EMANの物理学 過去ログ No.1948 〜

 ● イェット・アナザ 量子情報通信

  投稿者:全充 - 2007/07/13(Fri) 18:56  No.1948  <Home>
ブラジルのミナス・ジェライス大学でステファン・ウォルボーンらの実験
http://grad.physics.sunysb.edu/~amarch/Walborn.pdf
2重スリットによる干渉縞

【実験内容】
特殊結晶を通すことでエンタングル状態になった双対光子(垂直偏光と水平偏光)
片方を偏光検出装置で受け
もう片方は2重スリットを通過後、位置検出器で受ける
2重スリットにはそれぞれ偏光フィルタ(右側は垂直を右回、水平を左回にする、左側は垂直を左回、水平を右回にする)を置く
レーザビームは秒間1,000光子送出程度のレベルに調整してある(スリットと位置検出装置間に光子は1個以上存在しない十分な程度)

【実験結果】
(1)上記状態:位置検出器で干渉縞は検出できない
(2)スリットの偏光フィルタを両方外す:干渉縞を検出
(3)偏光検出装置を外した場合(偏光フィルタ有無どちらも):干渉縞を検出
(4)特殊結晶から偏光検出装置までの距離がスリット後方の位置検出器までの距離より長くても干渉縞の有無に影響しない(双対光子間では観測者にとっての時間的因果関係が成立しない)
ということですが

【疑問】
(1)スリットに偏光フィルタを置いた場合、変更検出器に向かったエンタングルメントな双対光子の垂直or水平偏光は影響を受けないのか(エンタングルメントで円偏光になり錯乱されたらスリットに向かった光子の垂直・水平偏光が判らなくなるので、どちらのスリットを通ったか不明になる)
(2)位置検出装置でなく普通のスクリーン(壁)にして、ビーム強度を上げ、干渉縞が目視できる程度にしたら、干渉縞を目で確認することが出来るか

【量子通信の可能性】
上記(2)が可能であれば、実験内容で記述した状況のまま、偏光検出装置を一定時間間隔で置いたり外したり
あるいは、偏光検出装置の前に偏光錯乱装置を置いたり外したりすることで干渉縞の有無を調整できる。
もし干渉縞の有無が一定間隔で観測できれば、量子通信の可能性が出てくるのですが、時間的因果関係の問題で干渉縞の有無は一定間隔にはならない
あるいはそもそも上記実験内容では干渉縞を目で観測することができない
あるいはもっと別の量子通信阻害要因があるんでしょうか。

実際に偏光検出装置を月に置いて、月と地球でこんな実験しようと思っても、エンタングルメントは途中で崩れてしまうでしょうからそうでない理想的状況下という設定で(そもそもその設定がナンセンス?)