを押して投稿されてしまったので続きです】

「平衡状態にある部分の集合体である」ような非平衡状態まで考えると答はnoですが、非平衡状態を考えず、平衡状態のみの変化を考えるなら、両者はイコールになります。

  投稿者:ASA - 2008/05/10(Sat) 15:21  No.3909 
>それらを併せて一つの系と考えることに何の問題もありません。
 異論があります。
 系の状態を表現するに無駄な変数があり、解析コストやら計算コストがかかるという問題があります。
 一般に物理では、見通しを良くする為に変数が少ないモデルでの説明が有用ですね。

>「平衡状態にある部分の集合体である」
 その部分が孤立しているなら、集合体を考えることは物理学的には上述のコストがかかるので無用どころか有害といえるでしょう。

 hirotaさん指摘の単独シリンダーを用いた説明では何故駄目なのですか?

  投稿者:sym - 2008/05/10(Sat) 23:35  No.3910 
 横目で見ていただけでしたが、コメントさせてください。

 私は基本的に準静的であることと、可逆であることは同値であるという立場が初学者に優しく、正しい、と思っています。全体を見た後に議論すれば良いのに、途中で立ち止まって議論していると、「頭の良さそうな人が熱心に話している。要するに、重要なんだ。よくわからないけど、理解したい」となるような気がします。それよりは、「こんなもの簡単だよ。ほら、悩むところなんて無いじゃないか」と言ってあげたほうが良いのでは、、と感じました。
 言いたいのはそれなんだけですが、(というかそれは前置きでただ)面白そうなので、こっちの議論に加わって見ようと思います。

>準静的ならば可逆
 当たり前ですね。でもそれを見破る力が熱力学の偉大さの1つであるとも感じます。なので、hirotaさんを見習ってイジワル問題を1つ。

 「魔法瓶に入れた熱いお茶」お茶はゆっくりと冷めていきます。十分ゆっくりなので、この過程は準静的で、もちろん不可逆です。これは準静的ならば可逆過程であるということに反しているでしょうか。

 これの答えはすでに出てますね。

>可逆ならば準静的
 こっちは問題の立て方が難しいです。非平衡状態にあって熱の流れのあるような系を考えると不可逆な過程になるだろうし、熱の流れがない系を考えると、熱力学的に意味の無いものしか無さそうです。
 熱力学の偉大さを思い知る次第です。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/11(Sun) 08:03  No.3911 
>ASAさんwrote

>その部分が孤立しているなら、集合体を考えることは物理学的には上述のコストがかかるので無用どころか有害といえるでしょう。

 「複数の孤立した平衡状態な部分の集合体」いうのは、熱力学的に十分考察する価値のあるモノです。
 なぜなら、それは非平衡状態の中でもエントロピーを定義することのできるわかりやすいモデルの一つになっているからです。
 非平衡状態というのは、熱力学的な考察が非常に難しく、例えば風呂にお湯を溜めて放置した場合、対流が起こって上の方が暖かく、下の方が冷たくなりますが、その途中のプロセスとか、コーヒーにミルクを垂らしてから一様に混ざるまでの途中のプロセスなど。
 こういう非平衡状態の個々の時点におけるエントロピーというのをどう定義したらよいかというのは大変難しく、統計力学の問題として考察した場合、エントロピーを定義することは定義できるけれども、それが平衡状態の場合のように「一意的に」定義できなかったりします。
 ところが、そんな「非平衡状態」の中でも、「平衡状態にあるパーツの集合体」と表わされるような非平衡状態は、例外的にエントロピーが一意的に定義できて、平衡状態の場合と同じような扱いができるので、考察する価値は十分あるのです。
 「集合体を考えることは物理学的には上述のコストがかかるので無用どころか有害」というのは、平衡状態のみを考えるつもりならそう思いたくなるのはわかりますが、非平衡状態を考察したいときは、その「最もシンプルなモデル」としての価値があるわけです。

  投稿者:ASA - 2008/05/11(Sun) 10:23  No.3912 
 個々が平衡状態にある完全孤立系の集合体は、集合体としては状態変化しないわけですから、数学的エントロピーが定義できたとしても、どう考えても物理的に意味がない量ですね(机上の空論の類です)。
 物理的に非平衡状態を扱いたいのなら、統計力学に固執するなら別の統計量を用いればいいし、無理なら統計力学とは別の力学体系で扱えばいい話だと考えます。

 symさんのコメントにもありますが、準静的過程というのは、熱力学で定式化できる物理過程のお約束との理解で十分でしょ。
 入門者への説明は、準静的過程=可逆過程と割り切るべき考えます。
 

  投稿者:waki - 2008/05/11(Sun) 14:56  No.3913 
Stromdorfさん、

>「複数の孤立した平衡状態な部分の集合体」いうのは、熱力学的に十分考察する価値のあるモノです。

それは納得します。非平衡物理への取り掛かりとしては有用かと思います。が、「複数の孤立した平衡状態な部分の集合体」はやはり平衡系なのではと思います。ここに熱のやり取りが生じて、全体的に平衡系へと向かう時は、これは非平衡系であり研究する対象となりうるのではないでしょうか?また、この時に上記孤立平衡系集合体の考察が力を発揮するのだろうと思います。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/11(Sun) 16:11  No.3914 
>が、「複数の孤立した平衡状態な部分の集合体」はやはり平衡系なのではと思います。
 
 EMANさんもおっしゃっておられる「広義の準静過程」というのは、まさにこのような「複数の孤立した平衡状態な部分の集合体」における、それぞれの「平衡状態な部分」が準静過程で変化する場合のことを意味しています。
 そういう意味では「複数の孤立した平衡状態な部分の集合体」のことを「広義の平衡状態」と呼んでもいいかもしれませんが、あくまで「平衡状態」の正確な定義は、「内部エネルギーとマクロなパラメターの値を指定したとき、内部エネルギーやそれらのパラメターがその値を取るような状態のうちで、(各部分の接触も許すとして)これ以上変化できない状態のことを言いますから、複数個の孤立系の集合体は、「もしこれらを相互に接触させたとしてもそれ以上変化しない状態」すなわち「すべての孤立部分が等温な場合」のみが「平衡状態」であるということになります。
 このことは、「平衡状態に対しては、必ず温度が一意的に定義できる」ことを思い起こしても明らかでしょう。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/11(Sun) 16:25  No.3915 
>個々が平衡状態にある完全孤立系の集合体は、集合体としては状態変化しないわけですから、

 そのままでは確かに変化しませんが、それは「平衡状態」とは違うと思います。なぜなら「個々の孤立している部分の熱的接触も許す中で」これ以上変化しない状態のことを系全体の平衡状態とよぶはずだからです。
 そうでなければ「平衡状態に大してはその温度が一意的に『温度』が定義できる」という主張も成り立たなくなります。

 まあ、言葉の定義の問題に過ぎないと思いますが、「平衡状態に対しては温度が定義できる」という命題を成り立たせたいのなら、「孤立系の集合体は、熱的接触を許しても変化しない場合のみを平衡状態と呼ぶ」ことにしなければならない、ということになるわけですね。

  投稿者:ASA - 2008/05/11(Sun) 20:05  No.3916 
言葉のお遊びで物理的内容が伴ってないように思えます。

>それは「平衡状態」とは違うと思います。
局所的な「平衡状態」が成立しているケースと考えられます。

普通孤立系とは、他の系と機械的、熱的、質量的作用などのあらゆる相互作用がない系を意味していますから、平衡状態にある孤立系の集合体は、局所的な平衡状態が実現している系とみなすことができます。

>「平衡状態に大してはその温度が一意的に『温度』が定義できる」という主張
 上述の局所的平衡状態に対して局所的温度が定義できると考えられます。

 実際Stromdorfさんが提示された2つのシリンダーからなる系で、そのような局所的温度に違いが生じるとご自身で主張されておりますよ

 しかし、この2つのシリンダー間に熱的接触があるとするとある時間がたてば平衡状態が実現され2つのシリンダーの温度は等しくなります。
 普通の準静的過程では、このような平衡状態がされる過程です(温度分布を問題とする過渡的過程は、準静的過程とは区別すべきです)。
 ですから、十分にゆっくりピストンを動かすなら2つのシリンダーの温度が等しくなるので、2つのシリンダーのお話は、説明としては不適切です。

 可逆だけれども準静的変化ではないケースとしては、理想気体を入れた単独の孤立シリンダーで、急速にピストンを動かし、温度勾配が発生するケースで説明すればよいのでは? 

  投稿者:waki - 2008/05/11(Sun) 21:24  No.3917 

平衡状態の定義がそれぞれで違っているので平行線のままですね。定義はStromdorfさんの定義であっているのでしょうか?だとしたら間違いはおっしゃられていない。

  投稿者:hirota - 2008/05/12(Mon) 13:18  No.3918 
温度の違う複数の部分系からなる系には「準静的変化」がありえないなら、高熱源や低熱源を考えるカルノーサイクルに「準静的変化」はありえない。
ところで、カルノーサイクルに使えない「準静的変化」って存在意義はあるのでしょうか?

>魔法瓶に入れた熱いお茶
イジワル・パラドックスを思いついてしまいました。
お茶が早く冷めようとゆっくりと冷めようと連続変化なら同等ですから、早く冷めても準静的。逆に変化率ゼロなら無限に時間がたっても冷めないから、準静的は無変化。どうゆーことー?

  投稿者:waki - 2008/05/12(Mon) 22:57  No.3919 
hirotaさん、

Stromdorfさんの主張では、熱源を含めると準静的過程ではない、と言う事ですが、熱力学の範疇では意味を成さない議論です。しかし、非平衡系と捉える事にメリットがあるかが問題です。例えば微小な相互作用がある場合を考える事ができるか、等。…。ん?主旨と違いますね。
結局定義の問題でしょう。他は…後でくっつけますよって事だとしても、エントロピーは足し算で良いし、よくわかりません…。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/13(Tue) 06:22  No.3920 
 まあ、定義がどうなのかというだけの問題ということでいえば、wakiさんのおっしゃるとおりだと思います。
 ところで最後のhirotaさんのカルノーサイクルの例ですが、この場合、カルノーサイクルをなす部分だけを取り出して考察し、これと接触する高熱源や低熱源は含めないで考えている、ということです。
 つまり、「複数の孤立した系を合成した系」を考えることもあれば、逆に「複数の接触している系の一部を取り出してそれを考察する」ということもある、というだけの話です。そもそも後者のような系を考えることを許さないと、「等温準静変化」という概念を考えることができませんから。

  投稿者:hirota - 2008/05/13(Tue) 10:06  No.3921 
カルノーサイクルの「等温準静変化」って、エントロピー変化してますね。

  投稿者:sym - 2008/05/13(Tue) 15:00  No.3922 
>hirotaさん
今までの話の流れからいって「等温準静変化」なら、熱浴を含めて考えるということみたいなので、全エントロピーの変化はゼロになりますよ。

  投稿者:hirota - 2008/05/14(Wed) 10:12  No.3923 
熱浴は熱容量が無限大でエントロピーも無限大じゃないんですか?
「準静変化」の定義からすると、カルノーサイクルで考察する熱力学系には熱浴を含めないほうが良いのでは?

  投稿者:sym - 2008/05/14(Wed) 18:18  No.3924 
>hirotaさん
温度が変化しないのだから、エントロピー変化はΔS=ΔQ/Tで与えられるし、また、エントロピーの絶対量が問題になることもないだろうし、とくに不都合はないと思いますが・・・

  投稿者:TOSHI - 2008/05/15(Thu) 07:21  No.3925 
 どもTOSHIです。

 「系A+熱浴=系B」とすると系Aが熱浴からΔQの熱をもらうと熱浴のほうは−ΔQをもらうので系Aが他にどこかから熱量をもらう(失う)のでなければ系Bの熱量変化はゼロ(断熱)ですね。。。
                    TOSHI

  投稿者:sym - 2008/05/15(Thu) 09:20  No.3926 
ども、おはようごさいます。

系Aが外に力学的仕事をした分の熱量変化はあると思いますが、たしかに普通の用法に従えば、系Bにとって、これは断熱変化ですね。

では、部分系に熱浴を含むときに、これを特に等温変化と呼ぶってことにしては・・・

うーん、
だめそうですね。良い表現ではないし、語弊もありそうです。

追記
すいません、早とちりしました。系Bの熱量変化はゼロですね。この投稿を本当は消したいんですが、自戒の意味もこめてそのままにします。

  投稿者:hirota - 2008/05/15(Thu) 09:55  No.3927 
そうかー、熱浴を含むと断熱変化だったとは・・・気がつかなかった!
まあ、熱浴が入っても入らなくても等温ではあるけど。

  投稿者:ASA - 2008/05/17(Sat) 08:19  No.3931 
No.3897の2つのシリンダーの話ですが、
Stromdorfさんの説明がころころ変わり解りにくかったのですが
結局2つのシリンダー間には、熱交換があるでよろしいのでしょうか?

 完全断熱材で作られた1つのシリンダーに気体を入れ、その内部を熱を通す壁で区切り、両側にピストンを入れた系と考えます。

No.3903の疑問は以前解決されてないです。
1.無限にゆっくりとピストンを操作しているけれども、2つの気体が熱平衡状態にならないのはなぜか?
(一般的に固体である壁の方が気体より熱伝導率ははるかに良い)

2.途中で熱平衡状態でない状態を経由する過程なのに、自明的に可逆過程と述べておりますがこれは本当でしょうか?

 以上の2点についてお答え下さい。

  投稿者:Stromdorf - 2008/05/17(Sat) 11:08  No.3932 
>ASAさん

 No.3897の話ですが、当然ながら、両者に熱のやり取りがない場合を考えています。
 つまり複数の孤立系からなる合成系を考えたわけです。
 ですから、2つのシリンダー間に熱交換がない場合の話です。


熱のやり取りがないとすると孤立系とみなせるので、hirotaさんの指摘のように無意味です。

  投稿者:TOSHI - 2008/05/18(Sun) 12:02  No.3938 
 どもTOSHIです。

>系A+熱浴=系B」とすると系Aが熱浴からΔQの熱をもらうと熱浴のほうは−ΔQをもらうので系Aが他にどこかから熱量をもらう(失う)のでなければ系Bの熱量変化はゼロ(断熱)ですね。。。

 と書いた意図とは別の言葉にレスが集中して,定義まで問題になっている。。。あれれ?と思いました。「熱量変化はゼロですね。」ということを指摘して熱浴を系に含めるのはどうかな?熱力学といて意味があるのかな?とhirotaさんの発言をフォローするのが目的で書いたのですが、投稿寸前に,まあこれは同じことだから(断熱)と書き加えておこうとしたのですが、書かなきゃよかったかな?
                   TOSHI