EMANの物理学 過去ログ No.1029 〜

 ● マクスウェルの方程式の質問

  投稿者:マルタ - 2007/02/01(Thu) 21:43  No.1029 
実は電磁気でひとつふに落ちないところがあります。
このサイトの電磁気のページでは、マクスウェルの方程式を徐々に出そろえていって、
最後に矛盾点の解決でめでたく完成、となっていますね。
2番目の式、rotH=iという式がこのままじゃまずいということでした。
このままじゃまずい理由というのには納得です。
改変後の式もなるほど正しいみたいです。
しかし最初の式は前の方できちんとした数学的な手続きを踏んで出てきたのじゃなかったでしたっけ。
この式に矛盾があるということは、その段階で何か間違いがあるということですか?
そうじゃないけど出てきた式は正しくない、ということは起こり得るのですか?
よく読めば分かる話だったらすみません。



  投稿者:EMAN - 2007/02/01(Thu) 22:35  No.1031 
> 実は電磁気でひとつふに落ちないところがあります。

 これは簡単な話なので、さくっと答えます。
 アンペールの式の元になったのはビオサバールの法則。
 これは、定常電流の周りの磁場の形から導いたのでした。

 つまり、時間変化をしない状況においては、
アンペールの式 rotH = i は正しい。
 div i = 0 も正しい。

 しかし時間変化する状況ではまずいということです。


  投稿者:マルタ - 2007/02/02(Fri) 07:58  No.1037 
あ、そうか。時間変化か。
やけに簡単な話でしたね。
どうもお忙しい中レベルの低い質問に付き合ってくださってありがとうございました。
助かります。

  投稿者:ワイル - 2007/02/02(Fri) 13:18  No.1040 
こんにちは

>>あ、そうか。時間変化か。

クーロンやガウス、ビオ・サバール、アンペールなどの静電気とや静磁気の法則・理論は、電場や磁場の状態が時間的に変化しない場合にのみ「有効」な法則・法則です。

電場や磁場の状態が、時間的に変化する場合は、もはや、マクスウェルの理論(と、さらに正確には特殊相対論)が必要になるわけです。

ちなみに、ニュートンの重力理論(万有引力の法則と運動の法則)も、重力場の状態が時間的に変化する場合には、厳密には正しくなくなります。その場合、厳密には、一般相対論が必要になります。

しかし、私たちの日常世界において、重力の強さは、電磁力の強さに比べ、40桁近くも弱いので、たとえ、厳密には重力場の状態が時間的に変化しても、実際上、ニュートンの重力理論からの「ずれ」は検知できないはずで、実用上、ニュートンの重力理論で充分というわけです。

この話は、講談社サイエンティフィックの「単位が取れる電磁気学ノート」(橋元淳一郎・著)
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/intro_idc.jsp?id=37003
のはじめの方に載っていた話をもとにしています。