EMANの物理学 過去ログ No.2261 〜

 ● 特殊相対性理論について質問

  投稿者:エカ - 2007/08/20(Mon) 22:05  No.2261 
おかげさまで、電磁気学の勉強もそれなりに進んできまして、
特殊相対性理論がちらほら見えるようになってきました。

うわべしか読んでないので、たぶんじっくり読めばわかるとおもうんですが;
気になるので質問です。

電磁気学の観点で電場と磁場について考えると、

電場:電荷に作用する力が計算できる場
磁場:空間(x,y,z座標)を運動する電荷に作用する力が計算できる場

特殊相対性理論の観点で電場と磁場について考えると

電場:w座標を運動する電荷に作用する力が計算できる場
磁場:x,y,z座標を運動する電荷に作用する力を計算できる場

つまり相対性理論においては、電磁場とは時空を運動する電荷に作用する力が計算できる場としてまとめることができて
マクスウェルの方程式も一つの式で表されるというように理解しました。

力学のページにおける運動量とエネルギーに関するEMANさんのコメントに
> 物体自身はこの2つの法則を別々に考えて従っているわけではないであろう。 
> 何か一つのそうせざるを得ない仕組みが裏に隠されていて、結果として自動的に2つの保存法則を守ることになっているに違いない。 
> それを人間の理解しやすい形式で解釈すると2つの法則に従っているように見えるだけなのだ。 
> きっと。 私はそれを何とかして一つの法則として理解したいと思うのである。

とのコメントがありますが、この話もそれに近いように思えます。
時空を運動する電荷の法則が根本にあって、それを空間と時間という常識的な観点で評価すると電場と、
磁場という二つの法則に分かれて見えるという解釈ができるように思えます。

ところが相対性理論におけるEMANさんのコメントに
> しかし、この例えは視覚的に理解しやすいので面白いだけであって、実際に4次元空間が存在すると思い込んではいけない。 
> 少なくとも私はこのような時間軸の方向などというものが現実にあるとは信じていない。 これはただの概念である。

と書かれているのがなぜかわからないのです。
空間と時間で電磁場を評価することと、時空で電磁場を評価することは本質的には同じことなら、
より単純な数式で表現できる考え方のほうがより根本的な法則に近いのではないか?と思うからです。

#”趣味で相対性理論”の完成を心待ちにしてます。

  投稿者:EMAN - 2007/08/21(Tue) 12:03  No.2265 
> ところが相対性理論におけるEMANさんのコメントに
(中略)
> と書かれているのがなぜかわからないのです。


 うーん、何と答えましょうか。
 「そこはあんまり気にしないで下さい」って感じですかね。
 単に(書いた当時の)私の世界観なんです。
 ちょっと強すぎる表現になっていることを反省しています。

 書いた当時は、
「4番目の座標軸があたかも存在するかのように
解釈できる仕組みが裏に隠されているだけで、
そんなものはきっと錯覚であるに違いない」
という考えを強く持ってました。

 最近は抽象的な考え方にも慣れてきて、
「宇宙というのは論理構造があるだけで、
あたかも空間だけが本当に在るかのように
認識していることの方が実は錯覚なんだろうな」
という考えに傾いてます。

 本にする時には、
あちこちに散りばめられているこういう表現を
再考(毒抜き)すべきだろうなぁと思ってます。

  投稿者:ワイル - 2007/08/21(Tue) 12:10  No.2266 
こんにちは、エカさん。

>>おかげさまで、電磁気学の勉強もそれなりに進んできまして、
>>特殊相対性理論がちらほら見えるようになってきました。

そうなのです。
電磁気学を勉強すれば、特殊相対論の効果が、自然なものと感じるようになってくると思います。

相対論や超ひも理論も、その真の理解のスタートには、ガリレオ、ニュートン、あるいはクーロンなどの古典的な力学、電磁気学と、それに必要な数学道具の学習・理解が必要ですね。
また、幾何学の素養があれば、なお、理解の助けになるでしょう(ニュートン力学などでも、それは言える)。

>>空間と時間で電磁場を評価することと、時空で電磁場を評価することは本質的には同じことなら、
>>より単純な数式で表現できる考え方のほうがより根本的な法則に近いのではないか?と思うからです。

物理の法則や理論において、座標系(=空間・時間)も、ゲージ(=ものさし)も、本質的な存在ではなく、人間が、物理現象を記述するための、単なる人為的なパラメータであると思います。

本質的なものは、座標系やゲージより、電磁現象、重力現象などの物理現象です。

そのことを表現しているのが、相対性原理やゲージ原理です。

マクスウェルの電磁場方程式も、座標系やゲージによらない形で記述しなおすと、(通常の電磁気学の教科書で記述されている形のもの)より美しく簡潔な形で表現できます。

そうしたことは、2次元や3次元の幾何学において、図形の(本質的な)形や性質が座標系やゲージの設定によらないことと似ている、といえるでしょう。

以上のことは、エカさんが、今後、さらに、現代物理の標準理論である、一般相対論(重力理論)やゲージ理論(場の量子論)などを勉強すれば、解ってくると思います。

古典的な力学や電磁気学における物理法則の記述に比べ、一般相対論やゲージ理論における物理法則の記述は、座標系とかゲージといった人為的なパラメータの設定に、より依存しない形に成っているといえます(そのための数学的道具が、スカラー、ベクトル、テンソル、スピノルといったものである、といえるでしょう)。

そうした物理現象を記述するパラメータとして、人間の感覚として、通常は空間・時間の座標系を用いますが、運動量・エネルギーや電荷・電流などを用いることもできるでしょう(一般相対論やゲージ理論で現れるアインシュタイン、マクスウェル、ヤンミルズなどの場の方程式は、そういうパラメータの変換式と捉えることもできるでしょう)。

さて、その物理現象を記述する座標系やゲージなどの独立したパラメータの個数(=次元)が、増えると、物理法則の情報の精度は高くなるわけです。

ニュートンやクーロンなどの古典的な力学や電磁気学、あるいは、(それらに基づいた非相対論的)量子力学などでは3個の独立したパラメータで物理現象を記述しようとしました。

それらは、時間的に変化しない静的な電磁場や重力場などの物理現象を記述するには十分でしたが、時間的に変化する動的な電磁場や重力場などの物理現象を記述するには、不十分だったのです。

そのきっかけが、ファラデーやマクスウェルなどの電磁気学であり、それに基づいて、相対論やゲージ理論(場の量子論)が登場します。
これらの物理法則では4個の独立したパラメータで物理現象を記述しています。

4個のパラメータは、動的な各種の場(電磁場、弱い力の場、強い力の場、物質場、重力場など)における物理現象の記述には、かなり十分だったといえるでしょう。

しかし、4個のパラメータでは、そうしたすべての物理現象を統一的に記述するには、不十分、というわけです。

それで、現在話題の超ひも理論では、10個あるいは11個の独立したパラメータを用いて、そのような全ての物理現象を統一的に記述しようとしています。

現在の標準理論である、一般相対論やゲージ理論では、古典的な力学や電磁気学などに比べ、物理法則を人為的なパラメータの設定によらない、より普遍的・本質的で、簡潔で美しい形で表現しています(ただ、表現は簡潔になるが、実際の計算は、より大変になります)。

将来の超ひも理論では、物理法則を、さらに一切の人為的なパラメータの設定によらない、さらに普遍的・本質的で美しい形で記述できるようになるでしょう(しかし、その計算は、現在の一般相対論やゲージ理論より、さらに大変でしょう)。

ちょっと長くなったけど、結局、

>>より単純な数式で表現できる考え方のほうがより根本的な法則に近いのではないか?と思うからです。



  投稿者:ワイル - 2007/08/21(Tue) 12:27  No.2267 
ちょっと補足。

>>より単純な数式で表現できる考え方のほうがより根本的な法則に近いのではないか?と思うからです。

その考えは、アインシュタインやディラックなどが好んだ考えなのです。
エカさんは、その若さで、そこまで辿りついたのですね?

  投稿者:ワイル - 2007/08/21(Tue) 15:47  No.2268 
補足2

>>古典的な力学や電磁気学における物理法則の記述に比べ、一般相対論やゲージ理論における物理法則の記述は、座標系とかゲージといった人為的なパラメータの設定に、より依存しない形に成っているといえます

解析力学で現れるオイラー・ラグランジュやハミルトンの運動方程式は、ニュートンの運動方程式を、3次元における座標系やパラメータの設定に依存しない形に書き換えたもの、といえます。

その意味で、オイラー・ラグランジュやハミルトンなどのの解析力学は、量子力学だけでなく、相対論やゲージ理論にとっても先駆的な存在といえるでしょう。

>>そうした物理現象を記述するパラメータとして、人間の感覚として、通常は空間・時間の座標系を用いますが、運動量・エネルギーや電荷・電流などを用いることもできるでしょう

一般相対論やゲージ理論で現れるアインシュタインやマクスウェル、ヤンミルズの場の方程式は、4次元時空の座標系と、運動量・エネルギーや電荷・電流などとのパラメータ変換式と捉えることができますが、古典的あるいは静的な重力場や電場・磁場を扱うときに現れるポアソン方程式も、それぞれ、3次元空間の座標系と質量、電荷、電流とのパラメータ変換式と捉えることができます。

さらに、古典力学における運動方程式や、量子力学における波動方程式などを含め、ほとんどの物理学の法則・方程式などは、そのような捉え方が可能でしょう(ただし、量子力学や量子論では、古典力学・古典論と違って、そうした各パラメータが確定的なものでなく、不確定性原理による”ゆらぎ”のあるものとなる)。

「趣味で解析力学」も、待ち遠しい。。。

  投稿者:エカ - 2007/08/21(Tue) 19:39  No.2269 
こんばんは。

> 「そこはあんまり気にしないで下さい」って感じですかね。

了解しました。

時空という新しい甘美な単語と、電磁場の統一的解釈に喜んでたんですが、EMANさんのコメントが気になりました。かなり基本的なところで勘違いがあり、こういう考えは強くもつべきではないのかもと。

ところで、マクスウェルの方程式は電荷の運動に対する法則であると解釈するなら、モノポールが存在しないことが必然であるという解釈もできる気がするんですが、どうなんでしょうか?

→ワイルさん

自分が現在勉強してることが、物理的、数学的にどういう位置づけなのか体系的に説明していただけたので、ずいぶん見通しが良くなったような気がします。ありがとうございました。
わからないことや、知らないことばかりですが;

そろそろ、本来の目的である”電気工学の深い理解”の枠を超えて、”趣味で物理学”に突入しそうです^^;。




  投稿者:ワイル - 2007/08/21(Tue) 20:24  No.2270 
こんばんは

>>ところで、マクスウェルの方程式は電荷の運動に対する法則であると解釈するなら、モノポールが存在しないことが必然であるという解釈もできる気がするんですが、どうなんでしょうか?

インフレーション宇宙の佐藤勝彦氏の著書を読むと、モノポールは、マクスウェルの電磁場理論を、ずーと進めた、大統一理論によると、宇宙が誕生したとき、もしかしたら存在していた、という話があります。

>>わからないことや、知らないことばかりですが;

そこは、少しずつ、体感的・感覚的に理解していきましょう。

最先端の物理の話であっても、結構、日常の現象や古典的な物理学の世界の話で類推できるものがあるようです(例えば、相対論やゲージ理論、量子論などのものでも、古典的な幾何学、流体力学や波動力学の世界のもので類推できそうです)。

分野は違いますが、古文などの世界も、古都で歌舞伎や能楽、落語などを観賞すれば、否応なく魅了されます。
高校時代の先生は、なぜ、そういう世界を教えてくれなかったのかな?

  投稿者:EMAN - 2007/08/21(Tue) 20:36  No.2271 
> モノポールが存在しないことが必然であるという解釈もできる気がするんですが、どうなんでしょうか?


 必然とまでは言えないかと思います。
 もしモノポールがあったとしても、
相対論的形式での記述はできたはずです。
 自分で試したことがないので自信ないけど。

  投稿者:エカ - 2007/08/22(Wed) 10:20  No.2274 
おはようございます。

> もしモノポールがあったとしても、
相対論的形式での記述はできたはずです。
> 大統一理論によると、宇宙が誕生したとき、もしかしたら存在していた、という話があります。

言い切れないのは少し残念ですが、EMANさんのおっしゃるように「あまり深刻ではない」未解決問題のようですね。

> そこは、少しずつ、体感的・感覚的に理解していきましょう。

了解です。
本職の合間を使って、気長に勉強しようと思います。
また、アドバイスお願いします。



  投稿者:ワイル - 2007/08/23(Thu) 11:12  No.2276 
> もしモノポールがあったとしても、

モノポールは、相対論的量子力学の創始者として有名なディラックが提唱したものらしいですね。

ディラックは、ニュートンの万有引力の法則で現れる万有引力定数(重力定数)Gが、真の”定数”でなく変化する可能性も提唱しています。

モノポールが存在すれば、現在の電磁気学やゲージ理論などに変更が必要になりますし、万有引力定数Gが変化するとなれば、ニュートンの万有引力の法則やアインシュタインの一般相対論などに変更・修正が必要になります。

物理や科学の法則・理論というのは、常に変更・修正の可能性があるということなのですね。

誰かの著書で「99.9%は仮説」というタイトルがありますが、私は、物理や科学の法則・理論は、せいぜい「70%は仮説」だという気がします。

  投稿者:ワイル - 2007/08/26(Sun) 11:07  No.2291 
相対論の効果といえば、一般の解説書などでは、光速に近いような速さで、といった話が多いのですが、実際には、マクロ(古典論)の現象でも、ミクロ(量子論)の現象でも、

・非相対論的理論(ニュートン&クーロン理論に基づく古典論・量子論) ・・・ 重力や電磁力などの相互作用は、瞬間的に伝わると考える

・相対論的理論(マクスウェル&アインシュタイン理論に基づく古典論・量子論) ・・・ 重力や電磁力などの相互作用は、有限で一定の速さ(つまり、光速)で伝わると考える

という違いがあるわけですし、このような話が、非常に「重要」です。

こうした重力や電磁力などの相互作用に伝わり方の違いは、実際のミクロや天体の現象では、

・非相対論的理論では、相互作用の「遅延」が存在しない

・相対論的理論では、相互作用の「遅延」が存在する

という違いで検証ができます。

たとえば、太陽が、現在、この瞬間に消えてなくなったら、

・非相対論的理論では ・・・ 地球に来る光・電磁波や重力は、すぐに消える

・相対論的理論では ・・・ 地球に来る光・電磁波や重力は、約8分20秒後に消える

というようになります。
まあ、このような天体現象における話は、すぐに検証できるものではないのですが。。

一方、分子や原子といったミクロの世界では、特に大きな分子や原子において、分子間や原子間の現象を考える際に、相対論的理論(QED)による「遅延効果」を考える必要が出てくる、とのことです(いわゆる、「ファンデルワールス力」などは、そのような遅延による効果のようです)。

興味のある方であれば、この詳しい話は、私が、ここで、ごちゃごちゃ説明するより、たとえば、
・朝倉物理学大系「原子分子物理学」(高柳和夫・著)のp.412〜p.413
などを読んでいただく方が良いでしょう。

ただ、分子・原子の話は、化学、物性、エレクトロニクスなどの世界にも関連し、こうした相対論による遅延効果は、私達の比較的身近な世界でも存在するわけです。

  投稿者:ワイル - 2007/08/26(Sun) 11:19  No.2292 
補足

>>・朝倉物理学大系「原子分子物理学」(高柳和夫・著)のp.412〜p.413

このような書籍は、個人で購入するには、やや高い(\7,800)のですが、大学や公立などの図書館で見つけることができるかも知れません。

この書籍は、分子・原子の現象について、ディラック理論やQEDといった相対論的理論による効果も、いろいろと説明されていて、分子や原子の現象と関わる化学や物性などの応用の世界でも、役に立つかも知れません。

  投稿者:TOSHI - 2007/08/26(Sun) 19:35  No.2293 
 どもこんにちはワイルさん、TOSHIです。

>一方、分子や原子といったミクロの世界では、特に大きな分子や原子において、分子間や原子間の現象を考える際に、相対論的理論(QED)による「遅延効果」を考える必要が出てくる、とのことです(いわゆる、「ファンデルワールス力」などは、そのような遅延による効果のようです)。

 ちょっと気になったのですが「ファンデルワールス力」は相対論による「遅延効果」というよりも、量子論における「不確定性原理」に由来する「零点エネルギー」の効果だと思います。

 詳しくは私のブログ「TOSHIの宇宙」http://maldoror-ducasse.cocolog-nifty.com/ の2006年10月14日の記事「零点エネルギーとファン・デル・ワールス力」および10月19日の記事「ファン・デル・ワールスの力と状態方程式」を参照してください。

                  TOSHI

  投稿者:ワイル - 2007/08/26(Sun) 20:06  No.2294 
TOSHIさん、こんにちは。

>> ちょっと気になったのですが「ファンデルワールス力」は相対論による「遅延効果」というよりも、量子論における「不確定性原理」に由来する「零点エネルギー」の効果だと思います。

どうもすいません、単純な「ファンデルワールス力」ではなく、先の「原子分子物理学」のp.412の下から、「このような遅延効果(retardation effect)は1948年に発表されたH.B.G.カシミールによる2つの壁の間のファンデルワールス力の論文とカシミールとD.ぽるだーによる2つの原子間の分散力についての論文に始まり。。。」といった記述があったのもですから、つい。。。

  投稿者:ワイル - 2007/08/29(Wed) 12:15  No.2299 
こんにちは。

「趣味で相対論」、着々、という感じですね。

ところで、前野[いろもの物理学者]昌弘さんのホームページ
http://homepage3.nifty.com/iromono/diary/200706B.html#19
の6月19日の日記の中に、

「相対論でよくあるパラドックスというのは、ローレンツ変換の中に含まれる3つの要素

(A)ローレンツ短縮
(B)ウラシマ効果
(C)同時の相対性

のどれかを考えてどれかを考えない、というちゅーとはんぱな考え方をした時に生まれるものが多いということに気づいた。
〜(途中省略)〜

 なお、相対論の本(特に通俗書)では、(A)や(B)ばかりを取り上げすぎである。だからパラドックスに悩む読者が後を絶たない。(C)の同時の相対性は、ローレンツ変換の3要素の中でも、一番感覚に合わないのだから、むしろ力入れて説明すべきなのだ。」

といった話がありますが、どうでしょうか?
(しかし、私達が中高生の頃には、もっと酷い内容の解説書も、けっこうあったように思えます)

しかし、そうしたこと以前に、日本では、マスコミなどをみていても、ガリレオ&ニュートン以降、確立された近代科学の手法

・既知の事実に基づく数理的な言葉(線形代数、微分積分など)による法則・理論の記述
・その法則・理論の実験・観測による検証・応用

が、あまり根付いていないように思えますが、どうでしょうか?

西洋のガリレオ以前の古代から中世までの時代は、科学ではなく、「自然哲学」とよばれていたようですが、その時代の手法とは、アリストテレスなどの考えをもとにした書物をもとに、瞑想する、思想する、といったものだったようです。

現代日本においても、物理学や科学の研究とは、このようなもの、と思っている方々が、まだ多いように思いますが、いかがでしょうか?

自然哲学時代と近代科学時代とを分ける象徴ともいえるのが、ニュートンの「自然哲学の数学的原理(プリンキピア)」だと思います。
佐藤文隆氏のなにかの著書の話では、ヨーロッパの中世から近世にあって、

・自然哲学を含む哲学  ・・・ 僧侶の世界の学問
・数学や実験・観測など ・・・ 職人の世界の技術

といったことがあるようですが、このニュートンの「自然哲学の数学的原理」というのは、僧侶の世界の学問を、職人の世界の技術で扱えることを示した、という意味でも画期的な存在だというわけです(ガリレオの「天文対話」や「新科学対話」も、それに近い存在といえますが)。

さらに、マクスウェルやアインシュタイン、シュレディンガー、ハイゼンベルクなども、その手法としては、ガリレオやニュートン以来の手法に準拠している、といえると思います。

また、ニュートン以降の近代の物理学・科学の法則・理論には、必ず「限界」というものがあります。
ニュートン力学の限界は、19世紀末から20世紀初めに示され、それで相対論や量子論が出てきました。

さらに、まともに有る程度、勉強すれば、その相対論や量子論にも、限界のようなものが見えてくると思いますし、近い将来、その「限界」を超える理論が出てくると思います。

(「化け物」などでない)まともな人間には「寿命」があるように、ニュートン力学や相対論・量子論などを含め、まともな物理や科学の法則・理論だからこそ、「限界」というのがあると思いますし、「数学や実験・観測」という職人の世界の技術の鍛錬によって、相対論や量子論の限界を示し、それを超えた法則・理論を創ることも可能でしょう。

多くの科学解説書にも、そのような話が必要ではないでしょうか?

  投稿者:ワイル - 2007/08/29(Wed) 12:34  No.2300 
ちょっと、補足。

>>西洋のガリレオ以前の古代から中世までの時代は、科学ではなく、「自然哲学」とよばれていたようですが、その時代の手法とは、アリストテレスなどの考えをもとにした書物をもとに、瞑想する、思想する、といったものだったようです。

実際には、物理学者、科学者という呼び名は、19世紀以降のことのようで、それまでは、自然哲学者という呼び名が一般的だったそうです。
現代でも、欧米では、理学博士は、
Doctor of Philosophy(Ph.D =哲学博士)
という呼び名のようです。

*理系・文系といった分類は、日本だけのようで、欧米ではないそうです。




  投稿者:EMAN - 2007/08/29(Wed) 13:00  No.2303 
> 同時の相対性は、ローレンツ変換の3要素の中でも、一番感覚に合わないのだから、むしろ力入れて説明すべきなのだ。
といった話がありますが、どうでしょうか?

 私の説明ではそこに力が入っているでしょう?
 気付きません?

 かなり前にアップしてあって、隠してある記事があります。
http://homepage2.nifty.com/eman/relativity/length.html

 これも書き直して今度の本に入れるつもりです。

  投稿者:hirota - 2007/09/10(Mon) 13:36  No.2396 
相対論形式で電磁場を
 F(i,j) = ∂(j)A(i) - ∂(i)A(j)
なんて一つの式で表わすと、モノポールは存在しない。
でも、「一つの式」てのが抜け道で、空間を分割して複数の式で表わして継ぎ目を合わせれば、モノポールが存在できる。
こんな話をどこかで読んだんだけど、何だったか思い出せない。