EMANの物理学 過去ログ No.2885 〜

 ● A.I.についてについて

  投稿者:SourceCodeOf_HumanGenome - 2007/10/28(Sun) 15:03  No.2885  <Home>
単発の書き込みになるかもしれませんが、ご容赦を。
EMAN さんは、スピルバーグの A.I. が気に入らなかった、
らしいですが、
僕は、たいそう気に入りました。
今まで見た映画の中でナンバーワンでした。
と言って、僕は映画をたくさんは知りませんが。

人間ではない存在を、
人間よりもクレバーだが人間ほどにはワイズでなく、
愛情等の情緒性に欠けるため、道徳的に悪く、
またメンタルなタフさにおいて人間よりも劣る、
というお決まりのパターンで描く多くの人間ナルシシズム映画と違って、
そうしない所は、
スピルバーグの映画に共通して言える事であり、
それだけでも結構メッセージ性がある、と思います。
論理的に言うと、
ロボットに人権を与えるべきか否かはそのロボットの性能に依存する、
という非常に考えさせられる哲理を含んでいました。

恥ずかしながら、ラストシーンでは僕は嗚咽しました。
2回見て2回ともそうでした。
もう一回見ても、そう成ると思います。
つまり、再現性がある、ということで。

最初見たとき、海底でデイヴィッドが祈り始めるまでは、
ところどころ、ん?と思う部分はあったものの、
おおむね、はあ、SF娯楽映画か、と思って見ていたのですが、
海底でデイヴィッドが祈り始める辺りで、
心がグラッと来ました。

  投稿者:SourceCodeOf_HumanGenome - 2007/10/28(Sun) 18:11  No.2887  <Home>
どうも、じゃましちゃったみたいで、ごめんなさい。
私にかまわず、TOSHIさんのブログの話、どうぞ進めて下さい。

スピルバーグのA.I.を現実的な問題の比喩表現だと捉えれば、
人種差別とか、天才意識とか、そういう問題について、
なのでしょうけれど、

僕は、あの映画は、もっと原理主義的に、
人間ではない者に人権が存する可能性の指摘と、
人間ではない者に人権が存するのは如何なる場合か、
という問題についてだ、と考えた方が、
興味深いと思います。

性能の如何によって人権の有無が決まる、
という事に成ると、
あるロボットには人権を与えねば成らない、
という点は良いとしても、
それと対比して、
別のあるロボットには人権を与えない理由が、
それがヒトではなくロボットだから、という理由ではなくて、
性能が劣るから、という理由に成ってしまって、
それは酷いんじゃあないか?
という疑問が生じます。

その理屈で行くと、
性能に自信の無い人間に、オレの人権は大丈夫か?
と心配させる事に成りはしないか?
という考え方も出来るでしょう。

ラストシーンで胸にグッと来たのは、
死にも眠りもしないはずのデイヴィッドが永遠の眠りに付く、
という、理科的法則からの逸脱が生じたからです。
ただし、これに似た手口は、他の物語でも用いられた事があるらしいです。

人間以外の存在について、それを悪者にしない、
という作風のスピルバーグですが、
それでも、A.I.においては、デイヴィッドを、
か弱い存在として描く事によって、それへの同情を誘う、など、
やはり、人間以外の何かが全面的に人間よりも優れている、
という描写は避けられているのかもしれません。
最後にチョッと出て来る宇宙人も、
人間の文化を讃えているので、
何でもかんでも全て人間よりも優れている、
というタイプの存在ではなかったようです。

先日、シュワルツェネッガー主演のプレデターを、
テレビで見ましたが、
最後は結局「なんて醜い顔なんだ」でした。
つまり、プレデターという外敵が来て、
それは、道徳性を除いては、
何でもかんでも人間よりも優れているかに見えたが、
結局は、人間よりも顔が醜かった、という結末で、
この結末には笑いました。
絶対に欠点が無くてはいけないようです。
体裁として一応シュワちゃんがプレデターを倒すのではありましたが。

人間以外の存在は、人間に比べて、
表面的にはいくら優れていようとも、
肝心な点においては、人間よりも何かが欠けているはずだ、
という偏見は、
多くの映画作者によってルールのごとく守られている、
気がします。
繰り返しに成ってたら、ごめんなさい。

これを書いているだけでA.I.を思い出して涙目に成ってます。
なので、あれのDVDは他人と一緒には見ないようにしています。

前件で、再現性云々と書きましたが、
アレは余計でした。
個人の主観で再現性という言葉は普通使いませんよね。

  投稿者:EMAN - 2007/10/29(Mon) 05:04  No.2888 
 ああ! 邪魔じゃないですよ。
 週末はちょっとネットに出て来れないほど忙しいだけで。

 書き込みありがとうございます。
 人と違う意見を言うのは勇気が要って、
またとても大切なことだと思ってます。

 映画AIについての私の記事は観た直後の勢いで書いたもので、当時の気持ちとしては全く嘘は無いのだけれど、他のすでに忘れ去られた映画と違って、あの映像美や、各シーンから受けた心への印象は、今でも時々思い出されて、考えさせられるのです。

 ブログなら、こういう私の記事についての異議なんかを、その直後に書き込んで頂けて、私の考えだけが全てじゃなくて、その作品を愛している人が多くいることが他の人にも分かって頂けるのでしょうが、残念ながら私のような手書きのサイトでは手間が掛かってできません。
 システムとしては古いですよね。

 最近観る作品にはどうも共感できるものが非常に少なくなってしまって、世代が代わってしまったのかなぁ、なんて思います。 でもその作品を愛する人も多くいることにも気付いているので、最近はあまり自分の意見を書き残すのを控えております。

 どうも人を傷付けるのが怖くてね。 簡単に傷ついちゃう人も多いようですし。 個人のたわごとだと思ってくれればいいんですけど、このサイト全体が目立っちゃってね。 ・・・古い記事といえども消したくない主義なんで。

 共感できる作品が少なくなったと書いたけれど、今週の電脳コイルなんかは、イサコと一緒にぽろぽろ泣いたなぁ。

  投稿者:EMAN - 2007/10/29(Mon) 05:20  No.2889 
> 個人の主観で再現性という言葉は普通使いませんよね。

 学術的な議論でなければ、私は言葉の使用範囲については寛容ですよ。 理系が持つ共通のニュアンスを含んだ冗談とか、詩的な使用なんかでも、気持ちが良く伝わりますし。


> 僕は、あの映画は、もっと原理主義的に、人間ではない者に人権が存する可能性の指摘と、人間ではない者に人権が存するのは如何なる場合か、という問題についてだ、と考えた方が、興味深いと思います。

 そう、その観点に近いのかも知れません。 いまだにあの映画が思い出されて私に何かの問題を訴えてくるのは。 あるいは他にも、永遠とか、心とは何か、とか。 あの作品の中で人類が滅んでいたのは、あのセックスマシーンの仕業ではなかろうか、とか。

  投稿者:SourceCodeOf_HumanGenome - 2007/10/29(Mon) 16:45  No.2890  <Home>
EMAN さん、返信有難うございます。

>このサイト全体が目立っちゃってね。
>・・・古い記事といえども消したくない主義なんで。

そもそも、今頃に成って、なぜ、この話を、
僕は蒸し返したのか、という点が、
ここを読む人に伝わりにくい事に気付きました。

実は、今、僕は、
パソコンを使った音楽製作の勉強をしておりまして、
その途中で、解説書に A/I という用語が出て来ました。
その意味が分からないので Google で検索すると、
EMAN さんのA.I.についての記事に行き着いた、
という次第です。

その結果、なにか、唐突な書き込みをしてしまいましたが、
一応、このサイト内の記事についてだからお許しいただけるだろう、
と思いました。
実際お許しいただけたようで、安心しました。

>永遠とか

あ、そうそう、これは重要な点ですね。

>あのセックスマシーンの仕業ではなかろうか

この観点には気付きませんでした。

  投稿者:SourceCodeOf_HumanGenome - 2007/10/29(Mon) 16:57  No.2891  <Home>
あ、それから、

>人と違う意見を言うのは勇気が要って、
>またとても大切なことだと思ってます。

そうです、そうです。賛成です。

>でもその作品を愛する人も多くいることにも気付いているので、
>最近はあまり自分の意見を書き残すのを控えております。
>どうも人を傷付けるのが怖くてね。
>簡単に傷ついちゃう人も多いようですし。

あまり、気にしなくて良いんじゃあないですか?
どっちを向いても在るのは御世辞ばかりなり、
という事では、
言論活動というジャンル自体が誰からも見向きもされなくなります。
僕は、言論活動も、刺激的である事の方が、
人を傷付けない事よりも大切だ、と思います。
僕は傷付いたりしてませんので、ご安心を。