EMANの物理学 過去ログ No.1680 〜

 ● 祝!!「趣味で相対論」

  投稿者:ワイル - 2007/06/15(Fri) 10:56  No.1680 
こんにちは。

ついに、EMANさんが「趣味で相対論」の出版予定を正式に決めたようですね。

いままでにない相対論の解説書を期待しましょう。

とくに、今までの多くの解説書では、電磁気学とのつながりが
希薄であるように思います。

単に相対論が、電磁気学から誕生したということだけでなく、例えば、「微積分」を使えば、力学の問題が楽に解けるとか、「解析力学」の手法(変分法など)を使えば、一般座標系での力学の問題が楽にに解ける、というようなことがありますが、相対論の考えを使えば、電磁気学の様々な法則や現象を、シンプルに導きとくことができる、といったことがあると思います。
そんな話のほか、電磁現象では、力学現象の場合と違って、相対論の効果は、日常的なもの、といった話も欲しいですね。

さらに、できれば、ゲージ理論や場の量子論などの現代物理につながる話なども、入ると面白い。

EMANさんなら、それが可能のように思えます。

出版のメドは、年内ということで、うまくいけば、クリスマスや正月のプレゼントなどに「趣味で相対論」、といけるでしょうか?

  投稿者:小林@那須 - 2007/06/19(Tue) 14:09  No.1687 
こちらの掲示板に書き込むのは久しぶりです。まだ覚えてくれている人もいるでしょうか。

>とくに、今までの多くの解説書では、電磁気学とのつながりが
>希薄であるように思います。

まったく同意見です。私は、電磁気学は相対論から説明したほうが単純・綺麗に説明できることも多いと考えます。

例えばクーロンの法則と Lorentz 変換から Maxwell 方程式を導けます。四元電磁量 <i φ,A> は、原点の静止電荷 q に対して <i q/(4`π r), 0,0,0> とできます。この四元ベクトルを Lorentz 変換してやれば動いている電荷による <i φ,A> が作れます。これらの四元ベクトルの線形な重ねあわせで一般の場合の 四元電磁量 <i φ,A> が導けます。

この視点からすれば、天下りに与えられる Lorentz 条件 div(<i φ,A>)==0 は自明となります。dir(<i q/(4`π r), 0,0,0>) == 0 だからです。<i q/(4`π r), 0,0,0> の Lorentz 変換の重ね合わせであらわされる <i φ,A> についても、その div は 0 になるからです。

<i φ,A> は時空に分布する電磁量の自由度と考えられます。この自由度 <i φ,A> を時空での変移だとみなせば、電磁場を材料力学における変移や応力テンソルとのアナロジーで理解できます。E H は rot <i φ,A> テンソルと解釈できます。Lorentz 変換は時空の回転とみなせるので、反対称成分のみしか利いてきません。対称成分は自動的に 0 になってくれます。

応力分布とのアナロジーからすれば エネルギー密度≡1/2 E^2 + 1/2 H^2 は自明に近い式です。ばねのエネルギー 1/2 x^2 と殆ど同じ意味で理解できます。

このような意味で電磁気を捉えなおす遊びをやっています。そのメモを纏めて、下の続きに書きたいと思っています。

http://www.nasuinfo.or.jp/FreeSpace/kenji/sf/gc/relativity.htm

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でも材料力学における変移や応力テンソルとのアナロジーで電磁気を説明した資料は少ないと思います。教科書の一部で断片的に触れられているものしか知りません。もしこのような資料でまとまった物を御存知でしたら教えてもらえますでしょうか。英語の資料でもかまいません。ロシア語やドイツ語はだめですが。

  投稿者:EMAN - 2007/06/19(Tue) 20:26  No.1689 
> いままでにない相対論の解説書を期待しましょう。

 ベースは今ある記事ですからね。
 あまり大きく変わることは期待しないで下さいよ。
 一から書き直すような余裕はありませんから。

 しかし、今の構成に満足しているわけではなく、満足の行くまで書き足したり、直したりはする予定です。

 良かれ悪かれ、私らしい、少し変わった内容になることは確かです。

 今はまだ、数式を TeXで書き直したり、ページ数を見積もったりしている段階で、すでに180ページ近くありますね。

 「ローレンツ条件」を「ローレンス条件」と書くべきか考え中。 この件も記事にしましょう。

  投稿者:ワイル - 2007/06/20(Wed) 12:19  No.1695 

お久しぶりです、小林@那須さん。

>>例えばクーロンの法則と Lorentz 変換から Maxwell 方程式を導けます。四元電磁量 <i φ,A> は、原点の静止電荷 q に対して <i q/(4`π r), 0,0,0> とできます。この四元ベクトルを Lorentz 変換してやれば動いている電荷による <i φ,A> が作れます。これらの四元ベクトルの線形な重ねあわせで一般の場合の 四元電磁量 <i φ,A> が導けます。

太田浩一著「電磁気学I・II」
http://homepage2.nifty.com/eman/store/top.html
にも、クーロンの法則と特殊相対論から、マクスウェルの電磁場方程式を導ける、という話がのっていたように思えますが、そういうようなことなのですね?
でも、もうちょっと、具体的な導き方を期待したいです。

さて、そうすると、ニュートンの万有引力の法則と特殊相対論から、一般相対論のアインシュタイン方程式が導けるでしょうか? と思うのですが、それは、さすがに出来ないような話が、先の「電磁気学I・II」にありました。

他に、ビオ・サバールの法則やローレンツ力なども、特殊相対論をベースにすると、簡単に導けるようですね。

  投稿者:小林@那須 - 2007/06/21(Thu) 12:07  No.1700 
ごぶさたしています。ワイルさん

>太田浩一著「電磁気学I・II」にも、クーロンの法則と特殊相対論から、マクスウェルの電磁場方程式を導ける、という話がのっていたように思えますが、そういうようなことなのですね?
でも、もうちょっと、具体的な導き方を期待したいです。

太田浩一さんの電磁気学は知りませんでした。様々な基本的な視点から電磁気を説明しているみたいですね。でも簡単には読める環境にはいないので、たぶん同じだとは思うことしかできません。

>さて、そうすると、ニュートンの万有引力の法則と特殊相対論から、一般相対論のアインシュタイン方程式が導けるでしょうか? と思うのですが、それは、さすがに出来ないような話が、先の「電磁気学I・II」にありました。

一般相対論は座標系自体を Rieman 多様体に変更して、その多様体の上での微分方程式を扱っていると理解しています。Minkowsky 線形空間における電磁気の 扱いとは違う扱いをしていると思います。でも私は重力場でも電磁気に近い扱いもできるはずだと思っています。例えば高速で動く質量の周囲にはビオ・サバールの力が発生すると考えたほうが自然だと思っています。

>他に、ビオ・サバールの法則やローレンツ力なども、特殊相対論をベースにすると、簡単に導けるようですね。

<i φ, A> と 四元速度の内積がスカラー・エネルギーになります。 scalarE = < <i φ, A> | q u4 > >。この ΔscalarE = <F4 |Δl4> からローレンツ力が導けるはずだと思うのですが、まだ思っているだけです。