EMANの物理学 過去ログ No.2423 〜

 ● コンプトン波長とプランク距離の関係について

  投稿者:nob - 2007/09/15(Sat) 22:36  No.2423 
長年疑問に思ってきたことがあります。
質問させてください。

物理的な距離の最小単位とされるプランク距離は
シュヴァルツシルト半径とコンプトン波長が等しい距離とのことですが、
このコンプトン波長って何なんでしょうか?
直感的には粒子の存在確率がシュバルツシルト半径と等しくなる距離は
ドブロイ波長になりそうな気がするのです。

一応、Wikipediaで引いてみても
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%88%E3%83%B3%E6%B3%A2%E9%95%B7
コンプトン波長とは、質量mの静止した粒子と光が相互作用した
結果生じる光の波長の変化を表す。光の散乱角が90度の場合に定義された量である。
とあるだけで何でこれがプランク距離と関係あるのでしょうか?
なんだかよく分りません。

プランク距離、プランク時間とはなんとも奇妙な概念ですね。
定数で構成されているため、ローレンツ変換をかけても長さが変わらない。
これは相対性理論に見て何かおかしいような…

  投稿者:hirota - 2007/09/16(Sun) 05:09  No.2426 
止まってる粒子のドブロイ波長は無限大ですから使えないでしょうし、止まってる場合の話ですからローレンツ変換すれば当然かわる。(変換する意味はないけど)
この場合、コンプトン波長は「λ= h / m c 」の式だけに意味があるんで、定義は関係ないでしょう。

  投稿者:nob - 2007/09/17(Mon) 01:12  No.2433 
仰るとおりで、静止状態に近づくにつれドブロイ波長は無限大に大きくなります。
確かによく考えてみるとドブロイ波長は運動量の逆数だから、単純にプランク質量が算出できなくなりますね。

ローレンツ変換の件は
例えば系Aで10000プランク距離の長さの棒を用意したとして、相対速度が光速に近い別の系Bから観測した場合、10000プランク距離より縮んで(仮に1000プランク距離とする)見えるのでしょうか?(実験的にはその通りなので)
だとするとBはAに依頼すれば、Bにとってのプランク距離の1/10の精度で距離の測定が可能になるのではと思った次第です。
また棒の伸び縮みもプランク距離単位で起こるということで、相対論って時間や空間が連続的で伸びたり縮んだりすることが前提なっていると思います。
時間、空間に最小単位があるというのが今ひとつ理解できないのです。

  投稿者:凡人 - 2007/09/17(Mon) 10:02  No.2435 
nobさん
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E5%8D%98%E4%BD%8D%E7%B3%BB
によると、プランク単位系(プランク距離、プランク時間等)は、計算の便宜のためにマックス・プランクが提唱した単位系であって、これらの単位系の単位値が、必ずしも最小値となるわけではないと思います。
だから、プランク単位系があるから「時間、空間に最小単位がある」、ということにはならないと思います。

  投稿者:hirota - 2007/09/17(Mon) 13:45  No.2436 
>伸びたり縮んだり
相対的に運動している「他の座標系」から見ての話ですから、そこにいる当人には無関係。
Bさんは、Aさんの所を測ってもらって、何の意味があるんですか?
他人の所は小さく見えるというだけで、自分の所で同じ測定ができるでしょうに。
(他人に迷惑かけず、自分で望遠鏡でも逆さに覗いてたら良いんじゃない?)
>最小単位
超弦理論では、重力子はプランク・サイズの輪でその軌跡はチューブ、そのチューブで編まれた編物のような時空間には網目より細かい話は意味がない。

  投稿者:凡人 - 2007/09/17(Mon) 14:28  No.2437 
hirotaさん
>超弦理論では、重力子はプランク・サイズの輪でその軌跡はチューブ、そのチューブで編まれた編物のような時空間には網目より細かい話は意味がない。
これは、弦や弦が作るチューブの大きさが有限の大きさを持つという事だけであって、nobさんが問題にしていると思われる、背景時空(超弦理論であれば弦が動きまわれる時空)に「時間、空間に最小単位があるというのが今ひとつ理解できないのです。」という問いの答えにはなっていないと思うのですが、いかがでしょうか?

  投稿者:hirota - 2007/09/17(Mon) 15:02  No.2439 
>背景時空
超弦理論のレベルで「弦が動きまわる背景時空に最小単位がある」なんて話は聞いた事がないですね。(だいたい観測対象じゃないし、そもそもそれは時空なのか?)
問いがそういう意味なら、「そんな事はない」で良いでしょう。
まだ存在してないM理論レベルでどうなるか知りませんが。

  投稿者:凡人 - 2007/09/17(Mon) 15:33  No.2440 
hirotaさん
>まだ存在してないM理論レベルでどうなるか知りませんが。
M理論の完成が待ち遠しいですね。もし、M理論が完成したとすれば、私のような凡人の度肝を抜く、あっと驚く発見があるのではないかと期待しています。

  投稿者:nob - 2007/09/17(Mon) 16:17  No.2441 
んー。
私は超弦理論もM理論も分ってませんし、
あまり質問とは関係ないのではと。。。

質問を変えてみます。
「プランク距離って何でしょう?」
「何故コンプトン波長とシュバルツシルト半径が等しいと、ブラックホールが出来てしまうのでしょう?」
「プランク距離はローレンツ変換で伸び縮みすのでしょうか?つまり慣性系によってプランク距離は変わるのか?」

入門書レベルですが私が調べた限りプランク距離とは。
・プランク距離とはコンプトン波長とシュバルツシルト半径が等しくなる距離。
・プランク距離では重力や空間が量子化する。
・プランク距離以下の長さを図ろうとしても、プランク質量以上のエネルギーを突っ込まなくてはならず、観測対象がブラックホール化してしまい図ることができなくなる。
・存在可能な最小限のブラックホールの大きさはプランク距離、質量はプランク質量。

  投稿者:凡人 - 2007/09/17(Mon) 18:20  No.2442 
nobさん、的外れな回答をして申し訳ありませんでした。
nobさんも自らの質問に対して回答をされているようですが、私も専門家の方からの誤りの指摘を期待して、啓蒙書のレベルで調べた限りの回答をさせていただきたいと思いますので、どうか宜しくお願いします。
>「プランク距離って何でしょう?」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E9%95%B7
>「何故コンプトン波長とシュバルツシルト半径が等しいと、ブラックホールが出来てしまうのでしょう?」
http://www.netlaputa.ne.jp/~hijk/memo/quantum.html#AComptonWaveLength
によると、「ある質量の粒子が安定して存在するためには、コンプトン波長程度の広がり(大きさ)を持つ必要がある。」との事なので、この広がりが自らの質量に対応するシュバルツシルト半径と等しいという事であれば、自ずとブラックホールとなるとされるのではないでしょうか?
因みに、超弦理論とコンプトン波長、シュバルツシルト半径の関係は、以下をご覧下さい。
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~natsuume/articles/sokendai04.pdf
>「プランク距離はローレンツ変換で伸び縮みすのでしょうか?つまり慣性系によってプランク距離は変わるのか?」
これはあまり自信がありませんが、時空が量子化されていてでもいない限り、「プランク距離はローレンツ変換で」変化するのではないでしょうか?

<<追伸>>
>・プランク距離では重力や空間が量子化する。
プランク距離では重力や時空は、どのような理論に基き、どのように量子化されるのでしょうか?

  投稿者:nob - 2007/09/17(Mon) 23:52  No.2444 
凡人さん

ありがとうございます。
なるほど。
リンク先の文章から
コンプトン波長とは、ある粒子が不確定性原理で不確定になる範囲を指すようですね。
何故散乱光の波長がそうなるのかはよく分りませんが。。。

>プランク距離では重力や時空は、どのような理論に基き、どのように量子化されるのでしょうか?
私の知る限り(受け売りとも言います)ですが。
理屈は不確定性原理に似ています。
ある粒子の正確な位置を測定しようとすると、衝突させて観測に使う粒子の波長を短く(運動量を大きく)しなくてはなりません。
すると衝突させる粒子は大きなエネルギーを持ちます。
そしてプランク距離以下の長さを計ろうとすると、観測に使う粒子の持つエネルギーがプランクエネルギーを超えます。
するとコンプトン波長がシュバルツシルト半径に入ってしまうため、衝突するとブラックホールが形成されてしまいます。
しかしブラックホールの内部の情報は外に出てきませんので、衝突の様子がわからなくなります。
そんな訳でプランク距離以下の長さを図ることは不可能となります。
プランク距離を光が走る時間をプランク時間と言い、プランク時間以下の時間の測定も不可能となります。
測定不可能ということは「プランク距離未満の距離」「プランク時間未満の時間」は存在しないということで、最小単位としてプランク距離、プランク時間で時空は量子化されるそうです。

良く見ると頂いたリンク先のプランク長の説明にも、同じようなことが書いてますね。
http://www.netlaputa.ne.jp/~hijk/memo/quantum.html#APlanckLength

  投稿者:ワイル - 2007/09/18(Tue) 19:51  No.2445 
こんばんは

>>測定不可能ということは「プランク距離未満の距離」「プランク時間未満の時間」は存在しないということで、最小単位としてプランク距離、プランク時間で時空は量子化されるそうです。

というより、正確にいえば、既存の(一般)相対論や(場の)量子論では、扱えない世界、というわけです。

それで、新しい理論(超ひも理論、M理論、あるいは、ループ量子重力理論など)が必要、というわけです。

  投稿者:hirota - 2007/09/19(Wed) 20:21  No.2446 
不確定性によって真空中に質量 m のエネルギーが生まれ、光速で移動してから消滅する状況を考える。
エネルギーと時間の不確定性 ΔE Δt 〜 h により、m c^2 のエネルギーは Δt 〜 h/m c^2 の時間だけ存在できるので、移動距離は c Δt 〜 h/m c = λ (コンプトン波長) である。
すなわち、λ の距離分解能で観察すると、質量 m のエネルギーが生成消滅している。
λ がプランク距離の場合には、ブラックホールが生成消滅していることになり、相対論も量子論もムチャクチャになる。
上の計算で分かるように、コンプトン波長と同じ式になったのは単なる偶然であり、コンプトン波長の本来の定義とは無関係である。

  投稿者:凡人 - 2007/09/19(Wed) 20:47  No.2447 
hirotaさん、有難うございました。
nobさん、仰るとおりですね。(「良く見ると頂いたリンク先のプランク長の説明にも、同じようなことが書いてますね。」)(泣)
ワイルさん、もしかすると、そんなところかもしれませんね。

  投稿者:nob - 2007/09/20(Thu) 10:15  No.2449 
皆様。
返事が遅れてすみません。
ワイルさん。
なるほど。
まだプランク距離で物理法則がどうなるかは分ってないと。
だから超弦理論やM理論の話題が出てきたということですか。

hirotaさん
分りやすいコメントありがとうございます。
コンプトン波長とプランク距離の関係は偶然なんですか。
ではWikipediaのこの静止質量mという記述は本来のコンプトン波長の定義としては正しいが、量子論で使われる場合はmはそこにあるエネルギーの総和で、静止質量と限定する必然性は無いという訳ですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%88%E3%83%B3%E6%B3%A2%E9%95%B7

  投稿者:ワイル - 2007/09/20(Thu) 10:16  No.2450 
こんにちは

>>ワイルさん、もしかすると、そんなところかもしれませんね。

量子重力理論(超ひも理論、M理論、ループ量子重力理論など)の目的は、いうまでもなく、一般相対論と量子力学、ゲージ場の量子論(=特殊相対論+量子力学)との統合ですし、それらの従来の相対論や量子論では扱えない、極初期宇宙(プランク・スケール以下)とか、ブラックホール内部(シュバルツシルト半径以内)のようなものを扱えるようにしようということです。

そういった世界における空間・時間は、どっちにしろ、従来の一般相対論や量子論における空間・時間(どれも、局所的あるいは大域的に4次元ミンコフスキー時空)とは違うもののようですね(たとえば、10次元とか11次元といった高次元)。

>>M理論の完成が待ち遠しいですね。

まあ、超ひも理論、M理論、ループ量子重力理論など、どれも、私たちの存命中の完成は難しいかも知れません。
そこまで行くまで、クリアしなければならない問題も多いでしょうから(大統一理論なども、まだ完成・検証がされていない)。

また、いまだ、一般相対論(曲がった時空)と量子力学、量子論(不確定性原理)との両方の効果が必要となる実験的・観測的な現象の検出も行われていないようですし(そういう現象こそ、従来の相対論や量子論の限界を超える現象といえるでしょうね)。

  投稿者:ワイル - 2007/09/20(Thu) 10:34  No.2451 
>背景時空

超ひも理論では、「背景時空」の存在が仮定されているが、一般相対論やループ量子重力理論では、「背景時空」が仮定されてないようです。

現在の超ひも理論の時空モデルは、現在のゲージ場の量子論(=特殊相対論+量子力学)の時空モデルの延長といえるのでしょう。

一般相対論や、リー・スモーリンなどが提唱しているループ量子重力理論の時空の考えを取り込んだM理論の一つとして、リー・スモーリン自身などが展開している「Cubic Matrix」(立体行列力学、といえるか?)がありそうですが(「Cubic Matrix」についての文献は、残念ながら、まだ英語のものしかないです)。

  投稿者:ワイル - 2007/09/20(Thu) 11:16  No.2452 
もうひとつ。。。

>>「プランク距離はローレンツ変換で伸び縮みすのでしょうか?つまり慣性系によってプランク距離は変わるのか?」

>>測定不可能ということは「プランク距離未満の距離」「プランク時間未満の時間」は存在しないということで、最小単位としてプランク距離、プランク時間で時空は量子化されるそうです

まず、ローレンツ変換は、4次元ミンコフスキー時空で有効な変換です(ローレンツ変換に、4次元時空での並行移動を加えるた変換は、ポアンカレ変換とか、非斉次ローレンツ変換、といいます。また、3次元でのガリレオ変換+並行移動は、非斉次ガリレオ変換、といいます)。

一般相対論の時空モデルは、大域的には4次元リーマン時空ですが、重力を打ち消すことができる局所的な領域では、4次元ミンコフスキー時空になります(数学的には、計量テンソルから作られるクリストフェルの接続が完全にゼロになる局所領域で、4次元ミンコフキー時空になります)。

そして、特殊相対論や現在の(ゲージ)場の量子論の時空モデルは、この4次元ミンコフスキー時空です。

現代の一般相対論やゲージ場の量子論で扱うリーマン時空やミンコフスキー時空は、いずれも4次元の「なめらかな」時空です。

これは、ちょうど、楕円などの(なめらかな)曲線や(なめらかな)球面などの曲面について、その局所的な領域では、直線や平面とみなすことができる、ということと似ています。

しかし、プランク・スケールくらいになると、そういう「なめらかな」時空という考えが通用しなくなるようです。

それは、なめらかな紙や布であっても、虫眼鏡や顕微鏡などでみると、デコボコした繊維がみえてくるようなものです。

そのような時空では、もはや、ローレンツ変換(あるいは、ポアンカレ変換)が適用できないように思われます(そもそも、そこは、4次元時空でなく、もっと高次元の時空になっている可能性もあるわけで)。

そこでは、新しい変換、時空モデル、原理・理論が必要でしょう。

  投稿者:sym - 2007/09/20(Thu) 12:54  No.2453  <Home>
気になって少し探してみたら、物理定数に関するしっかりした記事を見つけることができました。こんな簡単なことでも日本語で書かれたものは、なかなか見つからないのに英語でなら、たくさんありますね。

hirotaさん
エネルギーと時間の不確定性関係って、そんな風に考えて良いんでしたっけ。時間は、観測量ではなく、ただのパラメータだと注意されたことがあるのですが、、、どうなんでしょう?

  投稿者:ワイル - 2007/09/20(Thu) 13:45  No.2454 
sym さん、こんにちは

>>気になって少し探してみたら、物理定数に関するしっかりした記事を見つけることができました。こんな簡単なことでも日本語で書かれたものは、なかなか見つからないのに英語でなら、たくさんありますね。

ウィキペディアなどでも、物理などについては、たいがい
・日本語版 ・・・ 申し訳程度の記事
・英語版  ・・・ 非常に充実していて、式の展開まで丁寧にやっていることも
という違うがわかりますね。

ところで、古典的な幾何学や、それに基づく物理理論(ユークリッド幾何学、ミンコフスキー幾何学、リーマン幾何学などや、既存の力学、相対論、量子論)で扱っている曲線、平面、曲面、時空などは、あくまでも「なめらか」(正確には微分可能)ということだが、プランクスケールの時空とか、実際の地球表面のように「デコボコ」な面や時空は、古典的な幾何学や物理理論では扱えないだろう(いわゆる、フラクタルなどの考えが必要かな?)


  投稿者:hirota - 2007/09/20(Thu) 17:38  No.2455 
>時間は、観測量ではなく、ただのパラメータ
エネルギーと時間の不確定というのは、位置と運動量のような物理量演算子の交換関係から出るものとは違って「寿命がΔtの状態は,エネルギーが幅ΔEの拡がりを持つ」というだけのものです。

  投稿者:sym - 2007/09/21(Fri) 19:31  No.2456 
>位置と運動量のような物理量演算子の交換関係から出るものとは違って「寿命がΔtの状態は,エネルギーが幅ΔEの拡がりを持つ」というだけのもの
なるほど!孤立系を考えるべきだったんですね。観測することを考えて、変に、難しくしていました。粒子が生成されたら自然に崩壊するまで待って、そのあと全系のエネルギーを測れば良かったんです。
もやもやしてたものが晴れて、すっきりしました。hirotaさん、ありがとうございました。

ワイルさん
そうですね。私は特に数式が「英語の場合、文章の一部となっているが、日本語の場合、図や表と同じ扱いとなっていることが多い」ということが気になります。

  投稿者:ワイル - 2007/09/22(Sat) 11:27  No.2457 
symさん、こんにちは。

>>時間は、観測量ではなく、ただのパラメータだと注意されたことがあるのですが、、、どうなんでしょう?

「時間」というのは、物理的実体として、存在するのでしょうか?

たとえば、「時間」というものを示せ、といわれたら、どうしますか?

時計を示す? 時計は、時間そのものではありませんね?(それは、あくまでも一種の「ものさし」あるいは、測定器ですね)

そもそも、時計は、この世のなんらかの変化をもとにして(古くは、太陽、月、星などの天体の動き、水の流れの変化などによって、近代以降では、機械的な動きによる針の変化、さらには、分子・原子や素粒子などの動き)「時間」というものを計っている感じでしょうか?

人間自身、自分の体や脳の中の分子の動きによって、「時間」を感じているようにも思います(それは、腹時計とか、生命時計といえるもの)。

そう考えると、「時間」という物理的実体は、存在するのでしょうか?

実際には、この人間自身の体の変化とか、地球上や宇宙における、いろいろな運動・変化、というものを「時間」と認識しているだけでは、ないでしょうか?

実は、一般相対性原理と量子力学の不確定性原理との両方を満たす方程式として、「ホイーラー・ドイット方程式」という、
いわゆる量子重力理論の方程式は出来ているのですが、それにおいては、「時間」というパラメータ自体が、存在しない、というのです。

佐藤文隆氏あたりは、そのことについて「時間」というのは、この宇宙において、本来は存在していなくて、なんらかの運動・変化が発生して、「誕生」した、という解釈をしています。


  投稿者:ワイル - 2007/09/22(Sat) 11:29  No.2458 
>>たとえば、「時間」というものを示せ、といわれたら、どうしますか?

これが、「空間」を示せ、といったら、簡単に示すことができるでしょうね?

  投稿者:凡人 - 2007/09/22(Sat) 13:17  No.2459 
ワイルさん
宇宙が非決定論的に発展しているとすれば、時間と宇宙の状態が独立に存在する事になるので、時間を独立な存在とみなす事が出来ると思いますが、決定論的に発展しているとすれば、時間と宇宙の状態が完全に従属することになるので、時間=宇宙の状態とみなさざるを得ないと思います。

  投稿者:ワイル - 2007/09/22(Sat) 13:48  No.2460 
こんにちは、凡人さん

>>宇宙が非決定論的に発展しているとすれば、時間と宇宙の状態が独立に存在する事になるので、時間を独立な存在とみなす事が出来ると思いますが、決定論的に発展しているとすれば、時間と宇宙の状態が完全に従属するので、時間=宇宙の状態とみなさざるを得ないと思います。

この件については、

ニュートン力学、マクスウェル電磁気学、相対論などの「不確定性原理」を考えない古典力学・古典論の範疇で、宇宙をかんげれば ・・・ 決定論的

「不確定性原理」を考える量子力学・量子論の世界 ・・・少なくとも、単純な決定論ではない(コペンハーゲン解釈であれ、多世界解釈であれ)

といえるのではないでしょうか?

ホイーラー・ドイット方程式、あるいは、ホイーラー・ドウィット方程式
http://www.a.phys.nagoya-u.ac.jp/~taka/lectures/cosmology/webfiles/cosmology-web/node74.htm
において、「時間」が消える、というのも、この方程式が、一般相対性原理+不確定性原理 に基づく、「量子」重力理論の方程式だからでしょう。

だいたい、私達の人生も、「決定論的」に決まっていたら、面白くないでしょう。

  投稿者:大学生A - 2007/09/22(Sat) 13:48  No.2461 
横レス失礼します。
アインシュタインは、
「宇宙に存在する物質がすべて無くなれば、時間と空間も一緒に無くなる」
というような意味の発言をしたと聞きかじりました。
どういうことなのでしょうね。

  投稿者:ワイル - 2007/09/22(Sat) 13:57  No.2462 
>>ホイーラー・ドイット方程式、あるいは、ホイーラー・ドウィット方程式
http://www.a.phys.nagoya-u.ac.jp/~taka/lectures/cosmology/webfiles/cosmology-web/node74.htm

古典電磁理論や古典ゲージ理論の基礎方程式は、マクスウェルやヤンミルズの方程式と、特殊相対論的運動方程式(ローレンツ力など)ですが、それらに対応する量子電磁理論や量子ゲージ理論では、(解のポテンシャルを演算子とみなす)マクスウェルやヤンミルズの方程式(あるいは、それらに対応するラグランジアン)と、その解のポテンシャルを波動関数の演算子とするクライン・ゴルドンやディラックの波動方程式(あるいは、それらに対応するラグランジアン)との組合せです。

量子重力理論のホイーラー・ドウィット方程式は、一般相対論のアインシュタイン方程式に対応する「シュレディンガー型は動方程式」です。

その解は、「宇宙の波動関数」とよばれます。

通常の量子力学や場の量子論では、観測者の我々と、観測対象の物理現象は、分かれていますが、この量子重力理論では我々観測者も、その宇宙の一部です。

そこが、この「宇宙の波動関数」を、どう解釈すれば良いか、というわけで、量子重力理論の問題点のひとつです。

  投稿者:ワイル - 2007/09/22(Sat) 14:03  No.2463 
>>古典電磁理論や古典ゲージ理論の基礎方程式は、マクスウェルやヤンミルズの方程式と

いうまでもなく、

ニュートンの運動方程式 −> シュレディンガーの波動方程式、あるいは、ハイゼンベルクの行列運動方程式

特殊相対論的運動方程式(ニュートンの運動方程式を、ローレンツ不変に対応させた運動方程式) −> クライン・ゴルドンやディラックの相対論的波動方程式

と対応します。

  投稿者:ワイル - 2007/09/22(Sat) 14:17  No.2464 
>>アインシュタインは、
>>「宇宙に存在する物質がすべて無くなれば、時間と空間も一緒に無くなる」

一般相対論のアインシュタイン重力場方程式は、

リーマン時空の歪 ∝ 運動量・エネルギー

という内容のものです。
だから、物質がなくなれば、時空も消滅する、というのでしょう。

でも、真空中のアインシュタイン重力場方程式は、

リーマン時空の歪 = 0

という形で、実際には運動量・エネルギーがなくても、時空は存在できることになります。

このアインシュタイン重力場方程式の右辺の運動量・エネルギーの詳細は、たぶん、ゲージ理論のマクスウェル電磁場方程式ヤンミルズ・ゲージ場方程式と、相対論的量子力学のヒッグス場方程式(クライン・ゴルドンの相対論的波動方程式)や物資場方程式(ディラックの波動方程式)を統合したものでしょう。

ちなみに、ゲージ理論のマクスウェル電磁場方程式やヤンミルズ・ゲージ場方程式(強い力や弱い力の場の方程式)は、いってみれば

(ミンコフスキー時空内の)内部サブ空間の歪 ∝ (電荷、弱電荷、色電荷などの)電荷

という形をしています。

そして、その解のポテンシャルに基づく、クライン・ゴルドンやディラックの相対論的波動方程式があります。

ちなみに、一般相対論とゲージ理論の時空をあわせると、

リーマン時空 > ミンコフスキー時空 > 内部サブ空間

となり、これらを統合する「超ひも理論」などは、これらの時空を統一した時空モデルを示す必要が出てきます。

そして、そこでは、
・リーマン時空の歪 ∝ 運動量・エネルギー
・(ミンコフスキー時空内の)内部サブ空間の歪 ∝ (電荷、弱電荷、色電荷などの)電荷
・クライン・ゴルドンの波動方程式(ヒッグス場の方程式)
・ディラックの波動方程式(物資場の方程式)
の4種類の場の方程式を統合した、「超場」方程式が必要でしょう。


>>時間と宇宙の状態が完全に従属するので、時間=宇宙の状態とみなさざるを得ないと思います。

「時間」は、宇宙が膨張、あるいは、収縮している場合に、存在する、という話もあります(膨張も収縮もしていない宇宙で、「時間」が存在するか?)

人間自身、
・起床 −> 活動 −> 就寝
・誕生 −> 成長 −> 老化 −> 死
という、ライフサイクルによって、「時間」というものを感じているのでしょうが、それらが、もしなければ、「時間」を感じないのでは?

-------------------------------------------------------

>>リーマン時空 > ミンコフスキー時空 > 内部サブ空間

リーマン時空や、ミンコフスキー時空を数学的に表現するのは、「計量テンソル」です。
ミンコフスキー時空では、ηij
http://homepage2.nifty.com/eman/relativity/operator.html

リーマン時空では、gij
http://homepage2.nifty.com/eman/relativity/metric.html

内部サブ空間を表すのは、具体的には、レプトン(電子など)や、クォークなどの内部空間にあたるもので、ミンコフスキー時空では、「スピノル」(それは、4次元ベクトルの平方根みたいなもの)、リーマン時空では、「四脚場(vierbein)」(計量テンソルの平方根みたいなもの)になります。

4次元時空におけるベクトルは、電磁場やゲージ場(強い力や弱い力の場)のポテンシャルになります(ヒッグス場のポテンシャルは、スカラー)。




  投稿者:凡人 - 2007/09/22(Sat) 23:07  No.2473 
大学生Aさん
>「宇宙に存在する物質がすべて無くなれば、時間と空間も一緒に無くなる」
良くわかりませんが、この事は、アインシュタイン方程式から導き出されるというような事はないでしょうか。

  投稿者:hirota - 2007/09/23(Sun) 12:58  No.2487 
アインシュタイン方程式の左辺は時空の計量テンソルで、右辺は物質のエネルギー・運動量・応力テンソルですから、右辺が無ければ左辺も無いでしょう。

  投稿者:ワイル - 2007/09/23(Sun) 13:28  No.2488 
>>アインシュタイン方程式の左辺は時空の計量テンソルで、右辺は物質のエネルギー・運動量・応力テンソルですから、右辺が無ければ左辺も無いでしょう。

アインシュタイン方程式
Gij = -k・Tij
を変形して、
Rij = -k・(Tij - 1/2・gij・T)

ここで、Tij = 0 の場合、

Rij = 0

しかし、このRij (リッチ・テンソル)は、リーマン・
テンソルRij,kl

Rij = Rni,nj

のようにして縮約しているものですね?

リッチテンソルRijが、ゼロでも、リーマンテンソルRij,klの
全成分はゼロになるとは限らない。

よって、運動量・エネルギーがゼロでも、空間・時間自体が、
消えるとは思えないのですが?


  投稿者:hirota - 2007/09/23(Sun) 14:16  No.2491 
運動量・エネルギーがゼロの場合には平坦時空という解がありますから、当然「ゼロ」の意味で言ったのではないでしょう。

  投稿者:ワイル - 2007/09/23(Sun) 14:58  No.2492 
symさん、こんにちは。

>>そうですね。私は特に数式が「英語の場合、文章の一部となっているが、日本語の場合、図や表と同じ扱いとなっていることが多い」ということが気になります。

EMANさんの「趣味で物理学」でも、数式は、図のような扱いですね?

「趣味で物理学」の英訳本を作ると、どんな感じになるかな?

  投稿者:ワイル - 2007/09/23(Sun) 15:16  No.2494 
>>運動量・エネルギーがゼロの場合には平坦時空という解がありますから、当然「ゼロ」の意味で言ったのではないでしょう。

アインシュタイン方程式 Gij = k・Tij
は、ニュートン重力場を示すポアソン方程式
△φ = k・ρ ( ρ:質量密度 )
を拡張したものです。

ニュートン重力場の源は、質量、というわけですが、
アインシュタイン重力場では、それが、運動量・エネルギー
の拡張されますね?

その重力場の源の運動量・エネルギーが無いとすると、一般
相対論のリーマン時空は、特殊相対論のミンコフスキー時空
になるはずですね?

でも、アインシュタインが一般相対論を作るにあたって、お
手本みたいにした「マッハ原理」では、物質がなくなると、
空間・時間もなくなる、みたいな話のようです。

また、マッハ原理では、万有引力定数Gの値も、時空における
物質の分布によるらしいのですが、一般相対論は、そうなって
いません(例の、ブランス・ディッケ理論は、この点を満たしているわけです)。

これらの点から、一般相対論は、完全にはマッハ原理を満たし
ていないようです。