EMANの物理学 過去ログ No.3127 〜

 ● 続・干渉

  投稿者:kafuka - 2007/11/30(Fri) 02:41  No.3127  <Home>
kara様
参考までに。

僕の思っている干渉項の定義は、単純で、

存在確率を表す関数をFとすると、Fは、ψ*ψとなる。(ボルンの確率解釈)
で、ψ=ψA+ψB においては、
F=|ψA|^2+|ψB|^2+(ψB*ψA+ψA*ψB)
で、第3項が、実験結果で「干渉」に対応する

です。

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 03:03  No.3128 
kafuka様。

>存在確率を表す関数をFとすると、Fは、ψ*ψとなる。(ボルンの確率解釈)
で、ψ=ψA+ψB においては、
F=|ψA|^2+|ψB|^2+(ψB*ψA+ψA*ψB)
で、第3項が、実験結果で「干渉」に対応する

はい、これは全く正しい、状態A,Bの干渉にかんする記述と思います。このスレッドの流れで言えば、状態A,Bの重ねあわせ状態にある、ひとつの光子の、自分自身の干渉、ということになります。
一方、僕は、二つの状態A,Bにそれぞれひとつずつ、二つの光子が入ったときに、その二つの状態に含まれる振動数は、電磁場として見て、干渉するかどうか、を考えていました。この場合は、量子力学だと、状態A,Bの波動関数の掛け算を考えることになります。しかし、光子をまじめに考えるには、第二量子化された形式で考えないといけません。

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 13:18  No.3129 
ものすごい状況になってきてしまいました。

このままではいけない!
この事態を収拾しなければ。
と思うのですが…
どこにつっこみを入れれば良いか迷います。

光子の描像があいまい(不正確)であることに混乱の原因がありそうです。簡単のため、とりあえず、フック状態に限定したいのですが…どうでしょうか?

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 15:58  No.3130 
>ものすごい状況になってきてしまいました。

>このままではいけない!
この事態を収拾しなければ。
と思うのですが…

すいません、僕の投稿が紆余曲折したことに原因があると思います。ちょっと、ここで、(僕自身の論点を)整理してみます。

まず、前の「干渉」スレッドで、hirotaさんの、

>では、2つのアンテナから出た電波が干渉するのは何故でしょう?
「自分自身と干渉」である以上、光子が2つのアンテナにまで非局在化してるとしか思えませんが、

から、hirotaさんは、二つのアンテナからの電波が干渉するということは、ヤングの二重スリットのときのように、

(アンテナ1)+(アンテナ2)

のような重ねあわせにある光子がたくさんあるからだ、とお考えになっていると解釈したのですが、僕は、どちらか一方のアンテナだけに由来する光子の集団でも、両方のアンテナから放出された電磁波はやはり干渉するするんではないかと思ったので、No.3126に考察を書きました。(それ以前の、統計性からの議論は、ちょっとこれには関係しないように思うので、無視してください)これで、僕としては、やはり干渉するという結論になったと思っているのですが、絶対の自信はないです。何か、これについて、お返事、コメントなどいただければと思います。

>symさん

フック状態とは何か知らないのですが、もしかすると、フォック空間のことですか?


  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 17:15  No.3131 
>karaさん

説明が足りなくて、すみません、Fock state は Fock space の element で、光子数が確定している状態のことです。

>何か、これについて、お返事、コメントなどいただければと思います。

話の流れの中で落し穴と思われるものが4つぐらいあったのですが、それを埋めずにここまできてしまったので、すぐにはコメントしづらいのです。

>(それ以前の、統計性からの議論は、ちょっとこれには関係しないように思うので、無視してください)

考え方の点で、私は大いに関係すると思います。1つ目の落し穴ですね。
これは置いておきましょうか。

では2つ目ですが、karaさん、古典的な電磁場を考えた場合に干渉するしないがどう表されるかわかりますか?

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 17:42  No.3132 
>古典的な電磁場を考えた場合に干渉するしないがどう表されるかわかりますか?

古典的には、空間的、時間的に、位相がある程度そろっていることが干渉の要件と思います。

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 17:55  No.3133 
うーん。例えば、
平面波を2つ考えて、それが受信アンテナ(例えばx=x1)で干渉するかどうかを考えるんです。干渉項があるかないかでわかりますよね。

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 18:16  No.3134 
はい、きれいな平面波同士なら必ず、干渉すると思います。強度は、電場の二乗に比例しますが、その表式に出てくるクロスタームが消えないからです。(偏光が独立でないことが要件ですが。)

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 18:31  No.3135 
単位時間当たりのエネルギーでは?

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 18:44  No.3136 
>単位時間当たりのエネルギーでは?

節のところでは、ゼロ、腹のところでは、(同じ偏光、同じ強度なら)4倍になると思います。

>>(それ以前の、統計性からの議論は、ちょっとこれには関係しないように思うので、無視してください)

>考え方の点で、私は大いに関係すると思います。1つ目の落し穴ですね。

これについては、たしかに、やはり大いに関係するという気がしてきました。No.3104の投稿で、Φを実数として、ある特定のてんに粒子を見出す確率密度を、空間積分して計算すると、まさに通常の干渉項(に、重なり積分の係数がかかったもの)が出てきますね。

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 19:11  No.3137 
大雑把に言うと、つまり、
それぞれ周波数がf1、f2である電磁波をアンテナで受信したとき、

(1)振幅を見れば(見ることができれば)、任意の周波数の電波が干渉している
(2)単位時間当たりのエネルギーのみを見れば、f1=f2の場合にのみ干渉している

ということがわかります。
言いたかった事は「干渉する」と言うだけではだめで、「何が」干渉するかをはっきりさせなければならない、ということです。

まあ物理の場合に干渉と言ったら、エネルギーのことだと思っていれば間違いないとは思います。ここまでは良いですよね。

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 19:21  No.3138 
>(2)単位時間当たりのエネルギーのみを見れば、f1=f2の場合にのみ干渉している

なるほど、見落としていた点に気がつきました。

>ここまでは良いですよね。

はい、引き続きよろしくお願いします。

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 19:43  No.3139 
その前にNo.3130での、
>二つのアンテナからの電波が干渉するということは、ヤングの二重スリットのときのように、

(アンテナ1)+(アンテナ2)

のような重ねあわせにある光子がたくさんあるからだ、とお考えになっていると解釈したのですが、僕は、どちらか一方のアンテナだけに由来する光子の集団でも、両方のアンテナから放出された電磁波はやはり干渉するするんではないか


とは、どういう意味でしょうか?意味が読み取れず困っています。
このあたりが、3つ目および1つ目の落し穴につながっていそうです。

で、その3つ目ですが、それはひとつの光子が全空間、大げさに言うと宇宙全体に広がっているということです。QEDをマクロに適用しているみたいで気持ち悪いですが、この気持ち悪さは置いておく事にしましょう。

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 20:21  No.3140 
まず、hirotaさんもそうだと思うのですが、干渉といったときに、単に、電磁場がそれぞれの和になっている、という意味で使っていました。これは、symさんが丁寧に説明していただいたことによって、エネルギーの分布の観点から言えば、必ずしも干渉といえないことが認識できました。しかし、ここでの僕の提示した疑問の趣旨からいえば、単に、古典場の和の意味で使ってもいいのです。

ヤングの実験では、光を、一度に「一個以下」なので、「自分自身と干渉」しています。二重スリットを、電波を放出するふたつのアンテナに読み替えると、(アンテナ1)+(アンテナ2)というふうに、光子の量子状態は、和(重ね合わせ)になっています。このことを拡張して、hirotaさんの文章は、古典的に、電磁場が、それぞれのアンテナからの寄与の和になってるのだから、「自分自身と干渉する(足しあわされる)」ことからして、ひとつの光子の状態がマクロに、広がって、(アンテナ1)+(アンテナ2)になっていなければならない、(アンテナ1)の光子と、(アンテナ2)の光子ということだと、重ね合わさらないから変だ、と書かれているように、読めました。そこで、そんなことはなく、(アンテナ1)の光子集団と(アンテナ2)の光子集団の電磁場も、古典場として足し算されうる、ということを確かめてみたくなった次第です。


これで、意味がはっきりしたかどうかわからないですが、僕の全くナンセンスな思い違い、ということもありえます。。。

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 21:16  No.3141 
>エネルギーの分布の観点
(ぎくっ!もう少し説明したほうが良いかな)

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ここで最後の落し穴の登場です。

「光子とは何か」

私にもわかりません。でも、断片は知っています。

karaさんは光子を表現できますか?(反語です)
よく言う光子というのは(というか何もいわなければ)フック状態の光子です。光子が1つあると言えば、|n=1>です。よく漫画で描かれる球体のぼわっとした物を想像しているかもしれませんが、この光子はあらゆる場所に存在し、かつ、その存在確率は限りなくゼロに近い、という文字通り想像を絶する状態です。広がりきっているから「マクロに広がる」こともありません。おっとっと、これは落し穴3でした。

karaさんが以前、仰っていたようにこの状態は位相さえ決まっていません。実は、n=1,2,3,…で表されるフック状態を重ね合わせると位相が見えるようになってくるのです。(聞いたことないですか?)

これでもまだ足りません。
電子を思い出してみてください。
異なる運動量をもつ平面波を重ね合わせることで、古典的な電子の対応物である波束を作りましたよね。同じように現実の光は異なる周波数を持つ平面波の重ね合わせだと考えることができます。

さて、1つの光子とは何でしょうか?

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 22:31  No.3142 
>karaさんが以前、仰っていたようにこの状態は位相さえ決まっていません。実は、n=1,2,3,…で表されるフック状態を重ね合わせると位相が見えるようになってくるのです。(聞いたことないですか?)

位相が、少なくとも期待値のレベルで決まるように、No.3126では、簡易的に(1+ak†)|0>を使いました。これを、「一光子」と書いてますが、あまり正確ではなく、「一個以下の光子」です。これは、ヤングの二重スリットでも同様かと思います。この状態について、期待値をとったら、cos(kx)のようになりましたので、

(1+ak†)(1+ak'†)|0>

を、期待値がcos(kx)とcos(k'x)になる二つの状態が励起されていると考えて、これについてまた期待値を計算したら、cos(kx)とcos(k'x)の和の形になったので、(1+ak†)|0>を、コヒーレント状態や、何か局在した状態に置き換えても、同じようにいけそうかなと、極めて漠然と考えていました。

でも、結局これは、

(1+ak†+ak'†+ak†ak'†)|0>

とも書けるので、はじめからk,とk'のフォック基底(フック状態?)の重ね合わせも含んでいるとも見ることができ、これは、「あっち」に属する光子と、「こっち」に属する光子というふうに区別することも無意味なことを示しているか、と、さきほど気がつきました。フォック基底状態は、はじめから一様に空間に広がって、あっちもこっちもないですから。。。

どうでしょう、symさんからみて、落し穴から抜け出しかけてますか?

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 23:09  No.3143 
(1+ak†+ak'†+ak†ak'†)|0>

これは真空状態と、kが1つの状態と、k'が1つの状態と、kとk'が1つずつの状態の重ね合わせ状態ですね。(追記 規格化因子とか係数とか細かいことは言いっこなしってことで…)

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>どうでしょう、symさんからみて、落し穴から抜け出しかけてますか?

うーん、私には判断できないですが、もう少しでこの長い話も終わりそうです。
そういえば埋めていなかった落し穴がありましたよね。
落し穴1には落ちていませんか?

  投稿者:kara - 2007/11/30(Fri) 23:41  No.3145 
>落し穴1には落ちていませんか?

いままでの議論から、干渉項の存在は、あの光子はこの光子と違うとか同じという議論に意味がない(たとえば、あの光子の状態とこの光子の状態の重ね合わせ状態にある光子がある、とみなすこともできうる)、というような、粒子の自他区別不可能性(hirotaさんも既に言及されてましたね。。)に関わるということが具体的に認識できたので、大丈夫と思います。

結局、hirotaさんの記述に対する違和感も、なくなってきたため、そろそろ失礼させていただこうかと思いますが、丁寧に付き合ってくれたsymさんはじめ、kafukaさん、hirotaさん、に感謝します。

  投稿者:sym - 2007/11/30(Fri) 23:58  No.3146 
落し穴1も4も埋めてないのに・・・

勝手に埋めてくれたなら、まっそれでいーや。
そろそろ寝ます。

EMANさん、お騒がせしました。

  投稿者:EMAN - 2007/12/03(Mon) 06:41  No.3147 
> EMANさん、お騒がせしました。

 あまり付いて行けて無かったけれど、
どう決着が付くのかは楽しみに見ていたのですよ。

 ありがとう。