EMANの物理学 過去ログ No.4 〜

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  投稿者:いち - 2006/05/23(Tue) 08:53  No.4 
1

  投稿者:EMAN - 2006/05/23(Tue) 12:39  No.5 
2get

 いちさん、一番乗りですか。 センスいいですなー。
 

  投稿者:いち - 2006/05/24(Wed) 02:41  No.13 
センスいいなんて言われたことないから,ちょっと
照れくさいですね.ありがとうございます.

ところで「ベルの不等式」の記事読みました.
現在進行形でまだまだ実験がされているみたいですね.

http://nucl.phys.s.u-tokyo.ac.jp/saito/epr/epr1.html

が,正直,問題となっているところがイマイチ分からない
です.

>一方の粒子を測定して結果を知ってしまうと、もう一方は測
>定しなくても状態が定まってしまっているという奇妙なこと
>が起きている。 

これが全く「奇妙」と実感できないんですよね.
「もともと±0で,その後,+1と−1に別れて,+1を確
認すれば,片割れはー1に決まってる」って普通に考えます
けど,なんか違うんでしょうね.

  投稿者:EMAN - 2006/05/24(Wed) 12:21  No.14 
> 「もともと±0で,その後,+1と−1に別れて,+1を確
認すれば,片割れはー1に決まってる」って普通に考えますけど,


 それが量子力学の方を常識としていない人の普通の感覚だと思います。 アインシュタインもそう主張したわけです。

 しかし量子力学では測定するまでは「分からない」のではなくて、「まだ決まっていない」と解釈しているわけです。 じゃあ、一方が決まったら、遠く離れたもう一方はどういう仕組みで決まるのか。
 片方が決まったことがどうして相手に分かるのか、という部分が奇妙なわけです。


 今記事を読み返してみましたが、この部分、ちょっと補足した方がいいかも知れませんね。

  投稿者:EMAN - 2006/05/24(Wed) 12:40  No.15 
> センスいいなんて言われたことないから,ちょっと照れくさいですね.


 昔、友達の女の子に、「意外にやさしい人だね」と言われた時、返事につまっていたら、

「あーっ、動揺してる!? 言われた事ないんでしょ? 今まで頭良いね、って幾ら褒めても全く動揺しなかったのにー。 こういうのは言われ慣れてるんだよ、きっとー。」

とからかわれたのを思い出しました。

  投稿者:いち - 2006/05/24(Wed) 18:29  No.16 
>それが量子力学の方を常識としていない人の普通の感覚だと
>思います。 アインシュタインもそう主張したわけです。

なるほど〜,そういうことですか〜.
久しぶりに頭が「スカッ」とした感じです.

でも,
「もともと±0で,その後,+1と−1に別れて,+1を確
認しても,片割れはー1に決まっていない」ってことを強く
主張しはじめると,常識的には分からず屋になってしまいそ
うですね.


  投稿者:EMAN - 2006/05/24(Wed) 21:17  No.18 
> でも,「もともと±0で,その後,+1と−1に別れて,+1を確認しても,片割れはー1に決まっていない」ってことを強く主張しはじめると,

 いや、量子力学では、測定するまでは確かにどちらとも決まっていないのですが、どちらかを測定した時点で、他方も決まってしまうと言っているのです。 それがどんなに離れていてもです。


 それでアインシュタインが、「それは両方とも最初から決まってたんじゃないのか? その可能性はないのか? そういう理論を作ろうよ」と言い出したわけですが、結局は実験で否定されてしまったわけです。

  投稿者:いち - 2006/05/25(Thu) 10:24  No.19 
> いや、量子力学では、測定するまでは確かにどちらとも決まっ
>ていないのですが、どちらかを測定した時点で、他方も決まって
>しまうと言っているのです。 それがどんなに離れていてもで
>す。

これは,「最初から決まっていたかどうかをとりあえず無視
すると,常識通りですね.」
とすると,量子力学でも日常でも常識と考えられることが,
なぜ,

>一方の粒子を測定して結果を知ってしまうと、もう一方は測
>定しなくても状態が定まってしまっているという奇妙なこと
>が起きている。 

「奇妙なこと」ということになるのでしょうか.

  投稿者:EMAN - 2006/05/25(Thu) 21:14  No.21 
> これは,「最初から決まっていたかどうかをとりあえず無視すると,常識通りですね.」

 そうです。
 しかしそこが大事な部分ですから、無視してはいけません。

 おっしゃる通り、無視したら奇妙でも何でもないのです。


 「元々は決まっていなかった。(単に分からないというわけではない。)」 (というのが量子力学の基本)

→「片方だけ測定した」

→「測定していない遠く離れた粒子の状態まで決まってしまう」(だって、そうでなければおかしいじゃないか。 ・・・これは後に実験で確認された。)

→「なぜだ?」

→「その仕組みを誰か説明してくれ。分からん。」

→「こんな気持ちの悪い(すっきりしない部分のある)理論は欠陥だと思う。」

→「代わりの何かいい説明があるはずだ。」

ということです。

  投稿者:いち - 2006/05/26(Fri) 01:26  No.24 
うわっ,あっありがとうございます.
分かりました,量子力学の重要なところが.

今までなんとなく量子力学が好きだったのですが,
これを機に,手元にある量子力学の本をじっくり読んで
みたら,純粋に好きになってしまいました.

やっぱり問題意識を持って本を読むと違いますね.

  投稿者:ワイル - 2006/05/26(Fri) 14:53  No.28 
「ベルの不等式」のついでに。。。
以下は、私の「トンデモ」な仮説。

>> 一方の粒子を測定して結果を知ってしまうと、もう一方は測定しなくても状態が定まってしまっているという奇妙なことが起きている。 一方の粒子を測定した事の影響がどのようにして他方に伝わるというのだろう。 これがアインシュタインの疑問だ。

前にも議論したと思いますが、ディラックの波動方程式から
は、たとえば、電子に関しては
・上向きスピンの電子
・下向きスピンの電子
・上向きスピンの陽電子
・下向きスピンの陽電子
の4つが1つの組(スピノル)の解として出てきます。

これの4つは、いってみれば光子(スピン1)から作られるも
のなので、根本的には1つの量子が、阿弥陀様のように、4つ
の顔をもっているのでは、と思っています(だから、4つのも
のが、1組のスピノルとなっているのでしょう)。

したがって、いわゆる、上述でのアインシュタインの疑問の現
象も、
・上向きスピンの電子 => 下向きスピンの電子 に変える
と、どんなにはなれていても、
・下向きスピンの電子 => 上向きスピンの電子
に変わるのは、これは「伝わっている」ということではない
と思います。1つの量子が、4つの顔に変身しているだけ
(あるいは、この宇宙からは、そう見えるだけ)なので、相
対論には違反もなにもないと思います。

もっとも、「超ひも理論」では、すべての素粒子は、根源的に
は、10次元か11次元の「超ひも」という話もありますし。


  投稿者:小林@那須 - 2006/05/27(Sat) 01:35  No.29 
ベルの不等式の現象を波動関数で実際に計算してみせた例はあるのでしょうか。

ベルの不等式の現象を記述する波動関数は
 ・二個の(一対の)電子の片方だけに磁場を与えてスピンを高速に回転をさせる。
 ・その回転が電磁場:(φ,A) の高速な変換を引き起こし光子が宇宙に飛び出していく
 ・光子が宇宙に飛び出すと同時に電子のスピン方向が磁場の方向に揃う
 ・片方のスピンが磁場の方向に揃うと同時に、遠方にあるペアとなっている電子のスピンも反対方向に揃う
と変化すると理解しています。

ペアとなる電子のスピンの回転は空間的には離れていながら同時に同期して回転しているはずです。磁場を時間変化させたらスピンの回転速度は変化します。ベル不等式の実験の場合は、磁場の強さの変化に伴い、遠く離れた二つの電子のスピン回転速度が同期して変化するはずです。

こんな波動関数の様子を計算した例はあるものでしょうか。それとも私の「ベル不等式での波動関数の振る舞いについての私の解釈」が誤っているのでしょうか。

  投稿者:明男 - 2006/05/28(Sun) 01:33  No.30 
こんばんは、明男です。

小林@那須さんの記述には良く分からない点がいくつかあります。誤っているかどうかは私には判断できませんが、私の捉え方とはかなり違いますね。

以下はあくまで私の理解です。

まず、磁場をかけるとスピンが高速回転するというのは、やはり表現がまずいでしょう。スピン軸の歳差(スピンそのものではない)が始まり、その周波数は磁場の強さによるでしょうが、その開始時点ですでにスピンの大きさは測定され、対電子のスピンも決定してしまうことになる気がします。
したがって対電子があたかも同期して運動状態を変えるような描画はあり得ないし、それこそ局所性に反します。

そもそもベルの不等式を満足しないという実験結果は「隠れた変数」の存在に否定的であるという意味で量子力学的論理に有利なだけで、量子論理が実在性の正しい論理であると言っているわけでは無いと思います。
EPRパラドクスがEPR相関であるというのは、量子論理の枠組み内で矛盾しないという意味では正しいが、量子論理には予め真偽の判定し得ない事象が実在性として認められており、相対論的な局所性(因果律)の論理からは矛盾であるということだと思います。Einsteinの主張は量子論理の内部自体に自己矛盾があるとしたもので、それは現代では否定されているわけですね。
元々この論議は波動関数による思考実験から始まったそうですが、計算にはまさに遠く離れた対電子のスピン相関を規定する必要があり、それを議論している段階で計算は不能でしょう。
結局、この問題は何を正しい実在性の証とするかの問題を含み、決して解決されたものでは無いのではないでしょうか。
私には原因があって結果があるという因果律の解釈として、原因があれば結果が生じるでしょうが、結果があったとしてもその原因が特定できない、あるいは確定しない場合もあるのだと主張しているように見えます。
つまり、過去から未来は決定されるが、未来を先取りし、過去である現在を変更して未来を実現することは不可能であると言っているように見えます。
簡単にいえば、未来は絶対的に未確定である、という論理です。

ちょっと抽象的な話になりましたが、世界に謎が満ちているってことは愉快ですねぇ。

  投稿者:ワイル - 2006/05/28(Sun) 11:21  No.32 
こんにちは

>>私には原因があって結果があるという因果律の解釈として、原因があれば結果が生じるでしょうが、結果があったとしてもその原因が特定できない、あるいは確定しない場合もあるのだと主張しているように見えます。

図示すると、ニュートン力学やアーベル・ゲージ理論(特殊相
対論+古典電磁理論))などの古典論における因果関係は、
単純に、

原因 ―> 結果
結果 ―> 原因

ですが、量子論の世界の因果関係は、

   / 結果1
原因 ― 結果2
   \ 結果3
   \ ...

となる、ということですね?
だから、量子論では、

原因 ―> 結果
結果 ―>  ?

です。

しかし、古典論の範疇でも、一般相対論やら、ヤン・ミルズら
の非アーベル・ゲージ理論などの非線形理論では、いわゆる、
重ね合わせが成り立たないわけで、

原因 ―> 結果
結果 ―> 原因

という単純な因果関係が成り立ないのでは、と思います。

ニュートン重力場やアーベル・ゲージ場(電磁場)では、
場Aと場Bがあったら、すなおに重ね合わせて場A+Bとできま
す。逆に、場A+B(トータルな場の強さ)から、場Aと場Bと
を特定できます。
つまり、

場A、場B −> トータルな場の強さ(場A+場B)
トータルな場の強さ −> 場A,場B

です。
つまり、これらでは、結果から原因を特定することが容易で
す。

しかし、一般相対論的重力場や非アーベル・ゲージ場では、
場が新たな場を作り出すので、素直に場A+Bにはなりません
し、逆にトータルな場の強さから、場Aおよび場Bの存在を特
定することは困難でしょう。
つまり、一般相対論や非アーベル・ゲージ理論では、

場A,場B −> トータルな場の強さ(場A+場B+?)
トータルの場の強さ −> 場A、場B だけではない

つまり、こうした非線形理論、非線形現象では、結果から原因
を特定することが困難です。

だから、古典論の範疇でも、一般相対論や非アーベル・ゲージ
理論では、ニュートン力学やアーベル・ゲージ理論にある単純
な因果関係

原因 ―> 結果
結果 ―> 原因

が成り立たないように思えます。

実際に、アインシュタインの量子論の因果関係に対する意見
に対して(神様はサイコロ遊びをしない)、ボーアあたりが、
一般相対論を持ち出して、「一般相対論だって、原因と結果
が一意に決まらないではないか!!」と反論を述べていたよ
うです。

ただ、量子論や非線形理論であっても、原因が起こって結果
が決まる、という相対論における図式は(変形されながらも
)継承されていることはいえるようです(原因と結果が同時
に起こったり、結果が起きてから原因が決まる、というよう
なことは、この世ではありえない、ということです)。



  投稿者:明男 - 2006/05/28(Sun) 12:52  No.34 
こんにちは。

ワイルさんの言われることはそのとおりです。

しかし、私の主張しているのはそのような非線形応答やカオス、フラクタルに見られる逆問題の決定不能性の話とは一線を画すもので、もっと原理的なものです。
例えば広い意味の位相空間を考えると、この位相空間は粒子のあらゆるプロパティ(運動量、位置、スピン、荷電などすべて)を次元としてもつ、世界線を描くとします。時間軸に対して、古典論理ではこの世界線は線分であるが、量子論では帯でしかない。線分は未来から過去へ一筋で辿れるが、帯はその中に無数の線(ただし量子化すれば有限になる場合もある)を含むということです。
この意味で本来的に、量子論は不確定性を含み、所謂経路積分もあらゆる可能な経路(実在性を越えた)について足し合わせる必要があるわけです。

蛇足ですが、Non-Aberianであろうと、重ね合わせが成り立たないわけではなく、”線形に”足せないだけで、やはり足し合わせています。初学者が混乱しそうなので、一言。
それと、文中でも述べましたが、逆問題としての非線形現象の解は昨今のCT,MRT等に見られるように、極めて成功を収めている例もあります。

  投稿者:小林@那須 - 2006/05/28(Sun) 18:27  No.36 
>>No30 明男さん レスありがとうございます。小林@那須です。

>スピン軸の歳差の開始時点ですでにスピンの大きさは測定され、対電子のスピンも決定してしまうことになる気がします。
私は波動関数がペアになるので、対電子のスピンも決定していると主張します。ただし人間が測定しようとする z 軸方向に対しては重ね合わせ状態としてしか決まらないとも主張します。

より具体的には、波動関数で記述することは対電子のスピンの固有軸が決定されることを意味すると主張します。スピンの波動関数を与えることは、磁場の z 軸に対する固有状態 |x+>, |x-> に対する複素成分比を定めることです。(より厳密には exp(i anyReal) の自由度があるので、複素成分の相対比が定まるとすべきでしょうが簡略化した述べ方を続けます。)

逆に z 軸に対する |z+>, |z-> 固有状態の重ね合わせを表現する波動関数、すなわち |z+>, |z-> 固有状態の複素成分比が与えられたとき、ある軸方向に対する固有状態 |someAxis+> ,|someAxis-> で表現しなおしてやると |someAxis+> だけの固有状態であらわすことができます。この意味でスピン波動関数が定まることはスピン軸が定まることとみなせます。

ただし、人間は |z+>, |z-> 固有状態の複素成分比を測定できません。実数しか測定できません。常に位相の自由度に対して人間は不可知です。波動関数を使った運動の記述・計算は、この不可知な位相の自由度が測定されたものと仮定して計算しています。不可知な波動関数の時間変化を、位相が定まったものと仮定した後で一意的に記述・計算しています。


>それこそ局所性に反します。
私は、「ベル不等式の実験」は局所性の否定だと解釈しています。巨視的に離れたスピンの対の片方を固有状態に遷移してやれば、巨視的に離れたもう片方も固有状態に一瞬のうちに/同時に遷移するのですから。

ただし、この一方原因:固有状態への遷移:「磁場方向へのスピンの向きの遷移」が、もう片方の結果:「磁場方向に、かつ磁場を掛けた側とは反対方向にスピンの向きが遷移する」が同時・瞬時に起きるのは相対論とは矛盾しないとされます。情報を伝達することはできないとされます。私にはヘンチクリンな現象だが受け入れざるをえない事実と理解しています。

ただし、スピン相関のあるペアの一方に磁場が与えられたときの運動と、一つだけのスピンに磁場が与えられたときの運動が同じであるとまでは主張しません。違っているはずだと思っています。でも どのような運動方程式になるのか解らないので、先の投稿になりました。


>量子論理が実在性の正しい論理であると言っているわけでは無いと思います。
束論を使った量子論理の話を私は理解できていません。屁理屈にしか見えません。だから なんなのといった感じです。


>、結果があったとしてもその原因が特定できない、あるいは確定しない場合もあるのだと主張しているように見えます。
同意します。量子力学では測定不能な位相が未来を決定します。不確定性原理の実質は位相の測定不可能性の意味だと理解しています。量子力学を使って波動関数の運動が原理的には完全に計算できるのです。でも位相が実際には測定不能であることより、未来の完全な予測はできません。量子力学では Laplas の悪魔が奇妙な論理で否定されています。Fantastic です。


>計算にはまさに遠く離れた対電子のスピン相関を規定する必要があり、それを議論している段階で計算は不能でしょう。

教科書を読んでいる限りベル不等式の解釈問題は終わっているように読み取れます。一方でベル不等式の変化を波動関数として記述できないことは解釈問題は終わっていないことを意味します。「決して解決されたものでは無いのではないでしょうか」と言ってもらえことを嬉しくも感じます。

  投稿者:明男 - 2006/05/29(Mon) 00:04  No.39 
>小林@那須さん、こんばんは。

よく分かりました。確かにそれは主張の範疇です。まあ、小林@那須さんのことだから、十分御承知で述べられているとは思ったのですが、もしかしてと思った事は老婆心でした。
しかも、根本的な疑問は私も同質のものなので、尚更余計だった気がしますが、勉強になりました。
束論についてはゲーデルの「不完全性定理」を思わせ、素人にはこじつけとしか思えません(理解できないだけかも)。

的外れなことも言いますが、また、よろしくお願いします。

  投稿者:Φマン - 2006/05/29(Mon) 02:30  No.41 
ベルの不等式での波動関数の具体的な表現があるのかという質問ですが、これはあります。というかあまりにも単純なので、これですか?といわれるかも知れませんが・・・

スピンを持った一電子の波動関数を二つ用意して、波動関数を反対称に組んでください。これでトータルの角運動量がゼロの状態ができます。これで一方の電子のスピンを観測するともう一方の電子の波動関数は決まっています。

波動関数をみれば分りますが、小林さんの解釈のように一方のスピンを測定した時点でもう一方に情報が伝わるという解釈では無理があると思います。

このような波動関数は、B-B ̄ (Bバーと読んでくさい)やK0-k0 ̄の実験でもでてきて、一方の状態がBメソンだと分った時点で、もう一方はB ̄だとして時間発展を追うというふうに、実験解析につかわれます。

  投稿者:小林@那須 - 2006/05/29(Mon) 23:48  No.56 
φマンさん、御指摘ありがとうございます。小林@那須です。下のように理解しました。φマンさんの真意とは違っているかも。

ベル不等式実験でのシングレット状態にある一組電子の波動関数は、磁場 z の方向に対して二つの固有関数の重ね合わせ状態にあると理解すべきなのでしょう。式で表すならば下の二つの固有波動関数の重ねあわせである。それぞれの固有波動関数は r1,r2 の交換に対して反対称になっていると。

 固有状態:ψz_leftUp_RightDown(r1,r2,t)
 固有状態:ψz_leftDown_RightUp(r1,r2,t)
 重ね合わせ状態:ψ(r1,r2,t) ≡ a ψz_leftUp_RightDown(.) + b ψz_leftDown_RightUp(.)

EPR 実験では巨視的な固有状態の重ねあわせが実現できている。この巨視的シングレット重ねあわせ状態にある波動関数の右側で z 方向の磁場 Hz が加えられると重ね合わせ係数 a,b が変化させられる。最終的には光子が宇宙に飛び出すことによって a=1,b=0 or a=0,b=1 にさせられる。左側には磁場がないから a,b 係数がも変化してもエネルギーは変わらない。a,b の変化は右側だけで定まる。すなわち右側での磁場による重ねあわせ係数 a,b の変化が、そのまま左側にも現れてくる。重ね合わせ状態の波動関数:ψ(r1,r2,t) は a,b の重ねあわせ係数で定まる。右側での a,b の変化は、同時に左側でも重ねあわせ係数 a,b の変化によって変動する。すなわち右側で磁場によりスピンの軸方向が歳差運動を始めるのと同期して左側でもスピンの軸方向が歳差運動を始める。(スピン軸の歳差運動が嫌な方は z_up/z_down 成分の複素振動と読み変えてください)

結果として右側で a=1,b=0 になると同時に左側でも a=1,b=0 になる。すなわち右側で光子が飛び出して z_up 方向にスピンの向きづけられると同時に左側では z_down 方向にスピンが向き付けられる。

この変化は重ねあわせ係数 a,b の変化だけであり、巨視的に離れた地点の因果関係によるものではない。だから情報を伝達できるものではない。相対論には矛盾しない。

  投稿者:Φマン - 2006/05/31(Wed) 00:53  No.58 
「最終的には光子が宇宙に飛び出すことによって・・・」
というところ理解できませんが、大体そんな感じだと思います。言いたかったことはEPRパラドックスの議論でもちゃんと波動関数は構成するということです。良く分らないことはやはり波束の収縮の部分だと思います。そこを測定仮説(?と呼ぶのかな・・)だといってしまえば後は全て明確だと思います。大方、言いたいことが伝わったような気がしているので、
これで終わりにします。
Einstein is Probably Radicul

  投稿者:小林@那須 - 2006/05/31(Wed) 12:19  No.59  <Home>
φまんさん こんにちは 小林@那須です。

>「最終的には光子が宇宙に飛び出すことによって・・・」というところ理解できませんが、大体そんな感じだと思います。

ヒントだけでなく、理解の方向性に誤りがないことまで確認くださり感謝します。今回のことで EPR 実験についてのモヤモヤが晴れました。ありがとうございました。

「・・光子が宇宙に飛び出す・・」----- 波束の収縮まで含めて、自分の頭の中では具体的な運動をイメージしています。でも数式で解析的に示せません。私の能力でも数値計算でならば示せるだろうと思っています。私の sf ver2 では、そこでの計算も扱えるように作りました。計算ができましたら連絡しますので、見てやってください。(ただ いつごろまでに計算を示せるのか自分でも判りませんが)