EMANの物理学 過去ログ No.2349 〜

 ● 解析力学について

  投稿者:エカ - 2007/09/02(Sun) 14:18  No.2349 
こんにちは。

実は、私は学生時代は連続体力学の有限要素法を専門としていました。
会社に入ってから電気に転向したという経緯があります。

電磁気学の有限要素法を自分で実装してみたい、有限要素法というのは結局なんだったのか知りたい、
ということが物理を勉強するひとつのモチベーションです。

ようやく、解析力学で有限要素法に用いられる変分原理や汎関数の概念が説明されていることを発見しました。
しかし、どのような有限要素法の本を見ても解析力学という単語がでてこないのは何でなんでしょう?

それはさておいて、解析力学について自分なりの意見を述べさせてください。
そしてそれについて、意見をお願いします。
例によって非常に勉強が浅いので、論外な場合はばっさり切り捨ててくださってけっこうです。

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変分原理はなんでそうなるのかわからない、理解できないという感想をもってしまうわけですが、
考えてみるとそれは運動方程式も同じであると思います。
つまり運動方程式がなぜ満たされるのか?ということも結局は理解できない点で両者は同じだと思います。

しかし変分原理と運動方程式の違いは人間が知覚している現象を通じて、経験的に確かにそうなってるなと思えるかどうかではないでしょうか。
その結果、運動方程式というのはなんだか理解できたような気がするのに対して、変分原理はそうなってるように思えないことから理解できない、納得できないように思えます。

変分原理は、先の相対性原理についてのコメントと類似してまず一つ目の解釈できるように思えます。
座標系にとらわれない変分原理という本質があって、それを人間が理解できるようにデカルト座標系で
表現すると運動方程式という側面が見えると考え、運動方程式より変分原理が本質的であるという解釈です。

2つ目の解釈は、変分原理が座標系にとらわれない概念であり、人間が座標系を通じて知覚している以上、変分原理は直感的には理解できない法則であるとわりきる解釈です。数学的にはもちろん証明できるとおもいますが。

これらをまとめて、変分原理は人間が知覚できない世の中の本質的な法則のひとつである、と解釈するわけです。

この考えどうでしょう?
いやいや変分原理も直感的に理解できるよ、したほうがこの先楽だよ、という意見はあるのでしょうか?

  投稿者:エカ - 2007/09/02(Sun) 20:51  No.2351 
EMANさんが解析力学の”つじつま合わせ”で書かれていることは逆なんじゃないでしょうか。
質点がそもそも守らなければならないのは変分原理であって、それを満たすように運動法則が現れるんじゃないでしょうか?

ということを受け入れれば、”つじつま合わせ”でかかれている当座の不思議が消えるような気がします。

  投稿者:エカ - 2007/09/03(Mon) 12:00  No.2352 
自分なりにもう少し整理してみました。

> 変分原理はなんでそうなるのかわからない、理解できないという感想をもってしまうわけですが、
> 考えてみるとそれは運動方程式も同じであると思います。
> つまり運動方程式がなぜ満たされるのか?ということも結局は理解できない点で両者は同じだと思います。

変分原理も運動方程式もどちらも自分が本質的であると主張する権利はあるということだと思います。

> しかし変分原理と運動方程式の違いは人間が知覚している現象を通じて、経験的に確かにそうなってるなと思えるかどうかではないでしょうか。

このことが、変分原理よりも運動方程式のほうが本質的であると考えてしまう理由ではないでしょうか。

> 変分原理は、先の相対性原理についてのコメントと類似してまず一つ目の解釈できるように思えます。
> 座標系にとらわれない変分原理という本質があって、それを人間が理解できるようにデカルト座標系で
> 表現すると運動方程式という側面が見えると考え、運動方程式より変分原理が本質的であるという解釈です。

光速度不変の原理や、相対性原理と同様に、変分”原理”であるというわけです。

> 2つ目の解釈は、変分原理が座標系にとらわれない概念であり、人間が座標系を通じて知覚している以上、変分原理は直感的には理解できない法則であるとわりきる解釈です。数学的にはもちろん証明できるとおもいますが。

この点は話が飛躍してると思うんですが、変分原理が運動法則より上位の”原理”であるならば、運動法則の枠組みで理解できないのはしかたないと思います。
あたらずとも遠からずではないでしょうか。

つまり、変分原理を真に理解するためにはそれよりも上位の枠組みがまた必要になるように思えます。
変分原理は変分原理として今のところはあきらめるしかない、ということでどうでしょう。

  投稿者:EMAN - 2007/09/03(Mon) 12:20  No.2353 
> どのような有限要素法の本を見ても解析力学という単語がでてこないのは何でなんでしょう?


 本当に出て来ないのかどうかは知りませんが、専門家にとって「力学」と言えば、ごく普通に、解析力学のことを含むからではないでしょうか。
 ちょっと高度な力学をやれば当然高度な数学が要るわけで、わざわざ力学と解析力学を分けて語るは幼稚。
 そんな雰囲気がそこらにある気がします。


> 質点がそもそも守らなければならないのは変分原理であって、それを満たすように運動法則が現れるんじゃないでしょうか?


 運動法則が変分原理を満たすように現れるという考えは私も持っていますが、主語が「質点」だとするとおかしなことになります。

 質点は変分原理の存在を把握できません。 個々の質点は推論する機構を持たないはずです。 将来、自分がどんなコースを通るかを、周囲を観測して、予測、計画しながら進むわけではないのですから。

 一方、運動方程式に目を向けた場合には、「なぜそれが成り立つのか」「質点がなぜそれに従うのか」という疑問は依然としてありますが、質点が将来を予測したり周囲を観察したりするという奇妙な解釈だけは避けられます。 質点は、その場、その時点での状況だけを頼りに自分の運動を決められるからです。


 その辺りの記事では私は主語をわざと質点に持って行くことで、読者を煽りながら議論しているわけです。

 主語を質点にするから変なのであって、実は質点そのものが法則に従っているのではなく、質点は、「宇宙全体を把握し支配する何者か」によって従わされている、という宇宙観がそのうちに出てくる予定です。

 質点というのは、古典論では宇宙とは独立した物体ですが、実は時空が作り出した投影みたいなものではないか、という解釈になってくるわけです。
 量子力学のページの終わりの方ではそんな世界観が強調され始めています。



> いやいや変分原理も直感的に理解できるよ、したほうがこの先楽だよ、という意見はあるのでしょうか?

 変分原理が直感的に理解できるものなのか? 私の記事はその点についてのチャレンジを描いたものであるわけですが、今のところ、結局そう易々とは行かなかったという結論になっています。


  投稿者:エカ - 2007/09/03(Mon) 12:36  No.2354 
回答ありがとうございます。

長々と自己主張をしてしまい、大変失礼しました。
実はほとんど解析力学はまだ読んでないので、変分原理と運動法則を抽象的に捕らえているだけなのが現状です。
変分原理というものの中身をまだじっくり見ていません。

> 運動法則が変分原理を満たすように現れるという考えは私も持っていますが、主語が「質点」だとするとおかしなことになります。
> 質点は変分原理の存在を把握できません。 個々の質点は推論する機構を持たないはずです。 将来、自分がどんなコースを通るかを、周囲を観測して、予測>、計画しながら進むわけではないのですから。
> 一方、運動方程式に目を向けた場合には、「なぜそれが成り立つのか」「質点がなぜそれに従うのか」という疑問は依然としてありますが、質点が将来を予測>したり周囲を観察したりするという奇妙な解釈だけは避けられます。 質点は、その場、その時点での状況だけを頼りに自分の運動を決められるからです。

なんとなくおっしゃっていることのイメージはつかめます。
もう少ししっかり読んでみます。

> 質点というのは、古典論では宇宙とは独立した物体ですが、実は時空が作り出した投影みたいなものではないか、という解釈になってくるわけです。
> 量子力学のページの終わりの方ではそんな世界観が強調され始めています。

これは先に私が書いた、変分原理よりも上位の原理という捉え方もできるような気がします。
とりあえずは自分の考えた方針で読み進めてみようと思います。

  投稿者:Φマン - 2007/09/03(Mon) 17:35  No.2355 
エカさんの疑問に関して、ファインマンのテキスト(または別な雑誌だったか)に変分原理の説明があります。
「粒子は、自分がどの経路を通ったほうが作用が小さくなるのかと調べたりするのだろうか?」という問いにファインマンは肯定的に答えています。それは多分、量子力学までいけば、変分原理のほうが運動方程式より自然だからです。ファインマン物理学のどこかにその記述があったと記憶しています。またはファインマン著の「光と物質の不思議な理論」だったかもしれません。これは非常に楽しい本なので是非一度図書館ででも開いてみて下さい。

  投稿者:エカ - 2007/09/04(Tue) 09:57  No.2357 
おはようございます。

→φマンさん

お勧め図書、コメントありがとうございます。
「ファイマン物理学」はおもしろいとは良く聞きいています。
図書館にでも足を運んでみようと思います。

  投稿者:エカ - 2007/09/05(Wed) 00:02  No.2358 
こんばんは。

> 「ファイマン物理学」はおもしろいとは良く聞きいています。

弁解させていただきますが、ギャクじゃないです;
自分で笑ってしまいました。
ファインマンってファイマンと似てるなーと思いながら通勤したのがまずかったんでしょうか・・・

Φマンさん失礼しました。

#だれかつっこんでくださいよ;

  投稿者:EMAN - 2007/09/05(Wed) 08:57  No.2359 
> #だれかつっこんでくださいよ;

エカさん、そりゃないっすよ!!



 ・・・でいいですか?(^^

  投稿者:Φマン - 2007/09/05(Wed) 10:25  No.2360 
汗。。。。


というか、紛らわしい名前をつけた私のせいでしょうか。

  投稿者:エカ - 2007/09/05(Wed) 10:33  No.2361 
→EMANさん

お手数をおかけしましたm(_ _)m。

→Φマンさん

> というか、紛らわしい名前をつけた私のせいでしょうか。

いえいえ;そそっかしい僕が悪いんです;

  投稿者:murak - 2007/09/05(Wed) 13:52  No.2362 
>> というか、紛らわしい名前をつけた私のせいでしょうか。

勿論、意図的にそういう名前を付けたんですよね?(^^

  投稿者:エカ - 2007/09/05(Wed) 15:11  No.2363 
変分原理とはほんとに不思議な原理ですね。

直感的でくだらない感想で恐縮なんですが、無味乾燥な

> 質点は、その場、その時点での状況だけを頼りに自分の運動を決められるからです。

というタイプの物理法則の集まりの中で、
唯一変分原理には

> 質点は変分原理の存在を把握できません。 個々の質点は推論する機構を持たないはずです。 将来、自分がどんなコースを通るかを、周囲を観測して、予測、計画しながら進むわけではないのですから。

という、生命を連想させる理不尽さを持っているような気がします。
ここに、物理学のさらなる真理が隠されているような気がしてならないですね。

  投稿者:EMAN - 2007/09/06(Thu) 03:08  No.2367 
> ここに、物理学のさらなる真理が隠されているような気がしてならないですね。

 うん、それで解析力学から、
量子力学が生まれたのかも知れない。
 それと場の理論も。

 しかし古典力学の範囲では、変分原理と言うのは、
非常に便利な「屁理屈」のようなものだと
私は感じているのです。

  投稿者:エカ - 2007/09/07(Fri) 10:23  No.2375 
回答ありがとうございます。

>しかし古典力学の範囲では、変分原理と言うのは、
非常に便利な「屁理屈」のようなものだと
私は感じているのです。

なるほどです。

しっかり読みもしないのに、騒いでしまってすいません。思い込むと周りが見えなくなるようです。
しばらく自重します。

  投稿者:hirota - 2007/09/07(Fri) 13:32  No.2378 
いろもの物理学者さんの所にある教科書:量子場の理論入門
http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/~maeno/field.pdf
の「1.1.2 古典解析力学と量子力学の関係」にある説明でいいんじゃないですか?
その前に、光学の「フェルマーの最短時間の原理」と「ホイヘンスの原理 (素源波)」の関係を理解した方が良いかも知れませんが。

  投稿者:EMAN - 2007/09/07(Fri) 18:34  No.2380 
> 〜にある説明でいいんじゃないですか?

 いいと思いますよ。 これ、分かりやすいですね。
 ひょっとして、hirotaさんはエカさんとのやり取りを見ていて、なぜ誰もそういう説明をしてやらないのかと、じれったくなってしまいましたか?



> その前に、光学の「フェルマーの最短時間の原理」と
> 「ホイヘンスの原理 (素源波)」の関係を理解した方が良いかも知れませんが。

 そうですね。 私もそう思います。

 しかし、まぁ、以前の書き込みから推察しますと、エカさんは記事を前から順にゆっくり読み進んで下さっておられるようで、今は解析力学を学び始めたところであり、その動機や目標も有限要素法の理解の辺りにあって、今は変分原理に感動しておられるところなので、そう先を焦らせなくてもいいじゃないかと私は思っているのです。


 いや、今すぐ説明してあげるべきだ、とお考えなら、hirotaさんがエカさんに、丁寧に説明してあげるのも良いかと思います。

  投稿者:エカ - 2007/09/09(Sun) 00:53  No.2389 
こんばんは

→hirotaさん、EMANさん

> その前に、光学の「フェルマーの最短時間の原理」と
> 「ホイヘンスの原理 (素源波)」の関係を理解した方が良いかも知れませんが。

了解です。予備知識なしでは理解は困難なようです。
しかし、最後のほうに、”古典力学や変分原理を錯覚した理由である”、という衝撃的かつ甘美な単語を発見しました。
なんとか理解したいところです。

コメントありがとうございました。

  投稿者:ワイル - 2007/09/09(Sun) 10:42  No.2392 
こんにちは。

解析力学では、ネーターの定理から、
・空間の並進対称性 <-> 運動量の保存則
・時間の並進対称性 <-> エネルギーの保存則
となるのですが、相対論では、
・(古典力学の)運動量 : 運動量の空間成分
・エネルギー : 運動量の時間成分
というわけです。
この意味でも、解析力学は、量子力学だけでなく、相対論とも
繋がる、といえます。

http://homepage3.nifty.com/iromono/PhysTips/conserve.html