EMANの物理学 過去ログ No.1030 〜

 ● お久しぶりです

  投稿者:一般大学生 - 2007/02/01(Thu) 22:14  No.1030 
え〜、今度は昔からの疑問を。

物理でよく複数の式を連立して解く場合があるように思うのですが、ニュートン物理学が運動方程式だけから演繹された内容だとしたら、何故同じ事を意味するはずの式をいくつも使う必要があるのでしょうか?
非弾性衝突の場合に反発係数と運動量、などというのはわかるのですが・・・それともただの私の勘違いで、全ての問題は違う条件でしか解かれていないということでしょうか?
しかし高校時代数学で、微分した式を新しい条件式として加えて解いたという記憶もあり、どうも納得がいきません。傾きの情報は元の式に既に含まれてるはずじゃないのか!?

一応質問を投げかける上でという意味で、自分の考えた事は出来るだけ書き込むようにすると・・・
数学の方のパターンでは、使い切れていない情報の部分を微分で引き出しているから実は単に楽に解く方法を選んでいるだけで、物理の方では実はまったく事情が違い、新しい条件を含んでいる(例えば保存則が対称性に依存しているといったような事を聞いたことがあるので、そういう条件を加えているのでは?など)のか、それとも何か自分に決定的な勘違いがあるとか、実は解いてきた問題ではエネルギーと運動量で積分区間が違っていて別の情報を使っているとか・・・あまり問題を解いた時の記憶が無いのでどういうことになってたのかはっきりわかってないままで申し訳ないのですが・・・

まとまってなくてすいません。この辺りについてご意見お願いします!

  投稿者:EMAN - 2007/02/01(Thu) 23:25  No.1033 
> まとまってなくてすいません。この辺りについてご意見お願いします!

 私も質問の意味を把握したわけではありませんが・・・。 質問者も分かってないみたいだからいいか。

 まぁ、本当に分からないときはそうやって漠然とした感覚を言葉にしてみるのも役に立ちますよね。

 ニュートンの運動方程式が2階の微分方程式だからじゃないですか? これで全て解けるとは言っても、積分したら不定値が出てきます。 それを入れてやらないと本当は答えが定まらない。 でも、全てを定めなくても解ける問題もある。
 例えば、物体の位置なんかは知りたくなくて、速度について分かりさえすればいいんだ、とか。 そういう時は簡単な形にした式を使いますよね。 で、公式にバリエーションがある。
 高校物理では、微分積分をおおっぴらには使わないので、それらが問題のパターンに合わせて別々の式として紹介される。
 しかし、それらの別々の式だと思っていたものを、微分を使ってひょいと変形して並列して適用するテクニックなんかを見せられると、「こりゃ手品か」と思ってしまったりする。
 そんな事ではないのかいなぁ?

  投稿者:一般大学生 - 2007/02/01(Thu) 23:42  No.1034 
お返事ありがとうございます。

そうですよね、初期条件とかそういうのにも確かに思いを馳せたんですよ。でもどうも違う気がしてしまって・・・理由を忘れてしまいましたが。(笑

えっと、その不定値の正体ってのは、代表的には例えば初期条件だったりするわけですよね?「質量はこうだ!力はこうだ!」と言ったところで、最初(まぁ途中でもいいわけですが)にどこにどういう状態でいたのか知らなきゃ話にならない、と。まぁ確かに。
じゃぁ運動量保存とエネルギー保存と角運動量保存とはそれぞれ不定値が違う意味を持っててそれを条件として・・・・
ん〜、それぞれの不定値はどういう意味を持っているのでしょうかね?考えてたらわからなくなってきました。

ん〜後半の話はまた別問題かなぁと思います。私の投げた疑問はその「こりゃ手品か」という部分ではないと思うので・・・

  投稿者:明男 - 2007/02/02(Fri) 01:03  No.1036 
こんばんは、なんとなくです。

ご存知かも知れませんが、
運動量保存則・・空間の並進対称性
エネルギー保存則・・・時間対称性
角運動量保存則・・空間の回転対称性
(いずれも局所対称性)。解析力学の「ネーターの定理」などでも出てきますが、対称性が保存則の形で力学系に現れたものです。これらは独立の物理量(他の2つから導けないもの)ですので、独立変数と同じで、それぞれに初期値が必要です。
疑問中の「ニュートンの運動方程式から演繹される」もので・・というのは誤りです。時代的にはニュートンの運動方程式から進化(進歩)したのでしょうが、どちらがより根元的かかというと、保存則或いは対称性の方です。現代でも一般にエネルギー保存則は破られないし、そのまま成り立ちますが、(ニュートンの)運動方程式は速度が小さい場合(v<<C:光速)の近似式であると思われています。それは勿論、相対性理論により明らかにされたことで、実験結果もそれを支持しているわけです。

ではなぜ、運動方程式を積分するという手順をとるのかといえば、直接観測量の問題があるからでしょう。物体の全エネルギがいくらかなんて、計測できないからです。速度や力、質量といった観測可能量から問題を解く必然性があるからです。初期値といえば過去のようですが、通常は今の値から先がどうなるかという予測ですから、現在値が初期値となるわけですよね。微分方程式論からも結局は初期値と境界値が問題となります。微分してさらに条件が出てくると言うことは有り得ません。それは例えば速度の代わりに加速度の初期値しか無い、などの理由によるものでしょう。
疑問に答えになっているかどうかは分かりませんが、とりあえず、思ったことを・・・。

  投稿者:一般大学生 - 2007/02/03(Sat) 13:56  No.1047 
返事遅くなりました。

あぁ、やっぱりネーターの定理とかの対称性の話は絡んでくるんですか。
と、いうことはニュートンの運動方程式には対称性が含まれてないから、積分して導いている時には、対称性を前提とした計算が行われているために積分して導くことが可能なわけですよね?そしたら対称じゃなかったらあの積分は話にならないってことか・・・。
なんかどうもイメージつきづらいなぁ・・・難しいですね。

  投稿者:明男 - 2007/02/04(Sun) 00:45  No.1051 
こんにちは。

誤解を与えたかも知れませんね。大雑把に言えば、ニュートンの運動方程式は立派に対称性がありますよね。時間変換(t→-t)にしても、空間変位(x→x+a)にしても、同じ方程式が成り立ちます(ガリレイ変換によらない)。作用反作用の法則も運動量の交換に彼我の違いが無いことを言っています。
翻ってみれば、エネルギーや運動量の保存則ももっと高度の対称性のブレークダウンかも知れません。
あくまで例えですが、群論という高次の対称性から高次方程式が5次以上の解を持ち得ないことを知り得たように、物理学におけるそれも、さらに高度の或いは根本的な原理に従っているのかも知れません。

話が逸れましたが、要は何が言いたいかというと、問題を解く技法と物理学的本質を分別して理解する必要があるということです。微積分と雖もただの便法です。対称性とて同じようなものです。最初の質問の中に問題を解くことが物理であるような印象と、その解法の必然性に疑問があって不満があるように見受けられました。おそらく一般論を聞かされてもそれは解消しないでしょう。
実際に手を動かし、問題を多く解いて考えてみることですね。ただ問題を解くだけなら、解法は何でもよろしい。微積も必要がなければ使う必然性は無い。こころは、その現象の裏にある(支配する)原理にもっとも適した物理的解釈は何かを考える事が大事です・・・と思います(これつけてなくちゃね)。それでまた疑問に突き当たれば、次のステップに進めるチャンスというわけです。

  投稿者:一般大学生 - 2007/02/04(Sun) 09:29  No.1054 
え〜と、そうすると、ニュートンの運動方程式から演繹されることがどうして否定されるのでしょうか?保存則の方が根元的である理由はわからなくなったし、ニュートンの運動方程式を仮定した時には保存則はやっぱり演繹できるような気がしてくるのですが・・・

ただの便法であろうと根本的な理解をしたいと思った書きました。場所が悪かったというなら謝罪しますが、特に問題を解くのが物理だとか思ったことはまったくありません。(いや、ホントに)

それに微積分がただの便法というと、掛け算も割り算も同じですよね?私は物理にとって数学は、ただの便法と呼ぶには少し大きな部分を占めすぎている気がします。(もちろんこれはなんとなくの素人考えなので、叩き潰して下さるとありがたい部分です)

要するに、単に「なんで解けるんだこれで」と思ったまでです。そして私にとって、物理的解釈を考えることと同等なくらい「気になる」内容だった、という話でした。

色々と教えて下さいね!

  投稿者:ワイル - 2007/02/04(Sun) 11:38  No.1055 
こんにちは

>>それに微積分がただの便法というと、掛け算も割り算も同じですよね?

微積分と掛け算・割り算との関係は、たとえば、

(1)移動距離と時間から速さをもとめる場合、
  @速さが一定なら、割り算で十分
  A速さが変化するなら、割り算では不十分 => 微分
(2)速さと時間から移動距離を求める場合、
  @速さが一定なら、掛け算で十分
  A速さが変化するなら、掛け算では不十分 => 積分

となるようです。
要は、問題の状況に応じて、掛け算・割り算で十分な場合と、微積分を使う必要がある、というわけで、どちらも「便法」といえるのではないでしょうか?

この話に興味ありますれば、
「微積で楽しく・高校物理がわかる本」(田原真人・著/秀和システム)
http://www.amazon.co.jp/%E5%BE%AE%E7%A9%8D%E3%81%A7%E6%A5%BD%E3%81%97%E3%81%8F%E9%AB%98%E6%A0%A1%E7%89%A9%E7%90%86%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E6%9C%AC%E2%80%95%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%86%8D%E5%85%A5%E9%96%80-%E7%94%B0%E5%8E%9F-%E7%9C%9F%E4%BA%BA/dp/4798012807
があります。。。

  投稿者:ワイル - 2007/02/04(Sun) 11:50  No.1056 
また、パソコンなどを使っての数値計算では、微分は、引き算と割り算の繰り返しで、積分は掛け算と足し算の繰り返しで、近似計算します。

また、積分は、図形の面積・体積を求めることですよね?
小学校の算数でも、円の面積の公式の導出を説明するのに、円の内部を、細かい二等辺三角形などに分解して、それらの三角形の面積の総和(それは掛け算と足し算の繰り返しになる)を求める方法などで説明すると思いますが、これなど、まさに「積分」の考えといえるでしょう。

微分は、速さをもとめることでしょう。
速さ = 移動距離/時間
これは、いわゆる「平均の速さ」ですが、ここで、時間の間隔を限りなく短くしていけば、移動距離も小さくなって、正確な「瞬間的な速さ」を求めることができます(そこで、引き算と割り算の繰り返し計算で近似できるわけです)。

  投稿者:明男 - 2007/02/04(Sun) 15:50  No.1058 
>ワイルさん、フォロー有難うございます。ちょっと質問者のレベルが不明なので、中途半端な書き方になってしまいました。お気づきの点や訂正などもよろしく。

>一般の大学生さん
教えるというほど高所から言うつもりはありません。一緒に考えるでいいでしょう?
おそらく言葉の使い方だけの問題化かも知れませんが、「ニュートンの運動方程式から演繹される」ことを否定しているのではなくて、『演繹』されるのではない、ということです。
運動方程式を積分すればエネルギー保存則を示す式が出せますね。ごく単純にいえば(運動エネルギーだけですが)
 外力がなければ、0=m・d^2X/dt^2=(m/2)・d/dt{(dX/dt)^2)
よって、(m/2)(dX/dt)^2=C(C:時間によらない定数)
となって、(運動)エネルギーをE=(m/2)v^2と定義すれば、外力の無いときのエネルギー保存則ですね。
これは「式の導出」であって、『演繹』ではないのだと思います。
物理学は良く「帰納的な」学問であると言われますが、一つ一つの事象に潜む普遍的な原理原則を<推論>するのが、特徴だからだと思います。確かにその帰結として、絶対法則(真理)があるはずだという理想は有りますが、数学のように本質が『演繹』的な学問とはそこがかなり違います。初めに原理(法則)ありきではなく、真理ありきで、真理に近いものほど深い原理を表す法則であるといえるわけです。
つまり、「ニュートン云々」は数学的発想の言辞です。それが「仮定したら」と言う言葉にいみじくも表れていますが、現代物理学においても、いまだ、ニュートンの運動方程式が「間違っていた」という物理学者はいないでしょう。それは真理に充分近い法則だからです。だから、仮定したら・・などとは言いません。
それと、謝罪などとんでもない。新鮮な考察は若い発想でなければ難しいものです。本気なら本気に、深ければ深く、雰囲気なら雰囲気で答えてくださる方がいるでしょう。いずれにせよ、品の無いこと以外は(あ、下品はオレかあ)何でもいいんじゃないですか。

  投稿者:ワイル - 2007/02/04(Sun) 18:05  No.1060 
補足です。

>>(1)移動距離と時間から速さをもとめる場合、

この場合、原点(0,0)を出発点として、そこから、ある時刻t1までの移動距離のデータが分かっていて、それから速さを求める場合です。

移動距離xの軸を縦軸、時刻tの軸を横軸とし、移動距離と時刻との関係をグラフに表します。
@速さが一定の場合  ・・・ 移動距離と時刻の関係は、直線になります
A速さが変化する場合 ・・・ 移動距離と時刻の関係は、曲線になります
それで、この場合、「速さ」は、直線なら、その「傾き」であり、曲線なら、その曲線上のある点(t1、x1)における「接線の傾き」として表現できます。  
  
この曲線上の点(t1、x1)における「接線の傾き」は、以下のように求められます。

曲線上に、この点(t1、x1)とは、別の点(t0、x0)を考え(ただし、同一の点ではない)、点(t0、x0)と点(t1、x1)とを突き抜ける直線を引きます。
この直線の傾きvは、
v=(x1−x0)/(t1−t0)
となります。

ここで、t0をt1に近づけていくと、x0もx1に近づけていきます(ただし、t0を、ピッタリt1にしない)。
すると、曲線上の点(t1、x1)における「接線の傾き」を求めることができます。
また、それが、時刻t1における「瞬間的速さ」にもなります。

これから、微分は、割り算で近似できるのが、わかるでしょう。

>>(2)速さと時間から移動距離を求める場合、

この場合は、原点(0,0)を出発点として、そこから、ある時刻t1までの速さのデータがわかっていて、それから移動距離を求める場合です。

この場合、速さの軸vを縦軸、時刻tの軸を横軸とし、速さと時刻との関係をグラフにします。
@速さが一定なら、時刻軸と並行な直線になります。
A速さが変化すれば、傾いた直線か曲線になります。
そして、原点(0,0)から、速さ・時刻の関係を表す直線なり曲線上のある点(t1、v1)までと、そこから横軸の点t1まで垂直におろした直線に囲まれた部分・図形の面積を求めれば、時刻t1までの移動距離を求めることができます。
(ちなみに、速さの直線の傾き、あるいは曲線の接線の傾きを求めれば、それは加速度になるわけです)

これから、積分は、掛け算で近似できるのがわかるでしょう。

>>積分は、図形の面積・体積を求めることですよね?
>>微分は、速さをもとめることでしょう。

速さ・時刻の曲線と横軸とで囲まれた図形の面積 <−> 移動距離
移動距離・時刻の曲線の接線の傾き <−> 速さ

と対応します(グラフなり図形なり示せれば、もっと直感的に分かるでしょうけど)。

ガリレオの「新科学対話」や、ニュートンの「プリンピキア」などでは、図形を用いて、運動の法則を説明している箇所が多くあります(これらを読破するのも、中々、大変ですが、物理ファンなら、一読の価値はあるでしょう)。
彼らの時代までは、「数学=幾何学」のイメージです。

もうちょっと下って、マクスウェル電磁気学を含む相対論やゲージ理論と(微分)幾何学との繋がりも深い。

さらに、私は、量子力学・量子論と位相幾何学には、さほど詳しくないけど、この両者の関係も深いようです。

どちらにせよ、物理学を図形や幾何学で考えるのは、直感的で分かりやすくなるようです。

  投稿者:一般大学生 - 2007/02/04(Sun) 23:32  No.1062 
>ワイルさん

毎回ご親切に、本当にありがとうございます。

『(1)移動距離と時間から速さをもとめる場合、
  @速さが一定なら、割り算で十分
  A速さが変化するなら、割り算では不十分 => 微分
(2)速さと時間から移動距離を求める場合、
  @速さが一定なら、掛け算で十分
  A速さが変化するなら、掛け算では不十分 => 積分

となるようです。
要は、問題の状況に応じて、掛け算・割り算で十分な場合と、微積分を使う必要がある、というわけで、どちらも「便法」といえるのではないでしょうか?』

という部分について。
偉そうな言い方になるのかもしれませんが、私はそもそも微積分と割り算・掛け算について、そう考えるのが当たり前だと思ってずっと使ってきました。だからこそ微積分が便法に含まれるなら割り算や掛け算もそうなる、と言ったわけですね。同じものだから両方便法か両方便法でないかだが、微積分が便法なら物理において数字を使うことすべてが便法になるから、それは言いすぎかな、と思ったまでです。すべて便法だというなら、それはそういう考え方かな、と思います。言葉の問題ですね。
安心したことに、今回ワイルさんがまとめてくれた内容は、恐らく完璧と言って差し支えない程度の理解を既に私は持っているようです。失礼な言い方をする気はなく、全部「当たり前」で済ませることが出来ました。解説ありがとうございます。

ちなみに私の「積分が掛け算である」のイメージは、例えば曲線上とその真下(または真上)のx軸上の点を結ぶ光線が、長さを変えながら丁度スキャンしているようにスライドしていき、それを足し合わせているような感じです。ワイルさんの言う速度一定の場合のように、長方形領域で考えたものと対比して想像をつけると個人的には理解が楽です。

あと、是非量子力学や位相幾何学などにも、そのうち触れてみたいと思います!

>明男さん

あ、私は大学一年生で、ごく普通に一般教養の物理を履修しているものです。

ん〜演繹という言葉が悪かったのでしょうか。ただ、ニュートン力学の中では少なくとも運動方程式は仮定されているわけで、それは数学を語る際にある公理系を定めてするのと同じことだと私は思います。「正しいとしている」わけですから。ただ、自然に言及しているのかしていないのかの違いで、ニュートン力学の場合は言及しているから「間違い」と思われるようなことが出てくる。でも、前提を正しいとする世界の上では正しいわけです。

ニュートン力学は運動方程式が正しいとする信念の上で演繹を行っていると言えないのなら、数学も決して演繹的な記述でないことになってしまうと思います。

と、私の勝手な考えはいいとして、話がややこしくなるので明男さんの「式の導出」を使うことにしましょう。

明男さんの言うところによると、結局運動方程式から各種保存則が導出できるわけですよね?上で保存則は対称性が式に現れたものだと聞いたわけですが、対称性が破れた場合、この導出過程はどう狂うのでしょうか?上で私が言ったように、積分の仕方がおかしいということになるのですか?
また、私は相対性理論について詳しくありませんが、相対性理論では時間の対称性は保証されていないような気がするのですが、それでもエネルギーが保存するというのは、エネルギーに対して何か新しい見方を取り入れたからなのでしょうか??

  投稿者:ワイル - 2007/02/05(Mon) 00:20  No.1063 
こんばんは

>>偉そうな言い方になるのかもしれませんが、私はそもそも微積分と割り算・掛け算について、そう考えるのが当たり前だと思ってずっと使ってきました。だからこそ微積分が便法に含まれるなら割り算や掛け算もそうなる、と言ったわけですね。

実は、私自身が大学時代の電磁気学の授業において、教科書では、積分の形で(電磁気学の)ガウスの法則が記載されていたのですが、教授が、掛け算でガウスの法則を計算していました。

当時の私は、積分の形で記載されているのを、なぜ、掛け算で計算しているのか、その理由がイマイチ、理解できなかったです(学生は、意外と、そういう単純な理由で悩み、躓くのですね)。

でも、ガウスの法則においても、電荷が均一に分布している領域では、わざわざ積分を使わないでも、単純な掛け算で十分、というわけだったのです。

つまり、力学だけでなく、電磁気学でも、問題の状況に応じて、掛け算・割り算で十分な場合と、微積分を使う必要がある場合とがある、ということですね(速さや電荷などが一定の場合は、ややこしい積分でなく、単純な掛け算で十分というわけです)。

しかし、レベルの低い大学では、教授の教え方も不親切ですね。
その昔(??年前)、パソコンやインターネットがあって、「EMANの物理学」があったら、すぐ理解できただろうな。。。

  投稿者:一般大学生 - 2007/02/05(Mon) 00:48  No.1064 
>ワイルさん

こんばんは。

そうですね。ガウスの法則にせよアンペールの法則にせよ、少なくとも私がテストなどで問題を解く時点では、「積分をしろ」という問題が一問も出てきません。でも、教科書には積分でしか載ってないし、特にわかりやすい説明もありません。確実につまずく人が沢山いるだろうなと思いつつ、勝手に電荷分布など一定の「掛け算」で勝手にイメージして楽してました。大方どこへ行っても、積分の説明がせいぜい「微小に分けて足し合わせる」くらいしか書いてないことにずっと疑問を覚えてました。誰か掛け算をしろと言ってやれよ、と。

ちなみに、私は京都大学へ(不規則に)通っていますが、8割以上の教授の教え方は不親切だと感じます。「EMANの物理学」は本当に、本気の探索と説明に対する努力が見られるように思います。学ぶ側の視点から見て、解説をする者としては超優秀であると。
ただ、「専門家」には最低でもこのくらいのことはやって欲しいと思うものです。
そういう意味でこのサイトを見つけた時は、「やっとこういう人がいた」と思いました。本来当たり前のようにいるはずの、「まともな説明が出来る人」が、ね。

大学生にとってはホント、困った話です。甘えなんですかねこれも。

  投稿者:ワイル - 2007/02/05(Mon) 12:50  No.1066 
こんにちは。

>>8割以上の教授の教え方は不親切だと感じます

大学の教授には、自分の研究には熱心だが、学生の教育には、あまり熱心でない人たちがいるようです。

学生や現場の技術者、私たちのようなアマチュアにとって分かりやすいといえるのは、むしろ、ここのEMANさんやら、予備校で教師をされている田原真人氏(前述の「微積で楽しく・高校物理がわかる本」の著者)、高等専門学校の教授をしておられる潮秀樹氏(秀和システムから出ている「図解入門・よくわかる力学の基本と仕組み」
http://www.shuwasystem.co.jp/cgi-bin/detail.cgi?isbn=4-7980-1361-7
「図解入門・よくわかる電磁気学の基本と仕組み」
http://www.shuwasystem.co.jp/cgi-bin/detail.cgi?isbn=4-7980-1265-3
などの著者)といった人たちのようですね。
もちろん、大学教授といった人たちのなかにも、なかなか、わかりやすい著書や解説を行なっている人たちもいることはいます。

また、専業作家による解説書もあり、そういった書籍は、一件、わかりやすそうなのですが、変に砕けた解説が多く、また、ピントがずれているようなところが多い感じで、個人的に好きでないですね。
少なくとも、そうした専業作家による書籍では、自分が欲しいと思っている情報が乏しい、という感じです。
また、専業作家の場合、生活・生計のため、次第に内容より、売れることを目標に書くようになることが多く、最初の頃の著作にくらべ、不特定多数の読者向けになり、その結果、内容が薄くなっていくような人もいるようです。

ちなみに、私の好きな著書・作家は、式の展開・計算が丁寧であること、数学・物理や科学を超えた視点で物理・科学を語れる、といったことかな?(EMANさんや、田原真人氏などのサイト・著書が、そうした代表ですね)

私の本職は、ソフトウェア技術者ですが、プログラミングやソフトウェアの世界の書籍でも、大学教授や専業作家によるものは、あまり評判が良くなく、現場の技術者やソフトウェア会社の経営者などによる著書の方が、評判・人気が高いようです。

  投稿者:EMAN - 2007/02/05(Mon) 19:40  No.1069 
> 大学の教授には、自分の研究には熱心だが、学生の教育には、あまり熱心でない人たちがいるようです。

 そういうことは普通にありますが、研究に生活が掛かってますので仕方ないとも言えるでしょう。 雑用が多いと聞きますので、大学は研究に最良の環境とも言えない気がします。

 教科書について言えば、砕けた説明を書きたくとも職業上の信用問題から書くことがはばかられる、という事情もあるようです。

 誤解を防ぐために原稿にあれこれ書き足していく内に、わけの分からないものに仕上がってしまった、とかいうのもありそうですね。

 今回、私も苦労しました。 何て言ったって、書籍の内容は書き換えがききませんから。 己が身を守りたくなる。



> プログラミングやソフトウェアの世界の書籍でも、大学教授や作家によるものは、あまり評判が良くなく、現場の技術者やソフトウェア会社の経営者などによる著書の方が、評判・人気が高いようです。

 動画圧縮の解説書などは、私が書けば同じ内容で40%くらいにまで「圧縮」できそうです。 TCP/IPの解説なんかでは、本にならないくらいの厚さになってしまって、売りに出せないかも。
 でも職業上の信用問題から書くことははばかられます。 ほら、やっぱり私より優れた多数の同僚の目は恐いですよ。


  投稿者:EMAN - 2007/02/05(Mon) 20:06  No.1070 
 ところで、このスレッドの議論の流れが良く分からなくなってきています。 どれに答えて、どう収束させればいいのやら・・・。

 別々に議論すべき話がごっちゃになってきているのですね。

 まず、ニュートンの運動方程式が対称性を持つ事。 そのような式を基本にしているから、各種保存則が導かれる事。
 しかし、広い目で見れば、対称性というのは、ニュートンの運動方程式よりも広い範囲で影響力をもっていて、ニュートンの運動方程式というのは、対称性を満たすものの一つの例に過ぎず、この世界を表す本当の方程式が他にありうる事。

 などが話されてきたと思います。
 話が自然に広がってしまっただけで、一般大学生さんの疑問は、こんなところにはないような気がするのですが、どうなんでしょう。

 一度、疑問の正体について考えをまとめ直して、一つずつ潰して行った方がいいかも知れません。

  投稿者:明男 - 2007/02/05(Mon) 21:29  No.1071 
>EMANさん

大賛成。ちょっと安易に話を滑らし過ぎて、反省していたところです。EMANさん、ありがとう!

タイトルともそぐわなくなってますしね。

  投稿者:一般大学生 - 2007/02/06(Tue) 00:06  No.1072 
>ワイルさん
なるほど。こんな言い方をしてしまってはどうかとも思いますが、一言で言って、色々と面倒なものですね。
紹介していただいた本についてはどこかで目を通してみようと思います。ありがとうございます。

>EMANさん
そうですね。きっと全員が思っていたことかと。
まとめ、ありがとうございます。
え〜と私の独断により、スレッドを変えてそこに疑問をもう一度まとめたいと思いますので、お付き合いよろしくお願いします。

  投稿者:ワイル - 2007/02/06(Tue) 11:17  No.1074 
こんにちは

一般大学生さん

>>紹介していただいた本についてはどこかで目を通してみようと思います。ありがとうございます。

私が選ぶ書籍の基準は、
・図解が豊富であること
・式の展開・計算が豊富であること
・高校レベルの数学の知識で読めること
・何がわかっていて、何がわかっていないかの話があること
そうしたことですね。
一般相対論やゲージ理論も、高校数学+αくらいで読める書籍が、いくつかあります。

プログラミングやソフトウェアの世界の書籍でも、
・図解が豊富
・サンプルのプログラム・リストや設定例などが豊富
といったことが、選択基準ですね。

どちらでも、現場の研究者・技術者の書籍では、そうしたことと、
何に躓いたか、何が問題か、といった話も記載されていることが多く、その意味でも、学生さんや現場の技術者などには、打ってつけですね。

  投稿者:ワイル - 2007/02/07(Wed) 14:23  No.1085 
こんにちは。

>>ただ、ニュートン力学の中では少なくとも運動方程式は仮定されているわけで、それは数学を語る際にある公理系を定めてするのと同じことだと私は思います。「正しいとしている」わけですから。

歴史的に19世紀前半までは、実際の現象を対象にした実験・観測による検証においても、ニュートン力学と矛盾する現象は何一つなかったのですね。

純粋なニュートン力学だけでなく、クーロン、ガウス、ビオ・サバール、アンペールなどによる、いわゆる静電磁気学の世界でも、ニュートン力学的な考え、モデルで、通用していたわけです。

ただし、アンペールの法則では、コイルに電流が流れれば、そのまわりに磁場が発生するのですが、逆に磁石のまわりにコイルをまいただけでは、電場が発生がせず、少なくとも、純粋な作用・反作用の法則(ニュートンの運動法則の第3法則)が成立しないので、そろそろ、ニュートン力学的な考え、モデルの適用が危ういものになっていたわけです。
そして、ファラデーの電磁誘導の発見、さらに、それらの成果をもとにしたマクスウェルの電磁場理論の成立によって、電磁現象の世界においては、ニュートン力学的な考え、モデルの限界が決定的になった、といえるでしょう。

さらに、20世紀にはいると、さらに、光速に近い速さの運動や、
分子・原子などのミクロの現象などにおいても、ニュートン力学は正しくない、ということが明らかになり、相対論や量子論が誕生したのは、ご存知だと思います。

しかし、現在でも、電磁気学とか、相対論・量子論の適用が必要でない、私たちの日常レベルの現象では、いまだに、ニュートン力学と矛盾するような現象がないので、そうした実績を踏まえて、「ニュートン力学は正しい」としているわけです。

>>ただ、自然に言及しているのかしていないのかの違いで、ニュートン力学の場合は言及しているから「間違い」と思われるようなことが出てくる

まあ、ニュートン力学が成立した17世紀から18世紀初めの時代では、電磁現象だとか、光速にちかいような速さの運動とか、分子・原子などのミクロの現象などについての、実験・観測の情報・データも皆無だったし、そうした現象を実験や観測で扱うための技術もなかったので、そういった現象でのニュートン力学からの「ズレ、やぶれ」も、ニュートン力学からすれば、「想定外」の現象であり、「仕方ない」といえるのではないでしょうか?

また、現在では、従来の相対論や量子論についても、たとえば、プランク・スケール(10の−35乗・メートル)に近い世界とか、4次元時空を超えた高次元の世界などで、「ズレ、やぶれ」などが検出される可能性があるのですが、それが現実に検出されたとしても、そうしたものの存在さえ考えられていなかった20世紀初めに成立していた相対論や量子論にとっては、やはり、「想定外の世界・現象」ということで、「仕方がない」といえるでしょう。

まあ、ITの世界のソフトウェアやシステムにおいても、その設計・開発・テストの段階では、考えられていない操作・事象などによって起こるバグも出てくることもあるのですが、そうしたものは「仕様外・想定外のバグ」と扱うことが多いと思います。

さて、ITにおけるソフトウェアやシステムにおいて、想定外の操作・事象によるバグが起こった場合は、ときによって設計レベルからの見直し・修正が必要なのですが、その見直し・修正が完了するまでの、対処療法としては、バグの原因となった「想定外の操作・事象」の禁止などの制限事項を付けることで、とりあえず、従来どおり、正常な利用を続けることができます。

それと同じように、科学理論の場合でも、想定外の現象において、「ズレ、やぶれ」が発見されたら、理論の基本的な考え・モデルを見直しして、全く新しい考え・モデルに基づいた理論を作る必要があります。しかし、そうした「ズレ、やぶれ」が検出されない従来の現象では、従来の理論を、そのまま「正しい」として、従来どおり、使って構わない、というわけです。

そうしたことと、理論が、「根本的に間違っている」という話は違います。
それは、ITの世界における「バグだらけの」ソフトウェアやシステムと同じようなもの、といえるしょう。