EMANの物理学 過去ログ No.643 〜

 ● エネルギー観点から考察する光

  投稿者:ズッキー - 2006/10/06(Fri) 17:00  No.643 
 EMANさん。先日は、誠意ある回答有難うございました。私の文章にきつい表現があることも、指摘頂き幸いです。気を付けるように心掛けます。
 それにしても、皆純粋に物理学を楽しく語り合うここのMLに出会えて幸いです。実は私も、ヘリコプターによる空中停止によって、費やすエネルギー(この場合はJ/s)が、ゼロのハズはないのでは?との疑問も、長年持っており、EMANさんも同じ疑問を持っていたとのことで、嬉しいです。
 さて、本題ですが、私は機械工学科出身で、量子論等全くド素人ながらも、最近情報通信関連の仕事をしており、電磁波(光も)が何故遠方に伝達しうるのか、エネルギー的に疑問でした。
 最近高校物理の教科書をベロベロと舐め回していたら、ニュートン力学での波のエネルギーは、E=1/2*m*v・・2 であり、ここで、v=振幅*ω=振幅*2πfなので、
     E∝f・・2 の関係が成立します。
なのですが、教科書の後ろの方には、プランク定数をhとし、振動数をμとすると、
     E=h*μ の関係が成り立ち、E∝f となり、
ニュートン力学での波動エネルギー(周波数fの2乗)とは異なる関係となってしまいます。
 卑近な例で済みませんが、オヤジのドス声よりも母ちゃんのヒス声の周波数を2倍とし、青色波長の周波数を赤色波長の2倍とすると、前者の音波エネルギーは4倍の差となる一方、後者の電磁波エネルギーは2倍の差に過ぎません。
 現代物理では古典物理で説明出来ない事項が多い、といわれてますが、この矛盾もその一つなのでしょうか?
 携帯電磁波障害が叫ばれているものの、人体に無害な可視光線よりもはるかにエネルギーが小さい電磁波は、紫外線X線ガンマ線と異なり安全なのでは?
 電磁波に嵌って疑問の大海原です。

  投稿者:TOSHI - 2006/10/09(Mon) 08:49  No.644 
 こんにちは。。TOSHIと申します。

 結局は振動の問題なので1次元調和振動子E=p^2/(2m)+(1/2)mω^2*x^2 の「古典論」でのエネルギーがx=acos(ωt+α)よりp=m(dx/dt)=maω sin(ωt+α)でありE=(1/2)ma^2*ω^2となるのでω=2πνよりE∝ν^2でありますが、「量子論」ではプランク定数をhとしhc=h/(2π)とするときE=[n+(1/2)]hc*ω =[n+(1/2)]h*ν だからE∝ν である、という話に帰着するのでしょう。

 「量子論」ではpとxの間に「不確定性関係」があり、それはΔp*Δx〜hc/2 です。1次元の調和振動ではだいたいオーダーとしてΔx〜a、Δp〜maω と考えられるのでΔp*Δx〜ma^2*ω〜hc/2 を「古典論」のE=(1/2)ma^2*ω^2 に代入してE〜(1/4)hc*ω=(1/4)h*ν となりますからだいたいオーダーとしては「量子論」との対応はつくと思います。

TOSHI



  投稿者:明男 - 2006/10/10(Tue) 12:59  No.645 
はじめまして、ズッキーさん、明男です。

参考までに、私が理解している回答を書きます。ズッキーさんの疑問は基本的には電磁波(光)のエネルギーは振動数に比例するのか、振動数の二乗に比例するのかということですね。
エネルギーの大小によって比例関係が変わることでもない限り(ありません)これらが矛盾することは明らかです。
ではどちらが正しいか、結論を言うと、
電磁波のエネルギーは振動数に比例する、が正しい。
と思います。

では、何故、波動のエネルギーの公式と合わないのか、電磁波は波ではないのか?実はエネルギーの公式が違います。
質問の中には出てきませんでしたが、相対性理論によると、エネルギーは、E^2=√(c^2p^2+m^2c^4)で表されます。
ここで、pは運動量、mは静止質量、cは光速度です。
電磁波(光)は質量「0」なので、m=0と置いて
E(電磁波)=cp
となります。しかし、このときのpは波の運動量として、「ド・ブロイ」(高校で物質波として出てきますね)の関係式により、p=h/λ(λは波長)となり、結局
 E=ch/λ=hν(νは振動数)
となります。

このことを物理的直感(必ずしも正確ではないが)で考えると、力学で扱う波とは、媒体が存在し、振動はその媒体自身が担っている。すると速度とは媒体を構成する物質の移動速度であり、光速度に比べて格段にちいさい。このようなときエネルギーの公式は力学のそれと見なせる。一方、電磁波(光)は媒体が存在する(古典的)波ではなく、速度も光速度に等しい。
これが量子力学(ド・ブロイ波)、相対性理論(電磁気学)を生む契機となったわけなので、疑問を持つのは至極当たり前のことである。
えらそーに聞こえたらすみません。ちょっと講義口調で言ってみたかっただけなので(^^;)。

  投稿者:MaT - 2006/10/15(Sun) 04:18  No.651 
ちょっと気になったのですが、(もしかして、たいへんアホな発言かもしれませんが)
>E=h*μ の関係が成り立ち、E∝f となり
この場合の電磁波の強さは電界強度(ボルト)で考えているのではないでしょうか?
もしそうなら、エネルギーは(ワット)に比例するので、電磁波のエネルギーは(ボルト)の2乗で考えなくてはならないから、この式のままでエネルギーは周波数の2乗に比例するということでよいのではないでしょうか。

  投稿者:TOSHI - 2006/10/15(Sun) 06:57  No.652 
>電磁波のエネルギーは(ボルト)の2乗で考えなくてはならないから

 電磁波というか電場のエネルギーは電場の2乗ですからボルト×電荷であってボルトの2乗ではありませんよ。

TOSHI

  投稿者:MaT - 2006/10/15(Sun) 14:38  No.653 
すみませんが、よく意味がわからないのですが(基本的に電気は素人ですので)
「電場のエネルギーは電場の2乗」なら、電場のエネルギーは電場の周波数の2乗に比例になりませんか?

私が気になっているのは、
>E=h*μ の関係が成り立ち、E∝f となり
は、単位の違うものを比較している(式の中で単位変換している)のではないか、ということです。

もし、この電磁波をアンテナで受け取って、電力に変換したらどうなるのか・・・と考えだしたら、こういうことが気になったので。。。

  投稿者:T_NAKA - 2006/10/15(Sun) 15:51  No.654  <Home>
ある単振動 A・cosωt があると仮定して、その2乗をとると {A^2}(1+cos2ωt)/2 となるだけです。
つまり、周波数は2乗ではなく、2倍になるだけであることに留意して下さい。

  投稿者:MaT - 2006/10/16(Mon) 03:33  No.655 
そういう話だと、こんどは、エネルギーは周波数と無関係になってしまいます。

私も何かが分かって書いているわけではないのですが、
振動はコイルと磁石を使えば電磁波に変換可能だろうし、その逆も可能でしょう。そのとき、一方は周波数に比例で、もう一方は周波数の2乗に比例だと、矛盾がおきそうな気がするんです。

と、ここまで書いて、これって明男さんが書かれた通りなんですね。ようやく気がつきました。お騒がせしました。

  投稿者:T_NAKA - 2006/10/16(Mon) 10:40  No.656  <Home>
誤解を与えるような書き方をして申し訳ありません。

「力学エネルギー⇒電気エネルギー」の変換で、例えば自転車のライトはスピードを上げると、明るさが増加し、スピードを落とすと明るさが減少するので、回転数はエネルギーと関係があります。
この例では、起電力V∝dφ/dt なので、回転数が上昇すれば、磁束の変化は大きくなり、電圧が上昇するためです。(ライトの光=電磁波ですが、この例の場合、電気回路的に電磁波を発振生成している訳ではないので、「明るくなる」=「(光自体の周波数は変わらず)光子の量が増える」と解釈して下さい。)